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「アーノンクール最後の来日」となった今回のツアー、「ロ短調ミサ」と「天地創造」をそれぞれ
二公演ずつ行なうあたりに主催者の意気込みが感じられたが意外や意外、台風で予定していた外出を
控えた人が多かったにしても入りが悪かったのが残念でならない。そこのところ「高く設定し過ぎ
てるんじゃないですかね」という声も聞こえたがきっと前日・金曜日の公演はもっといい入りだった
のだろう(と思いたい)。
解る演奏だった。しっかりと誇張されたアクセント、各部のクライマックスにおける盛り上げ方、
この作品をオラトリオの枠に留めずドラマ性が感じられる生命力に溢れた演奏だった。
このような演奏に見事に適ったソリストたち。たっぷりと感情を込めてドラマを歌い上げる一方
決して乱雑にならず丁寧な歌唱フォルムを崩すことがない。ソプラノのレシュマン、テノールの
シャーデ、バリトンのベッシュいずれもその美声を豊かに響かせてくれた。
そしてもう一人(?)の功労者は何と言ってもアーノルト・シェーンベルク合唱団。恐ろしいほどに
透きとおって濁りのない美しい声が溶け合い、それはもう聴いていて鳥肌が立つほどで、カーテン
コールでひときわ大きな拍手とブラーヴォが向けられたのも納得。
本当に、貴重な素晴らしい音楽体験だった。
<ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス日本公演>
ハイドン:オラトリオ「天地創造」Hob.XXI:2
ソプラノ:ドロテア・レシュマン
テノール:ミヒャエル・シャーデ
バリトン:フローリアン・ベッシュ
合唱:アーノルト・シェーンベルク合唱団
合唱指揮:エルヴィン・オルトナー
管弦楽:ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
指揮:ニコラウス・アーノンクール
2010年10月30日 サントリーホール
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