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お気に入り作家、大沢在昌氏の「アルバイト探偵」と同い年くらいである 受験生を主人公にしたハードボイルド作品です。 今回は、成績優秀で受験生ながらもススキノで飲み、 ススキノで働く素敵な彼女がいるという(羨ましい設定の)高校3年の受験生が主人公。 よって、「ハードボイルド」ではなく、「ハーフボイルド」ということです。 年上の彼女がいて、成績が優秀。故に学校や同級生に対し全く興味を持たず、 大人ぶった行動をするのですが、しょせん、そこは高校生。 大人の中で、容易く入ることのできない世界や、自分の想定と違った対応に悩みながら、 成長していく「普通の高校生」の心情が、わかりやすく描かれています。 受験勉強と素敵な彼女、そしてススキノで飲むこと、 つまり、「学業と遊び」を上手く両立させていた主人公が、 「同級生の女子生徒が覚醒剤所持で補導される」、という事件をきっかけに、 おせっかいな同級生の女子に振り回され、騒動に巻き込まれていきます。 通称「名無しのオレ」、ススキノ探偵をはじめとする シリーズの登場人物も多く登場するため、かなり感情移入することができました。 事件のラストは、ススキノ探偵シリーズとシンクロしていて、 不透明な終わり方をしていてかなり不満だった、 ススキノ探偵シリーズの「駆けてきた少女」のサイド・ストーリーともいえる作品になってます。 本書のラストで、事件の顛末、全容が明らかにされ、 やっと、「あの時の不満だった読後感」が解消されました。 今作で、思春期の成長過程を楽しませてくれた高校生の主人公・松井省吾。 続編があるとすれば、彼が大学生になってからでしょうか。 まさか、「アルバイト探偵・冴木隆クン」のように留年はしないと思いますが。 |
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