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最近、のぶさんのブログの記事で、 天然砥石の研磨痕についていろいろな意見が交わされました 話の経緯はのぶさんの記事をコメントまで見てください ↑のぶさん、無許可でリンクしてしまいましたので、気になるようならリンク等を外しますので、 コメントください こちらの記事で僕が気になったのは、 1.天然で砥いだ後の霞は、「遊離砥粒説」によるよる説 これは、天然砥粒が砥ぎ進められるにつれて粒度が小さくなり(以下、粉砕砥粒)、 この小さな粒が霞模様を発生させているとのこと 2.実際に天然の砥汁水溶液を製造して、包丁を浸けておいても切刃が霞まなかった →よって霞は、天然成分による腐食効果ではなく、粉砕砥粒の研削作用の方が大きい感じがするとのコメント(あるけすさん、こんな感じですかね?) そして、僕の見解ですが、 上記の1に対しては、 砥粒が小さい事が霞の原因ならば、僕の所持している人造砥石(30種以上)の中に、粉砕砥粒と同じ大きさの粒度の砥石も有るはずである 例えば、「超仕上砥の極妙」 しかし、霞まないのはご存じの通り では、市販されている各種研磨パウダーを一定の割合で配合して (例:5μm(25%)、2μm(25%)、 1μm(25%)、0.5μm(25%))疑似的に、天然砥汁を再現して、 この混合砥汁を金盤の上に乗せて研ぐ →実験していませんが、多分霞まないでしょう 2.「天然砥石に腐食作用が有るなら、砥汁に浸けっ放しで腐食するはずである」ですが、 僕の腐食説は3つの条件が必要と考えています 1.酸化触媒(天然砥石ですと硫酸等の火山性の成分) 2.酸素(大気中には豊富に有る) 3.運動エネルギー(化学反応を加速させるためのエネルギー。平たく言うと、腐食作用を起こさせる分子と分子(あるいは原子)の出会う機会(スピード)を増やすため) そして、天然砥汁に浸けっ放しは、2と3が足りないため霞まなかったと考えます 人造砥石で霞まないのは、1が足りないと推測します では実験です まず、上記2番の「天然砥汁に浸けっ放し」に酸素と運動エネルギーを供給して、 予想通り腐食するかテストします 使用した包丁(貞信)↓ 紙ヤスリ#600で平と切刃を全て磨いて有ります 酸素と運動エネルギーを与えるための道具として、熱帯魚用のブクブク発生装置(ポンプ)↓ 新大上の砥汁↓ #150ダイヤ砥で削って砥汁水溶液を作りました(pH5:酸性) ポンプと砥汁水溶液をセット↓ 柳刃をセットし、ブクブク開始↓ 刃渡りの4割位が水溶液に浸かっている状態にしてあります 1時間30分後↓ 鋼が腐食しています 僕の予想では地金も腐食すると思っていましたが、 水溶液が薄いのか、運動エネルギーが足りないのか、まだ腐食していない感じでした 腐食部分100倍↓ 腐食作用が強すぎて穿孔しています 黒錆になるかと思いましたが、緑の錆ですね もっと反応速度を上げないと期待した結果にはならない感じです 矢印の白色部分が特に黒錆と思われる腐食模様(砂模様) 平部分の100倍↓ 僅かに、腐食されている感じです 上記のテスト結果から、霞ませるには、腐食成分のほかに 酸素と運動エネルギーが必要で、 あるけすさんのテストではそれらが足りなかったと考えられます では、次に上記1の「粉砕砥粒じゃないと霞まないのでは?」に対するテスト 容器に酢酸(米酢)を入れて、酢酸水溶液を作ります 以前、酢酸を切刃に塗って腐食をテストした事が有りましたが、 あまり反応が良くなかった覚えが有りますが、 手元に、都合のよい腐食材料がなかったので酢酸を再度使いました pHは3〜3.5位? そして、ブクブクブク・・・っと↓ 1時間30分後↓ 鋼は見事な黒錆、切刃、平共に一様に霞みました 右端の水溶液に浸かっていない部分と比べてみてください 霞んでいるのがハッキリしています 黒錆100倍↓ 綺麗な砂模様です テスト前の切刃100倍画像と比べてください 明らかに変化しています 平100倍↓ 平も綺麗な砂模様です このテストでは、砥石は一切使っていません つまり、粉砕砥粒で腐食痕が形成される訳ではないと考えられる 腐食作用は、紙ヤスリの砥傷を覆っていく感じなので、 粉砕砥粒は人造砥石同様に直線的な研削傷を切刃に残しているが、 腐食作用の方が速く、見えなくなっているだけでは? と言うのが天然砥石の粉砕砥粒が切刃に与える影響の推測です つまり、粉砕砥粒は人造の砥粒同様の物理的作用を切刃に与えていると考えています 鋼が硬くなるのは、腐食によって鉄(Fe、モース硬度4〜5)が、
黒錆化(FeO.Fe2O3、モース硬度6)するので、 鋼を構成する成分の「鉄」が「酸化鉄」に変化すれば 必然的に鋼の硬度が上がるためと考えます |
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