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台風24号が来る前日でした。時折、強い雨が降りに成ってみたり止んだりしておりました。
見番へ向かう途中、浅草寺の境内を抜けて行くのですが、今年一番か?と思うくらい外国人が少なかったです。 それでも、修学旅行の学生さんが居たりして、人はそれなりに居たのですが、雨ん中商売していたテキ屋さんには、 辛い台風前の商いになっていたのでは?と思いました。そんな台風接近の浅草見番での「四季の萬会」こんな内容でした。 ・四人癖 … まん坊 ・ろくろっ首 … 萬橘 ・代書屋 … 寿輔 お仲入り ・子別れ/下 … 萬橘 1.四人癖/まん坊 M'sの加藤さん不在だったので、お品書きがありませんでした。残念!あの達筆が見られないのはねぇ。 さて、『四人癖』。上方の咄家さんからたまに聴くけど、江戸の咄家でやるのは珍しいですよね。 東京では、圧倒的に『二人癖』=『のめる!』でやりますね。 2.ろくろっ首/萬橘 マクラの冒頭!いきなり、噺をし続けて行くのは大変だ!と言い出す萬橘師匠。哲学的な話かと思いました。すると、更に続けて、 「萬橘、あいつは、喋れなくなったよ!」って言われ、ある日突然、絶句するかもしれません。と、言うんです、萬橘さん。 コレを聴いていて、真っ先に、私は八代目文楽を思い出しました。「勉強し直して、参ります!」ですよ。現代にそんな咄家が居るのか!?と、思っていたので、居た!!と、叫びそうになりましたが、ニュアンスが違いました。 なぜ、最近、突然喋れなくなる事を覚悟したかと言うと、芸の道においては、咄家というフィルターを通すと、日常の些事が面白い噺にならないといけない。 それなのに、まず、萬橘師匠自身のセンサー、特に、耳がおかしいと言うんです。つまり、空耳が酷い!!、例えば… とある町のファミレス・ジョナサンにて、昼食していたら、隣のカップルが、ありえないぐらいイチャイチャしていた。 昭和世代になら通じるか?「同伴喫茶に行きなさい!!」レベルの、イチャイチャだったらしい。そこで、男が、店員を呼ぶ『ボタン』を押して、彼女に言った言葉が、 without you 『女、変えて、また、イチャイチャしたいのか?』 『何だ!この男、訳がわからん!?、without youなのに、その女とまだ、イチャイチャしている?!』 『女も女た、without youと言われたのに、ニッコリ笑いかけて、ウン!と言いやがる』 暫くすると、そのカップルのテーブルに、ソフトクリームが二つ届く。「without you」ではなく、男は女に「デザート、食う?」と、言っていたのだった。 他にも、ある落語会で、袖で出番待ちしていたら、遅れて楽屋入りした兄弟子が、私服のまんま来て、「いくら入っている?」と、突然尋ねられた萬橘師匠。 勿論、兄弟子は人数を指して、いくらと言っているのだが、萬橘師匠は、反射的に金額?!と、感じて、何て守銭奴!と、思ってしまったらしい。 最後の例はもっと強烈で、新宿のハンバーガー屋にて、喫煙者の萬橘師匠は、喫煙者の階に行くのだが、そこに居た先約が、今時珍しい、見るからにヤクザだった。 スキンヘッドで、ダークパープルのサングラス、紫のシャツに、金ピカネックレスして、マンボズボンにサドルジューズ、勿論、靴底には減り留め金具を付けている。 そいつが、金ピカロレックスを見せてスマホで、誰かに電話を始めたのだが、開口一番の科白に、萬橘師匠!驚く。 「今晩は、関ジャニ∞です。今からそっちに行きたいんですが、いいですか?できたら、メシ食いながら、 例の件、今日決めたいんですよ?!そして、明日は、朝から兄貴と飲みに行きたいんですよ。構いませんか?」 関ジャニ∞が、凄く気になったが、変換できずにいる萬橘さん。楽屋の廊下で激しく雨漏りしていた、浅草見番よりは、長く咄家を続けたいと言っていました。 そんなマクラから、不思議な『ろくろっ首』をやりました。まず、与太郎ではなく、主人公は松公でした。 そして、叔父さんの「婿入りしないか?」に対して、松公は「討ち入りするのか?」と返す。すると、叔父さんが、「違う!婿養子だ」と言い返す。 更にコレに対しても、松公は「何ぃ?!、赤穂浪士」と返してくる言葉遊びは、萬橘師匠、オリジナルなのか?他では聞いた事がない。 でね、松公の兄貴は、既に嫁を貰っていて、独立している設定は、他の咄家で聴く『ろくろっ首』と同じだが、普通は兄貴が羨ましくって嫁をと叔父貴にお願いするパターンだが、 萬橘師匠の松公は、母親との二人暮らしが如何に楽しいかを叔父貴に説明した上で、この母親より楽しい生活が待っている家にしか婿へは行かないと言い出す。 すると、叔父さんは、ならろくろっ首の噂がある金持ちの家だから、お前の母親に勝るとも劣らない楽しい家だと、薦めるのである。 このフリが有って婿入りすると、なんと!お嬢様の首は、全く伸びたりしないのである。なんだ!単なる噂話だったのかぁ!?と、失望する松公は、叔父貴に苦情を言いに朝早く行くと、サゲになる。 女房の首が伸びない代わりに、おいらの首が、今か?今か?と、伸びちまった!!がサゲになります。猫に合図を邪魔されるやりとりは、あるけど、イマイチ笑えず。 お母さんとの暮らしが楽しいのは、エピソードが笑えて良い展開だけど、首が伸びないからのサゲは、やや弱いね。サゲを大胆に変えたからには、爆笑したいと思います。 3.代書屋/寿輔 毎度お馴染みの銀ギラ入りのピンクの着物でした。寄席の客を相手するようなギャグでマクラを振るも、萬橘ファンは引く!引く!引く! 『代書屋』本編でも、くすぐり入れる度に、客席がシラっとなる展開!!後半は、くすぐりを辞めて、ひたすら走り気味にサゲへ。 4.子別れ・下/萬橘 マクラで、4歳の娘さんの話題をフリ『子別れ』。娘さんのマクラも、楽しかったから少し話すと、娘さん、兎に角、テレビや保育園のお友達から影響を受け易いらしい。 今は、バレリーナに夢中。24時間、バレリーナとしての動作をする。棚の本を取る時は、爪先立ちになるのは、当たり前で、一番凄いのは、 と、高座に立ち上がり、座布団を退けて、尻っ端折りして、萬橘師匠自身が真似して見せたのが、トイレの電気を片足上げてバレリーナ風に点ける仕草!! こればかりは、文章では無理だ!!そうそう、あと、最近、パブロンやバッファリンなど、薬のテレビCMを見て、薬は飲むとてきめんに元気が出る物だと知ったら、 萬橘さんと、娘さんは、ソファーでテレビの「吉本新喜劇」を見てい時、後ろのリビングで奥さんも、椅子に掛けて、これを一緒に見ていた。 暫くして、奥様が、お気に入りのギャグで、思いっきり大きな初めて聞くぐらいの爆笑を轟かせると、娘さんが後ろの母親に向かって、 「アッ!!薬、やってる?」 と、いきなり問い掛けたそうです。いいですね、薬、やってる?また、少し難しい格言とかも、娘さんのマイブーム。 お風呂で、「嘘つきは、泥棒の始まり」と言う格言を母親から習って、嘘を平気でつくと、終いには泥棒みたいな悪人になると、教えられた娘さん。 突然、母親に、「パパのは、悪ふざけで嘘じゃないから、泥棒さんにはならないの?」と、質問したらしい。 そんなマクラから、本編の『子別れ』へ。いきなり、熊五郎がご隠居さんの家に居て、番頭さんと茶室の普請に付いて打ち合わせしている場面から始まります。 そこから、今度は木口の材木を木場まで見に行く話になり、番頭さんと二人で歩いて木場へ。道中は、酒止めたんだって熊さん!と、熊さんの身の上話が展開され、息子・亀ちゃんと偶然再会する。 普通に、あまり臭くならない感じで、亀ちゃんもやや、こまっしゃくれた感じだが、可愛い少年に描かれる。ただ、向こう傷のくだりがなく、だから肩親は不憫だと言う演出がない。 また、萬橘さんの『子別れ』には、母親が頭を玄能で叩こうとする場面が無い。つまり、鎹でサゲない演出です。私は初めて聞くパターンでした。 悪くはないのですが、子は夫婦の鎹でサゲた方が、しっくり来ますよ。萬橘師匠のオリジナルなのか? さて、次回は、12/1土曜日が、今年最後の「四季の萬会」です。今回は、台風の影響か?あの小学生の女の子が居なくて残念でした。お母さんと、二人、また来て欲しいです。 |
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2018年10月01日
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