酪農家のブログ

趣味は研ぎ。砥石や包丁(庖丁)の評価を記事にしています。もちろん牛の話もあります

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2011年06月

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刃先の鋭さと強度

少し前に三徳包丁で髪の毛を切るテストをしました

その後、「キャベツとか普通に切れるのか?」とか、
他ブログで、「爪で刃先を押してヘナヘナするようでは実用にならないよ」とのご意見を拝読しました


これに対し、「実用上問題なく使っているよ」と文章だけで返答しても、
伝わり難いと思いましたので、実際に文章よりは解り易いだろうと思う方法で、
刃先の強度を表現してみましたw





使用した包丁は、前回髪の毛切りで使用した包丁と同じ「藤下新次作和三徳」です
研ぎは、前回の様にかなり上空で髪の毛が切れるほどではなく指元で切れる程度、
つまり、僕の普段の研ぎ方です
ちなみに刃角は40度前後で、一般的な柳刃30度前後よりも鈍角研ぎです






まず、家庭のキッチンで1日使用した後の刃線100倍↓
イメージ 1
研ぎ直後だと、髪の毛は切れましたが、
使用後は、切れたりササガキになったりと、当然ながら切れ味は劣化していました
また、特に刃がナヨナヨしている感じは見受けられませんでした






次に、↑の状態から爪で刃線を強く押し込んで刃先がへナッとなるかテストしてみました
力を最も加えれて、爪の強度も高い親指を使用して、ぎゅ〜〜っと刃先を5秒位押しました↓
イメージ 2




親指を離しました↓
イメージ 3
肉眼では刃先に変化は見えないようです
※刃線に白い点の様な物が有りますが、爪が切れて付着しただけです







流石にかなり力を加えたので全く変化しないことは無いだろうと思い、
押した部分を100倍で観察してみました↓
イメージ 4
長さ約200μm、幅約25μmほど湾曲していました


爪で加えた圧力がどのくらいなのか具体的に提示は出来ませんが、
太い魚の骨をバキバキ切らない限り、実用上は加わることは無いだろうと思われる力を加えたつもりです


このような刃先ですが、我が家のキッチンで使う分には、十分な強度を保っているつもりですが、
みなさんから見ると、ナヨナヨでしょうか?それとも十分な強度でしょうか?


過去の髪の毛切りの記事は、「髪の毛だけ切れる」ではなく「髪の毛も切れる」という状態をお伝えしたかったと言うことなんです





補足
上記の結果から髪の毛が切れるほどの鋭い包丁は、魚の骨を断つような使い方には不向きかと考えます
魚を捌く包丁の刃先は少し鈍らせた方が良さそうです

「髪の毛が切れる鋭さ=超鋭角(20度あるいはそれ以下 等)」 と誤解を受けている感じがしましたので、
記事にしてみました

種雄牛を選ぶ

当牧場にはホルスタインがたくさんおり、日々搾乳しているわけですが、
ホルスタインが乳を出すには子牛を産まなければなりません

子牛を産ませるためには、人工授精(以下AI)を実施して種付けをするのですが、
種(牛の精液、以下ストロー)はどうやって手に入れているかと言うお話です






ストローなんですが、ホルスタインの国産に限っても数百種類くらい有るのですが、
我々農家はこの中から経営に合った品種を選別して使う事になります

品種を選別するに当たっては、
↓の様な種雄牛のカタログが各種雄牛センターから配られているんですよ
イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
※1,2枚目の画像は個体詳細、3枚目は総合順位表です
このカタログには、個体の風貌から泌乳曲線、乳成分、体型、乳器等が数値とグラフで記載されていて、
改良したい部分に合わせた遺伝子を購入することになります

遺伝子ですので、インブリード、アウトブリードにも気を使います
↑昔、競馬のゲーム(ダビスタ)で交配させて強い馬を作ることが出来ましたが、
考え方は同じですねw
近交係数が高くなりすぎると、弱い牛や障害児が出る可能性が有るし、
上手くいけば、スーパーカウが作れる、みたいな〜



今回は画像1枚目のジアンビ(総合指数(NTP)No.1)を購入しました
このストローは夏に向けに濃厚ストロー(1ストロー当たりの精液数が多く受胎しやすい)として販売されていた事と、
ここ数年、搾乳牛の乳器改良にかなり力を入れてきて、牛群の近交係数が上がってきたので、
アウトブリードでチョイスしてみました












ちなみに、肉用牛(和牛)のストローもカタログも有ります
イメージ 4
乳牛は遺伝的要因と環境的要因(エサとか飼養環境)が同じくらいで作用して、
牛の能力が出来上がりますが、
和牛の肉質は約80%位、遺伝子で決定されるようです
なので、肉質と体重増加のよい遺伝子を選ぶほうが有利です



ちなみにホルスタイン(毛が白色)に和牛(毛がまっ黒)をかけるとF1(スーパーだと、黒毛牛で売られている)になり、毛の色が必ずまっ黒になりますが、
メンデルの法則の「優性の法則」が働いています

さらにF1×F1で交配させてF2を作る(普通は作りません)と、有る確率で白い牛が出るはずですが、
これは「分離の法則」に従っています

道中砥石で包丁を研ぐ

以前、山本砥石店で購入した道中砥石を使用して包丁を研いでみました





↓中山砥石(道中砥石)
イメージ 1
砥面は滅茶苦茶硬く、小さな砥石なのに面直しに苦労しました
極妙と同等か少し硬い位ですね

本来は江戸時代の参勤交代時の道中に、剃刀を研ぎなおすために携帯した石だそうです
そこから「道中砥石」と呼ばれています








剃刀用なのですが、研ぎ味を確かめるために研ぎ慣れた包丁を研いでみました
最初に使用した包丁は、藤下新次作の和三徳(一番上)
次に使用した包丁は、正広三徳(上から2番目)
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/2a/ef/marimari0530/folder/690545/img_690545_24166039_0?1304193922
※画像は転用しているため、関係ない包丁も写っています













研いだ後の刃線100倍↓
イメージ 2
剃刀用なのできめ細かい研ぎ味かと思いきや意外と粗い感じで、
人造に例えると#2500〜#3500位に感じました
研いだ感触はシャリシャリとしていて、
最初は砥粒が脱落して噛んでいるのかと思いましたが違いました

とても硬いためなのか下りが悪く、僕の苦手な石ですね

下りが悪いのは、もっと柔らかい鋼材を研ぐ事を前提としているのではと思い、
正広三徳でも研いでみましたが、変わらず下りは悪かったです


まぁ、剃刀用なのでガンガン下りてもらっても困りますね




砥石としてよりもアンティークとしての価値の方が高いかな?

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