La vita e bella

前のことを、たらり・たらりと書いています。ニューイヤー・コンサートのことすら書いていなかったこの怠慢さ…。

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ウィーンで鑑賞した3つめのオペラはヴェルディの「椿姫」。

演出はオットー・シェンクによる舞台で、242回目の上演(1月12日)。
ヴィオレッタとアルフレードの家の場面などは質感があってとてもいい演出なの
だが舞踏会の場面となるとちょっと地味で華がないという印象だった。

ヴィオレッタには元々はステファニア・ボンファデッリがキャスティングされて
いたが直前になって病気のためキャンセル、ウィーンで長いこと活躍している
ブルガリア人歌手、クラッシミーラ・ストヤノーヴァが代わって出演した。
ストヤノーヴァは割と小柄で声量もあるほうではなくいが、見た目ではない存在感
がある歌手だ。艶やかでドラマティックな声でテクニックもしっかりしており
安心して聴くことができた。

アルフレードには隣国スロヴァキアのテノール、ミロスラフ・ドヴォルスキー。
イタリアものを得意とし明るく伸びやかな美声を惜しげもなく聴かせてくれた。
12日の公演は好調で終演後もニコニコで話をしたのだが、14日の公演では
冒頭から不安定な出来で明らかに守りに入っていた。心配していた出来事が第二幕
のアリアで起きてしまった。"Lunge da lei... De'miei bollenti spiriti" では
声が何回も裏返り、続く"Oh mio rimorso!" の最後は声が出なくなってしまった。
しかし幕後のカーテンコールでブーイングでも出てしまうのではないかと思いきや
暖かい拍手に"Bravo"の声を掛けたひとも。その後第二場以降はダリオ・シュムンク
というフォルクスオーパーの歌手が代役として登場した。

ジェルモンは今回04年1月の3公演でウィーン・デビューを果たした若手の
イタリア人バリトン、アルベルト・ガザーレ。30代後半で年齢的にアルフレード
より若いのだが堂々とした落ち着いた歌いぶりで深い響きの美声を披露した。艶
やかなイタリア的な美声のバリトンはウィーンの聴衆に喜ばれたようでカーテン
コールでは盛大な拍手と歓声を受け、楽屋にはサインを求めるファンが多く並んだ。

指揮は準メルクル。ウィーン、ミュンヘンでヴェルディ、ヴァーグナーを振って
頻繁に登場している。オケをよく鳴らし豊かな響きを聴かせてくれる。特にカバ
レッタは低音を強調し厚みを持たせながらも重たくならず、リズム感の良い音楽
づくりに好感がもてる。東京の新国立劇場では「リング」を振っているがイタリア
ものでも登場してほしいものだ。

この14日、ドヴォルスキーは降板した後も劇場に残っていて、会いに行くと
「ごめん、体調を壊してしまって声が出ないんだ。5月に東京で」と“クチパク”
で苦笑いしながら話していた。



<ウィーン国立歌劇場 R.シュトラウス 「ばらの騎士」>

ヴィオレッタ:クラッシミーラ・ストヤノーヴァ
アルフレード:ミロスラフ・ドヴォルスキー
ジェルモン:アルベルト・ガザーレ
フローラ:ステッラ・グレゴリアン
アンニーナ:ヴァルトラウト・ヴィンザウアー
ガストン子爵:デヴィッド・アレルレート
ドゥフォール男爵:ヨハネス・ヴィーデッケ
ドビニー侯爵:ダン・ポール・ドゥミトゥレスク
グランヴィル医師:ゴラン・シミック
ジュゼッペ:ペーター・フレ


合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団

指揮:準メルクル

演出:オットー・シェンク


2004年1月12、14日 ウィーン国立歌劇場


<写真>
カーテンコール。左から準メルクル、クラッシミーラ・ストヤノーヴァ、
ミロスラフ・ドヴォルスキー、ヴァルトラウト・ヴィンザウアー、アルベルト・ガザーレ。

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まだ生でオペラを観たことがありません。「椿姫」の題は「迷った女」?が正しい訳(やく)らしいですね?!本場ヨーロッパで是非、白熱のオペラに接してみたいです。

2006/5/21(日) 午後 4:25 JUNOZA

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JUNOZAさん、「トラヴィアータ」は「堕落した女」「道を誤った女」ってところですかね。マルさん、それにしても声裏返ってしまったのに温かい拍手ってことあるんですね。ウィーン国立歌劇場ではお客さんが上品なのかな。そういえば、クライバー来日の「ボエーム」を聞きましたが、ドヴォルスキー兄、意気のいい声出してますね。もっと地味な印象があったんだけど。

2006/5/21(日) 午後 11:33 zar*th*s*rafu*i

顔アイコン

ウィーンの観客たちは温かいんですね〜。イタリアだったらブーイングの嵐だったのかしら。。

2006/5/22(月) 午前 10:08 ろ〜ざ

Junozaさん>ご来場ありがとうございます。ヨーロッパに行かれることがあったら、是非オペラもご覧になって下さい。きっと楽しめると思います。

2006/5/23(火) 午後 9:55 [ mar*in*bba*o ]

ふじさん>訳、ありがとうございます(笑)。rosaさん、僕みたいに道を踏み外した(?)男は"Traviato"になるですかねぇ(笑)??/ところでふじさん、クライバーとの来日でのドヴォルスキー兄は素晴らしいですね。4年前大阪に住んでいた時に買った思い出の一点です。

2006/5/23(火) 午後 10:00 [ mar*in*bba*o ]

rosaさん>ウィーンの聴衆はたしかに温かいのかもしれません。前に記事に書いたパルマのレージョ劇場だったら大変だったかもしれませんよ(笑)。

2006/5/23(火) 午後 10:02 [ mar*in*bba*o ]

ボンファデッリ嬢・・・ヴェネツィアで「おいおいおい」な思い出があります。今週は「夢遊病の女」を東京で歌うようですね。美しく存在感のある華やかなオーラのある歌手だと思いますがちと苦手です(笑)。ウィーン国立歌劇場は憧れのオペラハウス。生きているうちに絶対に行きたいです!!アクシデントも貴重な体験、羨ましいです。

2006/6/18(日) 午後 8:20 opu*_*neo*e

ボンファデッリで「おいおいおい」な思い出ですか!?いったいどんな思い出なのでしょう!?ぜひ聞かせてください。/実はその後まだ聴いたことがないのです。「夢遊病」もチケットが高いので断念…。/そうですよね、アクシデントも貴重な体験ですよね。数を聴くとたまにアクシデントも経験したくなってしまいます(笑)。

2006/6/18(日) 午後 9:15 [ mar*in*bba*o ]


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