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「お兄ちゃん」 琴平への道中、助手席の妹が私に話しかけてきた。 「なんだ?」 温暖な四国とはいえ、大晦日の山間部というと さすがに冷え込む。 車外では先ほどから雪が舞い始めており、 かなりスリッピーになった路面のせいで 運転に集中をせざるをえない。 「明けましておめでとう」 「えっ、もうそんな時間?」 私はポケットから携帯を取り出し、時間を確認した。 時刻は1月1日の0時ちょうどとなっていた。 「明けましておめでとう。今年もよろしく」 私は正面を向いたまま新年の挨拶をした。 「えへへぇ。今年もいっぱい私のわがままを聞いてネ。 おにーちゃん」 意識が前方に集中しているので、助手席は見えないが、 きっと妹は小悪魔のような笑顔を浮かべているだろう。 「は〜ぁ、来年こそは新年は彼女と過ごそう」 「なによ〜、可愛い妹と一緒じゃ不服なの?」 『不服だ!』 そう思ったが口には出さない。 出したら酷い目にあうという事は経験上分かっている。 「いえいえ。とても幸せですよ。お姫様」 「感情がこもってな〜い」 妹が不平の声を上げた。 まぁ考えようによっては幸せかもしれない。 こんなオッサンが可愛い若い女の子と 深夜のドライブをしているのだから。 これで相手が『妹』でなかったら・・・・・・orz しばらく走ったところにあった駐車場で車を停め、 休憩を取ることにした。 「きゃーっ、こんなに雪が積もってる〜」 嬉しそうに駐車場を走り回る妹。 まるで子犬のようである。 まぁ南国育ちなので、雪が珍しいのは仕方がない。 「なあ、話があるんだけど・・・・・・」 私は今まで隠してきた事があった。 その事を妹に告白しなければならなかった。 「・・・・・・なによ? 改まって」 私が真剣な目で妹を見つめているので、 何かを察知したのだろう。 少し、どぎまぎした様子でこちらをうかがう妹。 「いいニュースと悪いニュース。どっちから聞きたい?」 「じゃあ、いいニュース」 「俺の車、この前の車検でタイヤ(ポテンザ)を換えたばっかりなんだ」 「ふーん。じゃあこの雪でも大丈夫だね。 で、悪いニュースは?」 「・・・・・・タイヤのチェーン、忘れてきた」 「えっ? 家に?」 「うん」(か細い声) 私は小さく頷いた。 私の名誉のために言っておくが、 南国である私の地元では雪はほとんど降らない。 (チェーンを持ってる人自体少ない) 真冬とはいえ、まさかこんなに雪が降るとは 予想できなくても仕方がないであろう。 (おそるべし四国山地) ましてや、誰とは言わないが家を出るときに、 やれ早くしろ、とかほら急げとか急かされたら 忘れ物の一つくらいしても仕方がないであろう。 そう。仕方がないのである。 「で、どうするの?」 不安というより情けないという表情を見せている妹。 「大丈夫。行きさえなんとかなれば 帰りは高速使って帰るから」 「大丈夫? 私まだ死にたくないよ〜」 「安心しろ。俺が運転上手いの知ってるだろ。 俺とシビ子ちゃんを信じろ」 「・・・・・・うん。信じる」 その後、雪は激しさを増し、吹雪となって 運転は困難を極めたが なんとか無事琴平にたどり着く事ができた。 ・・・・・・が、帰りに雪のため頼みの高速道路が まさか通行止めになっているとは その時の丸井兄妹には知るよしもなかった。 つづく ↓この後、困難が待ち受けているとも知らず
無邪気に雪の中で戯れる妹。 |
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2009年09月13日
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こんばんは、今日は珍しくデートの予定がなかった丸井です。 いつもなら、どんな美人とデートだったとか どんな可愛い子とドライブだったとか そんな日常を記事にしてるのですが、 本日は『珍しく』デートがなかったのでそんな記事じゃありません。 いつものデート記事を楽しみにしてくれている ファンのみなさんゴメンなさい☆ あっ、でもたまには庶民的な普通の記事もいいですよね♪ という訳で、私の今日の晩餐です。 いつも休日はフランス料理のコースを 食べに行ったりするんですが、 最近、ちょっと食傷気味なので 『たまには』庶民的なホカ弁もいいかなと思って買ってみました。 ちなみにこの弁当を買った店は 某TV番組で取り上げられた 「チキンナンバン」が有名な店です。 画像では分かりにくいかと思いますが、 これは
さすがの私もこのボリュームには参りました。 (完食しましたがww) 普通のビッグ(ナンバン2枚)にしたら良かったかなぁ。
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