酪農家のブログ

趣味は研ぎ。砥石や包丁(庖丁)の評価を記事にしています。もちろん牛の話もあります

包丁研ぎ

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趣味の包丁研ぎです
人造砥石を極めたいです
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前回の記事で紹介した、竜泉刃物作三徳の続きです


前回の記事で、アゴ付近の一部が砥石に当たらなかったり、重かったりした事を書きました
その部分をもう少し突っ込んで調べてみました





まず、アゴ付近の砥石に当たらない件ですが、
その後いろいろ角度を変えて砥石に当てていたのですが、
結局のところ刃線が歪んでいたことがわかりました

下の画像の小刃を良く見ると、刃線が右側に膨らんでいるため、
左右で小刃幅が違っています
右側から見ると刃線の一部の幅がが広くなっている
イメージ 1

左側から見ると刃線の一部の幅がが狭くなっている
イメージ 2

これが原因で、前回の記事では刃線の一部が凹んでいたと思われます
この部分どう処理しようかなぁ・・・





次に重さに関してですが、他の包丁といろいろ比べてみました
まずは刃先付近の厚み
イメージ 3
上から、「中屋平治作 小三徳150mm」「武生高村作 牛刀180mm」
「正広 三徳160mm」「今回の包丁165mm」「藤下新次作 三徳170mm」です
概ね、中屋平治作小三徳が一番薄く、今回の包丁が一番厚い、中間は正広になるでしょうか


峰中央付近も比べてみました
イメージ 4
今回の包丁は鎚目加工されているのでわかり辛いですが、
峰の厚さは2mmともっとも厚い結果となりました
一番薄いのは小三徳で1mm
藤下新次作三徳が2mmを僅かに下回り、
残りの2丁は1.5〜1.6mm位でした




中央値的な正広三徳と大きさを比べてみると↓な感じ
イメージ 5
イメージ 6
イメージ 7
両包丁はアゴの位置を揃えて比べています
これを見ると、刃渡りは同等でも柄は一般的な三徳に比べて長くなっていますね


このように、柄が長くしてあったりブレードに厚みを持たせてあるので、
結果として包丁全体が重くなっているようです

実際に上の5つの包丁の重さを量ってみると、
中屋作小三徳:61g
高村作牛刀:156g
藤下新次作三徳:111g
正広作三徳:134g
今回の包丁:190g
でした

やはり、一般的な三徳包丁に比べて今回の包丁は、厚手でかなりヘビー級といえるでしょう





竜泉刃物作三徳を実際に使用した感触ですが、
厚手で有るために、平均値と思われる正広に比べて切り抜けが悪いです
わかり易いように、リンゴに刃を入れてみました↓
イメージ 8
実際、どのように切り抜けるかと言うことですが、
まず食材を切りに行った時、刃先からリンゴに割り込んでいって積層模様の部分まではスルスルっと
刃が入っていくのですが、刃が画像の位置(鎚目と積層の分かれ目)位まで入ると、
急激にブレードが食い込まなくなってかなりの抵抗を感じます

このブレードの厚みによる抵抗は、刃先が研げているとか研げていないとかの問題ではありません
刃先をキンキンに研ぎ上げても、この部分で「急ブレーキ」が掛かってしまうので、
折角の鋼材の能力や刃先の鋭さ等を殺してしまっているように思います

VG10はステン系でもカエリが落ちやすく鋭い刃が付くので、
折角の鋼材の能力を出し切れずに勿体無い感じがします

もう少し薄めであれば、食材を切断しきるまでスルスルっと切れ込んで行き、
使いやすそうなのですが・・・残念です



ここからは僕の推測ですが、

この包丁がヘビー級なのは、ブレードの厚みが原因による切れ込み不足を補うために、
包丁の重量でカバーしているのでは?

さらにブレードの厚みを考えると、野菜や果物などではなく肉を中心に捌く事を考えて作られているのかもしれません
一言で表現すると、「牛刀風」かな?

もしかしたら、冷凍食材や生カボチャも切る事も視野に入れた形状なのかもしれません

どちらにしろ、これほど重く切れ込み難い状態では、まな板に激突する時の衝撃も大きく、
いくらVG10とはいえ切れ味が衰えるのも早いと思うので、
キンキンに刃を付けるよりも、長切れ重視の刃付けのほうがベターだと思います



この包丁、現状では我が家の台所事情にマッチしていませんので、
時間を見つけて、ブレードの厚みをガッツリと削って見るつもりです
目標の峰厚は1.5mm

さすがに手研ぎでは厳しいので、水研機を購入しようかなと考えています(⌒▽⌒;;;A



おまけ
イメージ 9
あきらパパさんがオマケで付けてくれた糸切りバサミ

最近は、ステンとプラスチックで出来ているものばかりを見かけます
久々にこのタイプを見ましたよ

大切に使わせていただきます
ありがとうございました
中古でデジカメ(FinePixF11)を再購入し、マイクロ画像撮影が出来るようになったので、
早速撮影してみました的な記事です



今回の獲物はコチラ↓
龍泉刃物作、V金10号割込の積層170mm、192g
イメージ 1
ん?もうちょっとカッコいい画を撮るべきだったか?
しょぼく見えるな・・・
ブレードは思っていたより厚い感じ









持った時の第一印象は、
重っ! 出刃みたい(+_+)
ですね
金口や柄尻のヒルト加工のせいで、かなりの重量級・・・
192gは伊達じゃないな^_^;

もう少し軽くならなかったんすかね?










重さは気になるものの、早速試し切りをしてみたいので、
包丁を洗ってからピーマンを千切りしてみると、
重さのおかげなのか、V金10号の性能の高さなのか、判断つかないけど切れ味はとても良いですね
ステンレス系でここまで切れれば、申し分ないですね





さすが、
定価18,900円(税込)!!
※もちろん定価で買ったわけではない










じゃあ、研ぎ味はどうよ?ってことで、
硝子#3000と超セラ#3000を当ててみたところ・・・













アゴ元が歪んでる気がする・・・

試しにストレートエッジ上で後ろから光を当てて隙間を確認してみると・・・








アゴの真後ろから光源を当ている↓
イメージ 2
アゴ付近は光がほとんど漏れていない





2cmほど切っ先側へ光源を移動↓
イメージ 3
光が漏れまくりw





さらに2cm切っ先側へ移動↓
イメージ 4
光が漏れなくなった


どうやら、アゴからすこし左側の刃線が凹んでいるようですね





凹んでいる部分は砥石に当てようとしても、
砥石に接触しないため研げない 上100倍、下300倍↓
イメージ 5
イメージ 7
砥石が当たっていないため、グラインダーのキズが残っていますね
※超セラ#3000は昨日面直ししたばかり、砥面はストレートエッジも当てて平面確認しています




ちなみに砥石が当たっている部分 上100倍、下300倍↓
イメージ 6
イメージ 8




え〜っと、細かいこと
気にしすぎですか?



取りあえず、V金10号の研ぎ味の詳細はまた後日にします、、、
先日、鋭角研ぎ鈍角研ぎの切れ味の違いを記事にし、
鋭角に研ぎすぎると直ぐ切れ止む事を説明しました



では、実際に鋭角研ぎの包丁で、夕食を1回作った後の刃線のマイクロスコープ画像です

※今までの記事では100倍、300倍を撮影してきましたが、
デジカメの都合により最低でも900倍位からしか撮影できず、
その為ピントがほとんど合っていない画像ばかりですが、
取りあえず記事にしてみました





およそ900倍
イメージ 1
所々、刃先が返っている





およそ900倍
イメージ 2
刃線がボロボロ・・・






およそ1000倍
イメージ 3
刃先が180度裏返ってしまって、完全に丸まっている



先の記事の様に最初の一閃の切れ味ばかり考えて研ぐと、
実用にならない刃になる事がお判りになりましたでしょうか?



包丁の刃角は、焼き入れの方法、鋼材の組み合わせによって、包丁毎に鋭角に出来る限界が違います
そのため刃角の限界点は、実際に「研いで使って」を繰り返すことで、
その包丁の理想的な角度に近づけていくのが良いかと・・・


今回は前回の記事の補足で、もっと鋭角で研いだらストローの切れ方がどのように変わるか、
実験してみました



動画を見るときのポイント
・最終的な刃角は推測で25度未満と思われ、日本剃刀より鋭角
・前回の記事の動画「その2」で、研ぎ後にストローを試し切りしたが、
 今回のストローの切れ方と比べると、刃角の違いと切り抜け具合の違いが良く解る

前回の動画その2のストローの切れ方は、ほとんどストローがつながった状態でした
しかし今回は鋭角研ぎなので、全て切り落とす事に成功しています


だけどこの包丁を実際にキッチンで使用すると、かなり短時間で刃が潰れて使えなくなるんですよ

前回の鈍角研ぎなら、我が家の使い方で20日位は研がなくても大丈夫だけど、
今回の鋭角研ぎだと、使い方によっては翌日に刃が潰れている事もあり、
頻繁(2,3日に1回)に砥ぎ直す必要に迫られます

参考までに、鋭角でキンキンに研いだ包丁はこんな感じでボロボロになります


研ぎを始めたばかりの頃は、どうしてもキンキンの鋭い刃を付けたい衝動に駆られますが、
実際に鋭角過ぎる研ぎをしてしまって、刃は鋭いけど直ぐ切れ止む経験をした人は多いのでは?


研ぐ角度は、包丁の「粘り、硬さ」以外にも、
「研ぎに費やせる時間や労働力」も考慮して研ぐと良いと思います
デジカメでマイクロスコープ画像が上手く撮影出来なくなったので、
動画でも撮影してみるか・・・



って事で、黒幕#1000で正広三徳を研ぎ直している風景です


動画その1のポイント
・僕は両手で研ぎます
・#220で刃を潰して切れ止んだ状態を作ってから研ぎました
 刃線がストローに掛からないので、刃線厚は概ね10μm以上の状態を作ってからの研ぎ直しとなる
・砥汁の濁り具合から力加減を判断して下さい
・撮影のためワザとスローで手を動かしています

研ぎ後の刃線状態から判断して、刃線厚は3μm位まで薄くなったと思う
ストローが切断できるので、家庭で使用するならば十分実用的な切れ味

最後にタオルでなぶってカエリを取っているが、
刃線を10μm→3μmへ詰め寄ってただけなので、実はカエリは出ていないw
ついいつもの癖でカエリ取りをしてしまいました

カエリは、刃先に砥石がちゃんと当たっているかを判断するためのひとつの方法であって、
カエリを出さないと刃が付かないわけではない

僕は大欠け修正やブレードの形状を修正することでも無い限り、
砥石の手前から奥まで包丁を動かして(20cm近く動かして)研ぐ事はない

この研ぎ方だと砥面の真ん中だけが減ってしまって、もったいないように思えるが、
真ん中が減ったら、減っていない場所を見つけて研ぐようにしているため、
最終的には満遍なく砥面を使っている


よくYouTubeの研ぎ動画で、砥面を真っ黒にしながら研いでいる人がいるが、
大欠けや鎬上げでも無い限り、僕的にはアリエナイ・・・力入れすぎだよ・・・

※ただし、購入してから一度も研いだ事が無いような包丁は、
刃線厚が数百μmと分厚いので、これを研ぎなおすと砥面が真っ黒になりますね
月に1、2回でよいので、もっとこまめに研ぎましょう

僕は包丁研ぎ始めた頃、この様な力任せの研ぎ動画を見て、
「研ぎは鋼を削るので力を入れて行うもの」という先入観を刷り込まれました・・・Orz
気が付くまで結構時間が掛かりましたので、同じ過ちを繰り返さないようにしましょう


動画その2のポイント
・その1で研いだ後に続けて研ぎました
・研ぎ後の刃線厚ですが、刃を触った感じでは、3μm→1.3μm前後になっていると思う
・手を動かすスピードは、本来の研ぎと同じにしてみた
・僕は右利きだが実は左手で柄を持って研ぐほう(左側の研ぎ)が得意である。

今回はカエリが出ました
ストローも切りやすくなって、家庭で使用するにはこの切れ味で問題ないと思います




研ぎの角度が比較的鈍角(※1)だが、
この包丁は油焼のモリブデンバナジウム鋼でHRC56前後と思われ、結構柔らかい
この手の包丁を研いで、刃線厚を1μm付近まで詰め寄るなら、
鈍角気味して刃線の強度を上げてやらないとまな板に負けて刃がすぐによれてしまい
切れ味がすぐに落ちます

もし鋭角気味に研ぎたいならば、刃線の強度を維持するため、
刃線厚は2〜3μm以上にしないとまな板に負けて、直ぐに刃線がよれ
すぐ切れ味が落ちます


この包丁には※1の研ぎ方を採用し、
鈍角研ぎによる切り抜け不足を解消するために、
ブレードの厚みを減らすことで対応しています↓
イメージ 1
切っ先からアゴまで、刃先から10mmほどの位置に和包丁チックな鎬があります
このラインまでブレードの厚みを減らして有ります
画像ではわからないが、切っ先からソリ付近も広く厚みを抜いて有ります



これから包丁研ぎを練習しようと思っている人!
とりあえず、シャプトンの黒幕#1000(動画で使った砥石)あるいは、
シャプトンのM5(黒幕の廉価版で安い)#1000を買って練習してみてください
最初はこの砥石で十分です

※M5や黒幕はホームセンターにおいてある場合も有ります
 これらの砥石にはゴム台(ステンレスタイプ)等が無いので、ゴム台が有った方が研ぎやすいです
 研ぎ台はお値段が高いので、タオルを引いて滑らないようにするのも有りです
※川口金物店の商品にリンクを張りましたが、僕はこのお店の回し者では有りませんよ〜





最後になりますが、普段は刃欠けでも無い限り#1000で研ぐことはまず有りません
今回はブログネタとして研ぎました

普段は#3000以上で研ぎ直す事が殆どです



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