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今年の「聴く」ほうの第九は新日本フィルを選んだ。定期会員だからということでもない
けれど、新日本フィルはとてもいいし、指揮者のヤクブ・フルシャも以前に聴いたことが
あるがどんな演奏をするのか楽しみだったということと。しかしもうひとつ大きかった理由
は今年の各オーケストラの「第九」の中でソリストが一番良いのではないかと思ったことだ。
期待に違わず、ソリスト4人、素晴らしかった。バリトンの石野繁生は深みのある声を朗々
と響かせ(オペラティックなソロも「レチタティーヴ」としてとても良かった)、テノール
の永田峰雄は張り艶のあるリリックで若々しい声が実に良く伸びる。女性二人も美しい声で
しかし張り上げることなく品格のある歌唱で素晴らしかった。
ヤクブ・フルシャの演奏は全体的にかなりテンポは早め(実質的に演奏時間は65分くらい)
であるがどの楽章も音の密度の濃い演奏を聴かせてくれた。ひとつひとつの音を丁寧に、
しっかり演奏させるという意志を感じた。特に第一楽章後半の木管の厚さや第三楽章の
優美に歌う弦が素晴らしかった。また全曲を通してティンパニも良い音を聴かせてくれた。
合唱は栗友会合唱団。中規模の人数ながら見事な声量、少数精鋭といったところだろうか。
歌詞も大切にしっかりと歌ってくれていた。
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新日本フィルハーモニー交響楽団「第九」特別演奏会
ドヴォルジャーク:テ・デウム Op.103
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125 「合唱付き」
ソプラノ:天羽明惠
アルト:小山由美
テノール:永田峰雄
バス・バリトン:石野繁生
合唱:栗友会合唱団
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
指揮:ヤクブ・フルシャ
2009年12月20日 サントリーホール
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