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新国立劇場にキルスティン・チャヴェスという素晴らしいメゾがやってきた。アメリカを
中心に活動しMETやパレルモのテアトロ・マッシモにも出演、今年のアレーナ・ディ・
ヴェローナでもカルメンを歌う予定になっている。低音域から高音域までとても安定して
むらがなく、その上に表情豊かで艶やかな歌唱。舞台姿も堂々としていて素晴らしい。
歌唱と演技の両方で、見事に男を手玉に取る「魔女」を演じてみせた。ぜひまた聴きたい
素晴らしい歌手だ。
ドン・ホセはトルステン・ケルル。出だしこそまだ声が出切っていない感はあったものの
徐々に調子を上げてアクートも難なくたっぷりと聴かせてくれた。体格の割に声量豊かな
ほうではないが、情熱的で熱い歌唱と演技に好感が持てる。
ミカエラには主役で唯一の日本人、浜田理恵。しっとりとした美しい声で控えめな娘
をしみじみと演じてくれた。ホセとの第一幕での二重唱、第三幕での「何を恐れることが
ありましょう」と情感たっぷりの素晴らしい歌唱に大きな拍手が送られた。
対してエスカミーリョを歌ったジョン・ヴェーグナーは歌唱、音程とも全体的にかなりゆるく、
どこか締まりがない。「野の鳥」を射止めんとする闘牛士にしては色気もないし、ミスキャスト
だったように思う。
脇役はスニガを歌ったヴェテラン長谷川顯、モラレスの青山貴、ジプシー仲間4人と新国立
の常連が大健闘、合唱も見事だった。
指揮はマウリツィオ・バルバチーニ。活き活きとした情熱的な音楽づくりではあったがオケ
がいまいち追いついていなかったのがちょっと残念だったところ。
<新国立劇場 ビゼー「カルメン」>
カルメン:キルスティン・チャヴェス
ドン・ホセ:トルステン・ケルル
エスカミーリョ:ジョン・ヴェーグナー
ミカエラ:浜田理恵
スニガ:長谷川顯
モラレス:青山貴
ダンカイロ:谷友博
レメンダート:大槻孝志
フラスキータ:平井香織
メルセデス:山下牧子
合唱:新国立劇場合唱団
NHK東京児童合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:マウリツィオ・バルバチーニ
演出:鵜山仁
2010年6月20日 新国立劇場
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18日の公演を鑑賞しました。歌手についての感想は、だいたい共通します。チャヴェスのカルメンは、役にはまっていました。ホセのケールは、高音の伸びが良いですね。浜田のミカエラが好演でした。エスカミーリョは、ご指摘のようにミスキャストでしょうね。
バルバチーニの指揮は、テンポ感が歌手・合唱団・オケとが合っておらず、気になるところが多々ありました。
2010/6/22(火) 午前 8:14 [ dsch1963 ]
dsch1963様、お久しぶりです。コメントありがとうございます。チャヴェスはとても良かったですね。ただ色気むんむんというより、健康的な色気を感じました。
あれはバルバチーニがまとめ切れていなかったということなのですかね、いまひとつ噛み合っていない感じがしました。
2010/6/22(火) 午後 10:14 [ mar*in*bba*o ]