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原子力船「むつ」と言えば、ある程度の年齢の人は覚えているかもしれない。
現在は博物館になっている。
下北半島は原子力半島とも言われ、原子力に関する施設がいくつかある。六ヶ所村、東通村、大間町、そしてむつ市も原子力関連の施設を誘致しようとしている。
これに関しての賛否は、身内にも仕事をしている人がいるし、教え子にも関連企業などにいるので、否定的はことはあまり言えない。もっとも風力発電にも力を入れているので、原子力半島というより、エネルギー半島と読んでほしい部分もあるが。
もし原子力関係の施設が下北になかったとしたら、この地域の経済はどうなってしまったのだろうかと思う部分もある。昔から陸の孤島と言われていた地域だから、更に過疎的な地域になってしまっただろうと思う。そういうことで原子力のおかげで、ある程度持ちこたえているのである。ただし、大きな危険性をはらんでいることも間違いないが。
平成の大合併により、むつ市に川内町、大畑町、脇野沢村が合併して、ちょっと大きなむつ市になった。上記に書いた原子力施設のある町村は合併しなかった。もっともである。当分は原子力のおかげで、経済が潤うのである。だから合併などしたくない。これは学校にいてもわかる。原子力の施設がある町村での教材費予算は高いのである。だから、おそらく校長なども「あまり無駄遣いするな!」としつこく言わないようだ。実は私が勤務した学校はすべて現在のむつ市である。しかも上記した川内、大畑、脇野沢すべてに勤務していた。印刷も「裏表印刷!」としつこく言われた。生徒が30人いたら、きっかり30人分だけ印刷しろ!ということも言われた。本当はちょっと余分に印刷したいのだが、無駄を徹底的に省かないと財政が苦しくなるのである。
さて、むつ市の話しである、
むつ市の人口は7万人弱という都市である。
これっと言った大きな産業はないが、戦前、海軍の拠点が置かれた場所であり、現在では海上自衛隊の重要な地点になっている。だから標準語を話す人もけっこういる。
中心街は、他の青森県内の市同様に、だんだんと廃れてきている。ショッピングセンターなどが郊外にできるとそちらの方にお客が移動することもあるし、マイカーが当たり前の時代で、2時間もかかるが、青森方面や八戸方面に、ちょっとドライブ気分で買い物やらレジャーに出かけることもできる。
観光地としてはこれからだと思うが、恐山やいくつか有名な温泉、景勝地もあり、問題はその間の移動がものすごく時間がかかるということである。下北半島はまさかりのような形をしていて、そこはほとんど山なのである。ゴルフやスキー場などのレジャー施設を作ろうという話もあったが、環境破壊にもつながるということでご破算になったという例もあり、自然を大切にしたいという気持ちは強いと思う。
住めばどこも都である。私も現在のむつ市のエリアに17年住んだ。
最初は大学時代の東京生活からの移動だったので、ものすごく寂しさを感じたし、同じ青森県人としても下北半島はあまり住みたくない気持ちが正直言ってある。
でも、すぐに慣れた。美味しい海鮮があり、楽しい仲間ができ、生徒にも保護者にも支えられた。
またこの地へ帰るかどうかはわからないが、住めば都である。元の生活に戻るだけなのである。
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