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八五郎、熊五郎、ご隠居さん、与太郎、そして甚兵衛さんの五人をこれまで紹介して来ました。さて、この五人に次ぐ有名人は?!
そうです、まず、思い浮かぶのは、飯炊きの「権助」です。同じ様なキャラクターで「清蔵」というのもありますが、飯炊き=権助で紹介します。
この権助は、落語の題名に名前が残っているぐらいのスターです。『権助提灯』『権助魚』の二席で、結構演じ手が多くメジャーな噺です。
特に『権助魚』は人気の演目で、尺もそんなに長くないので、NHKの新人コンクールにもよく掛かる根多だと思います。
さて、そんな権助。田舎物で実直な性格ですが、やや度が過ぎる真面目さの持ち主で、融通が利きません。
落語の中では、このバカが付くくらいの真面目さと田舎者である部分が弄られて笑いにされる存在です。
男の奉公人の代表が「権助」なら、女中の代表は「お清」だと思います。ちょくちょく登場しますが、残念ながら権助ほど主役にはなりません。
「お清!お清!」と、主人や女将さんから呼ばれて、女中はお清さんなんだと認知されている割に、性格や容姿は謎の存在です。
可も無く不可も無く、年齢不詳です。『猿後家』『ちりとてちん』などに登場します。
更に、奉公人で言うと最も有名なのは小僧の定吉です。例えば『おせつ徳三郎』の前半の『花見小僧』、この“小僧”は定吉自身です。
『人形買い』『四段目』などにも主役、准主役で登場し、ませた小僧として存在感を表します。また、趣味は芝居という事になっていて、
『四段目』以外にも、『二階ぞめき』『七段目』でも、その芝居好きぶりを発揮します。
ただ、『双蝶々』に登場する定吉だけが、他の噺の定吉とは、大きくキャラクターが異なっていて、殺されてしまいます。
奉公人ではありませんが、落語には職業と名前が対になっている職人が存在します。その代表が「建具やの半公」です。
落語に登場する人物には珍しく、色事に長けていて、スケこましの代表のような美男子キャラクターだったりします。
それは『汲みたて』。清元/常磐津、長唄を教える師匠のいい男が、この建具やの半公です。
でねぇ、この建具やの半公、常に毎回色男なのか?というと、そうと決まった訳ではありません。三枚目の時もある。
それは、『蛙茶番』。ここに登場する建具やの半公は、小間物屋のミー坊に岡惚れしていて、それをダシに、
お店の芝居で、舞台番の役をやらされてしまいます。この『蛙茶番』には、先の定吉も芝居好きの小僧で登場します。
さて、職人の登場人物で、江戸落語で最も有名なのは誰か?これは間違いなく、左甚五郎だと思います。
元々は、講釈の根多だった左甚五郎の作品が、次々に落語でも演じられるようになり、かなりの数「甚五郎噺」が落語でも掛かります。
代表的なのは、『竹の水仙』『三井の大黒』『ねずみ』の三作でしょうか?
他にも、『掛川の宿』『首』『叩き蟹』などは落語で演じられているのを私は聴いております。
尚、流石に未だに講釈だけなのは、『あやめ人形』『陽明門の間違い』そして、『猫餅』ですね。
『猫餅』は、完全に『ねずみ』の亜流なのに、面白さで負けているので、誰も落語にはしませんねぇ。
最後に、この第二回の〆に紹介するのは、子供です。『初天神』『真田小僧』など、落語に登場する子供といえば「金坊」です。
フルネームはなんなんでしょうね金坊。金太、金太郎、金治、金三、まさかの金四郎!!どちらにしても、落語で子供と言えば金坊です。
この金坊、定吉の幼い頃かお前は?!と、云いたくなるぐらいに、ませたガキで、物とお金に物凄く執着している餓鬼みたいな子供です。
また、「金坊」と聞いて先代馬生師匠を思い出す人も多いはずです。落語に登場する子供を「金坊」で始めて、途中「亀ちゃん」に代わり、
最後はまた「金坊」に戻ったという伝説の高座があります。
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権助さんは好きな登場人物です(^^)
『権助芝居』は『一分茶番』の方が有名になっちゃいましたね。
雲助さん演じる権助がお顔(失礼)と相まって味わいを感じます。
『木乃伊取り』が好きなんですが、最近は聴く機会が少なくなってしまいました。
2018/8/15(水) 午後 0:48
しょっちゅう名前だけは登場するけどほとんど活躍しない人物に糊屋の婆さんというのがいるように思います。
2018/8/15(水) 午後 11:17 [ tx1*00_*ori*a*expr*ss ]
> 立花家蛇足さん
『木乃伊取り』は寄席では、あまり掛かりませんね。白酒師匠ぐらいですかね?
2018/8/16(木) 午前 11:01 [ Mars_jj_boy ]
> 盆町子さん
元ハンダースのアゴ勇と、モト冬樹とのコンビ時代もある桜金造が、
“アゴアンドキンゾー”を結成し、お笑いスター誕生で人気が出ました。
小山遊園地!のギャグ大好きです。
2018/8/16(木) 午前 11:05 [ Mars_jj_boy ]
> tx1*00_*ori*a*expr*ssさん
糊やの婆!!忘れていました。本日、その3に書きます。
2018/8/16(木) 午前 11:05 [ Mars_jj_boy ]
随分以前に故・扇橋師匠の弟子で新作も良くする入船亭扇始師が、お江戸両国亭だったかで『猫餅』を演ったのを聴いた記憶がありますが、同根多を聴くのは後にも先にもソノ時一度だけだったと思います。左甚五郎が登場するのは先述された三作が代表的でしょうが、『叩き蟹』も同じく両国亭で、先代・馬生師のお弟子で初音家左橋師が演じたのを聴きました。だいぶ以前のことで粗筋はウロ覚えですが、『ねずみ』とあまり変わらなかったと思います。コレ等は先々代の桂三木助師が浪曲から移殖したものでしょうか…??
権助サンの登場するものでは、主に先代・小さん師匠で聴いた『試し酒』を時折、寄席でも耳にしたと思いますが…。
2018/8/16(木) 午後 0:21 [ dec***** ]
> dec*****さん
「猫餅」を落語版で聞かれたのは貴重ですね。
あと、「叩き蟹」は、私は桂やまとさんで聞いて、素は、圓窓師匠のようでした。
2018/8/16(木) 午後 1:20 [ Mars_jj_boy ]