Marsのブログ

小さな会を精力的に聴く努力をしてまいります!!

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前回はあまりにギリギリだったので、開場時間の40分前に行ってみると4人のお客様が緋毛氈の長椅子に座っておりました。
5番目かぁ、少し早かったなぁと思うと、そこへ兼好師匠が楽屋入り。それを発見した私のお隣の女性ファン2名が兼好ダッシュ!!
兼好さんを捕まえて写真とサインをお願いしてました。それに丁寧に応える兼好さん、兼好ファンの中では比較的若いお二人だったので、
あの表情になるのも無理もない。人気者です、兼好師匠。そんな人気者六人が集まる「大日本橋亭落語祭」。

木戸銭は、座布団席三千五百円、椅子席四千円。その比率はほぼ半々なので、60人は座布団、60人は椅子、上がりは約45万円也
場代と打上げ費用、前座さんの祝儀を引いて、一人分のギャラがおそらく7万円くらいになると思いますが。。。
守銭奴たまの仕切りなので、中間マージンを偽られていて、一人6万5千円くらいになっているのかもしれません。
初日に我々桟敷の客を見て、「こいつら、三千五百円に見えるわぁ〜」と云ってましたから声に出して!!
それを聴いた一之輔師匠が「凄いわぁ兄さん、見えても、心で思ったとしても、普通声には出さんだろう」と、呟いた。

そんな6人のテンションが異常に高い、「大日本橋亭落語祭」その二日目かつ楽日、このような内容でした。


・出番決めのじゃんけん!
・かんしゃく … 遊馬
・万病円 … 兼好
・雛鍔 … 一之輔
・鰍沢 … たま

お仲入り

・寛政力士傳「越ノ海勇蔵」 … 南湖
・田能久 … 三三
・大喜利「言い訳王選手権」



0.出番決めじゃんけん
じゃんけんで負けて、トリ=六番になった三三師匠が「三三なだけに足して六番でした」と、実に可愛らしくおどけてみせました。
すかさず、たまさんに「兄さん、何を可愛いぶってるんですか?」と云われ、一之輔師に「いくつなんですか?いい歳でしょう?」
と、窘められると、「バカ!厄を過ぎると、人間可愛くなるんだ!! 今日は一日、こんなテンションでやるぞ!!」と、
まず、見られない茶目っ気満開の三三師匠でした。


1.かんしゃく/遊馬
明らかに、小三治、喜多八で聴いている『かんしゃく』とは違う。奥さんの存在が消え過ぎているように思います。
かんしゃく持ちの旦那さんは、そんな人なんでしょうが、奥様の父上も何んだろう、薄いのです。明治の父に感じない。
実家に戻った娘を、可愛いなんて1ミリも思わないはずなんです、この噺の父親は。冷酷なようだがお前は料簡違いしている!!
そう云い切って説教する時、娘がかんしゃく亭主に惚れたのではなく、この親父が惚れて一緒にさせた態でないと、
この『かんしゃく』という、明治末か大正時代の噺になりません。あの大正デモクラシーの香りがして来ないと思います。
大正デモクラシーの香りで云うと、奥さんが出すのは甘酒じゃなく、やっぱり、アイスですよね。アイスクリン!!


2.万病円/兼好
白酒師匠からのネタなんでしょうか?これを聴くと兼好師匠の方が、演じる際に噺を俯瞰で見て演じているのが分かります。
白酒師匠の『万病円』は、もっと侍の目線に近いのですが、兼好さんのは虐められる町人と6:4くらいの俯瞰での演技になります。
だから、菓子屋の小僧の切り替えしが笑いになりますよね。侍目線で小僧を虐めるだけにしない辺りが兼好さんの落語です。


3.雛鍔/一之輔
何度か聴いている一之輔師匠の『雛鍔』。金坊が表だって出さないで「忍の者」と熊五郎が呼ぶのが笑えます。
そうしておいて、お足ではなく「書き方道具」をやろう!と隠居が云うと、金坊舌打ちをする。これも忍び、熊五郎の科白で舌打ちを表現する。
この辺りの間接的な間の入れ方で笑わせるのは、実に効果的だし、なかなか若い他の真打に真似出来ない笑いだと思います。
また、隠居さんに羊羹を出せ!と、熊五郎が女将さんに指示する科白の流れるようなテンポと、途中で箱の蓋を使って、
この羊羹を切らせるところも、ニュゥっと音をさせて2度繰り返す。細かい芸ですよねぇ。一之輔師匠らしい表現です。


4.鰍沢/たま
何をするの?と思ったマクラでした。大阪弁の説明から、そして和歌山の人は「ざじずぜぞ」が「だじずでど」になる。
釜無川と笛吹川が合流し富士川となる説明を入れて、その合流点付近を『鰍沢』と呼ぶと振り、本編へ。

月ノ戸花魁は、大阪新地の女郎です。心中の生き残り。男の方はその心中の相手ではなく、生薬屋の勘当された若旦那。
大阪を逃げて二人で、この鰍沢に隠れ住んでいる。そこへ、法華を信仰する和歌山の商人が道に迷って、二人の隠れ家に迷い込む。
ここからストーリーは99%、本家『鰍沢』と同じなのですが、演出が吉本新喜劇風にギャグを挟みながら展開されていきます。
この表現は、たまさんらしいと思いますね、決して松竹新喜劇ではなく吉本新喜劇なのです。

最後の「お題目で助かった!」のオチ、これが和歌山の商人なだけに発音が「お材木」も「お題目」も同じになるという、
是非、四代目橘家圓喬に教えてやりたくなるような、最初の壮大な仕込み!!上方落語を知らないと成立しないサゲが、
実に、腐っても京大を、たまさんに感じる『鰍沢』でした。江戸の咄家では思いつかないサゲだと思います。


5.越ノ海勇蔵/南湖
『越ノ海』は、松之丞さんもやるので、聴いた事がある人は多いネタだと思います。南湖さんのはもっちゃりして、あくまで越ノ海目線。
かすれた高音の南湖の喋り、もっちゃりしている=平坦で抑揚が殆どありません。松之丞は躍動し捲くりですが、あれとは正反対です。
とくに相撲の取り組みの描写が、殆どなくて。。。何とも不思議な感じ。木村庄之助の存在も薄めです。


6.田能久/三三
三三さんのを聞くのは二度目かな?田能久さんが“たぬき”のふりをする「ぽんぽこポン!!」の仕草と科白が一層可愛いかったように見えました。
こんな感じのテンションで演じる三三師匠を、都内で見るのは、そうそうないので非常に貴重だと思います。弾ける三三を堪能です。



7.言い訳王選手権
まず、6つの「お題」=「落語家生命に関わる事件」が、各人に降り掛かります。

三三「強制ワイセツ罪で逮捕される」
南湖「高座で、おしっこを漏らしてしまう」
たま「高座で、うんこが出る」
遊馬「師匠の○○を潰してしまう」
一之輔「愛人から貰った○○を、嫁さんに見つかる」
兼好「三人だけの楽屋にて、好楽と正蔵がとっくみ合いの喧嘩になる」

それぞれのお題を無事解決する為に、各人3つのアイテムを使用する事ができる。
ただし、アイテムはお客様からあらかじめ出されたカードから各人が抽選して決定される。


まず、三三師匠、アイテムは「がま口」「名探偵」「差し入れ」
名探偵を普通に使うとベタ過ぎて面白くないので、三三師匠はワイセツ罪で訴えた女性側の名探偵として使う。
そして、三三師匠は服役、差し入れで栄養を繋ぎなら出所。その出所会見で、
「がま口が原因で、触る触らないの水掛論へ。結局服役しましたが、がま口なだけに冤罪(円在)でした」
と、落とし噺にして言い訳をする。トップが言い訳というよりサゲを付けたので後も同じようにオチを付ける。

南湖さんのアイテムは「ぶぶ漬」「小三治」「加計問題」
こちらは、小三治にぶぶ漬を十杯も食わされてと言い訳風に進め、前座さんが加計問題なんて難しい話をしているから、
思わず座布団に加計問題となりました。みたいなややベタなオチで終了。

似たお題のたまさんは「市川海老蔵」「セクラハ次官」「鯉幟」
伝統芸能は皆んな漏らしていると言い訳するたまさん、海老蔵さってやっていると云う。
更に前座がセクラハ次官の話題で話していてと、南湖さんのネタをパクる言い訳を展開。
最後は、ふんどしにうんこが付いて、『万病円』の侍みたいに風呂屋で洗濯していたら叱られて。。。
その言い訳が鯉幟です!!特にオチはありませんでした。

遊馬さんは、○○付きなので、○○で1つ抽選、アイテムで3つ抽選しました。
まず、○○=おにぎり、アイテムは「生命保険」「UFO」「山口メンバー」
導入はベタにUFOに見とれておにぎりを踏み潰しました!!と言い訳。
そして、生命保険を解約して弁償か?と思っておりましたが、生命保険加入しておりませんでした。
そこで、遅くなりましたが、山口メンバー同様、深く反省をしておりますと誤らせて頂きます。
なんて、事をいろいろ言いながら、時を(TOKIO)稼いでおりました。

一之輔さんも○○付きなので、○○で1つ抽選、アイテムで3つ抽選しました。
まず、○○=しっぽ、アイテムは「パスモ」「シャンシャン」「コーン」
導入部分、クール宅急便で「しっぽ」が送られて来て、『雛鍔』を堀込んで「こんなもの貰ろたぁ!!」とやり、
宅急便の送り主が愛人とばれて、嫁に追いかけられる。ここも『田能久』、『鰍沢』に掛けて爆笑チェース!!
最後は改札を抜けようとした女将さんのパスモが残金不足で「コーン」と閉まりました、とサゲる。

最後に、九蔵コールの中、兼好さん登場!!くじ引きでお題を決めたのに兼好さんに当たるとは…
そんな兼好さんのアイテムは、と、引いたアイテムの1個目が。。。

石井徹也

まず、遊馬さんが米米の石井達也と間違えて、あぁ〜と言う。
違うんです、ライターであり席亭であり、落語ファンでもある、あの石井徹也さんなんです。
実は、前日のクイズ王での優勝者当ては、当たった人に景品が出たので、投票者名と裏に自分の名前を書く。
そんなルールだったのです。それを引きずって、説明したたまさんの説明も悪いんですよ、
別に、今日は名前いりませんからとか言わないで、固有名詞でも何でもいいから名詞を書け!と言うからね。

それで、裏をめくるとアイテム登場!!「オラウータン」「白鳥」「アイドル」。個人的には「オラウータン」より、
「石井徹也」で続けて欲しかった。言い訳は好の助をアイドルにしたかった!!と言ったり、
「オラウータン」=森の住人、林家じゃなく「森野九蔵」とかにしておけば…それはそれで、森野福郎一門と揉めないか?と私は思った。
「分かりました、ハイ、今すぐ行きます。」、師匠、正蔵師匠、すいません、白鳥師匠に呼ばれたので失礼します!!で終わる。
このお題は、「オラウータン」より「石井徹也」だったと思います。


最後に三本〆


この三本〆の前に、米團治師匠がトリのネタのデキが『イマイチやったなぁ〜』と思うと、必ず、三本〆やると言う。
なぜ?と思ったら、三本〆すると、お客様がなんとなくスッキリして帰られるので、トリの落語の印象が薄まるそうです。
そんな事を言っていると、三三師匠が「そう言えば、米朝事務所は社長に米團治師匠が成ったらしいじゃないですか?」
「解散?潰すつもりですか?米朝事務所」。たけしさんの独立騒動の影に、マスコミが忘れているの?と確認すると、
たまさん曰く「違うんですよ、あれは。もう十分スタッフだけで廻せるシュミレーションができてるから、したんです。」
今年も、爆笑のうちにお開きとなりました。また、来年もやるそうです。


この会は下座さんを生で入れて三味線・笛・鐘・太鼓など使わないので、来年は是非、太鼓部屋席を売って欲しいです。
あと、馬桜師匠と相談して、1日一公演を二公演に増やしては?とも思います。同じ演目、同じ大喜利で2ステージ。
1日200人体制なら、もう少し座布団に余裕ができるようにも思います。

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Marsさんの記事を読むと確かに落語は盛り上がってるなと思うのですが、テレビでやってる落語関連の番組を見ると、こいつら何にも判ってないと思ってしまう藪さんです(^ω^)

「かんしゃく」は、「堪忍袋」や「宗論」と共に、三井財閥の次男坊の御曹司が益田太郎冠者のペンネームで、初代 遊三だったかの演目として作った新作ですね。黒門町の名演が映像で残ってますね。万病円なんて、先代 金馬さんの根多がまだ生きてるんですね。

2018/5/7(月) 午前 9:14 藪井竹庵

> 藪井竹庵さん
「かんしゃく」は、その時代の財閥が有った頃の会社勤め、重役が車で出社する雰囲気が、現代にどの程度伝わるか?!だと思います。
「万病円」は、珍品だと思います。私は三人しか聴いてません。兼好さん、白酒師匠と、鯉白さんです。

2018/5/7(月) 午後 2:01 [ Mars_jj_boy ]


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