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このシリーズも5回目。そろそろ主要な登場人物は、殆ど紹介してしまったので、今回はそんなに出ないけど印象深い人物を紹介します。
まず、「久蔵」。この名前は、いろんな人物に付けられていて、神出鬼没、「お前は、多羅尾伴内かぁ!!」と突っ込みたくなります。
『試し酒』では、大酒呑みの田舎者、そして『富久』では贔屓の旦那をしくじった幇間、しかしてその実体は!!
ちょっと字が違うけど、海老名家からクレームを付けられた、稲荷町の九番弟子、林家九蔵!!、ってな感じです。
次に、大家さんの括りに入りますが、『小言幸兵衛』の田中幸兵衛さん。常に小言を云っている設定で、これに近い人、世の中に居ます。
続いて、名前は必ずしも一緒ではありませんが、「粗忽な人」で、これは同一人物なのでは?と、私が思うのは『堀の内』と『粗忽の釘』、
この主人公の大工さんは、どう考えても同じ人物じゃないのか?そう思います。
そして、落語の「三ぼう」の代表についても触れたいと思います。つんぼうに、けちんぼう、そして泥棒の三つです。
“めくら”の噺というのは在っても、実際に“つんぼう”が活躍する噺を、私は知りません。だから「三ぼう」のマクラを振ると、
咄家がやるのは、“けちんぼう”の噺か、“泥棒”の噺です。「三ぼう」と振って昔は“つんぼう”の噺もやったのでしょうか?
在りそうですよね?、小咄はありますからね、“つんぼう”の親子が、二人して「今、家の前を通ったのは?山田さんかい?」と尋ね合うのが。
さて、“けちんぼう”の代表は、赤螺屋吝兵衛さん。所謂、「アッキ貝」と呼ばれる貝で、貝自身よりも、有名なのは、その卵のう。
これを干してできたのが、子供の頃、私も口の中で鳴らした、あの海鬼灯(ホオズキ)なのです。意外と知られていない事実です。
この貝は拳によく似た形、大きさで、一度閉じると殺さないと開かないほど固いことから、銭を握り締めて離さないケチの様に似ている。
そんな様子がこの貝を、ケチの代名詞にさせています。そのような経緯から、ケチを“赤螺屋”と呼ぶようになったらしいです。
一方、“泥棒”。落語に登場する泥棒にかっこいいのは一人も居ません。鼠小僧が居るぞ!と言う貴方!、鼠小僧は講釈から来た盗人です。
名前だけが登場する大物の、泥棒というか毒婦は、『転宅』に登場する「高橋お傳」くらいですかねぇ。
あと、『お血脈』の石川五右衛門も大泥棒ではありますが、落語の五右衛門は間抜けです。
私は、落語というのは基本的に、悪党を間抜けに処理し、決して、ピカレスクを美化するような噺はまず在りません。それが在るのは講釈です。
廓噺の登場人物に振れて、このコーナーの最後にします。複数回登場するのは、悪い遊女「喜瀬川花魁」です。『お見立て』『五人廻し』、
そして江戸版の『三枚起請』にも登場します。どれも、客を手玉に取る悪い女郎を演じるのが、喜瀬川花魁です。
これも『紺屋高尾』のような廓噺が講釈が起源なのに対して、元から落語の噺は、女郎は客を騙すものとして描かれていると思います。
そうそう、廓と言えば幇間、幇間(たいこもち)の一八も、江戸落語では欠かせないキャラクターです。
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2018年08月20日
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