Marsのブログ

小さな会を精力的に聴く努力をしてまいります!!

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今回は『愛宕山』。菖蒲園さんの記事にかなりインスパイアされて、そうだ!春だ!愛宕山!と、思い付きました。
半分ぐらいは、2月から4月に掛かっていますが、必ずしも「蓮華、タンポポの花盛り!!」とは関係ない季節でした。
と、申しますのも、この噺は、めでたい節目に掛かる噺のようで、披露目やホールの杮落しなどで聴いています。
では、まずは、私が過去十年、誰の『愛宕山』を聴いたか?調べてみたました。16人の演者で19回でした。


2009年 5人5回
立川生志   02
春風亭小朝  02
林家たい平  09
柳家花緑   10
桂吉弥    12

2010年 3人3回
立川談春   03
古今亭菊之丞 05
立川志らく  06

2011年 1人1回
春風亭昇太  11

2012年
なし

2013年 2人2回
柳家小満ん  04
三笑亭夢花  06

2014年 3人3回
桂吉坊    04
三遊亭兼好  04
三遊亭王楽  11

2015年 1人1回
春風亭正太郎 04

2016年 1人1回
春風亭正太郎 04

2017年 3人3回
春風亭正太郎 03
柳家小満ん  05
柳家甚語楼  10

2018年
なし


面白いのは、かなり体力を使うネタなので、同じ演者で1年に二回なかなか聴けない噺みたいですね。
また、この噺に限った、もしかすると私独自の感覚なのかもしれませんが、大きい会場の方が似合います。
最低でも500人くらいの箱で聴いた方が、迫力が伝わる気がします。勿論、その会場に耐えるだけの技量も必要です。

菖蒲園さんも書いてらっしゃいましたが、京都の愛宕山に登っても「かわらけ投げ」は体験できません。高雄山の神護寺まで行かないとダメです。
この事は、2010年3月、談春さんが、新宿厚生年金会館取り壊しfinal公演で詳しく説明されて、神護寺でかわらけ投げをやる談春師の映像が、スライドショーで紹介されました。

一方、江戸でかわらけ投げと言えば、講釈の『祐天吉松』にも登場する花見の名所・飛鳥山が有名です。ただ、勿論現在は有りません。
江戸時代は、ヤクザがみかじめを取って、幼いガキたちが、かわらけを売り歩いた様子が、『祐天吉松』には登場します。

さて、話を落語『愛宕山』に話を戻します。この噺は、志ん朝師匠が演じる様を談志師匠が観て、嫉妬を滲ませながら、
自身のニンには無く、志ん朝がやるに相応しいネタだと言わせたように、底抜けに陽で、笑いに貪欲。そして粋でなければ、この噺になりません。
つまり、旦那が一八を虐めていると、客が感じてはならないのです。そう言う点においては、志ん朝師匠のはベストマッチ!完璧でした。

さて、この噺の前半の見せ所は、レンゲ・タンポポの花盛りの田圃路を、芸者・幇間を連れたお大尽の行列が、愛宕山を目指します。
上方では、まずこの道中でハメモノが入り実に賑やかに始まりますが、江戸の咄家は、殆どこの部分は演じません。実にもったいない。
誰か、保津峡から嵯峨野の峠を越えて、愛宕山の登山口までの道中付けを作って語るような咄家は現れないものか?そんな事を思う導入部です。

次に、愛宕山登山口に到着すると、昨夜の元気と能書きは何処へ?と、思うぐらいに、幇間の一八は愛宕山を登るテンションが無い。
無理矢理旦那の脅しに負けてシンガリから登る一八。そんな一八がお目付役の繁蔵のススメで、景気付けに唄うのが、上方は「梅にも春』。
これは、鈴鹿の峠超えの人足は、馬・駕籠だけでなく、一対一の尻を押す人足まで居て、この唄で景気を付けて峠を越えたと言う。
対して、江戸の落語『愛宕山』は、コチャエを唄いますよね。志ん朝師匠も、もちろんこの唄です。
別に、コチャエに拘る必要は無いと私は思います。疲れが紛れる楽しい歌なら、何でも良いが、工夫を聴かせる現代の咄家は居ない。

後半は、かわらけの代わりにお大尽が投げた小判を、一八が拾いに谷底へと茶屋の傘を落下傘にして決死隊で飛び降りる。
また、この噺は谷底から一八が戻って来る手段もマンガチックで、自身の着物を裂いて縄を捻り、それを竹に引っかかって、西洋の武器・青天の霹靂みたいなぁ!!やり方で一八は生還します。
ここでの笑いが頂点ににならないと、この噺をやる甲斐がありません。できている咄家は、意外と少ないと思います。

そんな落語『愛宕山』。私は、二つ目だったか、真打になっていたか?忘れましたが、小朝さんの『愛宕山』を観て、志ん朝に負けない!!と、確信したのを覚えています。

ところが、この2009年の五反田もですが、2008年に久しぶりに、小朝師匠の『愛宕山』を中野で聴いています。
期待し過ぎたか?20年以上前だし、また、この日が特別、出来が悪かったのか?と、思いつつ、カス!糞のような、小朝の『愛宕山』を聞きました。
で、明けて2009年ですよ、五反田でもう一度聞く機会があったんですが、まーあー酷かった。笑いが来ない事に、何の躊躇もなく、淡々と進行するんですよね。

そんな事を踏まえて、まず、古今亭菊之丞師匠から。基本ニンではなく、線の細い師匠が、笑いに貪欲になると、ろくな出来になりません。
あと、あえて呼び捨てにしますが、披露目とは言え王楽ごときが、やりますか?!ニンにあるとか、無いとか、言う以前の問題で、やりました?!って歴史欲しさ?
これは、本当に聴かされた側の迷惑を考えて欲しかった。黒門町みたいな『愛宕山』を、お前さんには期待しないけど、やるからには、何んか?爪痕だけでも残せ!と思いました。
当時、坊ちゃん5をやって何年か経つから、どんな『愛宕山』をやるのか?見てやろうと、なまじ思ったから、裏切りが半端なくてね、ガッかりしました。

そんな暗い悲観ばっかり言っても始まらないからですが、最近、聴いている正太郎さんの『愛宕山』は、可能性を感じます。
まだまだ、荒削りですが、笑いを取る意気込みと、志ん朝師匠の『愛宕山』と、数少ない同じ方向性を感じます。

最後に、上方落語の『愛宕山』は、江戸の志ん朝に負けないくらい吉朝さんの『愛宕山』は、楽しく痛快で、無双でした。
弟子の吉弥、吉坊でも聴いてはおりますが、あの吉朝の底抜けに楽しく粋で、カッコイイ『愛宕山』には、まだ遠いと感じました。

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