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昨日平成22年2月27日日本時間午後3時34分、南米チリでマグニチュード8.8の巨大地震が発生し、現地の沿岸部には津波による大きな被害も報告されているようです。このマグニチュード8.8という規模は同7.3であった阪神大震災の約700倍に相当するというのですから、驚きです。どうやら日本で最も警戒されている東海地震などをも上回る規模のようで、今、私たち日本人、とりわけ太平洋岸の東北人が警戒しなければならないのは、当然ながら津波です。地球の裏側の話などと油断していてはいけません。過去にこのエリアの地震による津波は三陸地方を直撃しているのです。1960年5月23日の「チリ地震津波」では、その翌朝24日早朝に三陸海岸を襲い、多数の死者行方不明者を出しております。今回はその地震の20分の1とはいえ、それでも阪神大震災の700倍かつ懸念されている東海地震よりも巨大であることも忘れてはいけません。 今回、予測では本日の午後に1メートル前後の高さと捉えられているようですが、この津波は三陸海岸のようなリアス式海岸では入江に入りこむと内陸側に狭くなる地形上、波が集められて急激に高くなります。明治29年の当地の津波では軽く30メートル以上の痕跡も残っているので、ぜひ警戒していただきたいとところです。 波の特性は、深さに比例してスピードが速くなるという類のものであるようで、地球の反対側から日本に向かってくる波はジェット機並みの速度であると言われております。当然浅くなればスピードは鈍るわけですが、その分後続の波がどんどんスローダウンした先着の波にかぶさっていきます。そして波の上部になるほどその部分は深くなるわけで、またスピードが加速されていき、やがて前倒しに倒れます。余談ながら、そこに内陸側から強い逆風が吹くと、いわゆるチューブという形状になり、ハワイのノースショアのそれは、世界のサーファーの間では有名です。 陸奥国と津波は因縁があります。 貞観11年(869)の大津波は、多賀城下を壊滅させました。おそらく冠川(かむりがわ)をさかのぼった海嘯(かいしょう)――ボア:中国の銭塘江(ちぇんたんちゃん)や、ブラジルアマゾン川のポロロッカなどが有名――の仕業でしょう。くりかえしますが、波は水深に比例して加速します。川沿いは要注意なのです。1983年の日本海中部地震で修学旅行か遠足かの子供たちが一気に波に飲み込まれた悲劇もたしかそのようなケースであったと記憶しております。 くれぐれも気をつけましょう。 1960年の津波は、被害をもたらしたチリと志津川――現:南三陸――を友好で結ぶことになりました。
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自然
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