Marsのブログ

小さな会を精力的に聴く努力をしてまいります!!

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結構、にぎわい座の名物企画の一つに成っている会です。“雲助”と題されて行われる興行は、この一門会と独演会の2つで、
それぞれ、半年に1回、つまり雲助師匠のネーミング企画がにぎわい座は、3ヶ月に1回開催されております。
前回の一門会は、残念ながら4人勢揃いできず、白酒師匠一人がお休みの回で、雲助師匠は2席やってトリを取りました。
「雲助師匠がトリを取る」そんなの珍しくないでしょうと言う人もあるかと思いますが、さに在らずなのです。
この一門会は、誰がトリを取るか?で毎回大揉めに揉める会で有名。と言うのも雲助(師匠)・白酒(総領弟子)の二人が、
早く家に帰りたい!!と、いうだけの理由で、浅い出番を強く希望するからです。ちなみに、龍玉師匠は家に帰りたくない派です。
そんな中で、まじめな馬石師匠が、落語会というものはと言って、師匠と総領弟子がトリを交互に取るべきで、、
仲入り前もトリじゃない方が勤めるのが普通で、お客様も、そう思ってチケットを買っていますと主張するけど…
雲助師匠と白酒師匠は、それぞれ、この一門会の合間に独演会もやっているから、一門会のトリぐらいはお前達2人で廻せ!!
と、言う主張になるようですね。また、仲入り前については、早く帰れるから、喰い付きよりは良いと言い出す始末です。
そんな、今回も出番で揉めた「五街道雲助一門会」、こんな豪華な四席になりました。




1.出来心/ひしもち
何度も聴いているひしもちさんの『出来心』。サイゴ兵衛さんの家に下駄を忘れてしくじった場面までの15分できっちり終わりました。
たまに居ますよね?! 花色木綿の本来のサゲまでタップリ25分オーバーにする前座さんが。某師匠みたいに「20分以上やってこい!」
と、命令する人のお弟子さんは仕方ないけど、朝左久時代の一之輔師匠でも、25分とか聴くと客席から物をぶつけたくなりました。
ひしもちさんは、万一、そんな事を命令されても、15分で降りてくれそうな本格派の前座さんです。

2.お菊の皿/雲助
前座さんが着席待ちを"めくり"の横で正座していると、出囃子の「箱根八里」が繰り返し、やや長めで流れていた。
『えっ!師匠の雲さんが前座の後?!』と、思ったら、雲助師匠自身が高座に登場して初めて、客席笑いが大きく起こりました。
五街道一門会、「箱根八里」を聴いても雲助師匠が出ると分からないのか?と、少し驚きました。恐ろしく個性的な出囃子ですよね?
何よりあんなに太鼓が特徴的に鳴る曲はないと思います。ついでに云うと、女性ファンって多数が出囃子に興味がないのに気づきます。
本当に予断ですが、談志師匠が「木賊刈り」と「中の舞」、談春師匠も「鞍馬」と「中の舞」のパターンで1席目、2席目を使い分けています。
このように「中の舞」はオールマイティー、誰でもトリの真打なら使える出囃子です。六代目三遊亭圓生も「正札付」の後に使っていました。
この「中の舞」を木賊刈りや鞍馬と勘違いして、変な事を言っている落語ファン結構います。無礼者と思われたり、刺されるのが恐いから指摘しません。
興味が無いというのは結構恐ろしくて、小三治の「二上り鞨鼓」でも、口三味線できない落語ファンが少なくない現実があるようです。
この辺りが、文菊師匠の言っていた「お客様にも基本的な素養を求める」 この部分なんでしょうね。出囃子がタイを表している師匠居ますよね。
私が、感じる範囲で現役であげると。

・吾妻八景:柳亭市馬
・お兼晒し:柳家花緑
※これを時々違う師匠が使うけど、これは花緑師匠のイメージです。
・ぎっちょんちょん:柳家小ゑん
・鞍馬獅子:柳家さん喬
・鯉:瀧川鯉昇
・白鳥の湖:三遊亭白鳥
・箱根八里:五街道雲助
※夏丸さんも「箱根八里」を使っているけど、違和感を感じる(協会が違うけどね)
・ボタンとリボン:三遊亭小遊三
・デイビー・クロケット:春風亭昇太
※宮治さんとかたまに使うけど、止めて欲しい!!
・二上がり鞨鼓:小三治
・まかしょ:柳家喬太郎
・我は海の子:三遊亭歌之介

さて、古希70だからと弟子が出番を浅くしてくれたと雲助師匠は言いますが、弟子の証言を聞くと、馬石さんが雲助フェイントにしてやられたようです。
また、そんな師匠の意見に乗って、前回欠席の白酒師匠が、トリを押し付けられては困るというので、雲助師匠の見方に付いて強引にトリに仕立てたみたいです。
そんな雲助師匠、「はて恐ろしき、執念じゃなぁ〜」に代表される、怪談噺の定番マクラを振ってから、幽霊の服装と仕草、更には言葉・訛りの説明を入れて『お菊の皿』へ。
雲助師匠のお菊さんは、何ともお茶目でねぇ。武家奉公していた様子のなごりが最初はあるのに、段々無くなるし、最後は酒を飲んで化けて出る始末でした。


3.鰻の幇間/白酒
マクラでは、師匠がいきなり「オレがサラ口だから」と言って出番を決めたと暴露して、トリの弟子が如何にごねて不平・不満を語ったか?について語りました。
「詳細は、この後に上がる二人から聞いてください。」と、云ってどちらが、この時点ではトリが馬石師匠だとは説明せずに、人間の上下関係に関するマクラへ。
客と芸人の関係について、つまりは贔屓の旦那と芸人の関係を、寄席を例に語る白酒師匠。意外と寄席は紙切りの正楽師匠だったりするお客様が居ると云うのだ。
そういうお客様は、結構残酷で、膝に上がった正楽師匠から切って貰うと、トリの師匠を観ずに帰ったりしてしまうと云うのです。確かにタマに居ます。
この後、幇間の定番マクラ、贔屓を見つけておごってもらう事を「釣り」に例える話を振って、本編の『鰻の幇間』へ。
いきなり登場した幇間の一八が昼飯をタカる相手を、本所なんで「若林さん」の家へと言って、留守だと分かると二軒目は本郷の「稲葉さん」の家へと云う。
横浜のお客さんでも、流石に若林さん=雲助師匠、稲葉さん=さん喬師匠というのが、20%くらいは理解して笑いが起きておりました。
本郷の藤村の羊羹が贔屓に昼飯をおごらせるダシなのが、何とも手が込んでいると思いました。横浜で、どのくらい「藤村の羊羹」が伝わったかな?
何度か聴いている白酒師匠の『鰻の幇間』ですが、細かい部分が変わっていました。いきなり、ボロボロで傾いた鰻屋の二階、一八が上がると非常に暑い!!
「なんて暑い二階なんだ!窓くらい開けろよ」と不満を云って、窓を開けようとすると、「絵か?!」と驚く一八。『だくだく』みたいで爆笑しました。
更に、壁には「鬼畜米英」と子供の書いたお習字が貼ってある。これは定番であると思いました。更に、この鰻屋、場面、場面で元中華料理屋だったなごりが在る。
いきなり、お新香が「ザーサイ」だったりするのです。このあたりのクスグリの放り込み方が、実に白酒師匠らしいと思いました。
「騙された!!」と気付く前の一八の妄想、これも白酒師匠らしく、まずは贔屓は奥様に好かれてこそと云って、騙されているとは微塵も気付く事無く展開する。
そして、トイレに一緒に鰻屋へ入った客が居ない、既に帰ったと知ってからの展開は、オーソドックスに進み、女性従業員とのやり取りへとなる。
祝儀も無く、勘定も済んでいないと分かった一八の不満が爆発します。ここで、笑ったのがこの鰻屋の鰻が、国産・輸入、天然・養殖などという甘い問題ではなく、

鰻のようなもの

鰻ですらないと分かって驚愕する一八。この展開は結構斬新です。普通は、硬いけど一応鰻。繰り返し一八は従業員に「怒っていませんよ」と云う。
で、またこの女性従業員が、一八の指摘にことごとく的外れに反論します。笑った言い訳が2つありました。まず、箸置き!手習いしている子供の消しゴム。
「コクヨ」と書いてある!というくすぐりが爆発していましたが、個人的には「MONO」だと思いました。
そして、もう一つは以前から掛軸が「いいじゃないか人間だもの」という相田みつを作品を指摘していたと思いますが、今回はこれが「まつを」の偽物でした。
あと、酒が廃校の小学校の理科室からの盗品というのは、何か私は笑えませんでした。あと、鰻じゃないだろうと女性従業員を一八が問い詰めると、
「でも、国産です」と返すのも笑った。最後は一八が根負けして「いいよもう、そんな事聞いてないよ!!」と、折れてしまうのが笑えました。
破壊力がかなりUpしている白酒師匠の『鰻の幇間』。是非、この夏、一度聴いてください。


4.駒長/龍玉
開口一番、私が上がったということは、あの兄さんがトリです。と、云って「美人局」の定番マクラから本編の『駒長』へと入る龍玉師匠。
古今亭の十八番、お家芸的なネタです。同じ「美人局」で結末が同じすが、『包丁』とは、やや趣が異なる噺で、いかにも借金で首が回らない。
そんな夫婦ならやりそうな展開がこの『駒長』。それにしても、龍玉さんのは雲助師匠のを、恐ろしく完全コピーしております。
例えば、一文無しの様子を「懐具合は祭の太鼓」、「何だい?その祭の太鼓って?」、「一文無しのスッテンテン!!」と表現します。
美人局を企む夫婦がお駒と長兵衛だから『駒長』というのも、志ん生がマクラで云っているように「あまりやり手のない噺」なんだと思います。
この噺は、美人局の稽古を夫婦で繰り返しているうちに、あまりに真剣に自分を殴る亭主を、女房が愛想を尽かして行く様子を演じるのが、
雲助師匠も龍玉さんも、本当に上手い。これを見せる事で、後半の展開の「さもありなん」が決まるように思いました。


5.井戸の茶碗/馬石
勿論、マクラでは出番決めの顛末を語る馬石師匠でした。実はこのにぎわい座の一門会の週は、雲助師匠も馬石師匠も浅草の夜に顔付けされていました。
馬石師匠も雲さんも夜の部の出番。前々日に馬石師匠は師匠の雲さんに、「明後日よろしくおねがいします、にぎわい座の一門会」と仁義を切って、
「師匠は出番どうするんですか?休むんですか?」と訊ねると、雲助師匠曰く「早めの出番と代わってもらった」と云うのだ。同じく馬石師匠も交代を頼んで、
馬石師匠は仲入り後喰い付だったので、夜のサラ口にしてもらって、17時ちょい過ぎに浅草を出て18時45分くらいの横浜の楽屋入りだった。
一方、雲助師匠は、昼の部のサラ口になっていて、15時前には横浜へ。適当に時間を潰し、楽屋入りはイの一番。白酒&龍玉と下打ち合わせも入念に、
「馬石、お前が一番楽屋入りが遅れたからトリだ!!」と云う。理由は、ツク・ツかないみたいで、ネタ摺り合わせは三人は済んでいる!!と云うのだ。
あまりの理不尽と汚い作戦に、馬石師匠は、にぎわい座の一門会の過去5年のネタ帳を観ましょう、私がどんだけトリにさせられているか?!
と、訴えたそうですが、「何を昔を蒸し返すんだ!!」と、「お前は『カサブランカ』のハンフリー・ボガードか!!」と、突っ込みたくなるぐらい、
芝居口調で、トリを師匠から指名されたと悔やみながらも、人間正直じゃないとと、正直ではない師匠、兄弟子の恨み節を込めて『井戸の茶碗』でした。
“高木”が作左衛門ではない名前で、実に元の講釈っぽい地が多い『井戸の茶碗』でしたね。馬石師匠らしくたっぷり40分オーバーでした。


それにしても、演目とそれぞれの演技のクウォリティーの高さは、今年の3本の指に入る会に成ったと思います。もう少しで満員御礼の350人くらいの入りで、
それぞれが、自分の良さを出す一門なので、五街道雲助一門会!!来年も必ず行くぞ!!と決意しました。
雲助師匠に、芸の質が似た馬石・龍玉が、それぞれ芸の重さで差別化し、白酒師匠は芸の本質だけを受け継いで、その表現方法が異なる。実に面白い一門だと思います。



次回は「雲助独演会」で、10月の開催になります。そして、一門会は来年、1月か?2月だと思います。

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