奇想の庭(復活そして昇天)

19世紀末から20世紀前半のロシア文化を駆け巡り、拾い集め、組み立てて、発見する・・・・・・

魅せられた詩的な領域に

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火山灰をかぶったような、
驟雨に煙ったバビロンの都。
遠景には新宿西口の高層大建築物群が
灰色の墓標の影のごとく、蜃気楼のごとく
ゆらゆらと立ち上がる。
緑は新宿御苑だ。
大空ではむら気な雨雲が攪拌され、
局地的に豪雨を見舞ってやろうと画策している。
これが、マグニチュード7や8で、
縦に横に揺れて崩れてゆくところを
「きみ」たちは想像できるかい?

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健気だなあ…

放射能も黄砂も飛ぶ、排気ガスと騒音で汚染された大気を身いっぱいに含んで膨らんでいる鯉たちはさぞかし息苦しいことだろう。


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表参道に虹

虹を見るのは久しぶりだ。

夕方、雨が降っているのに、太陽が目に焼けるように強烈に顔を見せたから、

必ずどこかに虹がある、太陽の反対側を見れば虹がある、そう信じて

ビルのジャングルを駆け回った。

ひらけた風景などどこにもない。四角やガラス張りのビルの中で空間という空間は窒息している。

でも、太陽を強く反射させたビルとビルの間に

虹のかけらが見えたのだ。

もっとひらけたところに行こう。大空が見えるところへ行こう。

夢の中でなにかを追いかけるように、表参道を足早に歩いた。

あ、歩道橋があった。歩道橋に駈けのぼると、頭上に、彼方に

大空がひらけていて、そう、太陽と真反対のところに、

何の変哲も味気も魅力もないビルとビルを橋渡しするように

うっすらと、ひどくうっすらと虹がかかっていたのであった。

田園に行きたい。そこで、たっぷりと栄養のある虹を眺めたい。

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ルネサンスとマニエリスムの時代の絵画、彫刻においては古代ギリシャの建築、彫刻と同様、並ぶものなき巨匠たちのモニュメンタルな作品で溢れかえっている。しかし、装飾芸術という分野に限ると、残された軌跡を辿ってみても、それぞれの個性によって作品を認識することは困難である。ところが、ひとつひとつの意匠を調べてみると、その後の世紀、いや現代に至るまで影響を与え続けている多くの形と出会うのである。
それらは組紐文様であったり、蔓草装飾、グロテスク装飾、ムーア装飾、巻皮装飾、巻軸装飾であったりする。組紐文様は、そのまま紐が絡まり重なり合うように整備されたルネサンスの庭園に思いを馳せることが出来る。ラファエッロのフレスコ画の中に、神秘的な組紐文様の祭壇が描かれていたり、あるいは19世紀のラファエロ前派の絵画の中のルネサンス風景の中に、組紐文様のドレスに身を包まれた貴婦人を見ることが出来る。蔓草装飾とムーア装飾は一見類似しているけれど、蔓草装飾は自由に葉が生い茂って、そこにグロテスクな生物が隠れていたりするが、ムーア装飾の蔓草は左右対称で、幾何学的なほどいかにも計算されつくされているのである。巻軸装飾はもともと記念碑やら私的な建築物にそこに貢献した人を示す紋章として登場したのである。そもそも古代ローマの銘文が起源であるが。

さて、写真のフレームはせいぜい19世紀のものであると思うが、デザインはルネサンスに遡る。その象牙を象嵌した装飾はプットーの遊ぶ蔓草で構成されたカンデラブルム装飾(背の高い燭台風装飾)から成っている。

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