Marsのブログ

小さな会を精力的に聴く努力をしてまいります!!

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年に二回、柳家小せんくんが横浜にぎわい座の芸能ホールを借りて行うイベントです。
横浜在住の小せんファンは勿論、首都圏の小せんファンが集結するので、
400席満員になりますね。小せんファンの特徴は、ファミリー客と女性客が多いです。
また、女性客が高齢なのも小せんファンの特徴です。

さて、そんな横濱小せん会、こんな内容でした。
 
 

・弥次郎    … 柳家いっぽん

・くしゃみ講釈 … 鈴々舎風車

・猫の災難   … 柳家小せん

お仲入り

・ジャグリング … ストレート松浦

・御神酒徳利 … 柳家小せん
 
 
 

1.弥次郎/いっぽん
開演時間を30分間違えていて、聞けませんでした!!
いっぽんくんは、もうすぐ二つ目になる前座さんです。
蛍光色の着物を着なくなり、少し淋しいです。

 
 
 
2.くしゃみ講釈/風車
圓窓師匠などがやる江戸の『くしゃみ講釈』ではなく、
上方の咄家さんがやるパターンの『くしゃみ講釈』でした。
講釈師・後藤一山に恋路を邪魔された“ワシ”の復讐の噺です。

友人の“おまえ”に、コショウの粉を使って、講釈師が公演中に火鉢で焚いて、
この煙を吸わせて、くしゃみが止まらないようにしてやる作戦を授かります。
そして、コショウの粉を買いに行くのですが、「八百屋で」「コショウの粉を」、
「2銭分」の3つが覚えられない、“ワシ”なのです。

それならば、「2銭」は手に握り締めて、「八百屋」と「コショウ」は、
“覗きカラクリ”の八百屋お七の唄で覚えろと言われる“ワシ”
八百屋お七が惚れたのが、小姓の吉三なので、小姓と「コショウ」で覚えるわけですね。
 
小伝馬町より引き出され、ホェ〜♪
先には制札紙のぼり、ホェ〜ッ♪
同心与力を供に連れ……♪

はだか馬にと乗せられて、ホリャ。白い襟にて顔隠す、ホェ〜ッ♪
見る影姿が人形町の、ホリャ。きょうで命が尾張町、ホェ〜♪

いまどんどんと渡る橋、コリャ。悲しかなしの涙橋、ホェ〜ッ♪
品川女郎衆も飛んで出る……♪

四町・四方は竹矢来、ホリャ。中にも立ったる火柱の ホェ〜ッ♪ 

これを八百屋の店先でやるもんだから人だかりになり困り果てる八百屋。
流石に、この「火柱の ホェ〜ッ♪」で、八百屋も八百屋お七の覗きカラクリだと気付き、
“ワシ”が、お七の連れは?好いた人は?とわめくので、小姓の吉三→コショウが出る。
しかし、ここまでしてコショウに辿り着くのに、コショウは売り切れ!!と言う。

しょんぼりする“ワシ”に、八百屋が唐辛子でもくしゃみは出ると、
コショウの代わりに唐辛子を売ってくれて、めでたくくしゃみ作戦の材料をゲットする“ワシ”

なんとかくしゃみの素:唐辛子を調達し、いざ、講釈場へ向かう二人。
最前列の席を確保して、防寒+タバコの火種の火鉢を借りる。
そして、後藤一山の登場に合わせて、唐辛子を焚いて煙を出す。
この時、後藤一山が読む講釈は、「難波戦記」

頃は慶長も相改まり、明くれば元和元年五月七日の儀に候や。
大坂城中、千畳敷おん御上段の間には内大臣秀頼公、
おん左側には御母公淀君、介添えとして大野道犬、
主馬修理亮数馬。軍師には真田左衛門尉海野幸村、

四天王の面々には後藤又兵衛基次、
長曽我部宮内少輔秦元親、
木村長門守重成。
七手組の面々いずれもいずれもと控えたるところ、綺羅星の如し……

ここまでは、勢い良くくしゃみなしに語る一山ですが、この後からくしゃみ攻撃に苦戦します。

持ち口、持ち口を間配(まくば)ったりしが、
今や遅しと相待ったるところ、
関東方の同勢五万三千余騎、(鼻がムズムズくる)

辰の一点より城中めがけて押し寄せたりしが、(顔が歪むけど、我慢して続ける)

なかにも、先手(さきて)の大将……、ヘ〜ックション……、ヘ〜ックション!
我慢できずに、くしゃみが出てしまう、後藤一山。誤まって、“持ち口”からやり直すが、
唐辛子の煙は、絶好調の勢いになります。気を取り直し、続きに掛かりますが、

辰の一点より城中めがけて押し寄せたりしが、なかにも……、
先手の大将その日の出で立ちいかにと見てやれば、ヘ〜ックション!
黒皮縅の大鎧、白檀磨きの籠手臑当て、
鹿の角前立て打ったる五枚錣の兜をいただき……、ヘェ〜、ヘェ〜クシンッ!

城中めがけて乗り込み来たりしが、天地も轟く大音声ハ〜ックシンッ! 
やぁやぁ我こそは駿、遠、三、三か国においてさる者ありと、ヘックシン! 
と知られたる……、へ〜ックシンッ! 
本多平八郎忠勝とは我のことなり。
我と思わんものあらば、へ〜ックシン! 
我と思わんものあらば来たって勝負を、勝負を……、へ〜ックシン

ここが、一番の聴かせどころですね。徐々にくしゃみが酷くなる様を、
顔の表情と、講釈の間に入るくしゃみの回数を増やしながら、
辛い状態が、どんどん増していく様子を見せて笑いにする。

必ずしも、講釈が上手くなくてもいいのですが、
くしゃみを入れてもなお語ろうとする部分の滑稽さは、
演者の技量が見え隠れします。

最後は、後藤一山が丸札を渡して客を帰す中、
唯一、ヤジを飛ばし続ける二人組みに、なぜだ?と、問う。
「何かわたしに故障でもおありか?」と。

すると、答えて「コウショウは売り切れや、よって、唐辛子にした」

風車さん、まずまず合格の一席でした。
来年、春には真打ですから、こいうネタも持ちネタにして、
披露目までに、増やしている最中なのでしょう。
覗きカラクリの唄を、もう少し弾けてできるといいですね。
最後の、講釈部分はかなり良かったですから。
 
 
 

3.猫の災難/小せん
何度か聴いている小せんくんの『猫の災難』です。
力が抜けて、雰囲気はよく出ているのですが、
欲を言うと、熊さんが五合の酒を飲み干す過程ですね。
ここを徐々に酔ってしまって、手足が酒に取られる描写が欲しいです。
寝る寸前は、もうベロベロですよね。その手前が三段階くらいで描いて欲しいです。
中堅では兼好さんが、その辺りを細かく演じて、凄くいい味を出します。
勿論、小三治師匠のは、いいお手本なのですが、
あの域に到達するには20年以上掛かると思います。
小三治師匠のは、猫がそこに居るみたいですね。
猫、居ない、登場しない噺なのに。
 
 
 
4.ジャグリング/ストレート松浦
見せる構成が素晴らしいです。そしてハデな出し物を控え目で、
地味な出し物を演出をオーバーにします。
技は確かなので、あとは見せ方だと分かっていますね。
若いのに、やるなぁーと思います。
この日も、汗びっしょりの大熱演でした。
 
 
 

.御神酒徳利/小せん
初めて聴いた小せんくんの『御神酒徳利』
良かったです。何がって、バランスが。
この噺は、どうしても善六さんが主人公なのだから、
ここに強いスポットが当たって、力が入る噺なんだけど、
そこを我慢して、押さえ気味演じる小せんくん。
唯一、ソロバン占いのパチパチくらいですね、見せ場は。
新羽屋からを長く感じさせない演じ方に好感を持ちました。
 

横濱小せん会、次回は、7月27日(土)です。
 
 
最後に、2012年の小せんくんで聴いた落語を総括します。

ねずみ
ふぐ鍋
井戸の茶碗
牛褒め
金明竹
景清
権助芝居(一分茶番)
犬の目
鷺とり
人形買い
崇徳院
千早振る
粗忽の使者
長屋の花見
道具屋      × 2
猫と金魚
猫の災難  × 2
盃の殿様
味噌蔵   × 2
目薬
紋三郎稲荷 × 3
野ざらし   × 2
浪曲社長
蒟蒻問答

30席で24種類の噺を聴きました。
第八位で三遊亭白鳥くんと同回数でした。
非重複率が80%、持ちネタ豊富です。
また、『猫と金魚』『目薬』『紋三郎稲荷』『景清』『浪曲社長』と言った、
彼らしい珍しい持ちネタも在ったりします。
そして、人情噺をやりません。白酒くんもそうなんですが、
恥ずかしいんでしょうか?できなくはないと思うのですが、
今度、本人に聞いてみたいですね、なぜやらないのか?

閉じる コメント(8)

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御神酒徳利は柳家だから、圓生とは違って小さん版の上方の鴻池まで行かないバージョンなんでしょうね。

2013/1/22(火) 午後 8:54 藪井竹庵

違います。圓生の型の派生系です。市馬師匠か、鯉昇師匠から稽古を付けて貰ったはずです。
柳家で、目白の小さん師匠の型でやるのは、現役では私は聴いた事がありません。

2013/1/22(火) 午後 9:00 [ Mars_jj_boy ]

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猫の災難は、お酒を美味しそうに飲んで幸せオーラがど〜んと出ていると、聴いていて楽しくなります。小三治師匠のは聴いたことが残念ながらないのですが、兼好師匠のは幸せオーラがすごいなあ、と思います。
のぞきからくりの歌詞は、こういうのだったんですね。今まで歌詞がよくわからなかったです。^^;

2013/1/22(火) 午後 9:39 [ 水樹ねこ ]

兼好さんの『猫の災難』は、いいですね。私は兼好さんが真打に成った直後に、この噺を聴いて追いかけるキッカケに成りました。

覗きカラクリの唄は、あの唄い方ですから歌詞は分かり難いですね。

2013/1/22(火) 午後 9:46 [ Mars_jj_boy ]

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くしゃみ講釈は、五代目 松鶴がSP音源ながら13分の楽しい音源を残してくれた事がありがたいですね。
トラバさせていただきます。

2013/1/23(水) 午後 3:21 藪井竹庵

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薮さん!貴重なものをありがとう御座います。後でユックリ聴きます。
『くしゃみ講釈』は、くしゃみの仕草とカラクリの唄の両方で陽気な噺で大好きです。

2013/1/23(水) 午後 3:40 [ Mars_jj_boy ]

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私は、小文枝時代の文枝師の「くっしゃみ講釈」に出会い上方落語の凄さ深さに目覚めました。

2013/3/14(木) 午前 11:27 [ 珍太 ]

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珍太さん!私も小文枝時代に聞いています。

2013/3/14(木) 午前 11:47 [ Mars_jj_boy ]

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