Marsのブログ

小さな会を精力的に聴く努力をしてまいります!!

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15日から17日の三連休、朝錬講談会は、特別企画で三日連続の開催となりました。初日は行けなかったけど、二日目と三日目は参加しました。
そんな、朝錬講談会、後半二日間の様子をお届け致します。

【16日 中日】
この日は、夜が玉川太福さんの独演会を、荒川車庫の「ア・クール・ジョア」さんで聴く予定だったので、朝は朝錬へと出かけました。
50人程度の入りで、実に快適な空間の日本橋亭。いいですね。朝錬!って感じの、常連さんばかりでね。そんな二日目は、こんな内容でした。

・関東七人男「身延の喧嘩」 … 梅湯

・朝顔日記「宇治の蛍狩り」〜「島田宿 川止めの場」 … 貞寿


1.身延の喧嘩/梅湯
『寛永三馬術』のネタ卸しが始まるか?!と、少し期待をしての参加でしたが、関東七人男から、最も盛り上がる林蔵が男を上げる「身延の喧嘩」でした。
若い林蔵が、腕と度胸で男を上げる。その腕と度胸のアドバイスをするのが、秋山洋介先生。この秋山と林蔵を、実在の役者で見せてくれるような語りが欲しい。
私、個人の好みでは、林蔵が高倉健、秋山洋介が鶴田浩二みたいな感じで演じてくれると、申し分ないのですが… 梅湯さん!何とかそんな感じでお願いします。

2.朝顔日記:ダイジェスト版/貞寿
こちらは、師匠貞心先生の十八番を受け継いだ貞寿先生の『朝顔日記』でした。発端であり最も有名な、若い美男の学者・宮城八十次郎と、
筑前黒田家元重役、矢部靱負の娘・深雪とが出会う、宇治の蛍狩りの場面。深雪は、この出会いで、八十次郎から唄を書き添えられた扇子を貰う。
その扇子に書かれた唄こそが、「露のひぬまの朝顔を」という催馬楽であった。やがて、宮城八十次郎は叔父の急死で、跡を継ぐこととなり、
備前は池田家の重臣となり、三千五百石取りの熊沢次郎左衛門了介と名乗るようになっていた。
そうとは知らない深雪、せっかく熊沢次郎左衛門との縁談が舞い込んだのに、宮城八十次郎と同一人物だとは知らず、この縁談を蹴ってしまう。
このボタンの掛け違いから、深雪は、幇間医者の幸庵に言い寄られたり、病で視力を失ったりと、艱難辛苦が襲うのだが、何とかそれらを切り抜けて、
宮城八十次郎を求めて、江戸へと東海道を「瞽女・朝顔」として、三味線で催馬楽を歌いながら旅を続けていた。そこへ!!
熊沢次郎左衛門了介一行が、池田家の急用で備前へと戻る道すがら、この瞽女・朝顔と、島田の宿で出会うのだが…
実に、じれったい物語の連続で、最後はハッピーエンドにはなるけども、好みは分かれると思います。さて、貞寿さんの『朝顔日記』。
らくごカフェで聞いた時よりは、かなり洗練されて、彼女らしいリズムが生まれて来たと思います。私は苦手な噺ですけどね。


【17日 楽日】
楽日も、まずまず、ちょうど良い入りの朝錬でした。私は9時5分くらいに着いたんですが、6番目でした。定刻の15分に開場しました。こんな内容でした。

・長曽禰興里:前編 … いちか

・真景累ヶ淵「豊志賀の死」 … 貞弥


3.長曽禰興里:前編/いちか
あの新撰組局長、近藤勇が使ったという「長曽禰 虎徹」。あの任侠・会津小鉄も、父の形見の虎徹を使います。その作者である長曽禰興里の物語。
元々は刀鍛冶ではなかった長曽禰興里、この人は元は甲冑師だったのですが、ある事件がきっかけで、五十歳を過ぎてから刀を造るようになったそうです。
その因縁、長曽禰興里が、甲冑師ではなくなる理由の物語から、いちかさんの噺は始まりましす。そして、この後、後編になると、
恋愛の関係する悲恋物語と、長曽禰興里が刀鍛冶へと転身するまでが語られる事になります。続きが楽しみな物語でした。


4.豊志賀の死/貞弥
今年、覚えた夏の噺だと言って、貞弥さんが演じたのは、長い三遊亭円朝作『真景累ヶ淵』より、その三話目ですね、「豊志賀の死」の抜き読みでした。
発端の新吉と豊志賀の馴れ初めの色っぽい部分は、地で、ト書きを読むようにサラッっと片付けられてしまい、恐ろしい怪談の部分が強調されておりました。
貞弥さん、この部分だけ、抜きで読むのか?是非、機会があれば、全部やって欲しいのと、色っぽいぶぶんも丁寧に演じて欲しいです。


次回、朝錬講談会は、9/30 玉川太福さんと貞寿先生の会までありません!!お間違いなく。
文菊さんの会を終えて、落語友達のSさんと毎度おなじみ「磯丸水産」で、遅めのランチ。飲んで焼いて食って、一人あたり3千5百円でした。
ちょうど、16時くらいに自由が丘を出て、東横線から日比谷線に乗り換えて銀座へ。銀座から銀座線で上野広小路へ。
ビールだけ買って17時ちょうどに鈴本に着くと、長い行列が動いていて、開場したばっかりのタイミングで、中へと入る。

すると、開場だんかいで1/3の座席は埋まるくらいの大入りで、開演したら立ち見が出るくらいの入りでした。
三連休初日の中日、鈴本では初演の「走れ!元犬(真打への架け橋)」がネタ出しされているし、連日、ガラカメファンが相当入っています。
普通の鈴本の空気とは全然違いますからねぇ。客層がちょうどいい感じに若いんですよね。“しぶらく”みたいな感じの若さとは違う感じ。
さて、そんな超満員だった、「落語の仮面祭」中日。こんな感じでした。



1.黄金の大黒/あおもり
この日も15分たっぷりの前座噺から始まりました。師匠の貴重な時間を削っているとは思わないのかな?10分にして欲しい。
10日間『黄金の大黒』なら、2つに切ってしまえと思うのは、私だけなのか?不思議な白鳥師匠の弟子、あおもりさんです。

2.近日息子/ぼたん
こみち師匠と交代出演のぼたん師匠。マクラでは、師匠であるこん平さんのお伴で、車椅子係りで、歌丸師匠の告別式へ出た話をされました。
吉右衛門丈の隣に通されて、物凄く緊張したそうです。テレビ局のカメラの台数も、流石、笑点!!と、思ったそうです。
そんなマクラから、葬儀つながりで?!『近日息子』へ。普通でした。そうそう、ぼたん師匠って、以前から出囃子「ちゃつみ」でしたか?

3.大神楽/勝丸
トイレに行って見ておりませんでした。結構、笑いは起きていました。拍手は、勝丸さんはサインを出すから多目です。

4.ひろっちゃった!/天どん
マクラでは、白鳥兄さんの前向き過ぎる性格は、見習いたくもあるが、あそこまで前向きに物事を捉えるのは難しいと言う天どん師匠。
よく打ち上げなどで、酒を飲んで酔うと白鳥師匠が言うそうです、有名な話ですが、「早く、俺のステージまで上がって来い!!」と。
何処にあるんだ!そのステージ。天どん師匠曰く、「私の芸の延長線上の上方ではない事は確か。おそらく異次元なので、
そのステージには辿り着きたくない!!」 ごもっともな意見だと思います。芸はひとそれぞれです。
天どん師匠らしい新作でした『ひろっちゃった!』、茶封筒に入った現金を拾う二人組みの男の物語なのですが、心理戦の展開が天どん師匠らしいです。

5.馬のす/文蔵
いつみても、美味そうに枝豆を食べます、文蔵師匠。ようやく、謝楽祭の疲れが抜けて、普通の高座が戻りました。

6.奇術/ダーク広和
初日と全く同じネタでした。長いロープを等間隔の輪を作って四箇所一気に切断し、それを一瞬で繋ぐ手品が受けていました。

7.締込み/菊太楼
馬石師匠の代演でした。ガラカメファンにやや苦戦されていましたが、泥棒噺は、縁起担ぎなんで、そつなく終わりました。

8.睨み合い/彦いち
ミクロネシア旅行で、白鳥師匠が、レンタカーを借りにレンタカー屋に行き、いきなり、

I'm a car.

と、言ってミクロネシアのレンタカー屋のオヤジに、No!!と、否定されて、なかば気のふれた危ない東洋人!?と、思われた事件を紹介してから、『睨み合い』へ。

彦いち師匠らしい神経戦が、緊急停車した京浜東北線の車内で繰り広げられます。いい感じにシュールな作品でした。


お仲入り


9.音楽漫談/のだゆき
かなり短く上がりました。ネタは初日と殆ど一緒でしたが、リコーダー二本の曲は「ふるさと」でした。

10.かぐや姫/なな子
なな子さんは、出囃子が「七夕」。自己紹介から本編の『竹取物語/かぐや姫』。なな子さん37歳と聞いて、エッ!松坂世代?と、思いました。

11.漫才/ホームラン
この日も凄く短く上がりました、ホームラン先生。

12.走れ!元犬/白鳥
ヨチヨチSWANで二回聞いた、「走れ!元犬」ですが、導入部に、白鳥師匠自身が新潟時代に、お笑いバトルで、江頭2:50に勝ってグランプリを獲得すしたが、
抜擢で真打にもなれなければ、寄席は相変わらず出入り止めだったエピソードを例に、花ちゃんも、少しぐらいマスコミに取り上げて貰えたぐらいでは、寄席の出番や真打昇進は得られない!と、説教する月影先生!!

更に、ではやっぱり技術、技能、仕草に磨きをかけるべきか?と言う花を、月影先生は、自身の師匠・白鳥は、キセルの使い方を最近、喬太郎師匠から注意されて、
正しいキセルでのタバコの吸い方をレクチャーされたといい。そんなものは無くても、寄席のトリは取れるんですよ!!と、言って、花と月影二人での真打昇進試験が提案されます。

物語は、ガラカメの「狼少女ジェーン」が登場する『忘れらせた荒野』と酷似した展開となり、episode1の最後に相応しい話に仕上がっております。

明日9/17は、恋する宮戸川を聞きに行くつもりです。
雨の自由が丘、11時15分くらいに東急の駅に到着。そんなに強い降りではないが傘は必要。
くだんの坂を、傘をさして上るのでやや時間を要し、25分くらいに到着する。
足元が悪いので、いつもの長椅子には、汚れた下足を並べる事を前提に、新聞紙がきれに敷かれていた。
そこに荷物だけ置いて並んでいると、常連のみなさんがやって来る。通常は12時にならないと開場しないが、
この日は、文菊師匠が楽屋入りすると、すぐに開場して頂けました。
そんな秋雨で、涼しいのか?蒸し蒸しするのか、微妙な天気の中開催された、今年最後の古桑庵の文菊独演会!!
このような内容でした。

・鹿政談

お仲入り

・質屋庫


1.鹿政談
マクラデは、つい最近、日光江戸村からお仕事を頂いて、日光江戸村のステージで落語をやったそうです。
私は、日光江戸村へは行った事はありませんが、テレビで紹介されるのを何度か見たのと、ダウンタウンの「ガキ使」、
年末の笑ってはいけないで、この日光江戸村が、大々的にロケの現場に使われて、その施設を詳しく見る事ができました。
ものすごく広いのは知ってましたが、まさか!個人で経営されている施設とは、文菊さんに聞くまで知りませんでした。

先代が一代で施設を造り、二代目が現在その運営を行っているそうですが、この二代目がなかなかのやり手!!
新しい企画を次々に用意していて、日光江戸村だけでなく、周囲の街道から江戸の情緒を作るなどして、
地域全体を活性化するような試みをしていると仰っておりました。

また、日光江戸村は、どうしても昼間だけのイベントになりがちだが、意外とライトアップされた、薄明かりの江戸村も情緒があり、
文菊さんは、夜のイベントも充実させると、更に集客が見込めるのでは?と、言っておられました。
そして、実際、今年は秋の夜長に、二回、ライトアップされた夜の江戸村の企画が行われるそうで、また文菊さんも呼ばれているらしい。
そこで、主催者は、文菊さんに怪談噺をとリクエストがあるそうですが、怪談は苦手ですよね、文菊さん。
怪談は、やはり貞水先生、松鯉先生、はたまた、正雀師匠あたりにお願いしたほうが良い。

この日光江戸村は、イベントに出演する花魁も忍者も、岡っ引き、かわら版や、居酒屋や食堂、そして土産も売りまですべて社員。
二代目の社長は、「将軍様」と呼ばれているらしい。北朝鮮か?!と思いました。また、変な江戸弁が公用語で、
なぜか、任侠、渡世人みたいな口調で、全社員が喋り、時代劇の見すぎなのか?江戸弁を大きく勘違いしているようだと、
文菊さんは仰っておりました。江戸弁は、文菊さんが正しくレクチャーして上げたほうが良いと思いました。
また、閉鎖的な空間で、寮生活の仕事なので、花魁と岡っ引きがプライベートで恋に落ちたりするらしいです。
それをかわら版売りが、打ち上げの席で、喋ったりするらしいです。

そんな日光江戸村のマクラから、江戸の名物は、武士・鰹… と始めて、京都の名物、奈良の名物と説明してから、本編の『鹿政談』へ。
大阪名物が入らないし、京都の名物に“みっしゃ針”も出てこないので、米朝一門からではない、おそらく江戸の咄家から仕入れた一席かな?
奈良の豆腐屋さんの奈良弁は、少しぎこちない感じでしたが、それでも噺としては、十分楽しく聞けました。


2.質屋庫
この日は、上方落語が元の噺が二席続きました。出囃子を切るタイミングを覚えてくれない、主催者:古桑庵の女将さんにやんわりダメ出し。
文菊師匠がおじぎをする前に、出囃子を止めてしまう女将でした。10年続いている会でも3ヶ月に1回のラジカセ操作は覚えないようです。
そんな女将へのダメ出しから、菅原道真が藤原氏との権力闘争で負けて、大宰府に流された話を振ってから、本編の『質屋庫』へ。
一番笑ったのは、お化けや幽霊に、めっぽう弱い番頭さんと出入りの職人熊五郎。この驚く様子が実にリアルな文菊さんなんです。
一度、この会で、人形が動いて高座から、飛び降りた姿を、1mぐらいの至近距離で見ているので、そのまんま驚く文菊師匠が傑作でした。
例えるなら、これも「ガキ使」に登場する、総合演出家:世界のへーポー、こと斉藤さん、あのヘイポーさんが驚くのにも似ているのです。
お化けに弱い人って、共通の恐がり方しますよね。あの典型的な、突然奇声を発する驚き方が、ものすごく印象的で面白かったです。

次回、この会は、来年1月26日(土)です。そして、このウサギは?日本海海戦とどんな関係なんだろう?
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友人が行けなくなったと言うので、臨時の参加になりました。突然、秋雨?みたいな肌寒い14日の金曜日、三三ファンで超満員のイイノホール!こんな演目でした。


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1.狸札/三三
マクラでは、喋りたい事が沢山あるのだが… と、言つつ口ごもる感じの三三師匠。てっきり、北海道地震で札幌居残りだった話をするのか?と、思ったら、意外な話題へ。
この月例三三へ来る前の仕事が、「交通安全週間のキャンペーン」。なんでも、小学校時代の同級生が警視庁安全課に居て、是非にと頼まれたそうです。
キャンペーンの場所は、羽田空港第一ターミナル、そう!あの吹き抜けになっている土産物売り場の中央、そこに仮設高座が作られて、何処の結婚式場から持って来たの?と、尋ねたくなるような、立派な金屏風が用意されていた。
ただし、警察官なんて、金屏風を扱いなれていないからか?常識知らずなのか?その立派な金屏風を裏返しに立てていたそうです。

そもそも、月例の昼間の仕事だったので、誰が二つ目に頼めるなら変わって貰いたい仕事だったと言う三三師匠。しかし、あまりにもギャラが安いので、気の毒過ぎて自分が行ったと言うギャラが、

「駐車違反の反則金一回分」

勿論、普通車両で1点の場合くらいの金額だったんでしょうね。3点で大型車両の罰金くらいなら、行きます!と言う二つ目は居るはずだと思います。
でね、月例三三はゲストに二つ目がでますよね。このゲストが同協会の正太郎さんや、市馬師匠の弟子の市楽、市弥あたりの連中だったら、抱き合わせで頼めたが、この日は小痴楽さん。

義理で、仕方なくではないが、羽田空港に向かう三三師匠。出番の一時間前に着くと、着替え用に用意されていた控室が、キャンペーン前に行う表彰式をやる大会議室と兼用。
衝立で後ろを仕切り、ここで着替えて下さいと言われて着替え出したら、表彰式が始まり、着替え終わっても出られない。暫く様子を見て、知らんふりして、貴重品と扇子と手拭いだけ持って外に出る。
少し思ったそうです。流石に、警察のイベントなんだから、バックに財布入れておいても大丈夫かな?と、でも、万一トラブルになったら面倒だから貴重品は持って出たそうです。

先に説明した、キャンペーンイベントの会場へと係員に誘導され、舞台袖と言うか、土産物売り場の大きな柱の影に椅子が置かれて、ここで、司会者に呼ばれるまで、待機するよう指図される。
各警視庁のお偉いさんのスピーチが続き、大方の予想通り時間が押す。退屈な三三師匠、高座以外のイベント会場の周囲を見ると、
交通安全週間の幟が、高座の下手ハス向かいに立っていて、お偉いさんのスピーチと同時に、2mはゆうにある大きさのピーポくんの着ぐるみが登場している。
更に、その反対側には、通常の白バイよりかなり巨大にデコレーションされた特殊仕様の白バイが展示されていて、その周りには、専用のステップまでもが組まれていた。

結局、お偉いさんのスピーチが10分程伸びて、三三師匠の出番が廻って来たから、ヨシ本来は20分のつもりの落語が、押したから10分に纏めるぞと、さらい直していたら、
警視庁の職員が来て「師匠!押してますが、予定通り20分やって下さい」と言われる。あらかじめ10分のつもりで構成を直し終わった頃に言われて戸惑う三三師匠。
三三師匠が登場する直前、司会者が、次は落語なので、携帯電話・アラーム付き腕時計は、音が出ない設定にして下さいと、注意喚起してくれたらしい。
時間が伸びた件は、改めて気を取直し、司会者に呼ばれて高座に上がる三三師匠だったが、素人の仕切りは緩くて、出囃子がえらい小さい音量で流れて、慌ててボリュームを上げるから、ハウる。
キー!と、マイクがハウリングを拾ってから、「はじめまして、柳家三三と申します。」が被る。
更に、喋り始めたら、携帯電話以前に、空港の場内放送が落語の妨げになる。JAL104便のお客様、第92番ゲートより機内へのご案内を準備しています的な放送が、ひっきり無しに流れるのだ!空港だからねぇ。
この時、キャンペーン会場には、パイプ椅子の座席が50席用意されていたが、警視庁の桜が10人、スピーチした関係者が5人、それ以外の一般客は、単に機内への案内待ちの人が居るだけで、
この一般客は、館内放送に聞き耳を立てていて、落語が盛り上がり大声になると、不機嫌な顔をする。また、吹き抜けの上の階の通路やエントランスにも、何かやってる?!的な客は鈴なりになってはいるが、高座からは客には映らない。

そんな高座も、半分を過ぎると、幼稚園児が20人ぐらいイベント会場にやってきて、高座前の白バイや、ピーポくんでハシャギ出す。落語が掻き消されるぐらいの奇声を上げて喜ぶ園児。誰か静止しろよ!!と、思う三三師匠をよそに、警視庁の職員は、園児を相手にサービスしている。
最後に、泣きっ面に蜂だったのは、落語がいよいよサゲと言う場面で、警察官の緊急の携帯電話が激しく鳴動!!オマケに警察官はその場で電話に出て喋り出す始末。散々な高座がようやく終わる。

三三師匠が高座を降りると、緋毛氈も金屏風も、そして高座も取り除かれて、15センチぐらいの基礎・ベースの板だけが残されて、ハス向かいに居たピーポくんが中央に移動し、立つ。
すると、さっきまでハシャイていた園児たちが、ステージに集まって来た。そして、司会者がお待ちかね、○○幼稚園の良い子のみんなが今日は来てくれたよ!ピーポくんと一緒にピーポくんの歌を歌たおう!!
客席も、園児の父兄かしらないが満席になり盛り上がっていて、さっきまでの落語が嘘のようである。この光景を見て三三師匠!

「俺は園児の前座かぁ!?」

そんな長めのマクラから『狸札』へ。何とも喋り方と言いグローバルなシニカルな語りといい、そしてサゲへの持って行くまでの間合いといい、小三治そっくりで、驚いた。
白鳥師匠が言うように、『次の小三治、狙ってるなぁ?!』。落語協会は、冗談抜きに、元号が変わるタイミングで、市馬の小さんと、三三の小三治襲名をやるべきです。
そして、六代小さんも十一代小三治も生きているだろうから、小さんが市馬、小三治は三三を襲名したらいいのにと、思います。



2.死神/三三
三三師匠の『死神』は、二度目か?だと思いますが、ビックリするぐらいに、死神自身が、小三治の死神にそっくりになっていました。
更に、演出もサゲも同じだから、気持ち悪いぐらいに小三治に寄せて来ていますね。広瀬さんも言ってますが、最後に萬屋の病気の大旦那を治した後、
主人公が、風邪をひいたとクシャミをしだす展開は、サゲが弱くなるだけで、この必然性は、私も不要じゃないか?と、思います。ここも、小三治通りにやる三三師匠でした。

『死神』は、サゲのバリエーションを争う時代があり、色んな新しいサゲが登場しましたが、私はオリジナリティーとシャープさから、志らく師の「ハッピーバースデー」のサゲが最も秀逸だと思います。
そんな新しいサゲ合戦ではなく、死神のキャラクターを独自に展開する演出をチラホラ、見かけます。
最初に思ったのが、当代の小せん師匠。本人に伺うと、死神に似てるから、あえて死神を掛けていなかったと言う。しかし、鹿芝居で死神役を演じて、開眼、死神をやるようになりました。
小せん師匠の死神は、笑いながら、「おせぇてやろうかぁ?!」みたいなセリフを吐くと不気味で恐いです。
そんな小せん師匠と180°対象なのが、白酒師匠の死神ですね。デブで健康的、そして何事にもクヨクヨしない前向きな死神です。

さて、三三師匠の死神。これは、あまり奇をてらわない本寸法な、六代目圓生と同じ流れの死神。「あじゃらか、もくれん、きゅうらいす、テケレッツのパッ!!」の呪文もオーソドックスです。



3.岸柳島/小痴楽
新婚ほやほやの小痴楽さん。9/1に式を挙げたばかりです。マクラでは、一門で旅行した話題。現師匠、柳亭楽輔の一門は、一応、小痴楽さんが総領弟子。
下に、明楽さんと、信楽さんという弟弟子が居ますが、明楽さんは、小痴楽さんと同じ中卒だから、可愛いドシな後輩だが、
信楽さんは、慶應義塾大学卒なんで、会話の端々に、上からを感じて、カチンと来る場面があると言う。
一番笑ったのが、長野にワゴン車で旅して帰りに、西に向かうと日が長いから、って話を師匠と小痴楽さんがしていたら、その信楽さんが、何気なく後部座席から呟いた!

「地球は、自転していますから。」

小痴楽さんが、ムキになり、偉そうに「自転」とか使うな!大卒!と、突っ込むと。それに、信楽さんの返しがいい。

「兄さん、すいません。『自転』って地球は回っているって意味です。」

それぐらい知っとるわ!中卒でも!!と小痴楽さんが怒鳴ると、それまで静かだった明楽さんが、「信楽!地球は回っている、とか言うな!!、昔、それが元で裁判に負けて牢屋に入れられた人が居るんだぞ!」、ねっ兄さん?!

「それは、ガリレオ!」って突っ込みたくなった小痴楽さん。愉快な一門です。

さて、本編の『岸柳島』。何度か聴いていますが、肩意地張らない語りになり、スムーズになりました。武士と町人の対比もいいし、さらにスピードのメリハリが付くと完成です。



4.笠碁/三三
わがままで少し自己中の上総屋、一方、一本気で頑固一徹な美濃屋。この演じ分けと対比が、三三師匠らしく、少し皮肉めいた演出がいいですね。
碁会所のくだりに、小痴楽さんの大卒嫌いを放り込んで来るのも、三三師匠らしいくすぐりでした。
鈴本の企画シリーズでも、九月名物と言っても過言ではない、白鳥師匠主任の、美内すずえ原作、漫画「ガラスの仮面」へのオマージュ作品「落語の仮面」。
今年は第三回となり、season1の完結となる会です。「落語の仮面」の前半の中でも、主人公花と、立川亜弓が初バトルする第二話『嵐の初天神』と、
花の永遠のライバル、立川亜弓が芸に行き詰まり、師匠談春から「お前は、ありのままの自分をさらけ出すのが恐いのか?!」と罵られて、
「落−1グランプリで優勝しないと、波紋にするぞ!!」と脅されます。しかし、月影先生のアドバイス、「貴方は本当の恋を知りませんね?」
「自身に経験が無くても、身近な恋する人を観察するのです。それを通して恋の本質を理解するのです!」によって、自分らしい『お花半七/宮戸川』を演じて優勝する立川亜弓!その第五話『恋する宮戸川』。
そして、鈴本では初めて掛ける第八話の『高座への螺旋階段』、第九話『二人の豊志賀』、第十話『走れ!元犬、真打への架け橋』と続きます。
これを十日間で二回廻すのが、今回の芝居です。

さて、そんな初日。こんな素敵な脇を固めた咄家さんの活躍もありました。

・黄金の大黒/三遊亭あおもり
白鳥師匠の総領弟子:あおもりさん。再来月から二つ目に昇進します。だから、ネタを増やしているんだと思います。
白鳥師匠の弟子なのに、なぜか、古典に力が入っているあおもりさん。この『黄金の大黒』は、談志師匠が真打になる時に、寄席で掛けたネタです。
意外と器用にやりました。古典口調も悪くないし、白鳥師匠の弟子にしておくのが、勿体ない!!


・王子の狐/柳亭こみち
真打に成って、ほぼ一年です。余裕がありますね。ゆったりと、『王子の狐』を聴きました。そして、子狐が可愛い!!


・太神楽 仙三郎社中
傘から始まり、花笠の取り分けでら終わりました。傘から笠への洒落なのか?


・喫茶店で割る噺/三遊亭天どん
トイレに行ったので、よく聞いていません。鈴本は、ロビーに高座モニタが無い!!


・夏泥/橘家文蔵
泥棒に現金をださせる方の長屋住民が、言葉巧みに同情をかって行きます。文蔵師匠らしい一席でした。


.奇術/ダーク広和
新作手品、○×の三並べ。銀座ミキモトの絵画が裏にできるやつ、地味だけど好きになりました。


・金明竹 隅田川馬石
馬石さんの『金明竹』は、何度か聞いていますが、珍しい演出です。女将さん目線で演じられます。


・長島の満月 林家彦いち
フリータイムが始まりました、「江戸の風」は吹きません!!落語界の多様性を感じて下さい!!
咄家が、全部が全部小三治ではありません、その証明のような人がトリです。「鳥?」です。
動物界に例えるなら、森の王様が、小三治であり、それが白頭鷲の群れならば、落ち葉から腐葉土を作る微生物が白鳥さんです。

フラッと、寄席に来た人に、と、白鳥師匠とは、白鳥あるあるを紹介する、彦いち師匠。

兎に角、言葉の言い間違いが、酷い!!わざと?って疑い目に相手がなるような言い間違いをする白鳥さん。その最たる例が、つい最近有ったと云う。

池袋のBARで、悩みを打ち明ける彦いち師匠に対して、
白鳥「分かった!誰にも言わない」と、口が硬い事をアピールするが…『嘘ばっかり!』みたいな空気が漂う。すると、
白鳥「絶対に言わないって、酒場まで持って行くから。」と言ったらしい。

もう一つ、白鳥師匠の特徴。似た名詞を間違えて覚えるシリーズ。彦いち師匠が、紹介されたのは、沖縄で長いリムジンバスを指差して、
白鳥「あんな犬を、お前飼ってたなぁ!!ドナルド・ダック!!」おもわず、それはダックスフンド!!と、突っ込みたくなる間違えである。
私が知っているのは、白鳥「あのケーキ、流行っているから、並んで買いましたよ、美味かったなぁ〜、コペンハーゲン!!」
そう!バームクーヘンって云いたかったんですよ、白鳥あるあるです。

この後、彦いち師匠のお子さんが保育園時代に、白鳥師匠が遊びに来た様子を、保育園の先生との連絡ノートに書いた話をされました。
私は二回目か?三回目でしたが、受ける鉄板のマクラです。娘「昨日、私の家に、白鳥さんが遊びに来ました。」先生「白鳥さんは、何をしましたか?」
娘「ベランダで、タバコを吸いました!」先生「?」「白鳥さんは、ひとりで来たのかな?」娘「いいえ、小田原丈も一緒です。」先生「???」

『長島の満月』は、久しぶりでした。田舎あるあるが、彦いち節にのせて、炸裂しました。

お仲入り


・音楽漫談/野田ゆき
まいどお馴染み象さんからスタート!


・ストロベリー・フィールズ・フォーエバー/林家つる子
20分オーバーでした。張り切り過ぎ。あおもりさんも、前座なのに15分オーバーでした。


・漫才/ホームラン
全体の尺を、ホームラン先生が調整して、トリの白鳥師匠へ。


・落語の仮面「嵐の初天神」/三遊亭白鳥
200人くらいの入りでしたが、「まってました!」の声が掛かり、少し緊張ぎみの白鳥師匠でした。
この企画も、三年連続で三回目、西日本の豪雨と北海道地震のチャリティとして、白鳥師匠の「落語の仮面」ブロマイドを売ると、宣伝してから、
美内先生から、紫の薔薇が贈られて来た事を喜ぶ白鳥師匠。「ガラスの仮面」を読んだ事が無い人をオーディエンスへアンケートしました。

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15%ぐらいは居ますよね、寄席なんだから。そこで、いきなり二話から始まるので、背景とあらすじを五分くらい使って説明されました。

初日なんで、緊張と高目のテンションの白鳥師匠でしたが、すぐに調子を掴み、丁寧に、ガラスの仮面と落語の仮面を対比しながら展開させました。
毎回、思うのは、仕込みで良いから、『落語の仮面』テーストの『初天神』を、仲入り前にやれば?と、思います。
この『嵐の初天神』の演出の『初天神』は、白鳥イズムな落語なので、技巧派な噺家に全部通しでやって欲しい。
なんなら、雲助師匠や、白酒師匠に演じて欲しいくらいの、白鳥師匠が六代目圓生の孫弟子だ!と、思わせるエポックだと思います。

第五話の『宮戸川』も、女流の咄家さんにやってもらいたいし、九話の『豊志賀』、十話の『元犬』と、八話以外は、劇中劇ならぬ、落語中落語が充実しています。


さて、白鳥師匠の「嵐の初天神」。二つ疑問があるんです。一つは、立川亜弓が関西訛りである事。
白鳥師匠曰く、下げに絡める必然性から、立川亜弓は関西訛りにしています。「初天神なだけに、花!お前は、ワテの敵や!」に、敵やとテキ屋を掛けた下げなんです。
だから、落語界のサラブレッド!父が柳家小幸(柳亭市馬)で、母は桂花枝(あやめ)と言う設定に成っております。
そうそう、このサラブレッド!と、言うべき場面で、白鳥師匠は、エリート!と言いますが、亜弓さんはエリートではなく、サラブレッドです。
彦いち師匠の白鳥あるあるが、効いて来ますよね。白鳥師匠らしい言い間違えです。
それでも、第ニ話は、関西訛りで昭和の名人を演じるなら、上方四天王だろうと、思うのですが、悲しいかな白鳥師匠に上方四天王という引き出しはありません。
そもそも、立川談志最後の弟子と言う、実際する談修師匠にこの上なく失礼な設定であるのに、コテコテの関西弁なんですよね、立川亜弓さん。

そして、もう一つ。今回の『嵐の初天神』には、紫の芋の人が、出てきませんでした。「ガラスの仮面」のオマージュで、紫の芋の人を出さないなんて!!
亜弓さんが、談春イズムに傾倒して、花!お前を徹底的に潰す!と、戦線布告したりする場面をカットしてでも入れて欲しかったです。

そんな不満も感じつつ、白鳥ワールド全開の、美内すずえ先生公認の、実在する現役の落語家・咄家が登場する『落語の仮面』
是非、三連休にお時間がある人は、鈴本演芸場に足を運んで下さい!絶対に損はありません。白鳥師匠のホームページから割引券をゲットすると、2500円です。

来年以降は、落語の仮面祭はお休みするかも?と、白鳥師匠は云っておられました。このチャンスをお見逃しなく!!

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