はてノ鹽竈

東北地方から日本史を眺めていきます。

はてノ鹽竈夜話:今ちゃんの珍道中

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 本文とはあまり関係のない旅の暇話を紹介します。
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日本海の夕日

 ここ最近、思いつきで記事を書いているため、大変苦労します。ブログ開設当初は、ほぼ頭の中の構想が固まっていたので、全体を貫く一本の道筋があり、多少横道にそれようとも修正能力が機能していたのですが、今はそれが全くありません。徒然なるままに、などとは言ったものの、おぼろげに直感した何かに向かって先日とりかかってしまった内容は、あまりにも大物すぎ、ちょっと消化不良を起こしております。
 このままでは、しばらく記事を書けなさそうなので、久々に気軽な“夜話”に逃げようと思います。

 ここ最近、高速道路1000円のおかげもあって、かつて行こうと思わなかった遠方まで出向くことも多くなってきました。仙台から西日本に行く際は北陸路を経由することが最も自然なのですが、そこであらためて古代以前は日本海側の方が大陸や大和朝廷に近い先進地域だったに違いない、と思ったりもしております。
 ところで、私は、わりと日本海の夕日には恵まれます。
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 地元の海――太平洋――で日の出を見ようとしても、過去ほとんど失敗している私は、いよいよ日本海を愛してしまいそうです。
 北陸自動車道のサービスエリアには、夕日を堪能させようという粋な演出をしているところなどもあり、特に金沢市近郊の徳光PA(だったかな?)は施設も巨大で素晴らしいものがあります。
 関西方面の帰路、仙台にその日のウチに到着しようとすると、いい具合でこのPA付近を走行している事が多いのです。
 この日の私もやはりそうでした。ふと気がつけば、トイレの窓には素晴らしい絶景が広がっておりました。
 おお、これは!
 私は思わずデジカメのシャッターを切りまくりました。
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・・・・・。

他のお客様が入ってきて我に返りました。
よく考えてみたら、私は“変態”と紙一重だったのでした。

定宿への憧れ

 皆様は定宿なるものをお持ちでしょうか。
 幕末、坂本竜馬が京都伏見の寺田屋を定宿にしていたように、あるいは『ツインピークス』のクーパー捜査官があたかも我が家のように地方のホテルを拠点にしていたように、あのような世界に強い憧れは常に持ち続けております。
 しかし、私はそのようなひいきの宿を特に持ち合わせておりません。
 まず、一人旅の場合、東北地方内であれば基本的に日帰りを決行してしまいます。それでも日帰りがきつい状態になる場合もあります。かつては、翌日に問題がなければ、あたかもスーパーマン(スッパマン?)のように、訪れた見知らぬ町の電話ボックスを見付けては電話帳から宿を探し出したりもしたものです。
 ところが、携帯電話が普及した昨今、その電話ボックス自体がめっきり少なくなってしまいました。よって、今ではそのような無計画な行動はかなり博打に近いものとなりました。
 ここ数年ちょこちょこ決行している「畿内探索」については、とても日帰りなどは出来ませんので、さすがの私にも計画性が出て参ります。
 たいていは、飛行機往復に宿がセットになっている格安プランを利用するのですが、なにしろ、普通、あまり観光地とは言えないような場所を“好んで”散策する私の場合、原則車での行動となりますので、大都会大阪を拠点にするのは殺人的な渋滞に巻き込まれるため、あまり得策ではないのです。
 そこで、前回の畿内探索では、過去初めて奈良市内に宿をとることにしました。これまで奈良を避けていたのは、なんとなくビジネスホテルが多い大阪に比べ、高額な宿泊料金の観光旅館が多いのではないか、という勝手な思い込みがあったからです。
 それにしてもインターネットとは便利です。最近ではネット予約ならではの割り引きなどもあるようで、とにかく格安のものを探しました。ただし、以前あまりに安さばかりを追及したがために極めて不快な宿にあたってしまった経験もあり、そこそこ設備状況なども意識しました。
 すると、ありました。
 一泊3000円台のキャンペーン価格の部屋です。設備状況を見る限り、想定できるものについては“完備”と言ってもいいような掘り出し物でした。話しがうますぎる気もしましたが、キャンペーン価格だから、とさほどに疑いもせず、予約したのでした。
 興福寺にほど近いそのホテルは、到着してみると少々異質な感じがしました。
 まず、フロントでチェックインする際、そのフロントは、カウンターというよりは窓口といった感じで、あたかもパチンコの両替所のような、いや、相手の顔も見えないのでそれ以上の隔絶感がありました。わずかに『トムとジェリー』のジェリーの住居(?)に至るかのような小さな開口部を通して部屋カギのやりとりなどを済ませました。
 (なにやらいぶかしい・・・。)
 そう思いつつ、指定された部屋に入ると唖然としました。
 設備は確かに完璧でした。
 いや、予想をはるかに超えた豪華設備の部屋でした。
 しかし・・・秀吉の黄金の茶室を彷彿とさせる成金趣味な部屋に、ガラス張りの広々とした浴室・・・。このホテルは・・・・。
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 私は何か手続きを誤ってしまったのでしょうか・・・。
 いや、この世知辛い時代での経営側の生き残り戦略なのでしょう。心なしか経営者を応援したくなります。
 とは言え、貧乏学生が「青春18切符」などを駆使してこのテの宿を利用するのであれば、ある種の微笑ましさもあるのですが、中年男が一人でこのテの宿に泊るというのは、あまり美しい絵とは言えず、一歩間違うと、通報すらされかねません。
 心なしか、こそこそ出入している自分に気付くのでした・・・。

 小心者の私は、とてもここを定宿にする勇気など沸き起こらなかったのでした。

危険遊園地

 9世紀の東北地方では天災地変が相次ぎ、その度ごとにあちこちの神社が朝廷から位階を上げられていきました。
 朝廷が恐れていたものは何か?を考えるため、数年前、位階が挙げられた神社の一つ、山形県鶴岡市湯田川にある「由豆佐賣(ゆずさひめ)神社」の周辺調査をしたことがあります。
 その日、庄内地方は各地で洪水が起きるほどのゲリラ豪雨でした。
 そのような悪天候の中強行的に行動を起こしたことに、しばらく後悔の念が離れませんでしたが、由豆佐賣神社周辺の温泉街――湯田川温泉――は雨天なりにも実に風情のある町並みで、ささやかながら癒やされました。
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 それでも私の頭の中は、未知の情報を発掘するシフトになっており、とにかく見るもの全てに裏を考えながら歩いていたようでした。
 そのとき、私の目に衝撃的な文字が飛び込んでまいりました。

 「危険遊園地」

 たしかにそう書いてあります。
 あたかも楳図かずおさんの漫画に出てきそうな、そのあまりにおどろおどろしい響きに、私はしばし真の意味を分析できませんでした。

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 思考というものは、深くのめりこむと日常の極めて単純なものにまでエラーを引き起こす特性があるようです。

象潟の老婆

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 おけさおばこライン――新潟・秋田間の国道7号――全般に言えることですが、私はこのエリア独特の黒光りする瓦屋根の町並みと海のコントラストがたまらなく好きなのです。
 この地の屋根が黒いのは、豪雪地帯ならではの知恵のようです。太陽熱を吸収した黒屋根は雪が残りにくいのだと聞きます。

 先日しばし秋田県象潟(きさかた)の町を散策してみました。この日は快晴で、あまり出会えない鳥海山ともしっかり出会えました。

象潟町内から鳥海山を望む
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 私は昔から庄内地方――象潟は庄内ではありません念のため――の風景が好きで、思い立つとしょっちゅう訪れるのですが、どうも鳥海山には嫌われているようで、何故か雲に隠れていることが多いのです。この日も午前中はそうでしたが、よく晴れ渡った日でも鳥海山の頭にだけは笠雲がかかって隠れてしまっていることが多いのです。地元の人によると、鳥海山の頭に笠雲がかかっている場合は翌日に雨が降るのだそうです。そういったローカルな天気予報を聞くと、この山がいかに生活に密着したものであったのかを思い知らされます。
 ちなみに、月山はいつも機嫌よく出迎えてくれます。登山のときなどは下界が雨にもかかわらず頂上は晴天でした。しかしながら“死の山”から歓迎されるのも複雑な気持ちです。“お迎え”が近いのでしょうか。ウチのカメさんに竜宮城行きを頼んでおかなければなりません(笑)。

 象潟の町を車で徘徊中、陸奥国松島で悲嘆にくれながらも健気にせんべい――後世「松島こうれん」と呼ばれることとなる名物せんべい――を焼き続けた「紅蓮(こうれん)尼」の生誕地を見つけました。ファザードランプを点滅させ、下車して付近をうろうろしていると、ヤクルトレディーのような小型のカート(?)を引き回す老婆が路上駐車の私の車をじっと注視しておりました。邪魔だったのかと思い、
「すみません」
と謝って車を移動させようとすると、なにやら実に流暢(りゅうちょう)かつネイティブな出羽言葉で話しかけられました。私もプレーンな東北人ですが、陸奥言葉と出羽言葉ではだいぶ異なります。最初は何を言っているのかわからず、思わず私の脳内に♪アイマネイリアン、アイマリーゲーエイリアン♪と、スティングの哀愁漂う歌声が駆け巡りました。
 なにやら○千円という金額を叫んでいることに気付きました。反則金の話かと思い動揺していたのか、この人はこのような姿をしてもしや婦警さんなのだろうか、といささか冷静さを欠いた思考状態でいると、
「宮城?」
と聞こえました。ナンバーを見たのでしょう。
 「・・・はい、そうですが・・・」
 「ババヘラエース買ってげ」
 「は?」
 思い出しました。
 そういえばこのテのお婆さんとは、同じ秋田県の角館(かくのだて)でも遭遇したことがありました。秋田の名物アイスクリーム「ババヘラアイス」の婆さんだったのです。もちろん同一人物ではないでしょうが(笑)。象潟にもいらっしゃったのですね。
 それにしても○千円は高すぎます。聞き違いだったのでしょうか。
 ところが、そうでもありませんでした。どうやらひとまとめでお土産に買っていってくださいと言っていたようです。もしかしたら先ほど「宮城(みやぎ)」と聞こえたのもひょっとしたら「土産(みやげ)」と言っていたのかもしれません。
 そうとわかればこの会話を楽しみたいものです。他所者(よそもの)の私に微塵も媚びることなく、堂々たるネイティブな地元言葉で話しかけてくださった老婆・・・。敬意を表して、通じるかどうかわかりませんが、失礼のないよう持てる語学力をフルに発揮して私なりの最高な陸奥言葉――仙台弁――で応えることにしました。
 「だれ、溶げすぺや(何をおっしゃいますか、溶けてしまうではないですか)」
すると彼女は、
 「三時間は溶げね、でーじょーぶだ(三時間は溶けませんから大丈夫ですよ)」
どうやら通じたようです。
 「三時間ではけんねす(三時間では帰りませんよ)」
そう言って笑顔で手を横に振るとあきらめてくれたのでした。

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