La vita e bella

前のことを、たらり・たらりと書いています。ニューイヤー・コンサートのことすら書いていなかったこの怠慢さ…。

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大晦日の夜はどの公演を選ぼうか悩みました。





国立歌劇場では「こうもり」フォルクスオーパーでも同じく「こうもり」が昼夜2公演。
これは昼に聴きました。楽友協会では「ジルヴェスター・コンサート」、これは元日の
ニューイヤーコンサートと同じものです。コンツェルトハウスではウィーン交響楽団が
ミンコフスキーの指揮で「第九」を演奏。





悩みますね。本当に、体が二つも三つも欲しくなってしまいます(笑)。
「ジルヴェスター・コンサート」は超プラチナチケットの「ニューイヤー・コンサート」よりは
まだ入手し易いとあって代替で聴く人が多いようですが、どうせ聴くなら…、とそちらは
「ニューイヤー」に賭けることにしました。「第九」も魅力的ですがやはりウィーンの大晦日は
「こうもり」を観たい。というわけで、大晦日の夜は昼のフォルクスオーパーに続いて
国立歌劇場で「こうもり」を観ることにしていました。





ところが。






出発直前にノーマークだったところでとても良さそうな公演があることを発見しました。
2006年のモーツアルト・イヤーをきっかけに常設のオペラ劇場として目覚ましい活動
を展開しているアン・デア・ウィーン劇場です。





オルロフスキーのクープレにちなんで「僕はお客を招くのが好き」と題されたジルヴェスター・
ガラは劇場の総監督であるローランド・ガイヤー自らのプロデュース&ホストで、メインに
スター歌手アンゲリカ・キルヒシュラーガーを迎え数々のオペラ、オペレッタの名曲を
楽しむという趣向です。キャスト表にはパトリシア・プティボン、ライナー・トローストの
名前も並んでいました。





ところがこれが人気公演で完売になっていたため、劇場のボックスオフィスに何度か顔を出し
キャンセルが出ていないか確認していました。すると当日の朝、キャンセル希望で戻ってきた
チケットが一枚だけあるということでした。しかもRangという、いわゆる2階席舞台正面
のとてもいい席でした。





こうして手に入れたチケットを手に劇場へ。中に入ってみるとDVDなどで見て思っていた
とおりとてもこじんまりしていて小さな劇場です。歌手にも負担が大きくなく、聴衆も舞台
を間近に楽しめる規模です。そして内部の装飾もとても美しい、素晴らしい劇場です。席に
着くと隣の二人の男性が声を掛けてきました。奥さんが風邪で外に出られなくなってしまい
もしも買い手がいれば、とボックスオフィスに預けたのだそうです。「買い取ってくれて
ありがとう」と、お礼を言われてしまいました。





さて前置きが長くなってしまいました。コンサートの冒頭、ホストである劇場の総監督、
ローランド・ガイヤーが登場。残念なことにパトリシア・プティボンが急病でキャンセル
代わりにアニア・ニーナ・バールマンというソプラノが登場すること、そして素晴らしい
歌手なので楽しんで下さい、とアナウンスしました。それに続きレハールのオペレッタ
「ルクセンブルク伯爵」から開幕の合唱「カーニヴァル、最良の時」で開演です。





続いてアンゲリカ・キルヒシュラーガーが登場、J.シュトラウスの「こうもり」から
このコンサートの題にもなったオルロフスキーのクープレ「僕はお客を招くのが好き」
歌いました。そして同じく「こうもり」から第二幕の合唱、第一幕から「愛しいひとよ、
早く飲もう」、第三幕から「田舎娘を演じる時は」。さらに「ドン・ジョヴァンニ」
ハイライト、没後200年を迎えるハイドンの「月の世界」、ドニゼッティの二つの
名作「ドン・パスクワーレ」と「愛の妙薬」と続きます。ドン・ジョヴァンニに登場
したレナート・ジローラミフローリアン・ベッシュという二人のバスバリトンがとても
いい声をしていて強く印象に残りました。





休憩をはさんで第二部はスメタナの「売られた花嫁」序曲と二曲の合唱曲、そして
「か、か、か、母さんは」で始まり、オッフェンバックの「ホフマン物語」へと続きます。
ライナー・トローストが「昔、アイゼナッハの宮殿で」を朗々と歌いました。有名な
「舟歌」はキルヒシュラーガーとガイヤーの言う通り素晴らしかったバールマンが歌い
ました。キルヒシュラーガーが歌い始め、バールマンが入りを間違えて入りそこなって
しまいました。そこで二人は「ん??」となって歌いなおし。これはご愛敬で場内も
温かい笑いに包まれました。





「ホフマン物語」の次はレハールの喜歌劇「パガニーニ」から数曲が演奏され、最後に
再び「こうもり」。ガイヤーも舞台に登場し第二幕の乾杯の歌「燃える葡萄酒の炎に」
フィナーレです。キルヒシュラーガーのオフロフスキーをここでも聴けたのが何より幸せ
です。





こうしてすべてのプログラムを終えアンコールを数曲。中でもバールマンの歌う
「キャンディード」の「着飾って、きらびやかに」が素晴らしかったです。さらにさらに
アンコールの最後に「こうもり」の乾杯の歌をもう一度





キルヒシュラーガーが歌い間奏に入ると指揮者が棒を止め





「ちょっとちょっと、最後に何かないのかい?」






と促すとガイヤーが前に進み出て新年の挨拶、そして仕切り直し。おかげでキルヒシュラーガー
のパートを二回聴くことができました。





出演者も聴衆もシャンパンのように弾け、盛りだくさんの3時間半に渡るジルヴェスター・
ガラは幕を閉じました。聴衆は顔を赤らめ、一時間後の年越しに向かいました。





イメージ 1
建設当時から残っているアン・デア・ウィーン劇場の一部「パパゲーノ門」


イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

アン・デア・ウィーン劇場の客席とオーケストラ・ピット


イメージ 7
カーテンコール。左からシューコフ、バールマン、ベッシュ、キルヒシュラーガー、
トロースト、ジローラミ。






アン・デア・ウィーン劇場 ジルヴェスター・ガラ「僕はお客を招くのが好き」



レハール:喜歌劇「ルクセンブルク伯爵」から
J.シュトラウス:喜歌劇「こうもり」から
モーツアルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」から
ハイドン:歌劇「月の世界」から
ドニゼッティ:喜歌劇「ドン・パスクワーレ」から
ドニゼッティ:歌劇「愛の妙薬」から
スメタナ:喜歌劇「売られた花嫁」から
オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」から
レハール:喜歌劇「パガニーニ」から


ソプラノ:ファニータ・ラスカーロ
     アニア・ニーナ・バールマン
メゾ・ソプラノ:アンゲリカ・キルヒシュラーガー
テノール:ライナー・トロースト
     ニコライ・シューコフ
バスバリトン:フローリアン・ベッシュ
       レナート・ジローラミ


ホスト:ローランド・ガイヤー



合唱:アーノルト・シェーンベルク合唱団

管弦楽:ウィーン放送交響楽団



指揮:エルヴィン・オルトナー




2008年12月31日 アン・デア・ウィーン劇場


閉じる コメント(4)

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こういうガイドブックの写真みたいなところにいつかは行ってみたいです。
しかし、豪華な内容ですね。

2009/1/26(月) 午前 6:00 irigomi45

irigomiさん、こんばんは。この劇場は本当に綺麗な装飾でした。こんな劇場でこんな豪華なコンサート、しかも最高席で日本円にして一万円そこそこですから、驚きです。

2009/1/26(月) 午後 10:15 [ mar*in*bba*o ]

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今、「シューベルトとウィーン」という本を読んでいるのですが、アン・デア・ウィーン劇場がよく話題に出てきます。
あのシカネーダーが建てた劇場なのでしょう。
行ってもいないのに、なんだか懐かしく感じました。
ありがとうございます。

2009/1/27(火) 午後 2:47 [ otheR wind ]

otheR windさん、大変ご無沙汰しております。コメントありがとうございます。仰る通りシカネーダーが建てた劇場で、シューベルトの代表作では「ロザムンデ」が初演されたのがこの劇場だそうです。ベートーヴェンはこの劇場内に数年間に渡って居住し「英雄」、「クロイツェル・ソナタ」、「フィデリオ」などを作曲しています。
以前の記事を自己TBしますので、よろしければ覗いて頂けたら幸いです。

2009/1/28(水) 午前 1:00 [ mar*in*bba*o ]

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