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神田の中央通り、神田駅から三越方面に進むと「いきなりステーキ」「かつや」「小諸そば」と並んでいます。
この「小諸そば」の角を左折すると、GEMS神田というテナントビルがあり、ここの三階に“神田箸庵”は在ります。
毎月、講談会と落語会が開催されているとの噂は聞いておったのですが、開催日を知った時には他を予約していたりで、
なかなか参加できなくて、ようやく、6/30(土)だったので参加できました。
このお店は、神田松鯉先生がお気に入りのお店で、普通に日本橋で会をやったら打上で使ったりしていたそうなのです。
そんなご縁で松鯉先生の会なんかも、ここで開催されているらしいし、何よりお料理と蕎麦が美味しくて気に入りました。
初めての「神田箸庵」の田辺銀冶さんの会、こんな内容でした。
・天照大神「天岩戸開き」
・牡丹灯籠「お札はがし」
お仲入り
・徂徠豆腐
1.天岩戸開き
このお店での会は初めてと云う銀冶さん。よく「ぎんじ」と間違う人がいるという銀冶あるあるから入りました。
そして、最近、銀冶さんのライフワークとなっている『古事記』『日本書紀』を読むという“古事記講談”の中から、
最も有名なお話:太陽神・天照大神が天岩戸へ隠れてしまい、世の中が闇に包まれてしまい多くの神々が困った!!
という、有名な伝説を短くウォーミングアップにやりました。7月24日に竹千代さんとの二人会をノラやさんでやる銀冶さん。
この会では“古事記講談”「イザナミとイザナギ」を掛けるようです。私も行けたら?と思っております。平日なんだよなぁ。
2.お札はがし
以前、銀冶さんは銀冶ファンの前だとできる新作講談をやると宣言していたので、『爆裂お玉』や『横浜メリー』が聞けるのか?!
と、思ったら、後半二席は、思いっきり古典でした。「神田箸庵」のお客さんを意識したんですかねぇ。まずは圓朝モノから。
さて、新三郎とお露の馴初めを語り出した銀冶さん。牛込の旗本「飯島平左衛門」の娘でお露、と云うところで、
いきなり固有名詞の「飯島平左衛門」が出ない銀冶さん、しばし考えて恐ろしく自信なさそうに
「いいじま・へいざえもん?!」
と、言って私の方を見るので、手で“OK”マークを出してあげました。一方、根津の清水谷に萩原新三郎という美男子の浪人が、
のところは、すんなり出たのですが、銀冶さんの「お札はがし」には、山本志丈は登場しません。「お峰殺し」「関口屋」とやるのなら、
この山本志丈がキーマンになるので、出さないわけにはいきませんが、なまじ出して間違えるくらいならなのでしょうか?
でねぇ、流石に白翁堂は登場するけど、白翁堂勇斎とフルネームではないし、海音如来の像は登場しますが、
新幡随院の和尚・良石から貰ったとは言わない。好意的に解釈すれば、本筋に関係ない部分は全てカットされて超コンパクト!!
だから、お札は当然「お札はがし」なんで登場するけど、新三郎が和尚に教わったお経「雨宝陀羅尼経」はカットでした。
流石に、伴蔵とお峰は出てくるんですけど、圓朝モノとは思えないくらい固有名詞が出てこない大胆な演出でした。
講釈師なので「お露・新三郎」亀戸梅屋敷の臥竜梅、「お札はがし」牡丹灯籠とカランコロン、
「お峰殺し」お峰の幽霊が下女に取り着く、「関口屋」お国と宮邉源次郎が美人局を伴蔵に仕掛けるが伴蔵の方が役者は一枚上手!
この四話くらいは連続で語れるようにしておいて欲しいですよね。お露とお米の幽霊よりも、お峰が取り着いた女中の方が恐い。
3.徂徠豆腐
宝井琴梅先生から仕入れた『徂徠豆腐』らしいです。完全に、上総屋七兵衛さんが風邪を引いて寝込むところを飛ばした銀冶さん。
徂徠にエサを与えていたある日、いきなり貰い火の火事で、店兼住まいを焼かれて、友人の徳さんの長屋に厄介になります。
流石に、七兵衛さんが風邪引かない『徂徠豆腐』は実に妙な感じでした。
昔の『徂徠豆腐』は、七兵衛さんが徂徠の提案で義士たちが切腹させたと聞いて、江戸っ子気質の七兵衛さんは徂徠を憎む。
そして、家を受け取って欲しいと云う徂徠に、赤穂の義士を殺したような奴が建てた家になんて住めないと断る。
しかし、徂徠は、武士とは、法律とはを、七兵衛さんにも分かる言葉で説明し、ようやく七兵衛さんにも徂徠の本意が伝わる。
和解した二人は、泉岳寺に出向いて浪士の墓を参り、その忠義の心を称えるのでした。みたいな展開だったが、最近はやりません。
私は、この悩む七兵衛さんが好きです。
次回の神田箸庵さんの会は、正太郎さんと昇市さんの二人会で7月14日(土)です。私は残念ながら鯉栄先生の新作の会と重なり行けません。
7月28日(土)は講談でこなぎさんと紅佳さんの二人会です。この日も南海先生の『会津の小鉄』なので行けません。
この日の打上の料理を写真で紹介します。前菜/天ぷら/せいろ、お酒は飲み放題で日本酒も頂けて三千円です。
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笑点で人気者となり、落語芸術協会の会長を長年務め、そして玉置宏氏の後を受けて二代目横浜にぎわい座館長だった桂歌丸師匠が亡くなりました。81歳でした。
私は、歌丸師匠の落語は、本当に少ししか聴いておりません。しかも体調を崩されてからは、一度しか高座を拝見していない。板付きになって一回見て止めた。
若い時は、芸協全体がそうだったので、歌丸師匠も新作をやってましたよね。それが、突然、圓朝モノをやるようになった。同い年の談志師匠は毒吐いてました。
「勲章が欲しいのかねぇ、そして、国宝になりたいか?!」
談志師匠は絶対貰えないし、成れないのは分かっているから、余計に毒が強かった。結局、国宝にはなれませんでしたね。テレビで売れた人はしないのかな?
しないじゃなく、したくないんでしょうねぇ。一番、歌丸師匠が拘ってやっていたのは、『真景累ヶ淵』ですね。でも私は龍玉さんの方がニンだと思います。
『江島屋騒動』『藁人形』なんて噺も、歌丸師匠で聴いていますが、僕は貞水先生や三三師匠の方が好き。好みですからね、上手いとか下手ではありません。
一方、ちゃんと古今亭に仁義を切って『火焔太鼓』を掛けたりするのも、歌丸師匠らしい一面だと思います。律儀ですよね、昭和の芸人です。
芸協の会長として、先代文治会長の後を受けて長く勤めましたが、なぜ、後輩に会長の座を譲れないのか?って思いましたね。
目の黒いうちに、若手が意に沿わない事をすると、六代目圓生のように芸協を割ってしまいそうだったから?って勝手な想像をしておりました。
小遊三師匠や昇太師匠が、“抜擢真打”とか作ったりしたら、絶対に許さないだろうからねぇ。頑なに香盤順を守ってましたから。
あと横浜にぎわい座ですよ、問題は。玉置さんの時もだったけど、後任を指名して引けばいいのに… また次の館長を選ぶの大変だと思います。
にぎわい座は特に半官半民ですからね。横浜に所縁の無い人は選べないみたいだから。。。どうなるのか?寄席の運営に積極的な人を選んで欲しいです。
最後に、歌丸師匠!ご冥福をお祈りします。
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粋歌さんが横浜にぎわい座地下ののげシャーレホールで始めた勉強会の二回目が開催されました。
135人のキャパに100人くらいの入り!! ちょうどいい感じの客席、こんな四席でした。
1.ねずみ
喉の調子が悪いと云う粋歌さん。これでも大分マシになったと云いながら、声は結構かすれていました。
マクラをゆっくり喋るうちに声が出るようになって行きました。この日も、NHKラジオの「すっぴん」の話題から。
現在、静かにブームになっているタイ料理の代名詞「パクチー」。これに続き流行る予感のする癖の強い食材は?!
と、言うテーマでNHKが探して来たのが、三陸の雄「ホヤ」だったそうです。粋歌さんは喰わず嫌いだったそうで、
色んなホヤ料理を試して行くうちに、この新触感が癖になって来たと云っておられました。
私は大好きです。ホヤ。父親が好きだったので、私も食べるようになり、何度か九州に三陸のホヤを送りました。
北海道のは赤いのが多くて、三陸のはオレンジ色。たまに現地に行くと養殖ではない巨大なホヤを出された事もありました。
いろんなのがあるけど、莫久来(ばくらい)が一番好き。ホヤとナマコのこのわたが合体した究極の珍味だと思います。
粋歌さんがあと云っていたのは、このホヤの回の放送後の反響が、今までで一番大きかったそうです。
そんなマクラから仙台でも美味しく頂けるホヤに振れて、『ねずみ』へ。短く編集された『ねずみ』でした。
扇遊師匠から仕入れたそうですから、三代目三木助 − 扇橋師匠と受け継がれた王道の『ねずみ』ですね。
女性が演じると、卯之吉が可愛いのは良いけど、甚五郎が年齢不詳になるように思います。
粋歌さんのも卯兵衛よりは若いのかな?みたいな甚五郎でした。粋歌さんの古典は、毎回思うのですが実に無難です。
2.夏の思い出
マクラでは、古典落語をやって下さいと地方から声が掛かるので、意識して増やしていると云う粋歌さん。
特に、ある学習塾から毎年呼ばれている会があり、そこは必ず古典落語を二席やっているらしい。
そんな話題を振りつつ、今月七月には、「攻め達磨」に参加するので、新作の根多卸しも準備中らしいです。
「攻め達磨」は、メンバーチェンジを繰り返して、新作の若手・中堅が根多卸しを中野でやる会です。
確か「キュート」さんが主催で、SWAに負けない歴史の会ですよね。長く続いている新作ファンに認知された会です。
そんな話題の後、粋歌さんは夏休みの宿題、やっぱりギリギリまでやらないタイプだったそうです。
毎年、日本テレビの24時間テレビを見ると、夏休みが終わる!と、憂鬱になっていたそうです。分かる!!
私も「ドリル」とか「漢字の書き取」とか本当に嫌いだった。絵とか感想文、自由研究は楽しい宿題なのに…
『夏の思い出』は、そんな夏休みの宿題に関係する新作落語です。
今の小学生の自由研究だと、ゲームの攻略方法とかでもいいのかねぇ、自由研究。
私は4年生の時に、エポック社の野球盤の年代別攻略法を自由研究でレポートしたら、先生に努力は認めるけど賞はやれんと言われた。
向日葵やアゲハ蝶なんて観察するより、よっぽど詳しいレポートだったのに。。。バットのバネを強くして、消える魔球は攻略できる!とか、
結構楽しく、友達の家を巡って野球盤の写真を撮影して、特徴/長所と短所を纏めました。
3.銀座なまはげ娘
喬太郎師匠も絶賛の粋歌さんの代表作『銀座なまはげ娘』。刀を持って「泣く子は居ねぇ〜かぁ?!」「悪い子は居ねぇ〜かぁ?!」
と、言って体を揺する仕草が実に板に付いていると云うのか、本来は、男鹿地方生れのたん丈さん辺りが題材にすべき根多ですが、
なぜか?墨田区生れの江戸っ子、粋歌さんが“なまはげ”を演じています。ニュースになったなまはげに扮装して接客する、
秋田の郷土料理の居酒屋、これをヒントに粋歌さんが新作落語を創りました。
粋歌さんの作品には、ニュースや情報番組のトレンドをヒントに創った作品が結構ありますよね。
そのままやり続けると、新作は時代と共に古くなったり、風化したりするので、少しずつ手を加えてリニューアルしています。
4.落語の仮面「嵐の初天神」
前回、この会で第一話の「三遊亭はな誕生」をやったので、最後は第二話「嵐の初天神」をやりました。
ピッコロさんで五月に聞いたばかりでしたが、更にテンポが速くてよくなっておりました。
この落語の仮面演出の『初天神』を、一度、通しで聞きたいのは、私だけ?是非、この落語の仮面シリーズの、
落語の中に登場する落語を、是非、粋歌さんには全部、白鳥師匠の言う演出でやってもらいたいと思います。
『二人の豊志賀』や『狼の元犬』、そして何と言ってもアクション超大作になった『短命』も聞いてみたいです。
次回、第三回は12月24日、クリスマスイブの昼に開催です。
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