迷犬早太郎 家を作る

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薪ストーブの耐震固定

薪ストーブを契約してしまいました。
DutchWest の『セネカ』です。たのしみ〜。
イメージ 5
色は黒にしました。
 
ところで、薪ストーブで今一番関心が有るのが、薪でも煙突でもなく地震です。
生産技術屋の私は、「重量物は耐震固定」と洗脳?!されているので、ましてや中で火が燃えている薪ストーブが床に固定されていないなんて考えられません。
ストーブ屋の営業マンは「200kgも有るのだからめったに動きませんよ」なんて言いますが、事実、東日本大震災では東北のある工場で1t近い設備が1mも歩きました。
 
そこで、次のような耐震固定を考えています。
イメージ 1イメージ 2
セネカの足には高さ調整用のネジ穴(1/4インチ M6に近い)があいているので、これをφ8.5㎜に広げて、M8のボルトで床板と締結します。
ストーブの足とタイルの間には、ゴム(EPDMエチレンゴム 連続使用温度80℃)のキャスタ固定用ホルダーを挟みます。
http://jp.misumi-ec.com/pdf/fa/2011/p2_1039.pdf
構造用合板とナットの間にはφ50㎜のワッシャーを入れます。

これで、薪ストーブの耐震固定が震度7に耐えられるか検討します。
震度7の加速度は、振動周期によりますが、周期0.1秒で約3000gal。
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/kyoshin/kaisetsu/comp.htm
大体3G、つまり自重の他に、自重の3倍の荷重が掛ります。

1、ストーブの足は折れないか
3次元CAD付属のなんちゃって応力解析シュミレーションにかけてみました。
足の寸法はショールームで測ってきただけなので、正確ではありませんが目安にはなります。
足の材質が分かりませんが、ネズミ鋳鉄だと仮定します。
引張強さ 150MN/m2
圧縮強さ 570MN/m2
4本の足に均等に荷重が掛るとは限らないので、2本で荷重を支えるとすると。
 
1a、足1本当たりの垂直荷重は、
セネカの自重170kg/2本足×(1+3)=340kgf(3332N)
イメージ 3
シュミレーションでは最大応力は約10MN/m2 なので、十分耐えられそうです。
 
1b、足1本当たりの水平荷重は、自重は掛らないので横に3Gが掛るとして、
セネカの自重170kg/2本足×3=255kgf(2499N)
イメージ 4
シュミレーションでは最大応力は約71MN/m2 なので、こちらも耐えられそうです。
 
2、ボルトは耐えられるか
呼び:M8 強度区分:4.8
強度区分は一番流通している4.8で計算することにしました。
4.8とは、引張強さが400N/mm2台、耐力は引張強さの8割ぐらいと言う意味です。
具体的には
引張強さ:420N/mm2 ・・・これ以上で引っ張るとちぎれる
耐力   :340 N/mm2 ・・・これ以上で引っ張ると伸びてもとの大きさに戻らない
 
M8の有効径は34.7mm2なので、耐力を掛けると、
許容荷重:11,798N
高温下では強さが減ります。100℃では常温の90%なので、
許容荷重(100)10,618N
静荷重なので安全率:3で割ると、
ボルト1本当たり3,539Nまで引張に耐えられる計算になります。
 
また、一般的にボルトのせん断強さは、引張強さの6070%位とされており、
3,539N×0.6=2,124N
安全率込みでこれぐらいの水平方向の力に耐えられる計算になります。
 
2a、ストーブが3Gでとび跳ねたとして、ボルトには自重を差し引いて2Gが掛ります。
セネカの自重170kg2本足×(3G-1G)170kgf(1,666N)
これは引張許容3,539Nと比べて十分小さいので、耐えられそうです。
 
2b、横に3Gが掛るとして、足1本当たりの水平荷重は、
セネカの自重170kg2本足×3G255kgf(2,499N)
こちらは許容水平荷重2,124Nに比べて大きいので、ちょっとヤバそうです。入手できるなら強度区分:5.8以上のボルトを使った方がいいです。
  
3、床板は耐えられるか
構造用合板12mmの許容応力(圧縮)は3.0N/mm2
http://www.ply-wood.net/data/pdf/tebiki_kouzou/1-5.pdf
 
3a、垂直荷重
ワッシャーの面積が、約1900mm2
2aと同じ1666Nで持ち上げられると、応力は0.9N/mm2
十分耐えられそうです。
 
3b、水平荷重
計算するまでもなく大丈夫でしょう。
 
・・・というわけで、この固定方法でたぶん大丈夫でしょう。
但し、薪ストーブの素人が考えた事なので、何の保証も有りません。参考にされる方は自己責任でお願いします。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
かわはらさんにコメントを頂くまで、足とストーブの固定は盲点でした。
セネカの足はこの写真の様に固定されてます。
イメージ 6
水平方向には鋳物の部品同士がかみ合っているので外れることはなさそうです。
垂直方向にはボルト1本で留っているだけです。
ダッチウエストジャパンによるとこのネジは「サイズ1/4 ステンレス製 強度区分は不明」との事です。
ダッチウエストはアメリカ製なので、次のユニファイネジが使われていると思います。
1/4-20UNC(径が1/4インチ、ピッチが1インチ当たり20山、M6よりちょっと太いぐらい)
このネジだと、谷径はφ4.72 有効面積17.5mm2
日本のステンレスネジの強度区分でA2-50だと仮定して、
引張強さ:500N/mm2 
耐力   :210 N/mm2
耐力210N/mm2 × 有効面積17.5mm2 × 高温0.9 / 安全率3 = 1,103N
ボルト1本当たりこの引張力に耐えられる計算になります。
上記2a同様に飛び跳ねて、1,666Nが掛かった場合、運が悪いと破断しますね。

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床面接合部分は大丈夫だと思いますが、足と薪ストーブ本体の固定の方はどうでしょうか?

2011/10/30(日) 午前 6:29 かわはら 返信する

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かわはら さん
コメントありがとうございます。本文に追加しました。

2011/10/30(日) 午後 9:37 迷犬早太郎 返信する

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地震でその部分がぶっ壊れているケースが、けっこう多いようですよ。

2011/10/31(月) 午前 7:00 かわはら 返信する

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ちょっと詳しい人に聞いたところ、耐震固定に200万回疲労強度の表を使うのはオーバースペックと言われたので、まじめに計算し直しました。
また、足と本体の締結ネジについてもインチネジの規格を調べて計算しなおしました。
以上を本文に加筆、修正してあります。

2011/10/31(月) 午後 7:14 迷犬早太郎 返信する

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かわはらさん
私も販売店から聞きました。
「足は折れてません。根元のボルトの締め付けが弱かったようです。」
・・・それはそれで大問題だと思いますが・・。

2011/10/31(月) 午後 7:18 迷犬早太郎 返信する

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要するに「出荷時の品質管理」&「施工ミス」が重なったということみたいですねぇ。

大震災でないと発覚しないから、この部分はノーチェックなのだと思います。

2011/10/31(月) 午後 7:54 かわはら 返信する

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足の取り付けボルトの件、ダッチウエストジャパンに問い合わせたら丁寧に教えてくれました。それに基づいて本文を直しました。
しかし、ショールームで撮ってきた写真では、そんなに太いボルトに見えないし色もステンレスぽくない。
なんで違うのだろう??

2011/11/2(水) 午後 8:38 迷犬早太郎 返信する

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足の取り付けボルトの件、ダッチウエストジャパンに問い合わせたら「サイズは7/16」との事でしたが、そんなに太いボルトに見えないので再度問い合わせたら「サイズは1/4」だそうです。計算し直して本文を直しました。
「7/16」はレンチのサイズ・・・強度の話をしているのに頭のサイズを言われてもなぁ。

2011/12/11(日) 午後 10:50 迷犬早太郎 返信する

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