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今年の聴き納めはやはり「第九」。新日本フィル2010年の第九の指揮者はスペイン生まれの
エンリケ・マッツォーラ。時に空回り感こそ感じてしまうものの大きなアクションとは裏腹に
演奏は激情に任せない落ち着いた演奏という印象。奇をてらったところもなくオーソドックスで
安心して聴いていられる演奏でもあった。全楽章を通じて印象的だったのは木管のアンサンブルの
良さ。演奏終了後すぐに指揮者に紹介されていたが室内楽的に非常によくまとまっていて心地
よかった。
とても楽しみにしていたソリスト陣も実に充実。特に昨年「千人の交響曲」で圧倒的な存在感を
示した若手のソプラノ宮平真希子はこの日も清く澄んだ美しい声を聴かせてくれた。声が美しい
のもさることながら丁寧な歌唱、しっかりした音程も素晴らしい。地味な声部ながらしっかりと
した支えでよく響いたメゾの寺谷千枝子、十年近く前と変わらぬ若く清々しい美声のテノール
永田峰雄、あたたかい声のバリトン河野克典と、4人の声が見事に均整が取れ美しいアンサンブル
だった。
合唱は栗友会合唱団。オケとのバランスがとても良く、おそらく指揮者の意図をしっかりと
体現していたのであろう、気張らず落ち着いた合唱に好感が持て、勉強になった。
<新日本フィル 第九特別演奏会>
ベートーヴェン:序曲「レオノーレ」第3番 Op.72b
交響曲第9番 ニ短調 Op.125「合唱付き」
ソプラノ:宮平真希子
メゾソプラノ:寺谷千枝子
テノール:永田峰雄
バリトン:河野克典
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
合唱:栗友会合唱団(合唱指揮:栗山文昭)
指揮:エンリケ・マッツォーラ
2010年12月25日 サントリーホール
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