Marsのブログ

小さな会を精力的に聴く努力をしてまいります!!

落語会

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初めて参加する会でした。新年会付き四千円。主催者はご存知「竹の輪さん」。和服の愛好者には特に有名人です。着物の里親探しや、リサイクル・リユース提供などをなさっていたり、
越後の銘酒「八海山」の蔵元と、ジョイントの忘年会付き落語会を開催したりと、色んな落語会で客としてお会いしたりします竹の輪さん。
さて、ココ澤田屋さんは、元々は20数年前にできた元写真館。その撮影スタジオを使っての落語会が、定期的に開催されていて、その4回目でした。
写真館のオーナーは、90ウン歳の澤田さん。70歳を過ぎて始めた写真館なんだとか。ステキな吹き抜けで天井が高いスタジオでの落語会。こんな内容でした。
・転宅
お仲入り
・うどん屋
1.転宅
出囃子に乗って長い階段から登場する文菊師匠。まるで宝塚みたいな登場です。しかし、喜多八師匠のような宝塚マニアではない文菊師匠は、宝塚のような演出はなく、普通に、やや早足で長い階段を下りて来ました。
マクラでは、まず、竹の輪さんとの関係を語る文菊師匠。羽裏、羽織の裏地の提供を竹の輪さんのリサイクルで手に入れているそうです。
ただ、竹の輪さんは怪しい。と、言う文菊さん。何が本業なのか謎が多い人で、怪しい魅力に満ちているというのです。
更に、古桑庵の時と同じで、30人の小さな会場は威圧感がある、だから、小さい会が最近は苦手だと言う。また新年会をやると、着いて初めて知った。そんな事から人間ドックの話に。
40才を迎えて検査したら、内臓がボロボロ、胃と肝臓が弱り、糖尿の気がある。倦怠感と冷え性、不摂生の39年間のツケが来た!と言う文菊師匠。
川柳川柳を例に挙げる。不摂生で88まで元気な人もいるが、自分は生活を変えないと健康な50代が迎えられないと、不安を珍しく弱気に語ります。
太く短くより長く細く生きたい!精神的ショックを受けていました。泥棒のマクラから鬼平犯科帳のテレビシリーズに少し触れて『転宅』へ。
イタチ小僧の佐伊五兵衛が食べる仕草で、客席も何か食べたくなる空気に包まれます。特にヌタが絶品です。
一方、お菊は、少し上品過ぎ。もう少しおキャンで江戸っ子気質を出した方が、お菊のイメージです。ラストの煙草屋の老夫婦は良い味を出してくれます。
2.うどん屋
仲入り後も、長い階段を下りて登場の文菊さん。急ぎ足でも30秒以上掛かります。また、相変わらず臆病に、高い高座に登り、慎重にゆっくり座布団に座ります。登場に1分くらい掛かります。
高座のミシミシ音を気遣う臆病な文菊師匠が、物凄く印象に残りました。多分、鈍感で臆病じゃない白鳥師匠だったら、30秒掛からないと思いました。
この日降っていた外の冷たい雨、これに触れて、雪の話へ。鈴本はよく雪で休んだ話から、浅草は休まない!と、対比を語る、文菊師匠。
普段は、部屋の空調の暖房は使わないようにしているが、今日はそれを付けたと言って、昔の長屋は、隙間風が吹き抜けて、とても室内だって寒かったと、マクラを振ってうどん屋へ。
最初の酔っ払いとうどんやの、「仕立やの多平と、ミー坊の婚礼」についての会話、ここは上手いです。特に酔っ払いの傍若無人ぶりが良い。
ただ、最後に鍋焼うどんを食べるところは、かなり上品に食べる文菊さん。鍋焼だからか?汁をあまり啜らない。機会があったら聴いてみたい。
さて、会の後に新年会があり、澤田屋さんの女将さんの手料理でした。素晴らしい料理がたくさん出て来て驚きました。

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第5回も、また同じような趣向ならば、また参加したいと思います。文菊さんの落語と澤田屋の女将の料理!共に最高です。
矢来町が発起人で始まったと聞く“二つ目勉強会”です。かなり久しぶりでした。
十年ぶりくらいかもしれません、2010年より前だと思います。小せん師匠がわか馬の頃だもん。
この会にするか?鈴本の歌奴師匠の芝居にするか?これで悩んだ末に、こちらにしました。
コスパは最高の“二つ目勉強会”。六人二つ目が出て木戸銭は千円。朝日いつかは名人会から、
月島経由で、有楽町線で池袋へ。16時半くらいに着いて、富士そばでミニカレーセットを頂く。
16時45分ぐらいにテケツでチケット買って並ぶと、1番でした。ただし、昼席から居残りのファンがいる!
そりゃそうだよね、三千円で一日中、池袋に居られるんだもんチケット買うのが真の落語ファン。

そんな精鋭六人が登場した「第322回二つ目勉強会」、このような内容でした。

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1.桃太郎/与いち
『桃太郎』の本筋を、如何にも江戸っ子の職人口調で、超高速で啖呵のように捲くし立てる与いちさん。
『大工調べ』に生かせるぐらいのキレッ切れの啖呵でした。
きいちさんもですが、与いちさんも、自分が喋り易い喋り方、自身の口調で落語を語ります。
伝わりやすく内容は聴き取り易くはなりますが、落語じゃない感じの違和感は残ります。


2.黄金の大黒/つる子
待ってました!!と、声が掛かる。追っかけのファンなのか?人気者ですつる子さん。挨拶も早々に本編へ。
なぜ、大家さんが長屋全員を呼び出しのか?この詮索が始まる。普通は、店賃じゃないか?と、
『長屋の花見』同様に、いつ以来か?みたいな展開になるが、
あの大家が今更、店賃は催促はしないと推理して、大家に何か叱られる原因を作っていないか?と、『船徳』みたいな展開に。
そして、長屋の連中が思い当たったのが、大家の飼い猫・タマを食べた件!!
目が光って夜よく見えるように成った!などと、タマの効能を語り始める。
そんな話をしていると、大家の坊ちゃんが黄金の大黒を土ん中から掘り起した、
その祝いの宴を催すので、羽織と口上が必要だという情報がもたらされる。

ここからは、羽織の回しっこしての珍口上が始まる。大家がこの口上を聞いていて、
番頭が長屋の連中に何やら指図したに違いないと気付き、今日は無礼講だからと、長屋連中を座敷に上げて宴会が始まる。
前半をたっぷりやったので、寿司のくだりだけで、鯛の塩焼のくだりは無く、
サゲの大黒様が床の間から歩き出して、恵比寿様を呼びに行く。たっぷり20分やり切りました。
羽織を着ての口上までで、切るのかと思ったら、最後のサゲまでやりました。
結構、物語に色んな展開が含まれているのに、終始、忙しない感じの演出なんですよね。
もう少し場面の切替に合わせた、トーンの強弱と喋る速さの加減ができると、劇的に良くなると思いました。

3.短命/朝之助
一朝一門って、何でこんなにそつなく、ポンコツが居ない一門なんでしょうか?不思議です。
朝之助さんが一番、一朝師匠のエッセンスを吸収して、上手くあの粋を表現できていますよねぇ。
この『短命』をやると、下ネタで笑わせる方に行きがちなんだけど、そこを堪えて八五郎の鈍感を強調して演じておりました。
持ち時間の20分というのを考えると、良い根多選びだとも思います。


4.湯屋番/市楽
真打間近の市楽さんです。『湯屋番』は市楽さんで聴くのは初めてでした。20分という尺で全部はやれないので、
部分的にカットして、番台の妄想する場面を中心にタップリやる構成でした。悪くないんだけどねぇ。
まず、若旦那を若旦那らしく印象付けられていません。商人らしくはあるけど、手代みたいですよね。
演じなければならないポイントは理解されているようですが、若旦那のキャラクターが確立できてないので、
大きな笑いに繋がりません。市楽さんの『粗忽の使者』は凄くいいのに、この『湯屋番』はまだまだでした。


5.おすわどん/小太郎
『おすわどん』は、亡くなった歌丸師匠でしか聴いた事が無かったのですが、小太郎さんのはやや筋書きが違いました。
小太郎さんがこの噺をやるのは知っていたんですが、聞くのは初めてで、噂の“郡山竹蔵”を見る事ができて嬉しいです。
幽霊の正体を見極める役の、お店の主人が所有する長屋に住んでいる浪人者が、“郡山竹蔵”なのです。
これも持ち時間の尺にぴったりの噺を選んで、小太郎さんのきびきびした喋りで、怪談噺っぽくはないのですが、
彼なりの味わいがあって、良かったと思います。冒頭で、お金を取って勉強するんかい!と、毒吐くのも小太郎さんらしかったです。


6.棒鱈/伊織
歌武蔵師匠のお弟子さんで、連雀亭にて何度か高座を拝見している咄家さんです。
この噺は、チャキチャキの江戸っ子で完全に酔ってしまっている熊さんと、隣の部屋で飲み始めたばかりの田舎侍。
この二人のキャラクターが同じくらいの強さに見えないと、どうも塩梅が悪い。そいう観点でみると、
熊五郎の方がかなり勝っていて、田舎侍の影がやや薄い気がします。難しい話ですよね。表現、特に田舎侍の喋りは、
ちゃんとできているんですが、「百舌鳥の嘴」「十二ヶ月」そして「利休」の三つの唄が、もうすこし個性的になるといい。
ほんのちょっとの所なんだと思います。熊さんの酔った感じは、上手にできているのでねぇ。


7.書家政談/文吾
この日、唯一の新作落語でした。勿論、文吾さんの自作の作品です。師匠文蔵さんとの二つ目昇進の会でも掛けていたヤツですね。
聞きたいと思っていて、思ったより早く聞けて、嬉しかったし、なかなかいい噺です。
あるお店の主人が、趣味の骨董収集が高じて、骨董の仕入れを商売にしようと、長屋の連中に「骨董品があれば、値良く買い取る!」
と、触れ回ったので、連日、店には掛軸や茶碗を持った連中が行列を作るようになっている。
この噂を聞いた辰五郎と源太の二人、兄貴分の辰公が店の隅で、旦那の買取交渉の様子を見ていると、どうも怪しいのだ。

と、言うのも、旦那はその場で持ち込まれた品を値踏みせず、一旦預って値は明日までに決めると言って預っているのだ。
このやり方に疑いを持った辰公、預った骨董品を抱えて夜中に外出する旦那の後をつけてみると、旦那は岩田の隠居の家に入る。
更に中の様子に聞き耳を立てていた辰五郎、旦那は自身には鑑定する能力がないので、岩田の隠居に値踏みさせていたのだった。
このカラクリを知った辰公、悪い企みを思い付き、自分で書いたいい加減な書を持参して、旦那の店に現れた。

これ以上詳しく書くと根多バレするので、ここまでにしますが、よくできた噺です。旦那を騙す辰五郎ですが、
騙して十両手にした以上に、ピンチを背負い込んでしまう意外な展開から、オチへとなるのですが、惜しい!!
もう一捻りすると、いい落ちになると思います。ちょっとストレート過ぎます。




二つ目勉強会は、池袋演芸場で毎月下席中に開催されています。千円です、皆さんもお越し下さい。

もう、次回分を売り出してからは、必ず参加している落語会のひとつだ。K師匠が苦手なぐらいで、
ホスト役真打の落語も楽しい。二つ目の数が増えているので、10年前に比べるとこの会に出るの難しいですね。
そんな、三三師匠のお眼鏡にかない選ばれた二人は、落語協会の市江さんと立川流の吉笑さん!!
そして、こんな内容でした。

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1.鮑のし/駒六
古今亭:金原亭らしい芸だと思います。演出や表現が非常に細かくて、それでいて切れてますよね芸が。
臭くならないようにサラっとやるので、細かいのが気になりません。甚兵衛さんがいい味出しております。
また、しっかりした女房のお崎さんも、江戸の女将さんらしいと感じさせる。めでたい一席にピッタリ!!


2.一人相撲/吉笑
昨年、酔っ払って転んで骨折した話をマクラでされたのですが、これが結構笑えて、最初に行った近所の病院が、
本来内科と小児科専門なのに、なぜか整形外科もオマケでやっていて、レントゲン撮っても骨折に気付かず!!
マッサージと電気治療でその日は帰されたそうです。また、松葉杖を借りたけど、それが子供用!!
杖を使うと、歌舞伎の馬役みたいになったと言うのは、受けました。旨い表現です。
翌日、腫れは引かず、結局、地域で一番大きい病院へ再度行って、骨折と診断されて、それなりの治療を受けたが、
このでかい病院が、救急も同時にやっているので、検査の度に、割り込みの急患が入ったらしい。
また、吉笑さんの1人前の患者が、「織田裕二」だったというオマケ付き。勿論、役者のではなく同姓同名の一般人。
この噺も笑いました。血液検査の順番で「織田裕二さん!織田裕二さん!、2番で採血です。」と、
アナウンスが流れると、周囲がザワザワし、「織田裕二さん!織田裕二さん!、レントゲン室にお入り下さい。」でも、
また、周囲がザワザワする。CT室、問診室と、都合4回、周囲のザワザワを体験した吉笑さんでした。

さて、本編の『一人相撲』。2015年の年末に私は一回聞いているのですが、凄くよくなっていました。
物語は、ある大坂の大店。この呉服屋さんの主人が大の相撲好き。大坂相撲に飽き足らず、江戸にまで相撲を観に行く。
贔屓の力士の動向が気になるのに、商売を放って江戸へ一月も出掛けるのは、商人として失格だと反省し、
その年は、江戸相撲が始まっても、大坂に居残っておりました。ところが、相撲が気に成り、仕事が全く手につきません。
それを見かねた番頭が、一計を案じます。それは…
結構馬鹿馬鹿しい展開になるのですが、根多バレするので書きませんが、吉笑さんらしい。作品です。


3.もぐら泥/市江
前座の市丸時代を入れると、少なくとも十席は聞いている市江さん。初めて、彼の落語で笑ったかもしれません。
彼の喋りに本当によく合っていました『もぐら泥』。本人が言ってましたが、亡くなった喜多八師匠からの噺だそうです。
思い出しますよ、喜多八師匠の『もぐら泥』、泥棒が穴掘って手を突っ込む仕草!あれを喜多八師匠がやると、
腕を捲った瞬間、高座に近い席で見ている御婦人客が、一斉に、悲鳴を上げるんです。毛むくじゃらの手だから!!
三三師匠が言っていましたが、客席から「汚い!」って声が掛かった事もあったらしい。


4.とっておきトーク(鼎談)
三人での鼎談なのですが、市江さんが殆ど喋りませんでした。98%は“三三 VS 吉笑の対談”でした。
市江さんは極度に緊張するとフリーズするタイプ。目が絶えず泳いでいて、緊張が見ていて伝わりました。
逆に吉笑さんは、おそらく芸歴だと市江さんの2/3か?1/2だと思うのですが、流石、1年半で二つ目になるだけあって、
三三師匠のフリに機敏に反応して、的確な受け答えが即座に返せておりました。テレビやラジオで揉まれていますからね。
吉笑さんで印象的だったのは、どうやって新作を作るか?と聞かれて、自分を締め切りで追い込んで、
どうしても作らないと駄目な環境に、自分を追い込んで新作を作るそうです。春風亭昇太師匠と同じタイプなんですね。


5.橋場の雪/三三
去年の十月にギャラリー城山で聴いて以来の『橋場の雪』でした。あの時は、二十分に纏めるので夢の中の世界から始めず、
目が覚めたところから演じたのか?と、思っていたら、夢の中の物語を二回演じるとくどくなるので、構成を変えたんですね三三師匠。
こちらの方が、無駄がなくていいです。雪の吾妻橋から向島への風情が実にいいですよね。柳家三三、雪が似合います。




次回は、四月十六日(火)13:30開演、ホストは柳家喬太郎師匠、そしてゲストは美るくさん、花ごめさんの女流ふたりです。
日曜日の27日は、今年初めての阿久鯉先生の会でした。土曜日よりはやや風が穏やか。
らくごカフェがある古書センタービルに行くと、ボンディが相変わらず行列に。
日曜日は、他のカレー屋さんが休みなのもあるけど、それにしても大行列です。
噂では、外国人向けの旅行雑誌に載ったのも影響しているようで、外国人も列にちらほら。
そんな日曜日に開催された、「神田阿久鯉の会」、こんな内容でした。


・三方ヶ原軍記「湯水の行水」 … いちか
・柳沢昇進録「淀屋辰五郎、光圀公に逢う」 … 阿久鯉

お仲入り

・柳沢昇進録「藤井紋太夫手討」 … 阿久鯉
・赤穂義士 銘々傳「スキスキ金右衛門様」 … 阿久鯉


1.湯水の行水/いちか
この噺をいちかさんで聴くのは二回目ですね。三方ヶ原軍記にも、こんな物語がありますよ!的な噺である。
ただ、そんなに面白い物語ではなく、かっこい修羅場も無い。今後彼女が二つ目に成ってからも続ける根多か?
冒頭の我慢比べ、真冬の行水の場面が、少し面白いけど、あとは結構つまらない噺です。
せめて、最後の戦場・三方ヶ原軍記での戦闘シーンに見せ場があればと、おもったりもします。


2.淀屋辰五郎、光圀公に逢う/阿久鯉
登場音楽は、山口百恵特集。黒紋付で凛とした感じで登場の阿久鯉先生でした。
本当に、弟弟子の松麿さんが可愛いんですね。
松之丞さんが入門したばかりの頃と比較しながら、『麿は、目がキラキラと輝いているが、松之丞は…』
具体的には書きませんがご想像下さい。
会話したのも、松之丞さんとは3年くらい前からだと言う阿久鯉先生。
冗談まじりに、真打を目前にして、松之丞スキャンダルが出ないものか?!と言う先生。
確かに、今マスコミが狙っていても不思議じゃない。DVとか不倫は、今の時代ご法度ですからね。

そんな年末年始の雑談を10分ぐらい語り、連続で読まれている『柳沢昇進録』へ。
今回は、落語でもお馴染み「雁風呂」の噺です。
水戸黄門記に「雁風呂の由来」があると知っていましたが、柳沢昇進録にも、
全く同じ噺が有るんですね。初めて柳沢で聴きました。

柳沢が、妻・オサメを五代将軍綱吉に差し出して、寝取られて設けた子ども綱千代を次期将軍にと画策します。
綱千代を大阪城の城主に据えて、参覲交代を、西の大名は大阪城へ参勤させ、
東の大名は従来通り江戸城へ参覲交代します。
この企みの覚書を、綱吉から柳沢は取り付けて、西の大名を調略する為に、金が必要になる。
そこで、大阪の豪商・淀屋辰五郎から、その晋代を奪います。このくだりは、落語には出てこない所ですね。柳沢のヤの字も出ないから。

その財産を奪われた辰五郎と、柳沢の陰謀に対して忸怩たる思いの光圀公が、
東海道は三州岡崎の宿で、雁風呂の衝立を介して出会う展開になるのは、落語の『雁風呂』と同じ。
その後、光圀公が辰五郎の為に、借金の取り立てを容易にさせるお墨付きを書いて助けると言う展開も、
落語と一緒と言うか、元が講釈だから当然です。

さて、阿久鯉先生の「辰五郎と光圀」は、岡崎の一膳飯屋で、その主人と光圀のメニューに対するやり取りが、
落語には無くて、実に楽しいやり取りです。
超武ばった喋りの光圀公に対して、一膳飯屋の大将は、相手が黄門様とも知らず、
たかだか50文の飯に、注文の多い客だと煙たがる。その対比を上手く笑いに変えて始まり、
一層、後半の雁風呂の薀蓄が際立って締まる噺になりました。そうそう、
小満ん師匠の『雁風呂』は函館の浜の松が舞台ですが、松鯉先生から引き継いだ阿久鯉先生は津軽の浜の松が舞台でした。


3.藤井紋太夫手討/阿久鯉
仲入り中に、ボンディにまだ行列ができていると話していたら、楽屋の阿久鯉の耳にも入り、
このボンディの賑わいをらくごカフェの集客に利用したいと言い出す先生。
らくごカフェの青木さんが許すなら、阿久鯉の会はボンディのカレーの出前アリにすると言い出す。
つまり、並ぶのが嫌やな人は、木戸銭払ってらくごカフェから、ボンディに出前を取ると言うのだが、
はたして、千円のカレーを食べるのに、二千五百円の木戸銭を払ってでも並ぶのは嫌だと言う人が現れるのか?

さて、この「藤井紋太夫手討」も水戸黄門記にもある噺なんだそうで、舞台は“生類憐みの令”が発布された頃に遡ります。
隆光と柳沢が綱吉の嫡男が病死したのを受けて、“生類憐みの令”を提案し、天下にこれを号令します。
その事に水戸光圀公が反発し、犬の毛皮を綱吉に送ります。中を毛皮と知らず開けた綱吉は激怒しますが、
光圀公を罰することはできないので、その場はそれで収まります。この事件は史実ですよね?歴史番組で見た記憶が…

ここからが講談らしい展開になり、この事件を柳沢が利用して、その陰謀に水戸家の重臣・藤井紋太夫が手を貸すのです。
柳沢の陰謀は、現・水戸藩当主・綱枝公の後に、柳沢の実子を養子に据えるというもの。
毛皮の件に尾鰭を付けて、光圀公ご乱心と江戸城内に流布します。しかし、光圀公の方が一枚上手で、
綱枝公との代替わりと、これが最後の江戸になりますと言って、お別れの能会を開き、自身も能をひと舞いします。

徳川家に限らず、この当時、代替わりする際に能会を開くというのは一般的だったらしいです。私は初めて知りました。
この能会で、楽屋にある鏡の部屋に藤井紋太夫を呼びだし、そして、光圀公自らの手討ちにします。
この藤井紋太夫を成敗する描写が、実に阿久鯉先生らしくて迫力満点です。同じ松鯉先生の弟子でも鯉栄先生とは、
殺人の描写が違いますよね。より生々しいというのか、時代劇に近い迫力を感じます。

この後、藤井紋太夫の妻と息子は、光圀公の計らいでおとがめなしとなるのですが、単なる偶然なのか?
後の八代将軍吉宗の時代に起きる、徳川天一坊事件、この一味に藤井紋太夫の息子が加わっています。
勿論、講釈の世界の噺で、史実ではありませんからね。


4.スキスキ金右衛門様/阿久鯉
陰惨な噺で新春一発目の会を終わるのは、ちょっと申し訳ないと仰って、最後に義士傳「岡野金右衛門」の改作、
神田茜先生の「スキスキ金右衛門様」で、陽気に〆た阿久鯉先生でした。なかなか、茜先生らしい笑いの多い作品。
金右衛門様は美男子で、吉良邸の絵図面を盗み出す相手、大工の娘も美少女小町というのが原作の設定ですが、
茜版では、大工の娘はブスという事に。根多バレになるので、これ以上は書きませんが、
阿久鯉先生の意外な可愛い一面が見られて、貴重な一席となりました。

文菊さんの会が自由が丘で終わり、銀座線に乗る為に渋谷へと出る。渋谷で東横線から銀座線乗換は遠すぎるので、
半蔵門線に乗り三越前まで行く。改札を出ての乗換になるので、日本橋で蕎麦屋へ入り軽く腹を満たす。15時半になる。
三越前から稲荷町へ。15時50分くらいだったので、DOUTORでお茶する。文菊さんの会のリビューメモの整理などしながら、
17時少し前に、一番太鼓に行ってみる。まだ流石に誰も居ない。冷たい風が吹き荒れていたので階段横に入る。
スマホを弄りつつ待っていると、はだか先生が一番太鼓さんから出て来る。二階に荷物を置きに行かれ、電話も掛けていられた。
開場時間の5分前には、7〜8人の列になっていた。25人くらい超満員になった。新春スペシャル、こんな内容でした。


・落語の仮面「三遊亭花誕生」 … 粋歌
・スタンダップコメディー   … 寒空はだか

お仲入り

・二番煎じ … 天どん



1.三遊亭花誕生/粋歌
この日の翌日、粋歌さんは黒門亭の出番が決まっていて、そこで、落語の仮面第二話「嵐の初天神」を掛ける予定だった。
そんな流れがありつつ、明日黒門亭に行くファンに向けて、第一話の「三遊亭花誕生」をやりました。
既に3回聴いていて、これが4回目になりました。粋歌さんの落語の仮面の中では、比較的白鳥師匠の原作に近い。
なんと云っても、花ちゃんが寄席の初高座で、与太郎小咄を披露する場面が、実に、エキセントリックでいい。
先代の初代古今亭志ん五師匠の与太郎を彷彿とさせる与太郎ならぬ「ヨタ子」が魅力的です。


2.スタンダップコメディー/はだか
昼間は東洋館に出て、夜は一番太鼓という浅草芸人らしいスケジュールのはだか先生。
カウントダウン寄席で聴いて、もう一回聞きたかった、高輪ゲートウエイの歌がまた聴けた!!
「ゲゲゲの鬼太郎」の替歌なんですよねぇ。更に、寒空冬将軍の小咄もまた聴けた!!

「突然で申し訳ありませんが、お金を下さい。」
「貴方だれですか?」
「冬将軍です、お金を恵んで下さい!!」
「なぜですか?見ず知らずの君に…」
「だってぇ、カンパ(寒波)だから。」

昨年、カウントダウンの楽屋で思い付いた小咄だと言っておられました。
更に、2020年東京五輪の曲も、また聴けました。タツノ子プロのタイムボカンシリーズの主題歌の替歌。
このシリーズの主題歌の作曲をしている人は、燃えよドラゴンズ、中日応援歌の作曲者なんですよねぇ。
そして、タイムボカンシリーズの主題歌は、どれも似ているらしいです。私はヤッターマンくらいしか知らない。
新元号についても、「日本人は閉店セールが好きだ!」と、はだか先生らしいギャグを飛ばしておりました。


3.二番煎じ/天どん
まさかの古典。しかも、二つの斑分けをしなくて、宗助さんが番太郎という事で、雲助師匠の型でやっておられました。
最後に聞いたら、やっぱり、雲助師匠から稽古を付けてもらった『二番煎じ』なんだそうです。白酒師匠とも同じです。
雲さんが、天どん師匠の真打の披露目で言っておられたが、「俺から習って、上げの稽古は一応、見るんだけどさぁ、
俺の噺が、原形を留めないくらいに弄られてしまうから…」と、嘆き節だった。
まだ、天どんらしさ満開とはいきませんが、辰っさぁんの吉原で持てた話を月番さんが異常に聴きたがるのは面白かったです。
辰っさぁんに喋らせようと囃子立てるヨイショが、天どん師匠独特でね。ああいう演出が満ち溢れると完成です。



会の後に、希望者だけ参加費用2千円で打上がありました。飲み放題で、豆もやしのサラダ(ナムルっぽい)、青椒肉絲(豚の細切)、
水餃子、鳥肉のチリソース和え、麻婆豆腐、そして小さいご飯が出ました。しかも、作りながら熱々で出ます。感謝しかありません。
この打上で、粋歌さん、はだか先生と貴重なお話ができて実に有意義な時間でした。

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