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今回は4種類の包丁、「白二水焼」、「モリブデンバナジウム鋼油焼」、「VG5号水焼」、「安物ステン油焼」と、 4種類の砥石、「小鳥砥」、「中山マルカ」、「超セラ#3000」、「超セラ#5000」 を研ぎ比べてみました 使用した包丁たち↓ 上から、「白二水焼」和三徳、「モリブデンバナジウム鋼油焼」洋三徳、 「安物ステン油焼」洋三徳、「VG5号水焼」舟行出刃(この包丁だけ片刃) まずは小鳥砥で研いだ後の刃線100倍↓ 上から「白二水焼」、「モリブデンバナジウム鋼油焼」、 「安物ステン油焼」、「VG5号水焼」 鋼種が違ってもあまり差は無い カエリは出るが中砥にしては研削力が弱すぎで、鋼、ステン両方ともに合わない感じ 面直しにでも使うかな・・・ 次に、中山マルカ↓ 上から「白二水焼」、「モリブデンバナジウム鋼油焼」、 「安物ステン油焼」、「VG5号水焼」 ステン系には負けている感じで、刃先が尖らず丸くなった 鋼系は極微細なカエリが出たが、 ステン、鋼共にあまり良い刃が付かない 砥石が細かすぎるので、ノコギリが上手に形成されず噛みつきが悪そうな刃である この砥石は剃刀向けですね 天然仕上砥系は、刃先に明瞭なノコギリ刃が付き難いので、 ノコギリの頂点が、人造の様に鋭く尖っておらず丸い感じである この状態が長切れを生んでいると思われる しかし丸いが故に、人造に比べて切れ味(噛みつく様な刃になり難い)は劣る感じ 天然は人造の研ぎ直後に比べると、既に1段切れ止んだ状態から始まると言った方が分り易いかな? だから長切れするように感じるのかと・・・ ノコギリ刃の先端が丸くなるのは、石英で研磨されるからだと考える(研削力<<<研磨力) 人造は(研磨力<<研削力)な感じなので、先端は丸くなるより早く削り直される感じ もし、天然のほうが切れ味が良いと感じるなら、 人造で研ぎ後にミクロのカエリまできっちり取れていないか、 ノコギリ刃の形成が不十分の可能性がある 包丁は、アゴ←→切っ先方向に動かして切るのでノコギリの形状が明瞭な方が切れ味は良いはずなので、 ノコギリ刃を明瞭に生成する人造の方が、小刃付は向いていると思う 逆に剃刀や鑿、鉋は制動方向が刃線→峰なので、ノコギリ刃は全く必要無く、 むしろノコギリが明瞭なほど、切断面も荒れるし安定して切れ込まない感じがするので、 仕上は天然のほうが向いているのかな 大工道具で天然砥石の方が性能が良いからと言って、 包丁に同じ事が当てはまるとは僕は思わない 次に超セラ#3000↓ 上から「白二水焼」、「モリブデンバナジウム鋼油焼」、 「安物ステン油焼」、「VG5号水焼」 ステン、鋼共に微細なカエリを出し、綺麗な線条痕も作られるので、 カエリさえきっちり取ればノコギリ刃がしっかりと働いて、 噛みつくような切れ味が得られると思う しかし、ノコギリが少し荒いので長切れはしない思う 最後に超セラ#5000↓ 上から「白二水焼」、「モリブデンバナジウム鋼油焼」、 「安物ステン油焼」、「VG5号水焼」 この位のノコギリ刃だと、切れ味、長切れ共にとても良い感じになる ノコギリ刃が微細で、噛みつきすぎず滑らかな切れ込み ノコギリが大きくないので長切れもする。 ただし天然仕上砥で研ぎ後の、先端が丸いノコギリ刃ほど長続きはしない この白二水焼は硬く、 もう一つ上の#8000で仕上ても、ちゃんと尖って揃っているノコギリ刃が形成されるため、 もっと結果が良くなる このモリブデンバナジウム鋼は軟らかいため、 これより上の番数を使うと、ノコギリの先端が細くなりすぎて、 硬度が足りずノコギリの先端が維持できなくなり、 ←ノコギリ刃の先端が潰れる感じ? 噛みつきが弱くなって切れ味も劣っていく感じ 安物ステンは軟らかすぎなのか炭素が足りないのか、 この番数で既に、ノコギリ刃の先端がシャキッと維持できていない この包丁は#3000位で仕上て、粗いノコギリ刃にした方が使いやすい 当然長切れしないので、長切れまで求めるならもっと上位ランクの包丁を買うしかない 研ぎでカバーするにも限界がある VG5号は、出刃系なので三徳と直接比較してもしょうがないが、
安物ステンに比べても、ステンレス系なのにノコギリ刃はシャキッとしている感じ しかし、鈍角研ぎなので切れ味は大したことは無い 出刃は、どうしても鈍角研ぎになるので、切れ味を補うためにも鋼系の方が使いやすいと思う でも、海で使う場合はステンの方がよいのかな? |
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大きく刃欠けしたステンレス三徳包丁(安綱作、全鋼)の修正を行いました 預かった直後の状態↓ かぼちゃでもコジッたのか、刃先が約5mmほどガッツリと欠けています 流石に手研ぎで研ぎ減らすのは辛いので、グラインダーを使用する事にしました まず、新しい刃線を黒ペンで包丁に書きます グラインダーは簡単に刃先を削っていくので、上記の様に補助線を入れておくと作業が楽です 間違って削り過ぎる心配が有りません グラインダーで成形後↓ 2枚目の画像は、刃線を上から撮影しました 刃先の厚みが凄いですね、間違いなく安全包丁です 次にこの刃先を、砥石を使って薄くしていきます 最初に使用したのは「あらと君#220」↓ 研ぎ後の画像です、2枚目は刃線100倍 電着ダイヤでも良かったですが、勿体ないのでケチりました あらと君の次は#1000でも良かったのですが、 折角なので先日購入したWZ400で研いでみました↓ 本来、砥石の色は白いのですが、キングデラックスで面直しをしたので、 砥面が赤くなっています 2枚目は刃線の100倍ですが、砥傷はあらと君とあまり変わりませんね 研いだ感じですが、砥面があらと君よりも硬いのかな? あらと君を使わずに、最初からこの砥石を使用して刃線成形をすれば、 もっとハッキリ判断できたのですが、 取りあえず当ててみただけなので、いまいち良く解らず・・・ 更に先日購入してきた砥石で、天然砥石の小鳥砥(おどりど)を使ってみました↓ 2枚目は刃線100倍 荒砥に比べれば、すこし細かくなったのですが、 ちょっとステンレスには弱い感じ?負けてる? 更に、砥石の面積が狭いので作業しづらい・・・ 効率が悪いので、直ぐに超セラ#2000へ移行しました 超セラ#2000です この砥石も余り出番が有りません 超セラにしては、吸水率が高くそのくせ水に浸けっ放しに出来ないので、 使い勝手が悪い砥石です↓ 使い勝手は悪いのですが、砥粒の大きさにバラツキが無くて、 小刃を均一に研削してくれます しかし、この砥石でフィニッシュするにはちょっと粗いかな? 仕上として、スエヒロデバドMD-400を使用しました↓ ※この砥石は大きいので、1−2−3砥石台には装着できません 2枚目は刃線100倍、3枚目は刃線300倍、4,5枚目は刃線厚=1μmちょっと 仕上砥にMD-400をチョイスしたのは失敗だったかな 砥面が柔らかいので、刃先をコントロールできない感じでした 小刃の仕上は、硬い砥石の方が砥面の振動を指で感じ易いので、 刃先をコントロールしやすいですね 修理完了!
刃線の厚みがいつもより厚いせいか、ステンレスのせいなのか、切れ味が納得いかない・・・ 最近、いまいち乗り気じゃない酪農家でした |
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前回の記事はコチラ しばらくご無沙汰だった墨流し薄刃包丁の続きです 今回は、平、切刃と小刃の成形です まず最初に切刃のえくぼと平を綺麗にするために、 スエヒロのSKG-24の欠片で表側全体を研ぎこみました 研ぎ前↓ 切刃にはえくぼが4か所あり砥石が当たりません 画像ではまったく分りませんが、平もグラインダーで凹ませてあるようで、 峰と鎬部分以外当たりませんでした 研ぎ後↓ しょうがないので砥石の欠片を手で持って、 砥石の当たらない部分も含めて研ぎました この砥石は軟らかいため、凹み部分に合わせて形が変わるので使いやすいですね それにしても、pHが酸性なのか良く錆びる砥石です 次に、青棒を使用してバフ掛けをしました↓ 購入当時からあった深い錆は、消すことが出来ませんでした 墨流しは鏡面加工をすると、模様ががはっきりしませんね このタイプの包丁は、やっぱり霞でしょう! そんな訳で墨流しを引き立たせるために、ビーズブラスト処理を行いました↓ ブラストする事によって墨流しがハッキリと現れて、 見た目の印象を損なっていた錆が分り難くなり、 綺麗な包丁に生まれ変わりました それにしてもブラスト処理は、いろいろ誤魔化すのに使えるなぁ、グフフフフッ ブラスト後に、硝子#3000,8000,16000(裏押し)で小刃を付けましたが、 前回の小刃付けより切れ味が悪くなりましたね・・・ 髪の毛もまともに切れやしない・・・ 二日酔いで集中できない時は、こんなもんですね 飲み過ぎには注意しましょう(^_^; ) 続く、、
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前回の記事で、今西製砥コンビトイシの#1000側のファーストインプレッションを記事にしました 今回は#4000側を使ってみましたので報告です 切り出しを研いだ後の#4000側↓ 切刃を研ぐと泥が直ぐに出始めます 泥の感じは、天然砥石っぽく滑らかで深い引き傷を発生させる事は無さそうです 切り出し研ぎ後↓ 研いだ切り出しはホームセンターで1500円程度の代物です 切刃は一様に霞みました 光の角度を変えると僅かに引き傷を残しますが、 研ぎ方で傷を全く付けないようにすることは可能かと思われます この砥石は、比較的力強く研ぐ方には使いやすいと感じます 手加減し過ぎると、小刃の付き方が甘くなります 例えば硝子砥石や黒幕等は、手加減して使う砥石だと思いますが、 この砥石は逆で力を入れ気味にした方が、 刃先のノコギリがシャキッとするので、 良い刃になる感じがしました これは、番数よりも砥粒がかなり細かく、 泥が良く出るため、研削力が落ちるからでしょうね この砥石、家庭のキッチンで最初に手にするには持って来いの商品だと思います
最初にキングデラックス#1000や黒幕#1000を買うつもりなら、まずコレを買え!です |
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今回検証した砥石は、今西製砥のコンビトイシ#1000/#4000の#1000側です コンビトイシ#1000側↓ この砥石は、吸水系の焼成砥石なのですが、 一般的な焼成砥石とはすこし毛色が違うように思います 番数は#1000の中砥なのですが、砥面の滑らかな状態とは裏腹にかなりの細い線条痕を残します この線条痕は砥粒の脱落により発生する引き傷とは異なり、 砥粒の含有量が高いと思われることと、砥面が砥粒をしっかりと繋ぎ止めているため砥粒がなかなか転がらず、 しっかりと研削するために傷が発生している感じでした また、砥粒(アルミナ?)は均一の大きさで綺麗に揃っていて、 砥粒が脱落しても大きな引き傷は作らない感じです そして、#1000にしては砥粒サイズが小さいように思います 小さい砥粒で#1000の性能を出すため、アルミナの含有率を増やしてある感じですね なんとなく不吸水系セラミック砥石な感じにも思えるのですが、 セラミック系と異なるのは、それなりに砥泥が出る事です この砥泥の臭いを嗅ぐと、人造にしては珍しく泥臭さがあります 天然砥石成分の含有率も高いのでしょう 上記の天然成分と砥粒が小さいことは研ぎ痕を100倍で見ると良く解ります↓ 線条痕の線の部分を拡大してあります 石英の作用で一面が砂模様ですが、その中に一筋の線が見えます これが線条痕です この痕は、一般的な#1000の痕とは違い線が浅くて細く、 アルミナの大きさが小さい事がうかがえます この程度のキズならば、沢山発生しても仕上砥で簡単に消せるでしょう しかし、切刃を1丁の砥石で綺麗に仕上たいのであれば、 美しさに欠けるので使用しない方がよいかも ここまで書くとなかなか良い砥石なのですが、 見方を変えると中途半端な砥石にも感じます #1000なのにセラミック系の様に強い研削力は無く、引き傷が多いので切刃磨きにも使えない 小刃付けも、硬めの包丁には合わない感じがしました また、砥面も一般焼成系に比べれば硬めとはいえセラミック系には及ばず、 面崩れも早そうです 家庭のキッチンで、一丁の砥石だけで包丁を研ぐならば、 コンビ系の中ではとても優秀だと感じましたが、 砥石を何丁も持ち替えて研ぐような場合だと、使いどころが難しい感じがしました 既に黒幕#1000を持っていて、#5000等への中継ぎに使用するならば強い味方になりそうです 現在、赤レンガ等1丁で包丁を研いでいて、 1グレード上の砥石を探しているけど、 中砥と仕上砥を別々では買いたくないって方はお勧めしますよ おまけ画像 普及品ステンレス包丁を研いでみた 2枚目はコンビトイシ#4000まで、3枚目はMD-400(#4000)まで欠けた後の小刃100倍↓ 2枚目はまだカエリは取っていませんが、 3枚目のMD-400に比べると同じ番数でも少し荒めですね 切れ味は、コンビトイシの方がノコギリが荒いので喰いついてきます MD-400はコンビに砥石に比べて滑る印象を受けますが、切れ味は十分です コンビトイシは家庭のキッチン用として作られたと思うので、
ステンレス包丁の方が相性が良いのかも? |


