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土曜日のお昼、神田で電車を降りて須田町方面へ歩く、ちょうど12時に「やよい軒」に着いて、迷いながら『すき焼定食』の肉1.5倍を選択する。
あえて、ビールは我慢して、ゆっくりとすき焼を楽しむ。肉は松屋より美味く、吉野家よりはやや落ちる。卵は牛丼チェーンのより黄身がでかい!!
白菜・ネギ、糸蒟蒻、うどん、焼き豆腐と肉以外の具も充実している。甘さも控えめだし、ご飯が進みました。
そんな食事を堪能して、連雀亭に12時55分くらいに着くと、既に入口近くまで階段に列があり、結局、31/38という、松之丞さんが出ない会で、こんなに満員になるのは、初めてかも?
そんな、小雨がまだ時折降っていた土曜日のお昼の連雀亭「きゃたぴら寄席」、こんな内容でした。
1.三方一両損/寸志
やや地味な印象ではありますが、凄くテクニシャンと言うかぁ、業師だと思う寸志さん。この噺、あまり考えずに演じると、お白州前で飽きてしまいます。
と、言うのは、吉公と金公が似たような職人気質の江戸っ子なんで、最初の喧嘩あたりで、展開が一本調子で、聴いていて飽きが来る感じの退屈を覚えてしまいます。
特に、スピード感だして、二人の語りが酷似して、しかも、グイグイやられると、何とも疲れるながらの退屈を味わう事になります。
しかし、寸志さんのは、吉公は最初受け身で、穏やかな感じに、やや、突き放す感じで金公をあしらい気味に科白を吐いて、ポカっと殴った後からスピードが増して行きます。
そして、隣人が騒いで、止めに大家が入る辺りがピークで、江戸っ子らしい啖呵が、絶好になるのです。
これに対して、金公は出足好調で、江戸っ子らしくポンポン!と、切れた科白を飛ばします。だが、吉公の科白が、加速して啖呵へと変わると、こちらに押され気味になり、最後はややタジタジに。
そして、これをやや引き摺る型で、金公は自分の大家に、吉公との喧嘩話を語るのです。このくだりがあっての、最後のお白州で、お奉行様は『三方一両損』と言う言葉の響きに、自画自賛となります。
寸志さん、上手いなぁとは感じるんですが、もう少し華があると、人気出るんでしょうね。話芸の匠は、光るモノがあるんだが、独演会を観に行こうとは、なかなか。
普通の咄家が、やらないようなネタを、ネタ出しでやってくれたりしたら、行くかもしれません。
2.笹野名槍伝「海賊退治」/紅純
神田では、阿久鯉先生、松之丞さん。一龍斎では、貞橘先生、貞寿先生でも聞いている、偽笹野権三が登場する武芸モノ。
神田の皆さんは、紅純さんを含めて、凄く調子のいい感じで、二代目山陽の弟子らしい講釈です。一方、一龍斎のは、貞橘先生のが特にそうですが、海賊が出るまでの緊張感が凛としていて、独特です。
紅純さんの『海賊退治』は、2回目ですが、二年前の講談研究室で聞いた時より、かなりアクションが大きくなっていて、立体的な講談でした。
紅純さんのアクションが、非常にコミカルで、小さい体を大きく使う演技が、漫画のようで、彼女の個性となるのかと思います。
3.宗論/吉好
マクラでは、師匠・現在の五代柳好とのお酒のエピソードを振ってから、本編の『試し酒』に入ったが、一升盃で五升の酒を飲めるか?挑戦する井上さん。
尾張屋を近江屋が訪ねて、話が始まる展開は、原作通りだが、お伴の下男が久蔵ではなく、井上晋三さん?さらに、普通は、ここから五升の酒が呑める/呑めないで賭けになり、
尾張屋と近江屋がもめ始めて、近江屋は下男久蔵ならば、間違いなく五升の酒を呑み干してしまうと、豪語するが、尾張屋はそれに対し懐疑的な意見を返していた。
そして、この争いを見ていた久蔵が、どうしても用事があり少し外に出て来ると告げてぷいと外に出てしまう。
これを見た尾張屋は、久蔵が怖気付いたとおもうのだが… みたいな、ネタ振り・伏線・仕込みを飛ばして、
いきなり、井上さんが、じゃあ五升の一気呑みにチャレンジしようとして、サゲを含めて、吉好さん自身が、『まずい!』と気付く。
すいません!酒の話無し。違う噺にします。と、唐突に言い出して、宗教の小咄で空気を変えて、『宗論』に入りました。
流石に、客席の空気が、変なまんまで、大受けとは行きませんが、酷い事にはならず、吉笑さんのトリに繋げました。ちょっと、失敗。
4.くじ悲喜/吉笑
当然、開口一番、吉好さんの『試し酒』をいじる吉笑さん。芸協は大丈夫か?と。また、言葉にはしませんが、談幸一門が芸協移籍の折に受けた仕打ち、
二つ目だった吉幸さん、幸之進さんは、前座からやり直しさせられたのに、芸協育ちの二つ目吉好さんが、この体たらくとは、と言わんばかりに聞こえました。
さて、『くじ悲喜』。これが3回目だと思いますが、凄く良くなっていました。町内商店街の三角くじの世界観が実にたまりません。
ネタバレするから、詳しくは書きませんが、吉笑さんの代表作になると思います。
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