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なぜ、多くの香港人が日本語に興味を持ているのか。
当然のことながら、日本語を取得することで、より多くの可能性を持つことができる。
香港には日本企業もたくさんあり、日本語が話せるというだけで、就職の大きなポイントになるであろう。しかも収入はだいぶよくなる。もっともこれは日系企業に限られたことではなく、多くの欧米企業においてもそうである。広東語だけを話せるよりも多くの外国語を使いこなせることで、経済面でも大きな利点となるのである。
日本の場合は必ずしも外国語を使いこなせると有利とは限らないが、多くの外国企業を抱える香港ならではのことかもしれない。
ただ、自分の将来のために日本語を取得していこうと思っている人は意外と少ないのである。なぜ日本語を勉強するのかと尋ねれば、多くの日本語学習者はこう答えるだろう。
「日本の文化に触れてみたい。」「日本のアニメや芸能界に興味がある。」「日本に旅行するときに便利だから。」などなどである。
香港には様々な日本文化が浸透している。夕方のテレビ番組を見ても、ほとんどが日本のアニメ番組である。日本の食べ物も街中にあふれている。専門店まである。そして芸能関係も日本のものにかなり重点を置いている部分もある。
そして何よりも語学を学習することに対しての抵抗を日本人ほど感じないところが香港にはある。
気軽に勉強する人が多いのである。
近年、日本でも英語はもちろん外国語を勉強する人が増えてきているが、日常的に広東語と英語、それから北京語を使っている環境において、日本語も気軽に勉強できるということなのだろう。街中に日本語の勉強の教材となるものがあるし、日本人も多く住んでいる。日本語学校で学んだことをすぐに活かせることもできるのである。日本(特に地方)で英語に触れるより、香港で日本語に触れる機会が多いのである。
行政府の政策と相反するかのように、これからも日本語に対する興味が高まると予想されるが、それは日本語取得ばかりでなく、他の外国語についても言えることであり、5ヶ国語くらいを自由自在に使うことで、自分たちは国際人だということを自負できるのであろう。
日本人が一番苦手な部分である。日本語だけで十分生活できる環境にあって、英語教育も様々な問題点を抱えている。ときどき何のために英語を勉強するの?と生徒から質問される。それは必要性を感じていないからだと思う。その深層心理の中には、日本はもう世界のトップクラスの国だから、他の国に学ぶことは何もない、といった雰囲気が存在し、それを無意識に感じているためであろう。
日本の企業がもっと外国との交流を持っていくとなれば、これから外国語に対する興味も高まってくると思われるし、このことは日本の地方においてとても難しいことであるが、どの市町村、都道府県も国際交流には力を入れてきている。本当の国際交流や国際人としての認識が全体に広まっていけば、外国語に対する興味関心も高まり、日本の語学教育もよりいっそうレベルの高いものになるのではないかと思うのである。
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