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台風上陸の予報で、朝6時の時点で夜に首都圏を直撃間違いなしだった。それでも二人を見たさに行きました。
お江戸日本橋亭に着いたのは、9時20分。既に会場していて、50人くらい入っていました。ビックリ!! そんな、命知らずの決したいが結構居た、朝練講談会、二扇会、こんな内容でした。 ・清水次郎長傳「石松代参」 … 太福 ・大岡政談「五福屋騒動」 … 貞寿 1.石松代参/太福 まず、この日の夜に、18時開演で自分の会が根津で開催予定だが、まだ、この時点では中止/決行を決めかねていると云う太福さん。 主催者とも話し合うが、どうしたらよいか?と、この日の朝練オーディエンスに中止/決行を挙手でアンケート調査したが… 大半の人は、関係ないので手を上げない。悩みが深まる太福さんでした。結局どうしたのか?1時間だけやったか?中止だよなぁ。 そう云って、この日は、二代目虎造先生の型ではなく、玉川一門が昔からやっている型での「石松代参」でした。 まず、虎造パターンだと金毘羅様への代参を次郎長から石松が、要請を受ける場面で一話。続けて代参を無事に済ませ、大坂から京へと、 三十石舟に乗っての「食いねぇ、食いねぇ、寿司食いねぇ」で一話と二話に分けて演じられるが、玉川一門の型だと一話に纏っている。 そして、何が違うって、三十石舟で、石松が話をする相手が江戸っ子ではないのです。甲州人なんですよね。 更に、金毘羅様から大坂までの道中が、“道中付け”で語られます。そして、甲州の親分衆と東海道の親分衆をそれぞれ7〜8人紹介する。 その中に、清水港を仕切っている次郎長は偉い!!と、甲州の旅人が褒めるのに、石松が嬉しくなり、側に呼んで話を始めます。 ただ、この甲州の親分の中に、黒駒勝蔵が入ってないんですよねぇ。石松と甲州の旅人の会話になると、虎造先生と同じで、 子分の名前は?と云うやり取りがあって、石松自身がなかなか出て来ないので、少しイライラして、最後に登場する。 とにかく強いと褒められるけど、馬鹿なのが玉に傷と言われてしまいます。 2.五福屋騒動/貞寿 『玉菊灯籠』の花魁玉菊が、どういう経緯で苦界に身を沈める事になったのか?その物語が「五福屋騒動」です。 江戸で骨董商を商う五福屋には、又蔵と言う若い店主と、その妹で今小町とあだ名される美人のお豊がありました。 若くして目利きで、商売上手な又蔵に店を任せっきり、半分隠居生活を送る又兵衛は、娘のお豊を早く良い相手に縁付けたい!と、考えていた。 そんなお豊が、ある日、日本橋を歩いていて、見ず知らずの老婆を、甲斐甲斐しく世話をする一人の若い男に出逢う。これが、油町の伊勢屋の倅、作之助だった。 作之助は、色は白く透き通るような肌で、お役者様のような美男子。今業平と呼ばれるくらいの男前でした。 一目惚れ お豊は、たちまち作之助に懸想して、恋煩いで寝込んでしまう。心配する又兵衛に、蚊の鳴くような声で、「実は日本橋で…」と、伊勢屋の作之助に恋してしまったと、告白します。 あの伊勢屋かぁ!ならば、五福屋との釣り合いは申し分ない。早速、伊勢屋吉兵衛に、しかるべき使者を立てて、縁談を申し込もうと決心します。 そんな噂が、五福屋の中を駆け巡った時、一人だけ、この事を面白くないと言う奴が居た。誰あろう、この五福屋の通い番頭・弥八でした。 12の時から、口減らしで五福屋に奉公して、25年。やっと番頭にまでなったのに、又兵衛からは、「そろそろ、分家を!」と願い出たら、息子又蔵が、主人になったばかりだから、もう少し待てと言われ、 「お豊さんを嫁に!」と、言うと、のらりくらりはぐはかされて、結局、お豊は、伊勢屋に嫁に出されてしまう。このまま、指を咥えて見ているダケか?! と、嫉妬に狂った弥八。物凄い悪巧みな妄想に耽ります、まるで、漫画家・中崎タツヤの「じみへん」に出てきそうな妄想野郎になりるのです。 居酒屋で酒を呑みながらエロ妄想に耽り、弥八は、作之助だと偽り、お豊の部屋に夜這いを掛けます。一回目は、弥八とバレずに夜這いは成功しますが、 弥八の想像を超えて、お豊の貞操が硬く、記念の品にと、普段着の片袖をもぎ取り帰ります。また、この弥八が中崎タツヤ作品の主人公みたいに、暗い闇のエロ妄想野郎で、 この千切れた片袖の匂いを嗅いで、お豊へのエロい妄想を爆発させるのです。そして、再び夜這いを掛けます。 二回目の夜這いで事件が起こります。あまりに積極的に弥八がお豊に迫り、激しい物音がして、父・又兵衛が起きて娘の部屋へ。 又兵衛と、弥八が格闘の末、弥八は腕を脇差しで刺されながらも、脇差しを奪い取り又兵衛を返り討ちにして、逃げ出すのですが!! 窓から逃げる際に行灯の油を蹴飛ばし、布団に油が沁んで、大火事になり、五福屋は全焼!向こう三軒両隣、17軒のお店が焼失する大惨事になりました。 その時は、南が月番、あの悪名高い松平壱岐守が、南町奉行だったので、伊勢屋作之助が捕まり拷問三昧!それでも白状しない、作之助。 結局、三年受牢され、拷問され続けて、半死状態だったが、奉行が、松平から大岡に代わり、大岡様が即座に、冤罪と見極め釈放されます。 そして、大岡様の探索で、弥八の悪事がバレ、弥八は殺人と放火で召し捕り!獄門火あぶりとなるのですが… お豊は、自分の情け無さを恥じて、中卍屋に身を沈め、自ら苦界に落ちて三百両と言う銭を作り、半分を兄に五福屋再興を託し、 残る半分は、作之助への慰謝料として使ったそうです。そして、このお豊が、中卍屋で全盛と言われる花魁へと出世!後の玉菊となるのでした。 貞寿先生も、弥八を「変態」と呼んでいましたが、私も中崎タツヤ作品に出て来る変態をイメージしました。 女流講釈師には無理だと思いますが、是非、誰か男性の講釈師に、中崎タツヤ風な演出で、この『五福屋騒動』をやって欲しい。 |
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2018年10月03日
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