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相変わらず、古いテープの選別を続けています。
繰り返しになりますが、米国スコッチは「ベタつき」には出会いません。まず、箱とリールで判断します。国産スコッチはとりあえず手を出しません。テープレコーダにかけて巻き戻しを始め、軽く動き出せばまず安心です。「ベタつき」が始まっているテープは貼り付きでテンションが違うのか、ゆっくりとしか巻き戻せません。順方向の15IPSより遅く回ります。
最近、別のトライを始めました。上記の巻き戻しがゆっくりとしか動かない「ベタつき」テープを、順方向で再生状態でゆっくりと巻き上げたらどうだろうかと考えました。貼り付いたテープをテンションをかけて剥いでいく気持ちです。まだ2本しか試していないのですが、この方法だとバインダが大きく剥げ落ちる現象は起きていません。ただ、一本目は、最後(録音開始部分)に付けられていたリーダーテープをつないでいたスプライシングテープの糊が染み出していたようで、これがバインダの一部を剥いでしまいました。しかし、他の部分は一応、分離できた様です。
昨日、2本目のテープにトライしました。国産スコッチの207かと思われるテープです。まず、巻き戻しを試しましたが、予想通り、ゆっくりとしか回りません。すぐに中止して、順方向でPLAY状態で巻きあげます。15分ほど進んだ処で停止します。テープを調べると、磁性面側に剥ぎ取られた「ベタつき」が塊になって貼り付いています。軽く綿棒でこすってみると、大部分が落ちますが、少し磁性面にこびりついて残っています。どうしようかなと思いましたが、テープ走行系のクリーニングに使用しているAMERICAN RECORDER TECHNOLOGIES の S−721Hを綿棒につけ、軽くこすると比較的簡単に取れました。ヘッドも汚れているので、同時にクリーニングします。またテープをスタートすると、また10分位で停止し、やはりテープとヘッドをクリーニング、これを3回ほど繰り返すと、無事(?)貼り付いたテープを1回、全部はがす事ができました。磁性面側についている「ベタつき」を再生ヘッドを含む走行系で擦り取った事になります。リールをかけ替え、走行系をクリーニングし、再生してみると音は出ましたがフラフラと不安定です。35μのテープなのでのびたかと思いましたが、ピンチ・ローラをクリーニングしていなかった事を思い出し、やはりS−721Hでクリーニング。再度、再生すると今度は安定したしっかりとした音が出ました。ピンチ・ローラーがスリップしていた様です。
今回は、途中で停止する事もなく、安定して再生ができました。巻き戻しも高速でできます。ヘッドはまだ多少汚れていたので、再び走行系の全クリーニング。この再生、巻き戻し、クリーニングを2回繰り返すと走行系を汚す事もなく、しかも素晴らしい音が再生される様になりました。
オトマール・スイトナー指揮ドレスデン・シュターツカペレの「シュトラウス・コンサート」。「美しく青きドナウ」から始まり「ラデツキ―行進曲」で終わる45分のプログラムでした。通常のオーケストラの楽器だけではなく、ウィンド・マシン、汽笛、ドラム、ベル等が活躍する「オーディオ・マニア好み」のプログラムです。低弦の刻む快いリズムの上で様々な楽器が安定してきれいに聞こえる素晴らしい録音でした。ヘッドフォンで作業していたのですが、つい聞き惚れてしまいました。35ミクロン・テープのためか、転写が少し長めにかかっていましたが、全く気になりませんでした。ここまで再生できれば上出来です。
一晩おいて、また貼り付いていないかと、今日もう一度再生してみましたが、巻き戻し、再生とも問題はなく、走行系の汚れもありませんでした。いつまでこの状態を保てるかがわかりませんが、少なくともDATなど他のメディアにコピーしてコンテンツを保護する事は可能な状態にできました。
このやり方は、以前書いたアメリカのVidiPaxと言う会社の布で拭きあげる方式と似ています。問題は、テープ・レコーダーにとっては過酷な条件となっているのではないかと思われる事です。再生ヘッド、ピンチ・ローラー等の走行系はヤスリで研がれている様な状態になっている可能性があります。今後、繰り返したくはありません。別の不要なトランスポートを流用して「拭きあげマシン」を作るのが良いかも知れません。
工夫してみたいと思います。
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