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仕事が終わったのが17時50分。海老名18:09の横浜行の相鉄線にギリギリ間に合う。にぎわい座に開演7分前に着いて、
3階芸能ホールの桟敷席に座ったのが3分前くらで、間髪入れず、布目さんの諸注意が始まる。
①場内は禁煙!
②携帯電話は電源を切れ!
③録音/録画/撮影禁止!
④レジ袋のガチャガヤ音が煩い!
⑤餃子など臭いの強い食べ物は注意して欲しい!
ついに、この日は第六番目の新注意事項が。。。 それは「不特定多数に聞こえる声で、噺の落ちを云わない!!」
布目さんのこの注意事項を聞いていて、何かに似ていると思ったら「8時だよ、全員集合!!」の加藤茶のエンディング。
あの「歯磨けよ!」も回を重ねる毎に、「宿題しろ!」「トイレに行け!」あげくに「親孝行しろよ!」と何様だ?
みたいな感じにバリエーションが増えて行きました。この展開になんとなく似てきていて、布目さんの諸注意が日々増えて長くなっています。
さて、景品無しスタンプラリーが2回目になり、その宣材写真を三三師匠で撮影した「三三づくし」、こんな内容でした。
1.短命
マクラの冒頭、布目さんを今回もいじる三三師匠。この分で布目さんの注意事項が増えると、開口一番高座で布目さん注意の一席!!
そんな場面もありうるぞと云う三三師匠。続いて、この日の出囃子:あめふりを選んだ時は、一週間前の天気予報を信じ、完全に6/4は梅雨入りしているつもりだった。
ところが、入梅は中国地方までで、天気は微妙だが予想なんてものは当たらないと云う三三師匠。まるでベイスターズの戦績みたいだと、
好調カープファンで小田原生れの三三師匠らしく、横浜DeNAベイスターズと横浜にも少し皮肉を云ってから寄席の話題へ。
亡くなった平井の圓蔵師匠の話をしました。布目さんの「落ちを云わないで下さい」に掛けて、圓蔵師匠は噺に入る前に落ちを云っていた事へ。
三三師匠は、『寝床』に入る前に“そこは私の寝床です”が落ちだからね、と云って噺に入っていたと紹介していましたが、
私は、飛行機の中の落語で、圓蔵師匠が落ちを云ってから噺に入るのを体験しています。根多は『大山詣り』、“毛(怪我)が無くて良かった”
そんなつまらない駄洒落の地口落ちなんだこの根多と云って、俺は変えますからねぇ、と意気込んで落ちを変えました。
「先達さん!また来年も行きましょうね、大山」「いやぁ、あまぁ(尼)たくさん(もう結構という意味)」にしておりました。
更に、楽屋と高座が近い寄席・新宿末廣亭で、楽屋の声が高座や客席に聞こえないようにしているのに、わざと圓蔵師匠は、
大きな声で高座批判だったり、高座の噺に合いの手や突っ込みを入れたそうです。これも聞いた事がありました、白酒師匠から。
白酒師匠が『不精床』やっていて、本のくだりに掛かったら、明らかに圓蔵師匠の声で「そんな奴は居ねぇ〜よ」って聞こえたらしい。
そうそう、旧池袋の圓蔵師匠の色紙の話もしました、三三師匠。昔、古いビルの三階に池袋の寄席が在った時代、
階段の壁に咄家の色紙が貼ってありました。先の柳朝師匠は、二階から三階に掛けての踊り場に色紙が貼られていて、
「七合目、もう少し!がんばれ」
と、書いていたし、目白の小さん師匠のは「芸は人なり」でした。そして、その真横に貼られていた平井の圓蔵師匠の色紙は、指の矢印付きで、
「芸は、お隣」
平井の師匠は、こんないいセンスの洒落を云う人でした。なんせ瞬発力のある絶妙の洒落を飛ばす方で、大喜利には欠かせない飛び道具です。
私が大好きな逸話は、談志師匠とやっていたラジオ「歌謡合戦」の中で、談志師匠から「五輪イヤーですね、インドは人口多いのに、
五輪じゃメダル全然取れないよね、そんな訳で、インド人が確実にメダルを狙える新競技、さてそれは何?」って振られて、
圓蔵師匠、間髪いれずに返した答えが「福神漬けのよりっこ!!」です。いいセンスしていますよね、談志師匠が相方に選ぶわけです。
そんなマクラから『短命』。当然、落ちは「俺は長命だ!」です!と、言ってから本編に入るだろうと思ったら言わずに、スーッと始まりました。
実に6年ぶりの三三師匠の『短命』でしたから、どんな風にやっていたか?殆ど覚えていない。 しかも、6年前2012年に聴いたのは、南足柄の独演会!! そんな三三師匠の『短命』は、八五郎の鈍い感じがイライラする程ではありません。
おそらく、ハキハキと早目に隠居の説明に反応するのが影響していると思います。もう少し鈍間な感じがすると役に嵌る感じです。
一方、ご隠居の方は、粘り強く丁寧に嫌がらず手を変え品を変えての説明が的確です。これで理解しない八公はアホに違いない。
そんな八五郎、家に帰ると女将さんに完全に尻に敷かれているのが一目で分かります。そして、いいテンポでサゲに向かいます。
2.赤穂義士外傳「安兵衛の道場やぶり」
マクラでは、歌舞伎がどうも好きになれないと云う三三師匠。理由はあの大間の科白廻しが性分に合わないからだと云う。
勉強だと思ってと諸先輩や同世代の咄家にも薦められるけど、勉強が嫌いで咄家になっているのに、勉強、と言われても…
そんな三三師匠ですが、幼い頃嫌いだったのに、シイタケだけは現在は好物になったと云う。小学生の頃、どんだけシイタケが嫌いだったか?!
これを丁寧に説明する三三師匠。コの字形の校舎で、一番端の給食室で、シイタケが給食に投入された瞬間、その臭いで分かったと云う三三さん。
三時間目の授業の最中とかに、一番給食室から遠いロケーションの教室だったにも関わらず、それが臭って来て、給食をブルーにさせたらしい。
三三師匠の母上は、非常に優しい人で無理に三三さんにシイタケを食べさせたりしない人だったようです。でも…
そのくらい嫌いだったシイタケを今は好んで食べていると云います。
そう言われて自分に置き換えて考えると、私も幼い頃、大嫌いだったものを今は好んで喰っています。一番はおでんの大根ですね。
二番手は水炊の白菜。酒を飲む前は、ご飯のおかずなのに、『エッ!今日はおでんかよ!、水炊かよ!』って思いませんでしたか?
大根や白菜は、お酒の肴にはなりますが、決して、あれで白いおまんまを頂いても、美味しくはない食材だと思います。
さて、『安兵衛の道場やぶり』ですが、去年、2月の昇太プロデュース・本多劇場での会で聴いて以来でした。
その際は講釈根多らしい感じが随所に残っていたのですが、今回は、完全に落語になっておりました。
滑稽な部分が増えて、宿屋の主人がマネージメントに目覚めて、本業の宿屋を放ったらかして道場破りに専念するのが笑えます。
いいんです宿屋なんて、朝と夕方だけ仕事すれば、と云っていたのが、早朝、安兵衛を叩き起こして1軒でも道場を多く廻ろうとし出します。
しかし、皮肉な事に、徐々に1軒当たりの「草鞋銭」は減額されて、薄利多売になって行きます。
そうそう、安兵衛の道場破りを談春師匠に重ねていじるのは、三三師匠ならではだと思います。
3.不動坊
毎年2回は誰かしらで聴く『不動坊』。三三師匠のは2016年、同じくこの「三三づくし」で聴いて以来。そんなに大きな変化はありません。
ただ、吉公がお滝さんにのぼせて完全に惚れ狂い状態になったのを、大家が「人間が静かに狂うのはおそろしい」とコメントするのは初めてか?
白酒師匠の「お滝さんが来るぅ〜」に匹敵する独自フレーズだと思いました。風呂屋でののぼせ方も、三三師匠にしては結構ハデに演じます。
そして、後半の三人ヤモメの鉄さん、万さん、徳さんの三バカトリオにも、それぞれキャラができていて掛合いが面白い。
更に、幽霊役で呼ばれる前座もいい味ですね。『不動坊』といえば、昇太師匠と白酒師匠のイメージで、三番手が一之輔師匠か?
という印象でしたが、これからは三三師匠です。独自の世界観で、面白かったです。
次回、三三づくしは8月6日です。また、12日には地元小田原での独演会もあります。
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