まさの劇場人日記

オペラの音楽スタッフの日常を綴ります

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トリスタンの2幕を聴いていて、和声進行がシューマンによく似てるなあ
と思う箇所がいくつかあります。で、なんだかシューマンが聴きたくなって
久々にいくつか聴いてみました。しかも後期のちょっとマイナー路線。

コンチェルトシュトゥック op.86は4本のホルンとオーケストラの為に書かれた
曲、音域外の音が出てくることで有名なこの曲はやはり1st Hornに注目して
聴いてしまいますね。美しいhigh Aが決まるとなんともいえぬうれしさが
こみ上げてきます。しかし大切なのはそれだけではありません。
4本のホルンのハーモニー感が大事、やはりホルンという楽器の特性でしょうね、
4本がばっちりハモった時の気持ちよさは他の楽器では味わえないものでしょう。
そしてこの曲のハーモニーがなかなか面白い!特に開始部分はF-dur二度の第一転回型
から始まりますし、主要部の始まりは四度の第一転回型です。全体の進行を
追って行くとなかなか興味深いものがあります。

お次は同じコンチェルトシュトゥックのタイトルで呼ばれることのある
作品92のIntroduction and Allegro appassionato ピアノとオケのための作品。
曲の中程にピアノの両手の8分音符でチャカチャカ弾く音型(わからないな…これじゃ)
が印象的ですが、その再現部分、当然1度目と同じトニックで来るかと思いきや
ドッペルドミナント7の和音の2転根音省略(G durでいえばe-g-cis)が鳴ります。
こういう意表をついた展開はなかなか遊び心があって興味深いところです。

最後はIntro And Allegro Op. 134です。とにかく山田耕筰の「赤とんぼ」に
聞こえてなりません!!

考えてみればシューマンとワーグナーは同世代、生年も3年しか違いません
(シューマン1810年生、ワーグナー1813年生)。シューマン夫人となるクララが、
ワーグナーの交響曲ハ長調のライプツィッヒ初演を聴いてシューマンにあてて
書いた手紙が残っているそうですが、そこでクララは先を越されてしまった
交響曲の分野でワーグナーに負けないようにと書いているんです(つまり
シューマンの交響曲はワーグナーよりあとということ!)。ですから
直接の接点があったかはわかりませんが、お互い影響し合っていたことは十分
考えられますし似ている部分があるのは頷けます。
ところで、ワーグナーの作品だけを集中して勉強していると
周りに気が向かない危険性があるんです。当然ワーグナーも同時代の
また先達の影響を受けているわけで、そのあたりも気にかけていなければと
思いました。


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