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うだるような灼熱地獄の中、時間を調整して、テイトさんに会場5分前に着くと、既に6人並んでいました。
あのテイトの前の西新宿の路上に、どのくらい並んでいたんだろう?結局、開場時に10人は並んでおりました。 鯉栄先生!!ジワジワ人気です。講釈自身の人気もあるけどね。松鯉一門の人気もあるのか? さて、そんな今年から、新作にも挑戦する神田鯉栄先生の実験的な勉強会「新作一年生」、こんな内容です。 ・アイスコーヒー誕生秘話 ・寛永宮本武蔵傳「山本源東次」 お仲入り
・流れの豚次傳「上野掛け取り動物園」
1.アイスコーヒー誕生秘話
マクラでは、この日の暑さから触れた鯉栄先生!「熔けるような暑さ」と仰っておりました。夏らしい白い着物に、 ワンポイントで、市松模様の帯留というオシャレな鯉栄先生。さて、この「新作一年生」を立ち上げて2ヶ月。 早くも評判が立っているようで、松鯉一門は、古典一筋の印象が強く、そんな松鯉一門に在って鯉栄はなんだ!! チャラチャラしやがってという、本牧亭の生き残り!!みたいなファンも居ますからねぇ。悪い噂を立てる人もある。 「はっきり言います、そんな奴ら相手にしません!!」 と、力強く宣言する鯉栄先生。同じ松鯉一門の後輩・松之丞さんだってやってますからねぇ、新作。 古典をやる上で、芸の幅を広げる邪魔にならないのなら、新作に挑戦して悪い事は、全くないと私も思います。 講釈師は、商売として立志伝の人物を自身の台本で語るというのがあります。これができないと商売の幅が広がらない。 だから、このような新作中心の勉強会が、必要不可欠と私も思います。 今日も語る「流れの豚次傳」。これを読み進めて登場人物に感情移入していくうちに、豚肉が食べらなくなったと言う鯉栄先生。 最近、チャボ子の『悲恋、カミナリ山』も台本にお越し始めたので、これまた、鶏肉までも口にできなくなりつつあるそうです。 ただ、今のところ、牛太郎には然程、思い入れが無いので、もっぱら牛肉を食べる毎日だと言っておられましたが、 菜食主義者になる日も、そう遠くないように思うと言う、鯉栄先生でした。 さて、『アイスコーヒー誕生秘話』、前回のビニール傘の回、台本を読みながら演じた鯉栄先生!すると、「台本見るんですね?」 と、がっかりしたと言う声を気にして、今回は三遊亭圓丈師匠方流でポストイット3枚のカンペ方式での挑戦でした。 アイスコーヒーが、日本が起源で、あまり諸外国では飲まれない事を紹介する講談でした。 ここで、2つの事実を私は知りました。一つは、鯉栄先生がUS留学経験がある事、もう一つは松鯉一門に新弟子が入門した事。 鯉栄先生は、シアトルとハワイで英語をマスターする為に、半年ずつ留学なさったんですね。その一端をこの噺で披露なさいました。 また、松鯉先生、新しい弟子を取られたそうです。松之丞さんが高座で話されていた、「松鯉先生か?阿久鯉先生か?」と、 二択で入門希望の役者くずれのイケメン男子です。松之丞さんは30代と言っておりましたが、26歳のイケメンです。 何でも、このイケメンのお母さんが元バレリーナ!! それにも松鯉先生がぞっこんで、入門を許したこの弟子にメロメロらしい。 このイケメン、明治座の俳優だったとかで、同じ俳優あがりの講釈師ってことで、松鯉先生も一層期待があるようです。 そして、名前ももう決まっています。このイケメン元俳優の松鯉先生の弟子、松麿さん(松麻呂かも?) 早く、朝練に登場する日を今から待ち遠しいですね。そして、松之丞さんの女性人気がどこまで、この松麿くんに喰われるのか?も楽しみ!! 2.寛永宮本武蔵傳「山本源東次」 古典はやらない会だと、アイスコーヒーの噺の最中も、「だから水戸黄門はやらない」と、言っておいて『山本源東次』でした。 改作でもなく、普通に、講談研究室のおさらい?予習?って思いたくなる『山本源東次』。古典を入れるなら一つ入れると言えばいいのにね。 3.流れの豚次傳「上野掛け取り動物園」 ネタ卸しなので1時間近く掛かったのは仕方ないと思いますが、豚次をアライグマラスカルの娘が、アンドレと呼ぶ。 これは、第四話への布石なので必ず必要な仕込みだから、当然、鯉栄先生も入れてきて、白鳥版は、プロレスにしてアンドレザ・ジャイアントから、 アンドレという呼び名を導き出します。それを井上陽水のデビュー当時の名前・アンドレカンドレから「あこがれ」を口ずさむのはいい。 しかし、アライグマ・ラスカルの、ラスカルをいかがわしい店の源氏名にするのは、?です。ストレートにアニメのラスカルでいいと思います。 それと、意味のない掴みがあります。ラスカルの娘、後のオスカルがマッチ売りのをしている。初期の白鳥師匠もやっていたのか?
少なくとも現在はやりませんよね。豚次が落ち葉で焚火している場面で、ラスカルの娘と出会います。そこから遊んでとせがまれて、 プロレスごっこを始めて、アンドレと豚次をラスカルの娘が呼ぶようになる展開です。ここは踏襲して、カラオケからのアンドレカンドレ!! そんな展開でよさそうなのに、何か中途半端に変えて、繋ぐのに遠回りして長くなっていると感じます。
あとは、白鳥版にもある、上野動物園内では御法度の刃物を凶器に使うコンドルのジョーのくだり。講釈師として忠臣蔵松の廊下にしたいのは分かります。
ただ、あの猿の出し方が意味不明というかまずのです。忠臣蔵同様に、たまたま近くにいた動物が止めに掛かっていいのです。 そして、せめて豚次はコンドルに、フナだ!フナだ!フナ侍だ。みないな振りを、斬りかかるまえに、振っておくべきなんです。 猿を仕込む為に、五十万円の借金が、利息を加えて三百両になった、という展開は、これまた不自然で理解不能でした。1両は1万円じゃないし。
このように、当然仕込まれるはずの仕込みはないのに、不要な伏線が用意されている。そんな難解さが今回の『上野掛け取り』にはありました。
あとね、「コンドルは飛んで行く」を口笛で吹くのは難しいから、是非、リコーダーで練習して仕込んでおいて下さい。
後半にも、同じく豚次が、コンドルのジョーを殴り飛ばして、「コンドルは飛んで行く」になる回がありますからね。 そうそう、鯉栄先生は「コンドルの丈二」って言ってましたが、ガッチャマンの「コンドルのジョー」ですからね。 最後に、全体を通して鯉栄先生の卸し立てに共通するのは、言葉やてにをはに詰まって本当によく止まります。
性格がキッチリなんで躊躇するのはわかりますが、躊躇する割に正解がでません。それなら流れを止めず間違ったまんま、 講談のリズムだけを大切にして、思い切って前に進むべきだと思います。どうせ次回治す事になるんです。 語りの芸は、とになく1番大切なのはリズムです。出ないなら即座に言い換えて、間違ってもいいからリズムキープ。 その方が、少なくとも私はいいと思います。 次回、神田鯉栄「新作一年生」は、9月8日土曜日です。
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2018年07月15日
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