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普通のどん兵衛の丼器ではなく、カップラーメンと同じフォルムのカップが採用されております。
気に成っていてこれもかなかな買っていませんでした。普通のカレーどん兵衛よりも50円高いのです。
“くり〜み〜”を売りにして、“リッチ!!”と銘を打っている。本当か?と、思いながら試しました。
結果、う〜ん。確かにくり〜み〜にはなっている。ただ、丼器の普通のカレーどん兵衛の方が蕎麦屋のカレー味。
出汁が利いていて、あの方が私は良いと思います。くり〜み〜が出汁の良さを殺していませんか?
そして、個人的には、もっとカレー味が利いていて欲しいです。
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『中村仲蔵』→“怪談噺”→『赤穂義士傳』と来て、何にするかと迷いつつ、一度触れておきたかった“白波物”に触れたいと思います。
講釈と浪曲だけですかねぇ、泥棒が活躍する噺を白波物と呼ぶのは。おそらく、芝居から来た呼び方なんだと思います。
落語の白波物。盗賊が主人公と言っても『出来心』や『だくだく』『夏どろ』『もぐら泥』は白波物ではありません。
基本、カッコいい盗賊が主人公のお噺に限ります。そうなると、演じ手も演目もそんなに多くないのが分かります。
また、白波物でありながら世話物、つまり芝居や浄瑠璃とルーツを共有し、世俗・人情を語るような物語でもあります。
まず思い浮かぶ落語で演じられる白波物/世話物。それは『お富與三郎』ではないでしょうか?
ただ、やる人は先の馬生一門の皆さんだけですけどね。そうだ!小満ん師匠は独自の速記から起こした『お富與三郎』をやります。
次に私が思い浮かんだのが、『嶋鵆沖白波』です。で、微妙なのが『大坂屋花鳥』で、『嶋鵆』から抜き出た噺ですが、
梅津長門はお大尽を殺して五十両を盗みはしますが、侍ですよね。盗賊というイメージがあまりありません。
これ以外だと『髪結新三』も白波に入るのか?そして、『鼠小僧』からの抜き噺なので、『蜆売り』も白波物になるんでしょうね。
その他には、新作ですが、米朝作の『一文笛』も白波物なんだろうなぁ。他にありますかねぇ。落語の白波物。
さて、この白波物。その人気の秘密は、そうです!決め科白/口上です。芝居でも最も有名なのが『白波五人男』の濱松屋店先の場面。
特に開口一番、弁天小僧菊之助の口上ですね。落語『湯屋番』で、若旦那が煙突小僧煤之助でパロディーにするあれです。
「知らざあ言って聞かせやしょう!!
浜の真砂と五右衛門が 歌に残せし盗人の
種は尽きねえ七里ヶ浜 その白浪の夜働き
以前を言やあ江ノ島で 年季勤めの稚児が淵
百味講で散らす蒔き銭を あてに小皿の一文字
百が二百と賽銭のくすね 銭せえ段々に
悪事はのぼる上の宮
岩本院で講中の 枕捜しも度重なり
お手長講と札付きに とうとう島を追い出され
それから若衆の美人局
ここやかしこの寺島で 小耳に聞いた爺さんの
似ぬ声色でこゆすりたかり
名せえゆかりの 弁天小僧菊之助たぁ俺がことだぁ!」
そして、『お富與三郎』も、芝居で有名な決め科白があり、これも有名で雲助師匠が実にカッコ良く演じます。
与三郎:え、御新造さんぇ、おかみさんぇ、お富さんぇ、いやさ、これ、お富、久しぶりだなぁ。
お 富:そういうお前は。
与三郎:よさだ!與三郎だ。お主ゃぁ、おれを見忘れたか。
与三郎:しがねぇ恋の情けが仇 命の綱の切れたのを
どう取り留めてか 木更津から
めぐる月日も三年(みとせ)越し
江戸の親にやぁ勘当うけ
拠所なく鎌倉の 谷七郷は喰い詰めても
面に受けたる看板の 疵が勿怪の幸いに
切られ與与三と異名を取り
押借り強請りも習おうより
慣れた時代の玄冶店 その白化けか黒塀に
格子造りの囲いもの 死んだと思ったお富たぁ
お釈迦さまでも気がつくめぇ
よくまぁお主ゃぁ 達者でいたなぁ
安やいこれじゃぁ一分じゃぁ
帰られめぇじゃねぇか。
落語は、基本的にカッコいい悪党は扱わないのですが、講釈は非常に多くの悪党をカッコ良く扱っております。
所謂、ピカレスクロマンとでも言うのか?悪党の美学を追求する作品があり、畦倉重四郎などは、その代表です。
松鯉先生の一門のお家芸でして、阿久鯉先生、松之丞さんが、強盗殺人鬼・畦倉重四郎をカッコ良く演じます。
畦倉重四郎の科白で印象的なのは、同業の悪党で、自分をかくまってくれた乞食坊主を斬り殺して言います。
「へぇへぇ、こんな奴でも、血だけは赤けぇやぁ。」
この講釈の演出は、実に悪党なのに、スカッとするカッコ良さがあり、松之丞さんの人気に火を付けた要因だと思います。
そこで、私は思うのですが、白波ではないけど、『鰍沢』などは、この講釈の手法を応用して演出すると、
より月ノ兎花魁のお熊が、恐ろしい女になると思うんです。間違って毒入り卵酒を飲んだ旦那なんか、
死ぬのを待つんじゃなくて、後ろから包丁で刺し殺すくらいの凶暴さを見せて欲しいですよね。
講釈/落語/浪曲で聴いている白波物の作品を紹介します。
・鋳掛松
鋳掛やの息子に生まれた松五郎の物語です。『文化白浪』という長い白波物から、通称・鋳掛松という盗賊が主人公の部分を抜き出した噺です。
おそらく最初は、数話からなる続きものだったと思われますが、現在は、この松五郎が、幼少期に松吉という名前で、お店奉公に出されて、
その奉公中の事件が元で、お店から暇を出されます。その事件というのが、この松吉、奉公五年数えの14歳になった時に、店の遣いで外出します。
その時、匕首を持って強盗を企む三十歳くらいの盗人に目を付けられます。これに気付いた松吉、言葉巧みに、この盗人を取り込みます。
「おいらは、縮緬問屋の小僧だ、ここに縮緬の見本がある、店の名前はここにある。」と、縮緬の見本の刺繍を見せて店の名前を明かしますが、
これは、自分の店ではなく、お遣いを頼まれた先方の店の縮緬の見本です。そうしていて、「この見本を持って、ある取引先に行くと、
その店が前金で五十両くれる事になっている。だから、お前さんはおいらが、その店の帰りを襲うふりをしてくれれば、その五十両を渡すよ。」
そう盗人を丸め込んで、お店に帰る途中寿司までおごらせて、結局、お店の前で松吉を待っていた盗人を番所の役人に通報し捕まえさせます。
この14歳のガキとは思えぬ手際に、番頭以下店の奉公人は感心するのですが、店の大旦那は「この頭の良さゆえ将来悪い事をし出したら、
店がとんでもないことになるかも知れない。」と言って、松吉に暇を出して家に返します。返された松吉は親父の家業の鋳掛やになる。
そして、父親の松右衛門が暫くして亡くなり、一人鋳掛やを続けいた松五郎。二十歳の時のある夏の日。両国橋でくつろいでいた松五郎。
貧しい身なりをした枝豆売りの母と子がおり、子供は母親に何やらせがんでいる。その子は素足だった。
地面が熱いので草履を買って欲しいというのだが、母親にはそれを買うお金がない。松五郎は金を恵むと、哀れな親子は喜んで立ち去っていく。
しばらくして今度は川からドンチャンドンチャン音がする。欄干から覗くと、一艘の屋根船。
その中でどこかのお大尽が芸者・幇間をあげて舟遊びをしているところだった。
あれも人ならこれも人。世の中ままならぬものだと思う松五郎。太く短く生きようと決意した。松五郎の心にスイッチが入ります。
これから悪党の道に入り、元が鋳掛屋なので「鋳掛松」と呼ばれるようになる。そんな噺が端物として講釈では比較的よく聴きます。
個人的には、六代目伯龍先生のが好きですが、琴調先生のもいい。松五郎が一瞬にしてスイッチが入って、鋳掛松に変身します。
お店の旦那の予言が的中する瞬間が、実に、カッコ良くてね。講釈らしい一席です。
この噺の決め科白は、松五郎が高らかに笑い「俺は、太く短く生きてやる!」と、おてんとう様に宣言するラストシーンですね。
・鼠小僧
これも十話も二十話も続く噺ではなく、二話、三話で『蜆売り』で終わります。
鼠小僧次郎吉は、江戸で大きな仕事を終えて、暫く、ほとぼりを冷ます為、上方へと逃げていた。その帰り道中から噺は始まります。
東海道を東に下る次郎吉。駿府・島田の宿で芸者を上げてドンチャン騒ぎ、ここまで行きずりだった渡世人仲間と分かれて箱根へ。
ここで、『蜆売り』のキッカケになる、若旦那と金春芸者の道行が、箱根の宿でタチの悪いゴト師に掛かり賭け碁でやられていた。
芸者を碁の借金のカタに女郎に売ると脅され途方に暮れる若旦那。そこへ、隣の部屋から襖を開けて、次郎吉が登場する。
ゴト師一味をやっつけて若旦那の借金をチャラにする。そして、別れ際に若旦那に路銀の足しにと小判で二十五両餞別を渡す次郎吉。
この小判が、実は、佐竹家の武家屋敷から盗んだ銭で、佐竹の刻印が入っていた!!知らずにこれを使った若旦那と芸者は御用に!!
そうとは知らず、江戸へと戻る次郎吉だった。ここまでを、一話か二話にして演じられます。
江戸に戻った次郎吉。一応、建前の職業は「魚屋」さん。そこへ丑松という盗人仲間が、奉行所に追われて逃げ込んで来る。
この丑松を旅支度に変装させて、銭を与えて、故郷の母親の元へと逃がしやります。これが後々の伏線になっていて、
この丑松が、最後、次郎吉の佐竹家での盗みの罪を被り、若旦那を牢から助け、獄門台へと上がり、次郎吉の身代わりになります。
この噺は、次郎吉が「もう少し娑婆に未練がある」と言って苦悩する場面ですね。とはいえ、蜆売りのガキを見ると若旦那は助けたい。
この板挟みで苦悩していると、丑松がお礼を云いに、次郎吉の元を訪ねて来る。「俺は、母親と最後の別れが済んでいるから」と、
喜んで、この次郎吉の身代わりを買って出る丑松。日本人らしい『義』の精神が溢れた場面だと思います。そして、これも伯龍先生ですね。
最近は、講釈も落語も『蜆売り』の場面だけしかやりませんね。
・小猿七之助
これまた、伯龍先生のがいい。談志も、談春も、松之丞も聴いたけど、伯龍先生だなぁ〜
そして、これも最初からやる人が少なくなりました。一人船頭、一人芸者の場面だけやりますね。
また、これに関しては、以前、薮さんが実に詳しく素晴らしい纏め記事を上げておられるので、
これを参照下さい。芝居と講釈の『小猿七之助』の違いなど、詳しく解説されております。
◆薮さんの「小猿七之助」
さて、「一人船頭、一人芸者」の前に、七之助の父親・七蔵がイカサマ博打で、新川新堀の酒問屋、
鹿島屋の手代・幸吉を渡し船の船内でゴトにハメて、店のカケ金三十両を巻き上げられる場面があります。
この噺は、決め科白ってわけではないけど、浅草広小路滝之屋の芸者、男嫌いで通ったお滝が、
七之助に殺されそうになる場面。ここで、実は七之助を好きだったと言い、好きなお前に殺されるならと、
覚悟を決めて、告白する場面でしょうね、一番の見せ場は。
・天保六花撰
これは各方面で有名な作品です。芝居では播磨屋・吉右衛門の当たり役ですね。
そして最も有名なのが河内山宗俊が御殿奉公の娘、質屋上州屋のお絹を救う『天衣紛上野初花』でしょう。
落語では、小満ん師匠が、宗俊と、片岡直次郎:通称・直侍との出逢いから、直侍の色である三千歳を見受けするのに、
表向きは海産物問屋、裏にまわると盗賊の頭、森田屋清蔵の力を借りて、これを足抜けさせます。
更に、「丸利の強請り」というエピソードまでを落語にして連続で演じておられます。
この「丸利の強請り」は、講釈で松鯉先生がやられる「卵の強請り」とよく似ている噺でもあります。
この四人の他にも、さすらいの剣客、クールでニヒルな金子市之丞。博打打ちで金儲けの種に鼻が利く暗闇の丑松。
個性豊かな六人が色んな事件を巻き起こす、一話完結で展開される連続物の長編作品です。
そうそう、同じ白波物で『天明白波傳』、あの中にもある「首なし事件」。あれと全く同じエピソードが『天保六花撰』にもあります。
ただ、なかなか現在は、長編の連続では演じる人がおりませんねぇ。
松鯉先生の御一門も、『天明白波傳』を持っていると、『天保六花撰』をまた、全部持っていても、
やる機会がお互い減りますからねぇ。松之丞さんくらい売れっ子で、高座があれば別かも知れませんが、
忙しくなると、ジレンマで、新しい根多が増やせなくなりますよね。皆さん100~150席くらい持ち根多ができると、
これを維持しながら、増やして行く作業が、なかなか難しいんですよ。ここから200、300と増えた真打を、
私はあまり多くは知りません。小朝、志の輔、談春、三代山陽と、皆さん苦戦だったと思います。
そんな中、喬太郎師匠は、上手くやっていますね。焦らずマイペースで、遣り方を変えないのが成功の秘訣か?
話を『天保六花撰』に戻します。この『天保六花撰』で一番有名な科白は、勿論これですね。
「とんだところへ北村大膳!」
御殿奉公の娘 を助ける際に、松江出雲守の家来で重役の北村大膳が、
上野東叡山寛永寺の使僧と偽っている河内山の正体を見破ります。
その北村大膳に向かって言い放つ科白なんですが、これは講釈で生れた科白ではなく、
もしかすると、芝居/映画で考えだされた科白かも知れません。
さて、白波物は、他にも先の『天明白波傳』などなど、まだいくつか在りますね。
そうそう 『天明白波傳』に登場する盗賊の首領・神道徳次郎は、長谷川平蔵:鬼平に捕まって獄門になっております。
あまりに、長くなるので白波物は、これぐらいにしておきましょう。
つづく
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かつては、落語でも五代目の圓楽師匠が特にやっていた『赤穂義士傳』ですが、現在は講釈と浪曲でしか、まず聴きません。
というのも、昔は年末、必ずやっていたんです「忠臣蔵」。忠義を愛す日本人の心が、「忠臣蔵」には詰まっております。
「忠臣蔵」が流行らなくなり、日本人の心から忠義心が薄れたからでしょうか?渋谷のハロウィンの騒ぎを見ていると、
そのうち日本人も天災の時に、略奪するような輩が現れるのでは?と、危惧する今日この頃です。ハロウィンに赤穂義士の仮装で、
暴徒を成敗して廻る、大石の「山と川との合言葉」。会稽の恥とか今の若者には通じないのだろうか?教科書に載せろ!義士傳。
忠臣蔵『赤穂義士傳』は、大雑把に分けると本傳/外傳/そして銘々傳の三つがございます。そしてこれら全てを合わせると、
何百席あるか分からないとも云われていて、一門や演者によって、独自の話を持っている人が少なからず居ります。
昔の講釈師は、四十過ぎないと義士傳はやれないというか、師匠に教えて貰えなかったそうです。それだけ貫禄が付かないと、
演じる事を憚かられるそんな根多だったようです。今は、そんな事なく皆さん、流石に二十代ではやってないけど三十過ぎたらやっている。
さて、まず本傳。これは赤穂事件の、事件の発端から浅野内匠頭切腹、赤穂城の開城、四十七士の討入準備、そして討入。
最後は、四家に預りから四十七士の切腹までの、結構、長い長いお噺なのですが、殆ど高座では聴く機会がありません。
芝居・仮名手本忠臣蔵でいうところの、四段目「来世の忠義」ここくらいですね、「松之廊下から内匠頭切腹」、ここが本傳では一番聴ける。
片岡源五右衛門が、切腹する前の浅野内匠頭に接見し、内匠頭からこの無念を晴らして欲しいと、命を託される場面です。
浪曲だと武春先生のが実に、かっこいい!!泣ける、そして歌が素晴らしい。曲師を付けずに自分で弾いて歌っていましたね。
松之廊下の「♪登城」から歌が、物凄くかっこいい!!武春らしい演出で、講釈師も同じ場面を数多演じていますが、印象にないですね。
本傳は、この後、赤穂城を幕府に開け渡す際に、国家老として大石内蔵助が活躍しますが、それでも地味ですね。
吉良上野介を討つという誓いの連判状を押す辺りが山場なのですが、地味ですね。矢頭右衛門七が幼いのにこの輪に加わります。
あとこの開城では、萱野三平ですね、仮名手本の六段目とは、全然違う展開で切腹に追い込まれます。
城明け渡しの使者が来ると言う一報をつたえる伝令の役目なんですよね、この三平。その時に母親の弔い行列に遭うけど、
お役目を優先し、弔いには行かず、行列を影から手を合わせて見つめるだけにする。この事を父や兄弟から責められ切腹します。
ここから、内蔵助の幕府の目を眩ます為に、山科で放蕩三昧をします。ここもあまり見所がない割りに長いのです。
仮名手本の七段目風なのをやる人もおりますが、講釈も浪曲も、この部分だと村上喜剣ですね。貞心先生は宇都宮十兵衛ですが。
この村上喜剣も武春先生のはかっこいい!!そして、外傳としてやりますね。貞心先生のは本傳の大石内蔵助の物語で、
この宇都宮十兵衛は、大石は絶対に幕府の目を眩ます為の芝居で放蕩していると、一人言い張る役でね、最後は大石、この十兵衛も騙します。
こうして、島原の女郎を見受けして、妻と実母を妻の実家に返して、幕府の目を眩ました大石は、東へと下ります。
ここも、銘々傳の神埼与五郎「詫び(仮名)証文」方が遥かに有名で面白いのですが、「大石の東下り」は一回しか私は聴いた事がない。
こうして、義士が江戸に集まり、いよいよ討入前夜。本殿は蕎麦屋の二階に集まる浪士。この蕎麦屋に集まる前に、
それぞれが別れをするのですが、そちらは詳しく銘々傳で語られます。赤垣源蔵の「徳利の別れ」などが実に有名ですね。
愛山先生がいみじくも仰いました。「忠臣蔵とは別れの美学である」と。大高源吾の両国橋や、大石の「南部坂雪の別れ」、
あと実に印象に残っているのが、間十次郎「向島、雪の別れ」ですね、旭堂南青さんで聴きました。
そして、討入。これを詳しくやったのを聴いた事がない。四十七士を正面と裏門、それぞれの名前を言うのはやるけど、
それを聞かされても、俺だって二十七・八人くらいはソラで言えるぞ!!と、思ってしまうので、もう少し工夫して欲しい。
やっぱり、カッコいいのは上野介が炭小屋から引き出され首を撥ねられるまでを、修羅場調で読むとカッコいいよ。
しかも、四十七士全員の活躍が、その中に入っていれば言う事無し。
あと、前にも書いたけど、吉良邸から泉岳寺までの赤穂浪士行列が進む様子を道中付けにして欲しいです。
最後の松平、細川、水野、そして毛利、それぞれの大名に預けられて、切腹が決まるまでは、芥川龍之介が小説にしたぐらいで、
また、荻生徂徠の名前を天下に知らしめた事件でもあるので、いろいろ講釈師/浪曲師なりに工夫して演じられます。
この四大名の屋敷が現在どうなっているのか?なども、解説してくれる先生が居て、私は、この部分好きです。
本傳は、こんな感じで、真打になると皆さん『赤穂義士傳』を必ずやるので、本傳も一応挑戦されます。ただ、常に掛けている人は居ません。
松鯉先生などは、義士四十七士になぞらえて、全47話の義士本傳を作られたとか!!松鯉先生らしいと思いました。
一方、外傳。講釈師らしいのがいろいろ在りますね。先に紹介した「村上喜剣」もそうですが、勝手に講釈師が作ったり、
実在しても、脚色された人物が、結構居ます。代表は、やっぱり槍の名人「俵星玄蕃」でしょう。柳亭市馬の歌で落語ファンにも有名です。
浪曲で是非、皆さんには一度聴いて欲しい外傳です、「俵星玄蕃」。吉良家と上野介の息子が婿養子の上杉家では、浪士対策として、
江戸中の道場から、剣術、槍術の腕の優れた物を、片っ端からスカウトしていた。その総監督とも言うべき上杉家家老・千坂兵部が、
吉良邸に近い所で道場を構え、槍の使い手として名が轟いていた俵星玄蕃に目を付ける。
同じ頃、吉良家の内情を中元や家来から、夜鷹蕎麦やに身をやつして、探っていた杉野十平次が「俵星玄蕃スカウト」の噂を聴き付ける。
早速、この事を大石に連絡すると、内蔵助は、直ぐに原惣右衛門に、ある密命を下す。それは玄蕃の道場まで松平家を騙って偽スカウトにやり、
吉良の用人になることを避けさせるのであった。かくして、討ち入りの夜、陣太鼓の音を聞いて飛び起きた玄蕃は、
吉良邸へ討ち入りに駆けつける。そこで火消し姿の杉野と再会する。実は、玄蕃は十平次が赤穂の浪士だとうすうす感づいていて、
偽スカウトも赤穂浪士の計略だと感じて、わざとこれに乗ったふりをしていたのだった。
杉野との再会があの有名な「おぉ!蕎麦やかぁ」「はい、先生!」のシーンなのです。このあと玄蕃は助勢を申し出るが、
内蔵助から丁重に断られるので、両国橋で吉良邸に助成する上杉勢を単身、通せんぼするのでした。
間違いなく、浪曲師は、忠臣蔵と言えば、この「俵星玄蕃」ですね。
さて、このように外傳は、浪士の仇討の本線に対しての複線のような物語で、義士傳には、恐ろしい程沢山あります。
私が好きなのは、芝居でもやりますね「天野屋利兵衛」。「天野屋利兵衛は男でござる!」聖書のアブラハムの子イサクの話に似ています。
講釈と浪曲では万度演じられる『赤穂義士傳』ですが、落語は五代目圓楽亡き後、やる人がおりません。
直近、十年で落語家がやる『赤穂義士傳』、私は、柳家喬太郎師匠の「俵星玄蕃」だけでした。
それも聴いたのは、市馬・喬太郎の「忠臣蔵落語会」。ゲストに昇太師匠が上野介を演じた回でした。
この二人の「忠臣蔵落語会」は、国本武春先生がゲストに呼ばれたりと、続いていたが今もやっているのか?
最初は、紀伊國屋でやっていて、二回目と三回目はよみうりホールになりました。その三回目までは私も行ったけど無沙汰に。
銘々傳の有名な噺は、落語に直して、誰かやって欲しいと願う私です。
つづく
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新発売のどん兵衛を紹介するコーナーです。買うか非常に迷ったのですが買いました。
“牛すき風”というものは、殆どの場合、私の好みより甘いので… 迷ったのですが、
汁なしうどん、つまり釜揚げ風のうどんであるならばと、挑戦してみる事にしました。
うーん、甘いです。ただ、耐えられない程ではなく、おそらく、玉子の黄身を落とすと更に美味くなると思います。
そして、十分調理のどん兵衛の良さが、物凄く実感できる、モチモチした味のうどん!!これはアリです。
生卵と牛丼屋の牛皿を足すと、なかなか豪華な牛すき風うどんに成りそうな予感です。
次回、生卵を落として、もう一度挑戦します。その時は、白身をカキ玉にできるように玉子スープも付けて。
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仲蔵は、色んな方が演じるようになり、稲荷町と柏木だった時代からすると、面白い展開を見せていると思います。
喬太郎師匠の改作『ウルトラ仲蔵』や、白鳥師匠の原型を留めない『中村仲象』などまで加えると可能性は∞です。
さて、今回のテーマは怪談です。現在、「怪談」というと誰れですかねぇ?やっぱり人間国宝!一龍斎貞水先生でしょうか?
過去十年のデータで怪談をやった回数とか調べようか?とも思ったのですが、あまり意味がないように思って止めました。
貞水先生以外で言うと、落語の正雀師匠ですかね?こちらも、師匠である稲荷町の正蔵のスタイルで怪談を演じておられます。
両者を比較すると、貞水先生の方が遥かに仕掛けや照明に凝り捲っていて、話よりも怪談セットの方に気を取られてしまいます。
あと、怪談と言えば、前座の幽太/幽霊の恰好をして客席を脅かす役を前座さんがやるアレです。
これは、上方落語でも怪談噺をやる時は、幽太を使いますね。米朝師匠の高座では、小米朝時代の可朝師匠が上手かったそうです。
米朝師匠は、幽太用の恐いお面というのを持ってはったと伺った事があります。白装束でお面、長い黒髪のカツラで脅かします。
東京の寄席での幽太は、できるだけ若い女性を、事前に座席位置をリサーチしておいて脅かしに行きます。若い美人を狙う傾向です。
では、怪談噺で何を沢山聴いているのか?過去10年の自身のデータを調べてみました。すると、頭で思っている通りの結果に。
・牡丹灯籠 27
・真景累ヶ淵 19
・乳房榎 13
・四谷怪談 11
・応挙の幽霊 7
・もう半分 6
・江島屋騒動 5
・鍋島化け猫騒動 5
・耳なし芳一 3
・吉原百人斬「お紺殺し」3
・妲妃のお百 2
・猫定 1
・小夜衣草紙 1
やはり、怪談と言えば、『牡丹灯籠』。ダントツに「お札はがし」の部分、お露と新三郎の悲恋から“カロンコロン”までですね。
また、私の場合、喬太郎師匠と馬桜師匠のお二人で、『牡丹灯籠』を連続で聴いた事があり、それが更に回数を増やした要因です。
さて2番目は『真景累ヶ淵』、そして三番目も同じく圓朝作品で『乳房榎』でした。つまりBEST3は圓朝作品。
更に、『牡丹灯籠』が「お露新三郎」「お札はがし」なら、『真景累ヶ淵』は「宗悦殺し」と「豊志賀の死」で、
『乳房榎』は「お関誘惑」と「落合の蛍狩り(重信殺し)」です。この三作品は講釈と落語両方で聞けて、演じ手も結構多いです。
一方、四位以下は、四番目にランクインしたのは講釈でしか聴かない『四谷怪談』です。これは「お岩誕生」を一番聴きますが、
四話連続とか六話連続で、お岩の幽霊が伊右衛門の周辺を呪い殺して行く連続殺人鬼になったお岩の物語も聴けます。
ただ、この『四谷怪談』は、速記などを読むと、やたらお岩が同じパターンで、呪い殺すを繰り返すだけになってしまうので、
実際に講釈として読む場合には、演者の脚色の腕の見せ所ではあります。貞水先生のは全部は観た事ないんですが、
貞寿先生は、全部観ました。いろいろと、工夫していますね、殺し方や追い込み方を。
対象的に、『もう半分』は落語ですね。芸協は先代の今輔師匠、落語協会は先代の馬生師匠のが印象的で、
私は芸協だと夏丸師匠、落語協会だと、雲助師匠で聴いています。雲助師匠の『もう半分』は特に恐いですね。
語り/地の上手さが怪談になると、独特の調子があり、雲助師匠や稲荷町の正蔵師匠の語りは怪談に引き込まれます。
最後に、吉原百人斬「お紺殺し」について少し触れます。これを聴いた三人というのが正雀師匠、松之丞さん、そして貞鏡さんなんです。
一番怪談らしいのは、正雀さんなんですが、松之丞、貞鏡のお二人は、悪党をやらせると当代一二を争う二人なので、
お紺が幽霊になる前。戸田の河原で惨殺される場面が恐いのです。悪党の松之丞、毒婦の貞鏡と呼ばれるだけの事はあります。
つづく
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