丸いウォンバットの観察日記@

月末は忙しいのでなかなか更新できません orz

[ リスト | 詳細 ]

わたしの妹。
実在してます。本当です。
空想じゃないんです。
信じてください。
わたし嘘をついた事ないんです。
記事検索
検索

全4ページ

[1] [2] [3] [4]

[ 前のページ ]

突然ながら、今日、彼女に別れを告げられた。
詳しい話は長くなるので省くが、付き合い始めて二週間。
「お互いの傷が浅いうちに」と言う彼女の、否、元彼女の言い分だった。
ショックだった。
酒でも飲んで帰ろうかと思ったが、給料日前の私の財布がそれを許さなかった。
彼女との約束を延期して妹の口紅を買いに行ったのが原因だろうか?
でもそれくらいの事で別れるとは思えない。
きっと彼女にしか分からない理由があったのだろう。

「ただいま」
消えそうな声で、帰宅を告げる。
「おっかえり〜」
正反対の明るい声で妹。
黙って自分の部屋に入ろうとする私に、妹がさらに明るい声をかける。
「ねえ、ねえ。お兄ちゃんに買ってもらった口紅、付けてみたよ。似合う?」
「ああ」
ろくに見ないで返事をする
「どうしたの?元気ないね。・・・わかった。彼女とケンカしたんでしょ!」
「うるさいっ!」
私は妹を怒鳴りつけ、部屋に入った。
ドアの音を大きく響かせながら。

妹が悪い訳ではない。
ただ私は一人になりたかった。
私はベッドに寝転んで頭から布団をかぶった。

しばらくすると控えめなノックの音が・・・
黙っていると、ゆっくりとドアが開く。
「なんだよ」
「・・・ごめんね」
「なんで謝るんだよ」
「冗談だったの・・・」
「もういいよ」
妹は静かにベッドの横に来ると、無言で私の横に腰をかけた。
「ほんとにケンカしたの」
「いや。ふられた」
「えっ。なんで」
「しらねー」
妹の優しい声を聞いているうちにささくれ立っていた心が癒されていくのがわかる。
「馬鹿だよ。お兄ちゃんをふるなんて・・・」
「そうだな。もったいないお化けがでるよな」
「そうだね・・・」
気が付けば、妹が優しく私の頭をなでていた。
「どこかに俺の本当の良さがわかる女はいないかな」
「いないんじゃない」
「ひでーな」
妹がクスッと笑う。
「もしそんな女の人がいなかったら、私がお兄ちゃんのお嫁さんになってあげる」
「そういや子供の頃よく言ってたな。お前」
「子供の頃はお兄ちゃんが理想のタイプだったもん」
「今はどうなんだ?」
妹はじっと私を見つめる。
「・・・今も変わらないよ」
私は妹の視線に耐えられなくなり背中を向けた。
妹はそんな私の頭を優しくなでる。
すねた子供をあやすように。
「口紅。似合ってるぞ」
背中を向けたままぶっきらぼうに言う。
これが私にできる最後の抵抗だった。
「ありがとう」
妹の口調は優しさに満ちていた。

今日は、私の方がこまったちゃんである。

開く トラックバック(1)

昨夜の事です。私は自室のベッドに横になり、浅い眠りの中にいました。
コンコン・・・
ノックの音が、私を心地よいまどろみから引き離しました。
「お兄ちゃん。起きてる?」
妹の小さな声が静まりかえった暗い部屋に優しく響く。
「どうした?」
私の声を確認して、ゆっくりとドアを開け、妹は部屋に入って来ました。
ピンクのパジャマ姿の妹は右手にお気に入りのクマのぬいぐるみを下げています。
「怖い夢見ちゃった。いっしょに寝ていい?」
「お前は小学生か!」
一応、突っ込んどきます。
断っておきますが、これは妹の作戦です。
妹は私に何か頼み事をしたい時にこういった行動をとります。
妹は意味深な微笑をたたえながらベッドの端に腰掛け、寝ぼけ眼の私の顔を覗き込みました。
「お兄ちゃん。お願いがあるんだけど・・・」
ほら来た。
「なんだ」
妹の長い髪が私の顔に触れそうになります。
「口紅・・・買って欲しいな。減っちゃったの」
「自分で買え!」
「えー、今月は大学の教材とか出費が多くてピンチなの。お願いっ!お兄様」

妹は自分の小遣いは家庭教師のアルバイトなどで賄っています。
自分が血の繋がりがないのを後ろめたく思っているのか、めったに親父には甘えません。
私にすれば気の使いすぎだろうと思うのですが・・・これだけ長く家族をやってるんだから。

「だからって給料日前の俺にねだるな」
「えー、お兄ちゃん月末に給料出たばかりじゃないのよ」
「俺にとっては給料日以外は給料日前なの」
「計画性なさすぎ〜」
「ほっとけ」
「じゃあ、あの事彼女にばらしちゃうわよ〜」
妹は小悪魔モードに突入した。
「あの事って、なんだよ」
「お兄ちゃんが、ベッドの下にえっちな本、隠してる事」
ギクッ!なんでばれたのだろう?こいつ、俺の留守中に勝手に部屋に入ったのか?
「で、でまかせ言うなよ!」
髪の毛一本ほど残っていた平常心で虚勢を張る。
「でまかせでも彼女の方はどう思うかな〜」
ブラフだったのか。妹は策士である。
「わかったよ。明日、早く帰れるから一緒に行こう。」
無様に白旗を掲げる。それはともかく、エロ本の隠し場所を変えておかなければ・・・
「うん。私も予定ないから。」
「彼女にプレゼントする前に妹に口紅を買うなんて」
「お兄ちゃん!彼女には口紅買っちゃだめだよ。」
「なんでだよ」
「なんででも。口紅は特別なものだから・・・」
何が特別なんだろう。

「えへへっ、明日はデートだね」
「さっさと寝ろ!」
私は妹に背を向けた。不意に私の顔に妹の髪が触れる。
「お兄ちゃん。おやすみ。・・・チュッ」
いきなりほっぺたにキスされた。
突然の出来事にあたふたする。
「欧米かっ!」
意味不明の突込みをするしかなかった。

「お兄ちゃん。浜省のCD借りていくね〜」
何事もなかったように部屋を出て行く妹。
妹はほんとにこまったちゃんである

昨夜は会社の飲み会があり、調子に乗って3次会まで行っていたらすっかり午前様になっていた。
家族を起こさないように静かに家に入ると台所の灯かりがついていた。
「?」
疑問に思いながら覗き込むと、妹が不機嫌そうにイスに腰掛けていた。テーブルに頬杖をついて。
「まだ起きてたのか?」
「何時だと思ってるのよ!」
「・・・4時前」
「はあぁ?」
鋭い視線で私を睨みつける。
「遅くなるなら電話くらい入れなさいよ。」
「いや、子供じゃないし。だいたい今までもあったじゃないか。何度も・・・」
「だって、前は彼女いなかったじゃないのっ!」
「彼女ができたからって何か変わるのか?」
「かわんないけど・・・・・・」
うつむいて口篭もる妹。
「心配だから・・・」
何が心配かわからないが、とりあえず怒りは収まったらしい。
私は冷蔵庫を開けて、酔い覚ましのアイソトニック飲料の缶を取り出す。
「ねえ・・・お兄ちゃん」
「なんだ?」
缶を開封してアルコール漬けになっている胃袋に流し込む。
「彼女とえっちした?」
「ぶっ!」
思わず口の中のアクエリアスを吹き出す。
その様子を子悪魔の微笑を浮かべた妹がじっと見つめている。
「さあな」
兄の威厳を保つため思わせぶりな発言でごまかす。本当はまだ手も握っていないのだが・・・。
「へー、教えてくれないんだぁ」
私の心を読もうと瞳を覗き込む。私はあがなう様に視線をそらす。
「私も彼氏作ろうかなぁ。その時は朝帰りしても文句言わないでよ」

兄の私が言うのもなんだが妹はかなり美人だ。
けっしてグラマーではないが、スレンダーでスタイルがいい。
これで身長が高ければモデル事務所がほっとかないだろう。
そういった意味では平凡なルックスの両親と血の繋がりがなくてよかったと思う。

「我が家のお姫様も、やっと恋に目覚めたのか?」
「あら、恋になら目覚めているわよ。ずっと秘密にしているだけ」
「えっ!」
驚いて声を上げる。
確かに妹は今まで彼氏がいないのが不思議なくらいだった。
だけど、そんなそぶりは一度も見せた事はなかった。
「同じ大学のやつか?」
「さあね」
妹の逆襲にあい、うろたえる私。威厳もへったくれもない。
「お兄ちゃんこそどうなの?彼女とは?」
「・・・なんにもないよ。手も握ってない」
あっけなく降参。こうなったら私に勝ち目はない。
「そうなの。ふ〜ん。だらしないわねぇ」
少し、妹の声のトーンがあがる
「お前はどうなんだ?彼氏は・・・」
「そんなものいないわよ。私、恋をしてるとは言ったけど、彼氏がいるなんて一言も言ってないわよ〜」
妹はスカートをたなびかせ、私の目の前でくるっと一回転すると「あっかんべ〜」をした。
「卑怯者っ!」
そう叫ぶ事が、私にできる精一杯の反撃だった。

「ねえっ、お兄ちゃん。今日はいっしょに買い物に行きたいな」
天使のような笑顔である。
妹はほんとにこまったちゃんである。

妹はこまったちゃん

一週間前から付き合いはじめた彼女が初めて我が家にやってきた。
家には妹しかいなかったので兄の権限で退場処分とする事に決定。
「小遣いやるから、どっか出て行かない?」
「イヤッ!めんどくさいし、レポート仕上げなくちゃいけないもん。お兄ちゃんが出て行けば?」
ウチでは兄の権限は無いに等しいらしい。

結局、妹は部屋にこもり、俺達は台所で夕食を作る事になった。
といっても料理自慢の彼女の邪魔になるから俺は座って見守るだけだけど。
慣れない台所に立ち、真新しいエプロン姿でいそいそと料理を作る彼女のうしろ姿をボーっと眺める。
近い将来訪れるかもしれない、新婚生活を想像しながら。
裸にエプロン・・・・・・

「お兄ちゃん!ナニにやけてるのよっ!気持ち悪い」
部屋で大学の課題と格闘しているはずの妹が、いつの間にか背後に立っていた。
足音もたてずに。
こいつは忍者か?
「ばかっ!勉強してるんじゃなかったのか?部屋にいろっ、部屋に!」
邪な妄想をしていた自分をごまかす為に少し語気が強くなる。
「なによっ!咽が渇いたからジュース取りに来ただけなのにっ・・・お兄ちゃんのバカッ!」
ポニーテールの髪の毛を本物のしっぽみたいに激しく振って妹は台所を飛び出した。
十秒後に聞こえた部屋のドアを閉める音の大きさが妹の怒りの大きさと比例関係にあるのは明白だった。

「謝ってきたら?」
しばらくしてうしろ姿の彼女が口を開いた。
「いいよ。・・・ほっとけば」
ああなったら妹はなかなか手におえない。
幼い頃、うちに養女に来たばかりの時はおとなしい素直な子だったのに・・・

結局、気まずい空気の台所で二人きりのディナーをとった俺達は、初めての自宅デートを終えた。

妹と俺だけになった見慣れた我が家は、静かで、そして冷たかった。
「おい、いつまでも怒ってないで早くメシ食べろ。ちゃんとお前の分も残しているから」
部屋の前からドア越しに声をかける。
「いらない」
「ハラへってるんだろ」
「うん」
妹の声から怒りが消えている。
「ならさっさと出て来い。ごちそうだぞ」
「・・・あの人の作った料理なんて食べたくないもん」

しばし沈黙。
「・・・ラーメンでいいか?」
「うん」
おずおずと天の岩戸から出てきた妹は、はにかんだ笑顔を浮かべていた。

妹はほんとにこまったちゃんである。

開く トラックバック(1)

全4ページ

[1] [2] [3] [4]

[ 前のページ ]


.
丸いウォンバット
丸いウォンバット
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

ブログバナー

1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!
話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事