奇想の庭(復活そして昇天)

19世紀末から20世紀前半のロシア文化を駆け巡り、拾い集め、組み立てて、発見する・・・・・・

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夕暮れに黒いシルエットとなってそびえる塔やドームは限りなく魅力的だ。塔はどこか人を寄せ付けないところがある。世俗からは超越したイメージがある。孤高の象徴だ。フランスの評論家サント=ブーブが、誰にも理解されない難解な詩作に没頭した詩人のことを「象牙の塔」に籠っている、と表現した。

時代は下って、20世紀の初頭、ロシアの象徴派の詩人、ヴァチェスラフ・イヴァーノフはペテルブルクの美しい公園を見下ろす住居で毎週水曜日、『塔』という文学サロンを開いた。イヴァーノフは象徴派の詩人の中でも神のような存在であり、彼のサロンには文学者だけでなく、さまざまな分野の芸術家たちが集まった。大詩人アレクサンドル・ブロークやミハイル・クズミン、『小悪魔』で名高い詩人で大作家のフョードル・ソログープ、それからロシア・バレエ団の衣裳や舞台をデザインした画家のバクストや大演出家のメイエルホリド、啓蒙マルクス主義者ルナチャルスキー、モスクワに住む詩人ベールイやブリューソフまでやってきた。そうして、赤い絨毯の敷かれた魔術師の住居のような一室で、シャンデリアの蝋燭の揺らめく照明のなか、赤ワインを飲みながら、まず宗教的か神秘的な話題の研究論文の朗読が始まり、興が乗ってくると、めいめいが好きな場所に陣取り、ある者は床に坐り、別の者は艶やかなブロケードの張られた優雅なソファに腰掛けて、夜を徹して宗教や心霊術、あらゆる世の神秘について熱く真剣に論じたものであった。

この家の主人イヴァーノフは古代風な衣を纏い、金縁眼鏡をかけ、さながら古代エジプトかオリエントの神殿の祭司であった。

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こんばんは

つかぬことを伺いますが、この写真は加工されているのでしょうか
それとも・・・影絵作家のように彩色されているのでしょうか

久しぶりに象牙の塔なんて言葉を聞いて、そういえばつかった事なかったかも
(この言葉に縁がなくて)などと思っていたのです

続きがあるんですよね、お写真も楽しみです

2017/3/3(金) 午後 9:47 poetryfish9

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はい、加工というよりは修正でしょうか。目や心で見た記憶とできあがった写真との間に若干の齟齬があるので、記憶のほうを尊重して修正しています。多少、大げさな記憶の時も多いのですが。

写真とそれに関する文章はこれからも続けてゆくつもりです。

2017/3/5(日) 午前 0:08 [ 奇想の庭(復活そして昇天) ]


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