|
一門四人揃うのが通例ですが、今回は総領弟子・白酒師匠抜きの一門会でした。
年に2回くらいのペースで開催される五街道一門会。白酒師匠がよくマクラで仰りますが、
五街道一門会と言いつつ、「五街道」「桃月庵」「隅田川」「蜃気楼」と異なる4つの亭号が並ぶ。
全員が二つ目だった時代、「雲助・喜助・佐助・弥助」で五街道だった頃が懐かしいと思わせる。
そんな五街道一門会、今回は、こんな内容でした。
1.道具や/ひしもち
いいかんじで、『道具や』でも、そのフラを使って与太郎に魅力をプラスしているひしもちさん。
兄弟子のはまぐりさんが、もう少しで二つ目ですよね。名前が変わるのか?
講談師の神田派が、「伯」を止め名にしているので、白酒師匠の「白」なら、音だけ大名跡が継ぎ放題ですよね。
「白山」「白龍」「白治」なんて名前が使えます。
2.時そば/雲助
今日は、二席やらなくてはなりません。と、なんとなくですが不機嫌そうな雲さん。
「白酒の奴が脇でもっと美味しい仕事に行って居ません」と、言うと客席から大きな笑い声が…
毎度、この一門会は、誰がトリを取るか?でモメる会。龍玉師匠と馬石師匠が取る場合が非常に多い。
そんなマクラから、季節も寒くなって江戸時代の振り分け天秤、中央に風鈴付けた“二八そば”
なぜ、“二八”と呼ぶようになったかと、実に教科書のようなマクラを振って、『時そば』へ。
寒い仕草が絶品です。手を袖に入れて「秘密のアッコちゃん」の“ガンも”みたいな仕草が可愛い雲助師匠。
途中で、羽織の袖を左右に旗振りみたいなお茶目な動作で笑わせたりもします。
雲助師匠の『時そば』は、寄席などで何度も聴いているのに、同じ所で笑い/感心させられます。
基本、全ての仕草と表情が可愛い雲助師匠です。
3.もぐら泥/龍玉
仲を勤める龍玉師匠、かなり丁寧に泥棒のマクラを振って、『もぐら泥』。
圓朝モノ以外を聴くと。本当に、何だろう抜けた感じがする龍玉師匠です。
ご本人も、圓朝ばかりでは… と、思って挑戦はされているけど、ツボに嵌りません。
4.湯屋番/馬石
マクラで、「遅れて楽屋入りしたら、いきなり師匠に『お前、今日トリだからなぁ』って言われたんです」と言う馬石さん。
待って下さい。白酒兄さん抜きの会なんだから、「五街道一門会」とは言ってますが、事実上「雲助独演会」なんです。
独演会に、助を呼んで、本人が前座の後のサラ口と、仲入り休憩明けの喰い付きに出るなんて会は有りません!!
そう言うと、雲助師匠曰く「誰が決めたんだ?そんな法律はねぇ〜ぞぉ。にぎわい座は許してくれるって!」
すかさず、馬石師匠、「にぎわい座が許しても、お客さんは許しません」と、言って高座に上がったそうです。
そんな雲助師匠、この一門会への愚痴から入り、『湯屋番』へ。この噺を馬石師匠で聴くのは初めてでした。
“さくら湯”でした。文菊さんや、多くの古今亭の師匠と同じです。道楽若旦那らしい感じがいいですね、馬石師匠。
そして、妄想もなかなかスピードがある感じで、笑いが途絶えない。サゲが初めて聴くサゲでした。
この噺の場合、一番オーソドックスなのは六代目圓生も、三代目金馬も、五代目小さんもやった下駄のサゲ。
「俺の下駄が無いぞ!」と言う客に、若旦那が妄想を止めて、「好きな下駄を履いて帰って良い」と言う。
「本当にいいのか?」と問い返されて、「いいんです、順番に好きな下駄選ばせて、最後の客を裸足で返します」。
柳家は、“奴湯”で「木村重成の兜に香を焚く」話を振りますよね。勿論、馬石さんのにはありません。
馬石さんは、妄想の中の年増女性に、好きな物を言われて、「オムレツ、カツレツ、鰻飯」を注文。
食事を終えて番台に戻った主人の「そんな高価な物頼んで、誰が御足を払うんだ!」に、若旦那が返す言葉が。。。
男湯の方を見ながら「向こうの奴が払います」でサゲました。
「そりゃぁ、女が払います」ってのは、聴いた事があるけど、男湯の野郎というのは初めてでした。
そういえば、萬橘師匠の『湯屋番』のサゲも変わっていました。若旦那が妄想していると、本当に新造と下女のお清が現れる。
「番頭さん早くしてください」と、お清に言われて、物凄く舞い上がってしまい、石鹸のオマケすら手が震える若旦那。
これを見た男湯から「こいつ、本番、からっきしでやんの」と、声が掛かる、サゲ。
軽石や、雷で落ちて這いあがる場面、ここで切って終わるパターンも少なくありません。
5.夜鷹そば屋/雲助
今日の私の噺は、おもいっきり蕎麦が付いてしまいます。と、宣言して『夜鷹そば屋』。
何度聴いても、雲助師匠に痺れてしまう人情溢れる短い良い噺です。蕎麦で温まりたくなる。
今年も聴けて、大満足です。この噺は、五街道雲助じゃないとダメです。
|
過去の投稿日別表示
[ リスト | 詳細 ]
2017年11月10日
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]




