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Spinnaker's Music Clip board
皆さま、スピンは元気に過ごしております!

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愛する妻の浮気現場を発見し、怒り狂ってその首を刎ねて以来、人間不信に陥ってしまった王シャリアール。

毎夜の伽を命ぜられる女たちをことごとく翌朝殺してしまう、暴君に成り果てていました。

夜伽に送り込む候補に窮する大臣たちが考えあぐねた末、最後の切り札に呼び出したのが、

大臣の娘で、機知と美貌を噂された「シェーラザード」。

大臣達から、王を元の誉れ高き名君に何とか戻して欲しいと頼み込まれたシェーラザードは一計を案じ、

その夜から王シャリアールに古今の冒険・奇談を語り始めます。


シルクのベールの奥に見え隠れする美しい顔立ち、艶やかな衣装に豊かな肉体を慎ましく隠しこんだ、

シェーラザードから発せられる魅惑の声、不思議な物語。

白檀や龍木などのアロマの香り立ち込めるアラビアの王宮の奥。けだるく更けていく常夏の宵。

・・・王シャリアールは知らず知らず話に引き込まれていきます。

船乗りシンドバッドの不思議な冒険、アリババと盗賊たちの物語、アラジンの不思議のランプ、

・・・アラビアン・ナイト「千夜一夜物語」の始まりです。



無表情に話を促す王シャリアールの威厳と恐怖をあらわすオーケストラのユニゾン。

ソロ・バイオリンのか細い音で表現されるシェーラザードは、不思議の雰囲気を醸しだすハープの伴奏に乗って、

まるで、魔法のじゅうたんの上に 「ホラ・・!」 と魔術のように物語を広げて見せてくれるのです。


シンドバッドが乗り出した冒険の海、インド洋の、

振幅 数百メートル・高低差 数十メートルの大うねりを思わせるオーケストラの振動が、

異国から集められた品物であふれかえるバグダッドの雑踏を思わすメランコリックなメロディの数々が、

幻想的にして絢爛、色彩感に満ち溢れたアラビアンナイトの物語へいざなってくれます。



この魅惑的な音楽を作曲してくれたのは、リムスキー・コルサコフ。(1844年生−1908年没)

帝政ロシア末期の貴族の家に生まれ、サンクトペテルブルグ海軍兵学校を経てロシア海軍に進みました。

そこで、後にロシア5人組の一人と称されたバラキレフに出会い、作曲家の道を歩むことになります。


交響組曲「シーェラザード」は、交響曲風の4つの楽章で構成されています。約1時間の大曲です。

第1楽章 「海とシンドバッドの船」

第2楽章 「カレンダー王子の物語」

第3楽章 「若い王子と王女」

第4楽章 「バグダッドの祭り。海。船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲」


各楽章の始まりに必ず現れるシェーラザードのテーマと王のテーマが絡み合っていく様は、

時折、鳥肌が立ちそうになる位、妖しいものです。



さる方のレビューの文章が大変素晴らしいので、ご紹介します。ここから*****


憤怒の形相で仁王立ちする王の前にひざまずき静かに話し出すシェラザード(きっとね)、

市場の喧噪(多分)、奴隷商人の呼び声と見せ物の踊り狂う女達(恐らく)、

その地上から大きく飛び立ってみれば視線の先には海がうねり船が嵐に揺られている(そんな風に見える‥)、

吹き荒れる風と大波にもまれる船(かな〜)、波が押し寄せ押し寄せついにはのみ込まれる船(に違いない!)、

船影なく荒々しい海に何故か太陽が明るく輝く‥って私でさえいくらでも想像できてしまうのだな。

それにしても、あぁ麗しの都はバグダッドでした、バグダッド‥。


***** ここまで。如何でしょう、素敵なレビューですね〜!


さて、ここから先を書こうかどうしようか迷いましたが、(長くなりそうなので…)ちょこっとだけ。

この曲の第3楽章くらいから、どことなくロシアの匂いがし始めます。

第4楽章に入る前のシェーラザードのテーマは、それまでの「か細い魅惑の弦」から少し変化し、

少しく確信に満ち、説得力を感じさせるようになります。

チャイコフスキーの第4交響曲に似た、ショスタコービッチの第9番に似た、荒々しい旋律とリズムが顔を

覗かせます。それにしても、また意味深な表題をつけたものです。「難破」とはね〜・・・


はて、リムスキーコルサコフは、この「シェーラザード」の物語の向こう側に、どのような思考を

詰め込んだんでしょう… 

そういえば、ロシアの作曲家の多くが物語りにメロディをつけたものを多く書き残しています。

シェーラザード・火の鳥・ペトリューシカ・禿山の一夜・・・どれもが、何かを言いたげです。

その「何か」について、考え込んでしまうスピンなのです。

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    こんばんは、シェラザードは好きな曲です。チェリさんがどのような演奏なのか興味はありますよ。でも愛聴盤はカラヤンBPOです。この1枚しかありませんから(笑)。それこそシェラザードはDQのようなRPGの世界なのでしょうか。ロシアの南へのあこがれもあるのではないでしょうか。

    白髪ばっは

    2006/9/30(土) 午後 11:42

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    ばっはさん、ご無沙汰しています♪カラヤン盤、スピーディで格好いいんでしょうね。スピンはチェリのスピードが体に沁み込んでいます(汗) 南への憧れ、非常に濃いとおもいます。帝政時代よりも革命以降のほうが強くなるような感じがしないでしょうか?

    スピンネーカ

    2006/10/1(日) 午後 2:39

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  • おぉーシェラザード大好きですぅ〜☆ あのヴァイオリンの有名な美しいメロディ、あそこばかり何度も繰り返しきいたっけなぁ。。

    [ - ]

    2006/10/1(日) 午後 2:58

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    たむさん、ようこそです♪。。あの、くねるような甘ーいメロディに、まず惚れ込みますね。

    スピンネーカ

    2006/10/1(日) 午後 6:09

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    相変わらず読み手をグイグイ惹き付けるような文章ですね。私は長いのは苦手なんですが、スピンさんの文章は最後まで読んでしまうから不思議です(^_-)-☆。ところで、シェエラザードは、昔のズビン・メータ&ロスアンジェルスフィルの演奏が気に入っていました。最近はゲルギエフ&キーロフ卦劇場管の演奏におったまげました(^_-)-☆。

    タカピー

    2006/10/2(月) 午後 10:23

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    褒めすぎで〜す、タカピーさん。穴を掘って入りま〜す♪。。チェリのCDはなかなか無いので、替りの名演を記事中で推挙しよう思っていて、書くときに忘れてしまいました。それはアンセルメと・・・「ゲルギエフ」なんです!!!すごい、さすがタカピーさん!

    スピンネーカ

    2006/10/2(月) 午後 11:14

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    スピンさん、ゲルギエフの「シェエラザード」TBさせていただきますね(^_-)-☆

    タカピー

    2006/10/3(火) 午後 7:17

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    ありがとうございま〜す♪。。タカピーさんのの「シェエラザード」という書き方がやはりピッタリ来ますですね。アラビア王宮を飾る美女、って感じがします。

    スピンネーカ

    2006/10/3(火) 午後 11:09

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    non div.多いけどこれ弾くの好きです☆3楽章が一番落ち着きます(≧∇≦)

    [ z_f**ncesc*tti ]

    2006/10/4(水) 午前 2:30

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    シェラザードは演奏機会が少ないながら隠れた名曲だと思ってましたが、素晴らしい解説で感心しました。最近はゲルギエフが取り上げているようで、私もVPOとの演奏聴きましたが、コンマスのライナー・キュッヒルのソロは素晴らしかったですよ。

    ClassicStation

    2006/10/14(土) 午後 9:13

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    バイオリンちゃ〜んさん(?)。これを弾くんですか!あのシェエラザードのテーマを弾くとは、よほど豊かな経験をお持ちかと(冗談です!)

    スピンネーカ

    2006/10/14(土) 午後 9:26

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    ClassicStationさん、お褒めの言葉ありがとうございます。ブログ開設後、もっとも多いコメントを頂いているのは、やはり隠れた名曲だからなんですネ♪VPOコンマスの独奏を生でお聴きになったのでしょうか? ハアー!うらやましくて言葉もありません。

    スピンネーカ

    2006/10/14(土) 午後 9:31

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    ??バイトで弾いてますよしょっちゅう(*゜∀゜*)

    [ z_f**ncesc*tti ]

    2006/10/15(日) 午前 1:03

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    失礼しました(汗)。。おじさんの調子はずれの冗談でした。お忘れください。

    スピンネーカ

    2006/10/15(日) 午後 4:31

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    結局「禿山の一夜」とセットになっていることに惹かれて、チェリビダッケ盤ではなく、スヴェトラーノフ盤を注文してしまいました。今から楽しみです。

    djh*208

    2006/11/5(日) 午前 1:34

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    http://www.hmv.co.jp/product/detail/1344082ですね♪。。名演ですね。特にこの「禿山」はスベトラーノフの絶品といわれてるもの・・・でも、安い!良い買い物ですね!

    スピンネーカ

    2006/11/5(日) 午後 4:05

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    スピンさん、こんにちは!

    この前、「スペイン奇想曲」を記事にしたら、シェヘラザードも気になってしまいました(笑)なので、なんか書き込みしちゃいます。

    そんでもって、最近読んでいる本が、ちょうど「千夜一夜物語」風に進められる本で、その語り部はズームルッドという女性です。
    ま、それはいいんですが(笑)

    シェヘラザードもなかなか壮大でよい曲です。
    ヴァイオリンのソロも好きです♪物悲しい雰囲気もありますし。
    物語、背景のある音楽は楽しいです。

    エルザの大聖堂への行列に並ぶ人

    2008/2/20(水) 午前 10:40

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    エルザさん、たのしい書き込みを頂きありがとうございます♪、また過去記事を探しお読み頂きうれしく存じます。
    異国情緒たっぷりで、官能的なシェラザード。最近はゲルギエフ版が人気ですがエルザさんはどちらの盤をお楽しみでしょう?

    スピンネーカ

    2008/2/21(木) 午前 0:33

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    スピンさん、コメントありがとうございます♪
    そう、再審記事だけでなくて過去記事もチラチラと観るのがたのしいんですよね!ブログは。

    私は何枚か持っている割に、特にコレと言った演奏が思いつきませんが、
    最初に購入した、カラヤン盤がジャケも素敵でよいですかね〜。
    「ダッタン人の踊り」とカップリングですヽ(^o^)丿

    エルザの大聖堂への行列に並ぶ人

    2008/2/27(水) 午後 11:10

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    カラヤン版は特にまた色彩豊かですネ。原色のバグダッド!

    一度も行ったことがありませんが、いずれは(平和になったら)訪れてみたい町です。シェーラザードの鼻腔をくすぐる官能のにおいを味わいたいものです。>エルザさん。

    スピンネーカ

    2008/3/3(月) 午後 11:32

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