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昨年より大晦日の風物詩として始まった文菊師匠の独演会です。昨年は『芝濱』をネタ出しして開催。
そして矢来町早朝寄席と同様で、予約なし当日受付の会でした。これが大失敗でねぇ。 予想以上の来客で、消防法限界に椅子を会場に並べて、高座の横にまで臨時客席を設けたけれど、 それでも、札止めにした後から20人以上のお客さんが来て、大顰蹙だったそうです。 白鳥師匠の「ヨチヨチSWAN」の一回目と同じ失敗ですね。主催者が思っているより客は来る!! そんな去年の反省に立って、今年は完全予約制。ネット購入オンリーなので気付いたら完売って人も。 私はギリギリまで、一之輔師匠の『富久』か?文菊さんの『文七元結』か?で悩んで、 古桑庵が十二月休演になったので、新潮社の文菊独演会をチョイスしました。 さて、そんな新潮社さんの大晦日イベント、文菊さんの『文七元結』を聴く会、こんな内容でした。 1.元犬/駒六
この駒六さんと、その半年兄弟子の小駒さんは、本当に好感の持てる爽やかな前座さんです。 馬生師匠の弟子って、馬治、馬吉のお二人もそうでしたが、古今亭・金原亭らしい落語家さんですね。 五代の三木助は他の四人とは毛色が全然違うけど… 馬生一門とは交わらないからなぁ。 さて、『元犬』。犬が可愛く演じられるとほぼできた感じに見えますね。ハキハキしていいです。 2.千早ふる/文菊 初雪が降った大晦日。大晦日らしい寒さだと言う文菊さん。今年も大晦日まで働いたと云う。 文菊さんだけじゅないですよ、一之輔師匠も下北沢でやっているし、志の輔師匠にいたっては、 巣鴨で昼の会をやって、横浜へ移動してカウントダウン寄席に出ていましからね。 さて、マクラでは去年のこの会の失敗と反省を述べて、今年は予約で人数限定にした事を報告。
去年は、高座の真横、手で触れる位置にも客が居て、慣れるのに苦労したと云う文菊さん。 そして、この日は、三人のお客様がまだ来ていないと云っていると、その三名様も5分遅れで入場。 その遅れて来たお客様を、お約束で少しいじって、笑いにします。 マクラは、『千早ふる』に向けて、しっかたぶりをする人の小噺「うわばみ」を振って『千早ふる』へ。 文菊さんの『千早ふる』は、ここ5年間で三回目でした。寄席サイズとやや長めのサイズがあり、
この日は、そのやや長い方でした。特に奇を衒わずに、オーソドックスにやります。変なくすぐり無し。 しったかぶりの隠居が、どんどん大胆になって行くのが上手くですね。面白さもしり上がりです。 3.文七元結/文菊
わずか3日前に小田原で聴いたばかりの『文七元結』ですが、1回サラうとこんなに違うのか?! ちょっと、びっくりしますね。小田原では手探りだった部分や、場面転換でぎくしゃくした部分が、 この矢来町での『文七元結』では、在りません。すーっと物語が流れて行きました。アジャストするね。 また、細かい言葉のチョイスもよくなっているし、小田原では存在感が薄かった長兵衛の女房が、 随所で利いていて、キャラがたった三日で変化するもんだなぁと思いました。 あとは、佐野槌でのお久ですね。あれが、長兵衛の科白でも良いから存在感が出ると更に良くなる。 尺は小田原と殆ど同じ55分くらいだったと思いますが、こちらの方が短く感じました。 さて、2017年の文菊さんの総括です。
・夢の酒 ・井戸の茶碗 ・親子酒 ・あくび指南 ・三方一両損 ・紙入れ ・大山詣り ・鰻の幇間 ・百川 ・たらちね ・鹿政談 ・小言幸兵衛 ・錦の袈裟 ・薮入り ・文七元結 ・千早ふる ・文七元結 全部で17席で16種類でした。9公演観ていてらくごカフェのTEN寄席2回以外は、独演会です。 文菊さんは、TENのイベント以外は、定期の二人会って殆ど知りません。TENが解散したので、 だれかと、定期の二人会をやって欲しいと思います。後輩でもいいのでね。 |
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2018年01月01日
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年末の名物落語会のひとつで、30日が白酒師匠、そして31日が一之輔師匠が独演会を下北沢「シアター711」やるのが恒例になっていますね。
今年は、31日は文菊さんにしたので、30日の白酒師匠の方をシアター711は選びました。このシアター711を2日連続、座布団席で聞くと、 本当に正月三賀日がつらいので、1日だけにしているのですが、今年は30日の白酒師匠を迷わず選択。申込が半日ほど受付開始を遅れて、 予約番号が72番だったので、最前列が空いているのか?心配でしたが、何とか下手から3番目が空いていて座れました。 そんな、年末恒例の白酒独演会、白酒一門勢揃い!!このような内容でした。 1.出来心/ひしもち 今年、ひしもちさんをかなり聴いていると思ったら、11席聴いていました。前座では、田辺いちかさんの13席の次に多い数です。 白酒師匠の会だけでなく、小満ん師匠の会でも聴くので、去年は二席だったのが、今年は11席も聴いてしまいました。 前座さんは、意識してなかなか聴きに行かないのでねぇ。前座さんでも彼のように私好みの人だと助かります。 さて、『出来心』。ひしもちさんでは初めて聴きました。さいご兵衛さんの家までの10分くらいでしたが、 彼のフラがいい感じに噺にフットしていて、たまりません。ちょっと抜けた泥棒の空巣狙いが生きるフラでした。 2.幾代餅/白酒 長いマクラでした。一年を振り返るマクラ。彦いちさんと、このシアター711で一昨日、トラベルピーチという会をやった白酒さん。 もう仕事納め済んだ気分だという白酒師匠でしたが、今年を振り返ると25周年のイベントを沢山やったけど… ことごとく体調不良だったと言います。年の初めは口内炎で喋りに集中できず、その後、肺炎で血を吐くという状態を経験。 そして、夏には夏風邪をひいて解熱剤の副採用で、もの凄い筋肉痛を経験したそうで、着物すら自分で着られない状態!! このくらい酷い筋肉痛だと、高座に上がる足取りも遅いし、階段の上り下りが気合いを入れないとできない。 状態が酷い時は、高座で正座を崩すのにも声を出して気合い入れないとダメな状態だったそうです。 また、噺家はフカフカな座布団だと、足の痺れ加減で時間を読む事ができないと言う白酒師匠。
時間の読めない座布団だったり、マクラで変なスイッチが入ってしまったりで、自身の体内時計が狂ってしまい、 恐ろしく長い高座になり、失敗する事があるという話へ。何でも正太郎さんの立川の会にゲストで呼ばれて、 その際に、正太郎さんが欧州公演での事件を熱く語る姿を楽屋で聞いていて、そうだ!俺の時も… と、天どん師匠と廻った欧州公演の悪しき記憶が蘇り、これでスイッチが入り、45分もやってしまったそうです。 かく言うこの『幾代餅』も、一年を振り返りつつスイッチが入り、65分も高座で熱弁をふるいました。 マクラが40分オーバーというのも久しぶりだと思いました。 話題は後半に入り、雲助一門の忘年会の話題へ。雲助師匠自身が、年末・年始の挨拶、忘年会と新年会が面倒で止めない?
と、言い出しているらしく、それは一門としてまずいだろうと、嫌がる師匠を説得し、今年もお歳暮の挨拶と忘年会をやった。 忘年会当日、白酒師匠は仕事が終わってから参加したので、雲助、馬石、龍玉、そしてひしもちの四人で会は始まっていた。 白酒師匠とはまぐりさんが行ってみると、もう完全に、雲助、馬石、龍玉の三人は凄くいい感じに酔っていて、 龍玉さんの「○○はダメだ!」の悪口が始まっていて、それを素面で聞いていると、本当にボキャブラリーが欠如していると言うか、 主語だけ変わるけど、言っているのは、「クソみたいな野郎なんですよ、ったく!!」で全て締め括られるのだそうです。 遅れを取り戻して、早く同じくらい酔っぱらわないと、話に付いていけないと言う白酒師匠でした。 マクラの最後で、下座さんに親切にされて実年齢50歳オーバー、見た目年齢70代みたいな老女に惚れる前座が居たりしたと言う話題へ。
『幾代餅』の恋患いに掛けてのマクラなんだけど、実際に、着物のほころびを下座さんに縫って貰ったのがキッカケでその人に惚れて、 ストーカーまがいの行為に及び、あまりに酷かったそうで、目白の小さん師匠が会長の時代に、これが理事会で問題となり、 「お囃子のお姉さんに、妙なスキンシップは慎むように」と、張り紙で通達が出たそうです。暮れの納会「通称・寄合い」で、 小さん師匠自身が、ドスの利いた声で訓示をされたそうです。「三味線弾きに妙な色目や、抱きついたりするな!」と。 現在は、20代、30代の新しい下座さんが増えているから、前座さんで恋に落ちたりするのでは?と、思ったりしました。 結構、長いマクラからおなじみの『幾代餅』へ。女将さんと旦那が、揃って清蔵が恋患いだと聞いて笑う仕草が最高に面白いです。
幾代が年期明けて三月十五日に、搗き米屋の前に四つ手駕籠でやって来る際の、小僧の反応もいいですね。白酒師匠らしい笑いです。 時々、口が回らない感じで単語の活舌が怪しいところも何箇所かありましたが、マクラが長すぎて口が疲れているんですかねぇ。 そんなのも含めて、面白いたくさん笑った『幾代餅』でした。 3.笊や/はまぐり 前座なのに、5分くらいはマクラで… しかも、それがここには書けない危ない話ばかりでした。 楽屋のB事件も、後輩前座の柳家寿伴くんの話も、ここへは書けません。唯一、大丈夫なのは、雲助一門の忘年会の話で、 前座同士で「寄合い」の後、恒例の前座忘年会があり、はまぐりさん、後輩達に飲み負けて、酔いつぶれた話を、 ひしもちさんが、先に忘年会に来ていて、雲助師匠に既に、これをインプットしていて、はまぐりさんを見るなり、 「お前、後輩前座に酒を飲み負けたんだって?いくじなしだなぁ、この一門の恥さらし!」と、罵倒されたらしい。 あんな大師匠、見たことないと言っておりました。更に、白酒師匠が「肺炎で血を吐いた」と、人伝に寄席の楽屋で聞いた時、 正直、『俺、雲助預かりになるのかなぁ?!』と、思ったそうです。 そうそう、あと言えるのは、ボキャブラリーが欠如に成った龍玉師匠、「不慮の事故で死ねばいいのに」を連発するらしい。 本編の『笊や』。来年三月下席から、小多けさん、一花さんと一緒に二つ目に昇進が決まっているはまぐりさん。
名前はどうなるのか?と思ったりもするのですが、是非、白鵬とか名乗って欲しいですよね、影の黒幕みたいでいいし、 実際に、前座仲間で酔い潰れてしまうくらいなんで、「吐く方」みたいで、下戸感を出してみるのも一考ですよね。 五月二十六日と言ったと思いますが、白酒師匠をゲストに迎えて、内幸町ホールで二つ目昇進祝いの会をやるそうです。 『笊や』を聴いていて思ったのは、何か三月までに、自分の武器というか味を見付けて欲しいと思いました。 見習いで入門した時に、白鳥師匠の幻の一番弟子・あひるさんと同期だったんですよね。あひるさんは辞めたけど、 はまぐりさんは、ダルビッシュみたいな風貌で、二つ目になる事が決まり、めでたいと思いました。 4.芝濱/白酒 2017年の1月11日・成人の日に、本多劇場での独演会で聴いて以来の白酒師匠の『芝濱』でした。400人の本多とはかなり雰囲気が違うのと、 今年になって3回4回は掛けての末の、ここシアター711での〆の一席だったので、よく仕上がっておりました。口も滑らか!! あと、本多の時より女将さんの主導権のとり方が半端ないし、完全にカカア天下の夫婦なのです。甚兵衛&お崎か?! と、思うくらいに熊五郎を女将さんが支配している感じで演じられます。ただ、このくらいカカア天下なら熊公は一週間も休めないと思うけどね。 そこは、落語なのでご愛嬌です。この関係の方が、笑いが増えるのは間違いないですね。強引に熊さんに言う事をきかせてしまいますから。 白酒師匠らしい、殆ど人情を感じさせない、カラっと決める大爆笑の『芝濱』です。 さて、最後に2017年の白酒師匠を総括してみます。
・明烏
・新版 三十石 ・芝濱 ・万病円 ・辻占茶屋(辰巳の辻占) ・花色木綿(出来心) ・化物使い ・火焔太鼓 ・化物使い ・四段目 ・居残り佐平次 ・あくび指南 ・茗荷宿 ・船徳 ・代脈 ・新版 三十石 ・妾馬 ・風呂敷 ・強情灸 ・氏子中 ・おかめ団子 ・万病円 ・犬の災難 ・幾代餅 ・芝濱 2017年は、25席/21種類、84%の重複率なのでまずまずでした。13公演に行っていて、半分は独演会ではない会です。 ほぼ、月に1回聴く感じなので、今年2018年も同じくらいのペースで聴きたいと思っております。 |
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