Marsのブログ

小さな会を精力的に聴く努力をしてまいります!!

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朝日名人会を聴いて、大江戸線で築地市場から潮留へと一駅移動。そこからJR新橋駅まで歩きました。
かき小屋でSさんと待合せして、この日の夕食は、野菜・キノコ・牡蠣・ラム・牛肉のBBQ!!
お酒は持込みで、一人4.000円!!かき小屋は、本当に庶民の味方です。

十分お腹を一杯にして、Sさんと一緒に「四人廻しの会」へ。初参戦です。
この会の存在は白酒師匠のHPを見て知っていました。いい会だとは思いつつ、
日暮里サニーホールというのが、どんなのか?新橋から15分なのに日暮里が遠かった。
さて、Sさんからの御誘いもあり、白酒・三三・萬窓・遊好の四人廻しの会、こんな内容でした。


・たらちね … 小多け
・千早振る … 白酒
・王子の狐 … 三三

お仲入り

・そば清   … 扇好
・柳田格之進 … 萬窓


1.たらちね/小多け
比較的聴いている前座さんです。小満ん師匠の会によく使われているので自然と聴く回数が増えます。
これで5回目ですね。今年も一番聴いた前座さんは、小せん師匠の弟子のあお馬さんですね。
さて、小多けさんの『たらちね』は、今年二回目、日本橋亭9月の白酒・甚語楼の会以来ですね。
前座さんの『たらちね』は、本当に退屈しますね。


2.千早振る/白酒
「白酒・甚語楼の会」がラストだと思って既に総括した白酒師匠を、もう一席聴いてしまいました。
マクラでは、忘年会シーズンが到来したと言って、昨日新橋で居酒屋に入った時に、
凄くハイテンションで騒いでいるサラリーマンに遭遇したそうで、その元気を仕事に使え!!
と、思ったそうです。更に、話題はノーベル賞の授賞式の話になりました。
パティ・スミスがボブ・ディランの代役で授賞式に出て、歌詞を忘れて頬を赤くした話題に触れる。
会場は、パティ・スミスをあまり知らない様子だったので「日本で言えばSHOUYAみたいなもんですよ」
と、説明するが、益々、お客様には伝わらない。寺田恵子とパティ・スミスは違うと私は思う。

そんな話題からロックがノーベル賞を貰う時代だから、いつ落語だって高いステージに登るかもしれない。
御前落語は当たり前のように開催されて、寄席は正装が義務付けられるかも? そして、
落語家が駕籠で通ると、一般市民は土下座して通り過ぎるのを待つ!!大名行列のように。
まぁ、そんな時代は来ないと思いますが、と、言いながらまんざらでもない様子でした。

更に、マクラは落語には起承転結がない!と言って、落語は実に唐突に始まるものである。
事件の最中から始まり、ありえないぐらい不条理で理解不能な設定になっている。 
そして、解決するのか?と思ったら、サゲと呼ばれる落ちを付けて、何となく終わりにされてしまうのだ。
この噺も、その代表みたいなもんですが、と、言って始めたのが『千早振る』

これは、新版というか改作というか新作に近い『千早振る』でした。

八五郎がご隠居の家に飛び込んで来て、「歌の意味を教えてくれ!!」と、業平の千早振るの訳を聞きに来る。
ここまでは、普通の『千早振る』と同じ展開です。業平を思い出す場面で、「ナリナリ」と八五郎が
思い出すのに苦労していると、「成宮くんか?!男前?」というクスグリは入りましたが、基本は同じです。

そして、歌の意味をと聞いているのに、単に5・7・5・7・7に区切るだけで、
意味の解説はやらないまんま、適当に誤魔化して、八五郎を帰そうとするご隠居。
更に「意味を教えろ!」と八五郎が迫ると、「竜田川のところまでまず考えよう」と、提案する隠居が、
「お前、この竜田川。何だと思う?」と、訊ねて、これは相撲取だと言うところまでも、古典通りです。

しかし、ここからが違う。竜田川は全然強くない。古典は大関にまで番付を上げるけど、
白酒さんの竜田川は、序の口で1勝もできずに廃業してしまう。ここまでのやり取りも笑います。
まず、隠居が「川」なんて付いている力士に強い奴は居ない。淡水はだめだ!と言い切る。
そして、せめて淡水にするなら「湖」だ!と、北の湖を意識した断定が始まる。

更に、八五郎が「遠藤」の例を出して、本名を四股名にすれば良かったのにと言うと、
「木村」だったんだ竜田川は。行事と同じ四股名はまずいだろう、しかも行事は「木村」が最高位だし。
なんて事を言いながら、竜田川は弱い力士で廃業し、暫くは遊び呆けて、所謂、「相撲崩れのならず者」だった。
しかし、両親の温かい思いに気付き、このままではいけないと一念発起。ちゃんこ屋を始める。

ここはねぇ、豆腐屋より説得力がある。

しかし、開店したものの、他のちゃんこ屋との差別化に失敗。全然客が集まらず赤字が続く。
そこで、考えた竜田川、店のゆるキャラを考える。その名も「たつたくん」 実に安直。
これが意外にも大当たりして、一気にちゃんこ屋に客が押し寄せる。
すると、同業他社が焼っかんで、色々と悪さ、イタズラなどを「たつたくん」に仕掛けて来る!!

それはいかん!何か手立てはないか? そこで一計を案じた竜田川。専門業者に頼んで、
「たつたくん」を特殊加工素材で汚れにくい仕様の着ぐるみに作り替えたのだった。
これで「たつたくん」がイタズラされても、サッとひと拭きすれば簡単に綺麗になるので、
連日店での接客にサービスができる。これによって、またまた活気のある店にV字回復した。

やがて、繁昌したちゃんこ「竜田川」は、二号店を出そうか?というぐらい儲かった矢先。
血の雨豪雨に襲われて、たつたくんが真っ赤な血の色地獄に染まってしまい店に出せなくなりました。
この血の雨は実に不思議な血の雨で、ちゃんこ「竜田川」にだけしか降らなかったのです。
この事件をキッカケに、竜田川の周りには、色んなよくない噂が立ち始めます。
「あの血の雨は神様の祟りに違いない」「若い頃悪行三昧だった竜田川へのバチだ」
などなど、悪い噂が日に日に広まって、また、ちゃんこ「竜田川」は閑古鳥が鳴く事態に。
結局、この3年後に血の雨を降らせたのは、祟りではなく人為的だったと犯人は捕まるが、
この時点では、ちゃんこ「竜田川」は再び経営の危機を迎えるのであった。

一方、竜田川は、人の口には戸は立てられないので、日々神頼みにお寺や神社でお祈りを上げる。
そして、商売の相棒である「たつたくん」を何とか元のように戻したいと願って、
いろいろと磨いたり拭いたり洗剤を変えたりしたけど、真っ赤に染まった色は落ちてくれない。
この赤い呪いが解ければ、竜田川への神からの罰も許されるのでは?と、思うようになる。

そして、神頼みだけでは、「たつたくん」を救えない!と、思った竜田川、PCを使って
Google検索してみる。す・る・と… なんと!水に漬けると、その赤い血は落とせると出て、
灯台もと暗し、目から鱗で、「たつたくん」の赤い汚れは綺麗に洗い流されて、元の色に。

ここで、八五郎に「ご隠居おかしい!真っ先にやるでしょう水に漬けるなんて」と突っ込まれると、
ご隠居、「それが素人の浅はかさ!着ぐるみだから水に漬けたら重くて着て動けなくなるんだよ。
だから、こういうもんは、水に浸漬するのはご法度なんだ。」と返しました。
それでも、八五郎が「そうだとしても、着ぐるみのマニュアルに書いてねぇーのは変、解せねぇーよ」
と、言われると、「実はなぁ、この事を説明書に書かなかったのは、隠しコマンドだからなんだ」
と、訳のわからない奇弁で返すご隠居でした。ここは、死ぬほど笑いました。
こうして、ちゃんこ「竜田川」は再び繁盛して、竜田川は親孝行ができました。メデタシ・メデタシ。


「千早振る」→血の雨が降った、「神代もきかず 竜田川」→神の天罰が竜田川に降り掛かる

「からくれないに」→キャラ(ゆるキャラ・たつたくん)が真っ赤にそまったが、

「みずくぐるとは」→結局、水を潜らせると綺麗に戻りました、メデタシ・メデタシ


そいう意味になるだろう!と、隠居が言うと、八五郎が古典同様に「とは」の意味に拘る。
そして、サゲは、「とは」は、ゆるキャラ「たつたくん」の製品略称です。
白酒師匠で初めて聴いた『千早振る』が、こんな大爆笑のネタでした。
白酒師匠の場合、大枠は決めておいて、途中は殆どアドリブなんですよね。
この噺も、明らかに「隠しコマンド」の部分はアドリブだったと思います。
この『千早振る』掛けて行くうちに、変化し進化すると思います、楽しみです。


3.王子の狐/三三
マクラの冒頭。「ゆるキャラみたいな人がゆるキャラの噺をしましたね。」と言って受ける。
そこから、動物、狐・狸が化けるマクラを振ってから、『王子の狐』へと入って行きました。

『王子の狐』

この噺、最近本当に聴かない噺の仲間入りです。と言っても以前も年に1回くらいしか聴いてませんけどね。
過去に聴いているのは、兼好師匠、志の輔師匠、馬石師匠、この三人だけでした。
そして、私が最近聴く師匠は、『紋三郎稲荷』をやるんですよね、狐が化ける噺というと。
さて、三三師匠の『王子の狐』は、馬石師匠のように目から動物です!みたいな部分が無く、
また、兼好さん、志の輔師匠のように、ドタバタで漫画チックなストーリー展開も薄い。
ただ、「歯並びがいいねぇ」って、狐が化けた娘を褒めるのが、三三さんらしい演出でした。
何度か掛けて、三三色がもっと強くなると、これも持ちネタらしくなるのだと思います。

さて、今年の三三師匠を総括します。39席聴いて、35種類。寄席を含めて20回通ってます。
ネタは、下記のような噺になりました。かなり幅広いジャンルで持ちネタの多さを物語ります。

・おせつ徳三郎(花見小僧)
・お血脈 ×2
・かぼちゃ屋
・のめる ×2
・ハワイの雪
・唖の釣り
・意地くらべ
・王子の狐
・花見の仇討
・蛙茶番
・笠碁 ×2
・亀の甲
・元犬
・碁泥
・佐々木政談/池田大助
・次郎長外伝〜小政の生い立ち〜
・妾馬
・小言幸兵衛
・人形買い
・千早振る
・粗忽の釘
・蜘蛛駕籠
・転宅
・唐茄子屋政談
・嶋鵆沖白浪 その7
・嶋鵆沖白浪 その8
・道具や
・道灌 ×2
・二十四孝
・乳房榎「おきせ誘惑」
・乳房榎「落合の蛍狩り」
・不動坊
・文違い
・木乃伊取り
・蒟蒻問答


4.そば清/扇好
長野県生まれの扇好師匠なので蕎麦所だけに、『そば清』には、思い入れがあるのか?と思ったりした。
さて、『そば清』で、毎度思う事があります。それは、大蛇が呑みこんだ狩人を消化する為に舐める草。
この草の説明を、どうも最近の咄家さんは、実に丁寧にやり過ぎると思います。
私個人は、解説じみた事はせず、さらっと進めて、付いてこれない人が20%くらい居てもよいと思います。
この扇好師匠のは、「消化薬ではなく、人を溶かす草」とまで解説するんですよね、流石に興ざめです。

あと、そば清さんが蕎麦を手繰りながら喋るところに、もう一工夫欲しいですね。
最初の20枚と、二回目の30枚に、アクセントを付けて欲しいです。
この噺は、サゲがインパクトある反面、道中笑いを作る場面が少ないので、
ここは、決めて欲しいですよね。


5.柳田格之進/萬窓
白酒師匠が、「今日は、萬窓兄さんが柳田やるから、救われますねぇ」と言ったのが印象的でした。
萬窓師匠は、寄席や黒門亭では、時々聴くのですが、こいうホール落語で聴くのはめったにありません。
落語協会の三遊亭は、どうも外様観が強いですよねぇ、圓丈一門よりじみに見える圓窓一門。
それでも、萬窓さんは、若かった頃の圓窓師匠の粋で上品な感じを上手く受け継いでますよね。

さて、萬窓師匠の『柳田格之進』 まず、柳田の武ばった感じが出ていいです。
また柳田が仕官叶って、湯島の切通しの坂で現れる場面の耽美さがいいですね、小満ん師匠に似ています。
多分、圓窓師匠が若いころやっていたならと思わせる感じがあります。

一番の特徴それは、柳田が五十両の工面に困った場面で、娘とのやりとりをその場ではやらずに、
万屋の番頭・徳兵衛と再会し、主人と番頭を前に事の経緯を回想する形で説明します。
このやり方の方が、無駄に長くならないし、苦界に身を沈めた娘への思いが強まると思います。

あとは、番頭・徳兵衛がもっと嫉妬に狂っている感じで意地悪な方がいいですよね。
万屋源兵衛の方は、本当に人のいい、立派な商人に描けているのだが、番頭をもう少し、
分かり易く悪者にしていいように思いました。



この会は、次回も行きたいですね。白酒師匠か、三三師匠のサイトでチェックしよう。
Sさんに誘ってもらって、本当に得した会でした。

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気にはなっているものの行ったことのない会です。
日暮里という地名でまず腰が引けちゃうんですよねー(^^;
さて、白酒さんの「千早振る」。
なんですかー、この展開。聴きたいぞー!!

2016/12/16(金) 午前 0:40 [ あゆぽん ] 返信する

白酒師匠の「千早ふる」は、これから色んな会で聞けますよ、多分。
四人廻しの会、いいですよ、ネタ出しだし

2016/12/16(金) 午前 7:37 [ Mars_jj_boy ] 返信する

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う〜ん、白酒…。
今年は聴く機会に恵まれませんでしたけど…、
白酒は何処を目指しているのでしょう?
確かに面白いけど、彼ももう50歳くらいですよね…、
何処を目指しているのでしょう?

2016/12/16(金) 午後 8:38 [ ryo***** ] 返信する

あんまり考えてないと思います。少しずつ、人情噺も手を付けてはいます。
個人的には、亡くなった平井の圓蔵師匠みたいに成って欲しいです。

2016/12/16(金) 午後 9:06 [ Mars_jj_boy ] 返信する

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