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畿内はいつ訪れても思うのですが、とにかく私が知りうるキーワードだけでも数え切れないほどに満ち溢れ、ある程度テーマを限定してかからないと消化不良を起こしてしまいます。畿内には古代なら古代、中世なら中世、幕末なら幕末、といったように、どこの時代を切りとっても存分な見所があり、もっと言うならば古代なら古代でも「どの事件を中心に見るか」ということまで絞らないと、よほど滞在期間を長くとらなければなりません。例えば宮内庁管轄の陵墓を東北地方内で探してみたところで、山形県の羽黒山にある「蜂子皇子の墓」くらいしか思いあたりませんが、奈良県内を移動していると“これでもか”という程有名な天皇の陵墓が目に付きます。やはり、限られた時間と予算で探索するには、ある程度特定の事件なり人物なりについて考える、というような細かいところまでテーマ設定をする必要があるのかなと思います。もちろん、普通に「世界遺産をまわるんだ」という観光も“あり”ですが、残念ながら私の場合は不器用なので、それをやると熟考の余地もなく移動せざるを得ないために好奇心の空腹感を満たされないか、あるいは逆に情報が多すぎてすぐに容量オーバーになってしまいます。せっかく訪れたならいろいろ見てまわりたいですし、大勢で訪れる場合にはむしろその方がいいのですが、どうもスタンプラリー的な旅になってしまいがちで、少なくとも私個人の旅においてはなるべくそういう選択を避けることにしております。偉そうに言いつつもだいぶスタンプラリー(?)に後ろ髪はひかれますが(笑)。 今回は高速道路のETC深夜割引をフルに利用した、“自家用車での畿内探索”という初の試みを決行致しました。初日、夕方遅くに到着予定だったので本来奈良の宿に直行するつもりでしたが、思ったより早く午後3時30分くらいに大阪市内に到着できましたので、翌日の行程を楽にするためにも今回探索予定地唯一の大阪市内「四天王寺(してんのうじ)」をクリアしておこうと考えました。 今回何故奈良に宿をとったのかと言いますと、これまで、飛行機と宿泊をセットにした格安パッケージを利用して、大阪市内に宿をとることがほとんどだったのですが、そのために散々失敗した経験があるからなのです。全般的に私の旅は公共交通機関では不便なところが多く、基本は自動車による行動が多くなるのですが、大阪市内を拠点に動くと、恐ろしい渋滞にはまり、それはすなわちレンタカーの延長料金が発生してしまうハメにもなります。そうなると、道中そのことが頭から離れず時間ばかり気になって落ち着いて探索できないのです。大阪拠点方針は、夜の行動については不自由しないのですが、目的がそちらではありませんので今回はあえて奈良に拠点を構えました。結局、自家用車だからあまり関係もないのですが・・・。 さて、四天王寺を歩いてみます。まずは、現地で買い求めたリーフレットにある縁起をご覧ください。 ――引用―― 今を去ること千五百年 五三八年に 仏教 が遠く天竺より唐国を経て日本に伝来した 新仏教 仏教 を指示する蘇我氏と日本古来の宗教を推す物部氏の二大豪族の狭間で 弱冠一六歳の聖徳太子は 仏教 を支援し 仏の尖兵である四天王に祈願して戦いに勝利した その喜びに建てられたのが四天王寺である この地は大阪湾の入口に当たり交易の要所として飛鳥京と密接な関係を保ち 且つ外国に対して国威を示すのにも格好の地であった 四天王寺は四箇院制度の下広く一般民衆に手をさしのべ 太子信仰の拠点となると同時に庶民救済の中心地ともなるのである 爾来四天王寺は日本仏教最初の大寺として復興を繰り返し 今日なお創建当時と同じ伽藍配置で多くの庶民に親しまれ 「大阪の仏壇」の名で親しまれている この縁起によれば、四天王寺とは、聖徳太子が四天王に戦勝祈願をし、また、それに勝利をした喜びで建立されたものということです。もちろん、その戦は蘇我氏と物部氏の戦です。あらためて言うまでもないのですが、聖徳太子は仏に祈願したわけですから、縁起に明記はされておりませんが、敵は日本古来の宗教を推す物部氏だったわけです。もちろん、これは歴史の授業で覚えた基本的な話と一緒です。この蘇我氏とは特に「蘇我馬子(うまこ)」、物部氏とは特に「物部守屋(もりや)」のことを指しますが、現地にて、ひとつとても気になることを紹介しておきます。おそらく一般の参拝者はあまり気づかないと思うのですが、この四天王寺境内には、「守屋祠」なる小祠がひっそりと祀られているのです。私が訪れたときには、夕方だったからかも知れませんが、立ち入りが出来ないようになっておりました。 守屋祠
物部守屋を倒すべく祈願をした場所に、物部守屋が祀られているのです。 |
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遠くから大変でしたね。観たいところがテーマごとに集中していれば楽なのですが(笑)切り口が変わればまたプランが変るで
当面のテーマに関係なくても有名なスポットが訪れる史跡の近くにあると行かないともったいなくて
2009/2/27(金) 午後 7:59 [ - ]
それもまた旅の醍醐味ですよね。もともと計画せずに旅に出てしまう私も基本的にはそのクチなのですが、遠方になるほど涙の切捨て(?)との葛藤になります。
なにしろ、かつては宿泊先も決めずに旅に出ておりました。たいがい現地に行けばなんとかなったからです。現在それをあまりやらなくなったのは、ネット予約に比べ割高すぎるということもありますが、なにより街中の公衆電話がめっきり少なくなり、電話帳を探す労力が大きくなったからでしょうか・・・。
いずれ、寄る寄らないの判断は、そのスポットの内容にもよりますよね。そこに行ってしまった場合に長時間を要するものかどうかも判断のポイントになるのでしょうかね。
2009/2/27(金) 午後 11:26