ネヴァ川の河岸通りに佇み、この恐ろしげな容貌をしたスフィンクスの顔の半分は過去の政治の過ちを厳しく見つめる死者の顔だ。残りの半分は、未来を見つめる優しい顔だ。雪の日も、雨の日も、猛暑の夏も、1995年以来、このモニュメントは時代を見つめている。顔の左右が違う像の象徴するものは、時代から時代への受け渡しだ。一方、双面のヤヌス神と呼ばれる存在がある。これは、相手によって、まったく違う面を見せる人間を象徴している。たとえばロシア帝政末期のグリゴーリー・ラスプーチン。彼は皇帝、皇后、皇室の子供たちの前では神の化身を演じ、民衆の前では飲んだくれで、不道徳で、好色の化身のような姿を見せていたのだ。 |

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