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19日の土曜日は、昼・夜共にらくごカフェの会でした。12時に最近恒例になっている丸亀製麺へ。
TVでもCMしている「牛肉うどん」を注文し、お昼は牛を堪能!!12時15分くらいにカフェへ行くと、
相変わらず、二階のカレー店「ボンディー」の行列ができている中、5階へ。一番でした。
今回は、怪談二席という事で、「一龍斎貞寿の会」。このような内容でした。
・吉原百人斬「お紺殺し」
お仲入り
・腕
1.お紺殺し
マクラでは、お盆にBSで、「怪談」の番組が、稲川淳二さんと映画「貞子」の監督の座談を交えて放送されていた話題から。
深夜2時の放送だったので、恐くて一人では観られなかったという、意外とビビリの貞寿さん。
ここから「怪談」の定番マクラを振っておいて、『お紺殺し』へ。
最近、講釈師の若手真打、二つ目の間で静かなるブームの『お紺殺し』です。松之丞さん、貞鏡さんがやりますし、
貞寿さんで聴くのは二回目です。元は、芝居でもお馴染みの「籠釣瓶花街酔醒」で、通称・吉原百人斬です。
この吉原百人斬の事件を起こす、佐野次郎左衛門の父親:佐野屋次郎兵衛が、昔の女、江戸節お紺に戸田の渡しで偶然逢い、
このお紺を騙して、河原で殺してしまうところから、物語は始まります。河原の杭を抜いて殴り殺すという残忍さ!!
そして、殺されたお紺が化けて出て、次郎兵衛をまず宿泊先の旅館で殺害し、その息子:次太郎(次郎左衛門)を、
いろりに突き落として熱湯を頭から掛けて、二目と見られない醜い男にしてしまいます。
この『お紺殺し』は、長い「吉原百人斬」という物語の発端で、昔の男に殺されたお紺が、男を末代まで祟ると化けて出ます。
典型的な怪談噺で、前半には、お紺を次郎兵衛が騙して殺す場面も迫力があり、演じてに人気があるのも頷けます。
さて、貞寿さんの『お紺殺し』は、彼女らしい演出の怪談です。彼女の『四谷怪談』もそうなのですが、
ト書きで説明する地をやや多めにしていて、より会話の部分をリアルに見せる事で恐怖を煽ります。
また、地の演出にメリハリと、場面に角度が付いていて多様性があるので、会話に入るとグッと引き込まれて、
思わず唾を飲むような展開になる。師匠の貞心先生とは、やや違う手法で、彼女なりの工夫だと思います。
2.腕
マクラでは、『腕』という作品が、大師匠六代目貞丈から師匠貞心へと受け継がれ、今、更に貞寿さんへと三代続いている話題から始まりました。
元々、この『腕』は、立体講談で演じる目的で貞丈先生が演じておられたものを、貞心先生が受け継いで今でも、そのスタイルで演じておられます。
簡単に説明しますと、噺のクライマックスで、張りぼてというかマネキンの“光る腕”が、フワフワと宙を舞って飛ぶ場面があり、
これを立体的に舞台から客席に“光る腕”が飛んで見せて、客席を驚かせる。そんな演出がある噺なのです。
今回、貞寿さんの根多卸しでは、残念ながら“光る腕”が飛ぶ演出は無かったのですが、代わりに、貞寿さんが“光る腕”を飛ばしていた頃の、
前座時代の秘話が聞けました。流石に、ここには書けない秘話です。ちなみに、現在、“光る腕”を飛ばす役は妹弟子の貞奈さんがやっています。
そんな話題から、今月初めの愛山先生の会の終演後、らくごカフェのエレベーター前で、出演者がエレベーター待ちで無駄話をしていたら、
「ちょっと、座っていて」「ちょっと、待ってちょうだいよ」と、可細い女性の声が聞こえて来て、出演者全員が一瞬絶句したそうです。
尚もその可細い女性の声は、聞こえるので、カフェに戻って声の主を確かめたら、カフェの声の方には誰も居ない。
本当に幽霊?!と、思って、恐る恐る、カフェの店員さんに聞いてみると、何でもカフェにある銀色のダクト、あのダクトを通して、
上の階、六階の人の声が聞こえて来るそうなんです。何でも六階は休憩室になっていて、休憩中の人の雑談が聞こえて来る場合があるらしい。
でねぇ、そんな話をした後、貞寿さんが百均ショップで、怪談に使う蝋燭を買った話をしている最中に、尺八の音色のような音が聞こえ始めたのです。
会場は、ザワザワし出すし、貞寿さんはビビるし、「休憩中に笛を吹く人が居るの???」と、ビビり捲りの貞寿さんでした。
風が、ダクトを通り、妙な音がしたのか?まるで、尺八みたいな音色が、音階を変えながら1分くらい鳴り続く怪奇現象が起こりました。
まだ、マクラの時だったから、そんなに影響なしでしたが、らくごカフェ、恐るべしです。
さて、『腕』。発端の部分は、『黄金餅』に似ています。ケチが十八両という金を残して死ぬ未練から銭を入れた財布を掴んだまんま死にます。
ただし、十八両は近くの米屋さんに預けてあり、死んだ後に幽霊になったケチが受取に、わざわざ米屋に出向いて受け取って死ぬのです。
幽霊の仕業と知って、長屋の連中は恐がり、手から財布が離れないので、握らせたまんま埋葬するのですが、その事を知った強欲や男が、
後日、こっそり土葬された棺桶を暴いて、この財布を盗もうとします。
この時、財布を握った手の、指を開こうとしていると、反対の右腕が動いて、これを邪魔をします。
そして、右腕は男の手首を掴んで、馬鹿力で締め付けて来る。
あせった男は、匕首でこの邪魔をする右手を斬り落とすのですが、落ちた右手が更に強く握って来る。
結局、財布を盗むのを諦めて男は、家に帰るのですが、切り落とした右腕は男の手首を握ったまま付いて行きます。
そして、帰宅した男の異変に女房も気付いて、大騒ぎになり、結局、手首を掴んだ腕が、
財布を諦めない男の首を絞めて殺してしまう結末に。亭主を殺された女房が、右腕を掴んで外に放り投げると、
フワフワ、フワフワ、と宙を飛んで墓地へと帰って行く。翌日、長屋の連中が再度、ケチ男の墓を暴くと、
ニッコリ笑い財布を握り締めた男の死体の横に、右腕がそっと戻って横たわっていたそうです。
やっぱり、腕が立体で動かないと、この噺は魅力半減です。
次回、貞寿の会は、10月20日(土)で、『玉菊灯籠』を掛ける予定です。
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2018年08月21日
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