ハノンに ちょっとプラス 「シネマ棟」

静かな静かな映画館のホワイエにようこそ。観た人にしかわからないようなレビューだけど、ごめんね

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「ひさしぶりに家に帰ったら、5歳の娘が ”また来てね” って言ったんです
 親って なんだろう、血のつながりだけじゃだめなのかと思った」
と話していたのは、是枝裕和監督
そんなことがきっかけで生まれた映画、『そして父になる』

5歳のお嬢さんの口から出た、思いがけない言葉に
子どもとのつながりって何だろうと考えた監督の、迷いと葛藤が にじみ出て
観る者に考えるきっかけを与える作品でした

イメージ 1




申し分のない学歴や仕事、良き家庭を、自分の力で勝ち取ってきた良多(福山雅治)。順風満帆な人生を歩んできたが、ある日、6年間大切に育ててきた息子 慶多が病院内で他人の子どもと取り違えられていたことが判明する。血縁か、これまで過ごしてきた時間かという葛藤の中で、それぞれの家族が苦悩し……。妻みどりを尾野真千子、相手側の両親をリリー・フランキーと真木よう子が演じる。


子を持つ親として 心が痛みそうだとわかっていたので、あえて ボーっと見始めました
でも、やっぱり涙が じわりと

取り違えの原因を知りたがった良多は、知ることで、そこに怒りをぶつけたかったのだと思うし
我が子が 入れ替わっていたことに気づかなかった自分を責める母親の苦悩など
そして、子どもたちの哀しみが、
描かれていました




以下、個人的感想を、あいだに はさみます


私は手離さない
娘が生まれたときは 嬉しかった
3歳、可愛くて しかたなかった
5歳は、もっと愛おしくなった_
かけがえのない子、私は手離さない、何歳でも_
そう決めて見ていた映画です。
「このまま逃げちゃおうか」と慶多に言いつつも、血を分けた子の存在がある。
お互いの子を週末に預かる段階になり
目の前の慶多だけを想うことが許されなくなった みどりでした
逃げたい・・という気持ちに共感。

親って、なんだろう。
理由などなく子どもを愛しく思い、いつだって 私は母親だった。
そう思えるのは、なぜ? 生んだという自覚?
映画を観ながら、「”父になる”_、そこから始めるんだ、男性は」と思っていた。
父親には、どこかで覚悟が必要なんだと。

でも、違うんだ。
子どもが生まれた時点で もらえるのは、”親という肩書き”だけ。




子どもの気持ち・・
それぞれの子どもたちが、二組の夫婦の間を行き来しながら
表情を変えていく
会いに行ったのに、押し入れに隠れた慶多。
慶多からの電話に こっそりと出た みどりに気づき、嫌がらせのような絵を描いたのは琉晴 ↓

イメージ 4

「なんでなんで」と問い詰める理屈っぽそうなところや、絵という無言の意思表示
父 良多に少し似て





リリー・フランキーさん演じる雄大。良多とは正反対の父親が登場します。
壊れたオモチャも一生懸命に直し、いつも子どもと遊んでいる・・・

イメージ 5

雄大といると、おとなしい慶多も こんな笑顔に・・

親って・・
誰もが雄大のようには なれない。
ならなくていい。
おもちゃなんて直せなくてもいい。
でも、子どもが淋しそうにしていたら、
真木よう子みたいに、”修理”しよう なんて言って、笑わせる_
そんなふうに接する時間を、子どもは喜ぶんだ〜

子どもが親と認めてくれる瞬間があるんだ、きっと!
親の自覚と関係のないところで!!



というようなことを考えた映画でした。





イメージ 2

大企業・都内の高層マンションに高級車
雄大の家族と、とことん対照的に描かれていました・・



映画が始まる前にチラッと見たパンフレットに
「僕、最後まで嫌なヤツでしたね」と福山さんの言葉がありましたが、
いえいえ、いえいえいえ。
並木道で、慶多に叫ぶシーン、好きです・・

お受験の面接で、塾で教えられたとおり「夏はキャンプに行きました」と嘘をついた慶多。
今度は ほんとうにパパとキャンプできるね!
そう言ってあげたくなるような、いいラストシーンでした。

2013.10.31 映画館にて


    


子どもたちの哀しみ、それは言葉ではなく映像で 描かれていました

イメージ 3

子どもたちには台本を渡さず、その都度 監督が台詞を言って教えたのだとか・・
いくつも撮ったであろうカットから、彼らの”演技”を抽出?
余談ですが、リリー・フランキーの二男や女の子、イキイキとしていました。


と書いて・・
子どもはそうでなくちゃ。子どもに哀しい顔をさせちゃダメだ。と痛感。
aちゃん、誕生日おめでとう。
ママは30年間、あなたの”母”、できていたでしょうか。
ママも、こんなだけど「ママだったんだよ」って言いたいです・・  

Yahoo映画の評価 3.78

閉じる コメント(17)

こんばんは!

この映画を2日前に、出張先の東京で観ました。

もっと、うるうるするのかと思いましたが、期待外れかな。

凄く、期待し過ぎて行ったせいかもね。

車の中から、義母(風吹ジュン)に電話したしたとき、全てを
分かっている受け答え内容が良かったですね。

ナイス!

2013/11/2(土) 午後 8:25 BMW-Tigers

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maruさん、初めまして。時々訪問させていただいてます。よろしくお願いします。この映画は封切り直後に夫婦で見に行きました。

自分は、子を生み育てながら、悩み苦しみ、それを打ち消す喜びもあり、日々の暮らしを通して、母親になったような気がします。生んだだけでは、母親にはなれなかった。

ストーリーだけでなく、演じる人の言葉や表情に、こころをぐっとつかまれて、涙が止まらなくなるところも。。子供は言葉が少ないから余計にその胸の内を思うと、ぐっときちゃって。。

共に過ごした時間の大切さはかけがえのないものだけれど、血のつながりも、捨てきれない気がします。子供は最後にはどちらをとるのでしょうか?自分が親じゃなくて、子だったらどうかなとか考えて。。大きくなれば打算的な考え方も生まれるだろうし。複雑な思いでした。

仕事人間の夫は、普段はなかなか子供と過ごす時間は少なくて、単身赴任も多く、そのうちに子供は家から離れて独立。20代後半の子供を筆頭に、3人の子を持つ父親だけれど、映画を見た後こう言いました。「おれって、父になったのかなぁ・・?」
やっぱり難しい問題なんだと思った日でし

2013/11/3(日) 午前 0:01 [ tegyu ]

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>BMW-Tigersさん
あっ、私も木曜に。同じ日だったようですね!
先に観た娘に「号泣だった、ママは?」と聞かれ「じんわり」と答えましたが
劇場は久しぶりで、聞き逃さないように 忘れないようにと緊張していた気もします。
帰ってから、親と子のつながりって・・と考えていたら、何だか泣けてきました。
考えるキッカケをくれた映画かな、って思います。

風吹ジュンの、おおらかさ、よかったですね〜。
血がつながらずとも、やはり彼女は、母でした!

2013/11/3(日) 午前 0:06 [ maru ]

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>tegyuさん
はじめまして。ご訪問、そして素敵なコメントありがとうございます。

監督自身の迷いと葛藤がいっぱいの映画に、見事に巻き込まれ、考えさせられましたね。
夫婦の間で、相談するような会話が少なく、
とくに 子どものことが ないがしろではないかというレビューもありましたが
台詞はなくとも、映像から伝わってくるものが・・
「余計にその胸の内を思うと、ぐっときちゃって」というtegyuさんの言葉に激しく同意です。

うちは 一人娘です。
ちょうど誕生日のころだったので、娘のことを想いながら観ようと行ってみました。
が、tegyuさんのご主人と同じように、ちゃんと母できていたか、聞きたくなりました。

時々覗いてくださっていたとのこと、嬉しいです。またお越しください(^o^)

2013/11/3(日) 午前 1:15 [ maru ]

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>tegyuさん、追記です
子育てをすっかり終えた気分の私は、子どもが小さかったころの四苦八苦したこと、
忘れかけて・・・私も、悩みながら 親になりました^^

2013/11/3(日) 午前 1:15 [ maru ]

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子供たちには自由に演じさせるというか、素のままの表情や言葉を引き出すことで、
是枝監督作品ではいつも子供たちが光っています。そして家族内での会話もリアルです。
家族関係のシナリオ、演出における是枝スタイルが共感を呼んでくれますね♪。

2013/11/3(日) 午前 2:38 ffa**77

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>ふぁろうさん、トラバありがとうございます。
是枝監督作品は・・新幹線を見に行く子どもたちの「奇跡」もそうですね。
うんうん、会話がとっても自然でした。
この作品では、
楽しそうな顔、淋しそうな表情が、映像に溶かし込むように作られていた気がしました。
自由に演技させるのですか・・( ..)φメモメモ

親として、いろいろ考えさせられる映画でした。
真木よう子さんの母親役が、とても よくて。
先日まで恋愛ドラマで見ていたような・・もうお子さんがいらっしゃるのですか!
じぇじぇ、知りませんでした。お綺麗だわ!!

2013/11/4(月) 午前 0:50 [ maru ]

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今ちょうど、是枝監督のエッセー、「歩くような速さで」を読んでいます。
「また来てね」という監督の娘さんのエピソードも書かれていました。血が繋がっているというだけではダメなんだ。やはり時間か…と監督は思ったようですね。長い時間家を開けることが多い、映画監督という仕事柄からくる、切実な声だと感じました。
僕も一人娘を育ててきまして、今高校三年生。旅立ちの時が近づいています。娘との時間は、どれだけの密度があっただろうかと、今頃想い返している、今日この頃です。

2013/11/4(月) 午前 8:47 出木杉のびた

ご訪問&TBありがとうございましたヽ(・∀・)ノ
子供がいないσ(・ω・。)でも想うところが多いのに、実際の親はいかほどか…と、そこに結構興味があったり^^;
血は二の次、だって良多自身がそうやって育ったじゃん!という事なんだろうけど、それも割り切れんもんなんかなぁ
次はハリウッド版でじっくり考えさせられたいですね。
TBお返しさせてください(。・ω・)ノ゙

2013/11/5(火) 午前 10:35 ハイダウェイ

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>出木杉のびたさん
子どもの ”なぜ”に、「ミッションだ」と答えた良多。
苦し紛れに出た言葉だろうと思いますが、
銃で撃たれて倒れるような遊びのできない良多に言えた 最高の言葉だった気がします。
映画『ライフ・イズ・ビューティフル』の父親と 一瞬重なり、よしっ!と思った私でした。

そして、慶多と良多が 平行に歩いていくシーンでの「ミッションは終わりだ!」・・。
私も言葉通り受け取りました。
もちろん良多の考えだけで結論は出ませんが、
二つの道がつながって一つになる、あの象徴的なシーンが忘れられません。

子どものこと、これまでの親としての自分を考えさせられる映画でしたね。
ご訪問そしてトラバ、ありがとうございました。

2013/11/6(水) 午後 10:51 [ maru ]

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>hideawayさん
ご訪問とトラバ、ありがとうございます!
そうだったそうだったと映画を思い出しながら読ませていただきました。

ゼッタイ子どもは交換したくないと思いながら見ていましたが
hideawayさんがおっしゃるとおり、想像以上に複雑な感情が描かれて・・
だんだんと実の子にも情が湧いてくる。でもそれが慶多を裏切っているような気にも_
そんな尾野真知子の言葉に、私もハッとさせられました。

親と子のつながり、“時間か血か”という問いかけは、人をこんなに迷わせるのですね。
ハリウッドでのリメイクも決定しているとか。それも見てみたいですね。

2013/11/6(水) 午後 11:12 [ maru ]

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私も見てきました。
時間か血か。。ほんといろいろ考えさせられました。
(T_T) 涙 涙 でした。。
子供の交換はありえないって思いましたが
答えは でないですね。。

2013/11/10(日) 午後 9:56 [ ブルーのチェック ]

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>ブルーのチェックさん
子どもの交換なんてありえないと、私も思いながら見に行ったのに
いざ映画を見始めたら、「自分なら」と思うたび、苦しくなりました。

どうなるんだろうという緊張感もあって、涙が途中で止まっていた私は、
淋しそうだった慶多が笑ったシーンで 糸が切れました。
ロボットを直すように慶多に触る真木よう子のシーンですが
どういう想いがよぎったのか、うまく説明できません。

2013/11/12(火) 午前 1:00 [ maru ]

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子どもたちの自然な演技が光ってましたね〜
確かに子どもたちには台本を渡していないと聞いてましたが、
是枝監督らしいですね。
それを受け入れる子どもたちもすごいな〜と思いながら観てました。
トラバお願いします。

2013/11/12(火) 午後 6:17 mini_dragon

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>ミニドラゴンさん
自然体の子どもらしい子どもたちでした。
が、ちゃんと自分の役を演じて・・監督の力でしょうか。
ミニドラゴンさんも書いていらっしゃったレクサス それも最高級車と、軽トラ。
環境と子どもの育ち方を思いましたね・・
でも その裏に、やっぱり血でつながったものを持っている。
監督は、そこも描いていたなぁと、私は思いました。

だから余計に、自分ならと考えても考えても迷いばかり。
血か時間か、自分が その間にはさまれて、動けずにいるような感覚でした。
だから
>最後の写真には涙ものでした。
はい・・・。

最後、ミニドラゴンさんも・・?私も言葉通り受け取りました。
そう思わないと、作品に自分のけじめがつけられないような、
そんな 迷いでいっぱいの映画でした。

2013/11/14(木) 午後 10:28 [ maru ]

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丁寧に記事にされていますね…

映画を見ている間中、ずっと、「自分だったらどうする」と考え続けていました。
我が子が入学を迎えるまでの日々がずっと頭の中で流れ続けていました。

結局答えは出せませんでした。
余りにも難しい問題。どちらを選択しても、多分一生「これで良かったのか…」
と思い続ける気がしました。

「子どもが生まれた時点で もらえるのは、”親という肩書き”だけ。」
父親と母親の感覚の違い。それまではあまり意識したことのない想いでした。

2014/7/5(土) 午後 8:46 alf's mom

>alf's momさん
私も我が子のことを考えずにはいられませんでした。
やはり「自分だったら・・・」と。

映画の中の父親・母親のように、男か女か、子どもを持っているか否かで、
見方も変わると思いますが、
考えさせる映画でした。
監督の想いが、観た者すべてに伝わったような気がします。
何か重いものをもらったような感じですね。

コメントいただいていたのに、返信が遅れました、すみません。

2014/8/11(月) 午前 6:08 [ maru ]

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