Marsのブログ

小さな会を精力的に聴く努力をしてまいります!!

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顔付けが実に私好みだったので、夜、横浜にぎわい座のカウントダウン寄席のチケットを購入する前に、この会に来ました。
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1.元犬/与いち
一之輔師匠の二番弟子の与いちさん。総領のきいちさんと喋る感じが似ています。笑ってもらいたいオーラ出ています。
さて、与いちさん。この黒門亭の高座から下りる際に、階段部分の据え付けが悪く、片足に体重を掛けた瞬間、
階段が横に回転して、物凄い勢いで落下しました。若い前座の与いちさんだから怪我無く済んでいましたが、
あれがトリの南喬師匠だったら?と、思ったらゾッ!としました。


2.迷子の子/粋歌
前日中野での、新作根多卸しユニット「せめ達磨」で掛けた、卸し立ての根多を黒門亭で披露してくれました。
物語の舞台は、落語のテーマパーク「大江戸落語物語」です。そして、テーマパークといえば“迷子のご案内”。
この迷子がこの噺の主役で、粋歌さんらしい日常にありそうな場面を上手く切り取って落語にしています。
本人は、もう二度とやらないかも?と、云ってましたが、そんなに悪くない根多だと私は思いました。
やっているうちに、更に、良くなると思いますし、サゲをもう一捻りすれば、更に良くなると思いました。


3.短命/仲蔵
高座を下りる粋歌さんを見て、この子師匠、歌る多さんは同期で前座修行を一緒にしたなぁ〜と云いながら、
仲蔵師匠が前座修行をした楽屋話を、マクラで始めました。みなさん、共通で云うのは、とにかく小三治さんは、
楽屋に居ると動かない!!動いても実にスローで、古典落語『長短』の気の長い長さんそっくりらしい。
そんな小三治師匠が、寄席の高座、しかも浅い出番で、ドッカン!ドッカン!受けて下りて来た。
後輩2〜3人に囲まれて、「兄さん、凄いですねぇ?」と声を掛けられて、有頂天で天狗化していた。
「芸なんて、こんなもんよぉ。奇を衒って、体をよじって、こんな事!こんな事する奴がいるだろう。
芸の力で笑わせらんねぇから、体とか、腕を使って、こんな事!する奴。」 明らかに圓菊師匠を指している。

取り巻いていた3人の顔色が変わる。そう、小三治師匠の後に圓菊師匠が居るのに気付いたのだ。
「なぁ、こんな事!こんな事!するの、おいどうした?!」と云って、振り返った小三治師匠。
ピョン!と飛びあがって、1歩下がり、次の瞬間、土下座して圓菊師匠に謝ったそうです。
仲蔵師匠、後にも先にも、この時程、俊敏に動く小三治さんを見た事がないと言っておりました。

私も市馬師匠だか馬風師匠だかのマクラで聞いたのは、例によって小三治師匠が、遅刻して寄席に来て、
ゆっくり着物を着換え始めた。既に前の出番の師匠は下りる時間だが、立て前座が後が楽屋入りしていないから、
伸ばして下さいの合図を受けて、しきりに高座を伸ばしながら繋いでいた。相変わらず、スローモーに着替える小三治師。
襦袢に袖を通しながら、“立て”に「ご苦労だなぁ、誰が繋いでくれてんだい?」と尋ねる小三治さん、
立て前座が「目白の師匠です」と、云った瞬間、「バカ野郎!!早く言え」と、云って今まで見た事ないスピードで着替えたそうです。

あと、先の文蔵師匠が、まだ稲荷町の正蔵宅で前座修行をしていた頃、もう二つ目だった矢来町が、
正蔵師匠に稽古を付けてもらいに来ていて、二階の稽古部屋で、師匠の帰りを待っていた。
年が1つ下の文蔵師匠が、「強次さん、モク持ってる?」と二階に上がって来た。前座なのに仕方ないなぁ〜
と、云いながら二人で煙草を吸い出す。そこへ、正蔵師匠が帰ってきて、志ん朝師匠が二階で待っていると云うので、
急いで二階へと上がって来た。すると、文蔵師匠、咄嗟に自分が吸っていた煙草を、志ん朝師匠に渡して、奥へ隠れる。
正蔵師匠が二階の稽古部屋に来た時には、両手に二本、志ん朝師匠が煙草を持っている状態だった。
稲荷町曰く「お前さん、蟹みたいに煙草を、吸いなさるんだねぇ〜」 そんな事が在ったそうです。

さて、仲蔵師匠の『短命』。炬燵に入って伊勢屋の夫婦がイチャイチャして足が絡む!短命だろう?の所で、
八五郎が「足の爪から毒が廻る」と言い出したのは、初めて聴いたかもしれません。全体的に意外とあっさりの感じでした。


4.猫の災難/文蔵
「今日も二日酔いです。どうして深酒するのか… これで、また夜になると飲んでしまう。治らない癖です。」
そう云って、『猫の災難』へ。さっきまで、二日酔いが辛いと言っていたのに、仕事休みで朝風呂帰りの熊さんを演じると、
とたんに「呑みてぇ〜」って顔に変身できる文蔵師匠。プロだなぁ〜と、思ってしまいます。
また、畳に溢した酒を吸って回収する仕草が、餓鬼のような執念で驚きます。畳をドン!ドン!ドン!と叩く仕草が笑いを誘います。


5.風呂敷/南喬
南喬さん、十年後の市馬師匠って感じがするのは私だけ?さて、南喬師匠の『風呂敷』。今年、三回目の『風呂敷』です。
押し出しが深い芸で、この話には直接好都合だったりはしませんが、兄貴分に貫禄があります。
そうなると、例のインチキ蘊蓄に妙な説得力がある。これがまた、妙な笑い、可笑しさに繋がるから不思議です。
風呂敷掛けて、酔った野郎をヘッドロックに決める仕草にも、迫力があります。文蔵からの南喬という流れがいいですね。

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