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予告したとおり、このブログは、ライブドアブログに引っ越しました。

http://blog.livedoor.jp/masami_hadama/

皆さんには、ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
引越しにあたっては、皆さんから、これまでにいただいた質問のまとめもしてみました。
参考にしてください。

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移行作業

Yahooのブログが、あまりにも出来が悪いので、明日あたり、ライブドアブログに移転しようと計画しております。
ふと気づくと、私の高校の先輩である孫さんのところから、後輩の堀江さんのところに引越しをすることになるわけですが、つくづく、わが母校はアクの強い人が多いなあと思うしだいです。

なお、移行作業のため、本日は、会社法の記事はお休みさせていただきます。
移転作業が終了したら、正式にこのブログでお知らせしますね。

ところで、今日は、カリスマ弁護士のI先生と一緒に鍋をつつきながら、企業買収の防衛策などの話でもりあがって、11時過ぎに帰ってきました。
私が酔っ払って
「そろそろ検事にも飽きてきたら、今の給料の20%増し+美人秘書ということで、先生のところで雇ってもらえますか?」
と言ったところ、I先生から
「葉玉さん、自分の秘書は美人じゃないほうがいいです。隣の弁護士の秘書が美人であることが重要なのです。」
と教えていただきました。
I先生、実務に根ざした貴重なアドバイスありがとうございました。
心にとどめておきます。

YOHさんから「預合いは、払込みとして有効」という私たちの見解について、ご質問を受けました。

私は、「これを見たら、みんなビックリするだろうなあ。」と思っていましたので、YOHさんの驚きを見て、わが意を得たりと喜んでいます。

さて、現在の通説的見解は、
1 預合いによる払込みは無効である。
2 払込取扱機関が保管証明を出した場合には、会社に対して金銭の支払い義務を負う。
3 払込取扱機関が会社に対して支払いをしたら、払込取扱機関は、会社の有していた引受人に対する払込請求権について代位する。
というものです。

 私達は、このような通説を知りつつも、あえて、預合い(ここでは、13問で定義したように、発起人等が払込取扱機関から借財し、借入金を払込みにあて、借財を弁済するまではその預金を引き出さないことを払込取扱機関と約束する場合を想定します)は有効であると書きましたが、それは、現在の通説では、どうにも会社法の設立の制度とうまくかみ合わないからです。

まず、現行法の下における通説は、預合いによる払込みを無効とすることで、発起人に引受・払込担保責任を負わせ、それにより、資本充実の原則を実現し、会社債権者を保護しようとしているのですが、会社法は、引受・払込担保責任が廃止されましたので、払込を無効としても、資本充実が図られるわけではなありません。

会社法の下で、預合いによる払込みを無効とするということは、
1 預合いをした発起人は、設立により、設立時発行株式を引き受ける権利を失い、会社に対する払込義務が消滅する。
2 払込取扱機関が、保管証明責任を果たしたとしても、払込みが無効なので、払込取扱機関から取得した金銭を「払込価額」と評価することはできず、その金銭をどのような性質のものとして取り扱うのか、法律上、会計上、非常に難しい問題が生ずる。
3 払込みは無効なので、預合いをした発起人に株式を発行することができない。仮に株式が発行された場合には、その株式の効力と帰属について、難しい問題が生ずる。
4 1で述べたように設立と同時に会社の発起人に対する払込請求権は消滅するので、払込取扱機関が当該払込請求権を代位することもできず、払込取扱機関と発起人の調整について、現行商法と異なる手法を用いる必要がある。
4 発起人が払込未了で失権したのだから、設立無効原因が生ずる。
5 発起設立の場合、払込みが無効だとすると、別段預金に出資払込金という名目のお金があるにもかかわらず、それは発起人の個人の財産ということになるから、その別段預金を会社の預金に振り替えることもできなければ、会社債権者が差し押さえることも一切できない。
6 通常、会社は、預合いによる払込みを前提に資本金を計上しているが、払込みが無効である以上、資本金が過大に計上されていることになり、資本金の額を訂正しなければならない(資本金の減少ではないので、債権者保護手続もない。)
という結果となります。預合いによる払込みを無効とすることに、何か良いことが一つでもあるのでしょうか?

逆に、私たちの考えのように預合いによる払込みを有効とすれば、発起人に対する株式発行に瑕疵はなく、その払込金相当額の資本金を計上することができ、設立無効にもならず、払込取扱銀行に保管証明責任を履行させること等により、会社債権者が害されることもありません。
 結局、払込取扱機関が、無担保で発起人にお金を貸しただけという話になるわけです。
 64条2項は、払込取扱機関が「前条第一項の規定により払い込まれた金銭の返還に関する制限」を会社に対抗することができないという規定であり、払込みが有効である(すなわち、会社の払込取扱機関に対する返還請求権が存在する)という前提に立って、払込取扱機関の抗弁の主張を制限するものと解釈すべきだと思います。

このほか、「預合いの方式として、全く払込みがないにもかかわらず、払込取扱機関が保管証明を出した場合にはどうか」「払込取扱機関が、成立前に発起人に払い戻しをしたにもかかわらず、保管証明を出した場合にはどうか」などという論点もあるのですが、それはまた気が向いたときにお話しするとして、今日のところは、「預合いによる払込は、無効である」という通説の見解が、会社法のもとでは、相当不都合な部分があるということを理解していただきたいと思います。

資本充実の原則

 今晩は,ボジョレーヌーボーを2本開けてしまい,頭のねじが3本ほど緩んでいるので,あまり頭を使わない8問の「資本三原則」のうち,資本充実の原則について話します。

 会社法の勉強をはじめると,資本原則を習って,それがすごく大事なことのように教えられます。そして,「資本の充実」の本当の意味もわからないまま,「資本の充実っていうのは債権者保護のために絶対必要だ」と思いこむようになるのです。
 このような状態になることを,私は「資本教に入信した」と表現しております(笑)。
 私は,資本金が,現実の世の中で,債権者保護に役にたっている場面をこの目で見たことがないので,資本教には入信しておらず,詐害行為取消権の特則という程度に考えています。
 
 さて,そういうちょっと冷めた目で,資本充実の原則(資本金の額に相当する財産が現実に会社に拠出されなければならないという原則)を見てみましょう。

 以前もお話ししましたが,資本充実の原則は,大昔に存在した「定款で資本金を定め,その資本金に見合う株式を発行しなければならないという法制」では,その位置づけは明確でした。
 定款で資本金を定めるという点が資本確定の原則で,その資本金に見合うだけの株式について引受人を見つけ,払込みをさせて,株式を発行するのが資本充実の原則です。
 ところが,授権資本制の採用により,資本確定の原則が放棄されると,資本充実の原則がとたんに不明確になってしまいました。
 現行商法では,株式の発行価額の総額が資本金となるわけですから,素直に考えれば,「株式の発行→資本金」という流れなのに,資本充実の原則は「資本金→株式の発行」という逆の流れの説明だから分かりにくいのは当然です。
 ここで,「資本充実の原則は,なくなったよ」とか「変わったよ」とか言ってくれたらよかったのですが,そうもいかず,一時期の商法では,「設立時に発行する株式総数」を定款で定め,かつ,一株の発行価額を5万円以上とする難しい法制度を採ることにより,資本充実の原則があるということになっていました。
 「設立時発行株式総数×5万円を計算すれば,資本金の原則的金額がでるから,定款から資本金の最低額が決まっているということができる」
→それに見合うだけの数の株式を発行しなければならない。
→その株式の発行にあたっては,払込みがされなければならない。
という感じの説明ですね。

 でも,冷静に考えてみると,定款で設立時発行株式総数を定め,その引受けや払込みを強制しているだけであり,別に「資本金」を表に出す必要はないのです。おまけに,発行価額が5万円以上でなければならないという制限が廃止されてしまいましたから,現行法では,定款からは資本金がいくらになるか,ちっとも読み取れなくなっているのです(最低資本金制度によってなんとか最低額だけは分かりますが)。
 それなのに,従来の資本充実の原則の定義のままで,条文を説明しようとするから,初学者は,資本確定の原則とごっちゃになったり,理解困難になったりするわけですよ。

 しかも,多くの本で,引受人に対して,現実の払込みをさせることを「資本充実」だと言いきってしまうので,いよいよ資本充実の意味が分からなくなります。
 現実の払込みをしなくても,会社が引受人に対して払込請求権をもっていれば,会社の債権者は困りません。会社の資産が,現金なのか,債権なのかの違いに過ぎないわけです。そりゃあ,債権は債務者の資力によって価値がかわるのですが,一旦,払込みをした後,会社はそれを貸し付けることだってできるわけですから,現金か債権かにこだわる実益は何もないのです。
 実際,現行商法では,引受人が払込をしないと,発起人等が払込担保責任を負うわけですが,それだって発起人等に対する債権にすぎないわけで,「現実に払い込まないと資本充実を害する」というのは,なんか,おかしな話なのです。
 引受人が,現実の払込みをしなければならないのは,株主の責任について間接性を確保するための方策に過ぎず,資本充実の原則とは関係ないという方がよほどわかりやすいと思いませんか。
 
 それから,引受・払込担保責任についても,本の12問で書いたような理由で,会社法では廃止され,今や,従来の資本充実の原則は見る影もありません。

 よく考えてください。資本金が増加すればするだけ,剰余金の配当を制限することができるのですから,配当制限という機能だけ見れば,出資された財産の額にかかわりなく,資本金は大きければ大きいほど,債権者に有利なのです。

 しかし,資本金には,登記を通じて,一般人に対し,「この会社は,一旦は,資本金の額に相当する財産が出資されたんだよ(今は,減っているかもしれないけどね)」とアピールする効果があるので,その効果を確保する必要もあるわけです(でも,ここで保護されるのは,現在の会社の資産に対する信頼ではなく,過去の出資に対する信頼にすぎないんですよね。)

 そこで,どんな法制度を整えれば,その効果を確保することができるかを考えると,皆さんもすぐに「出資された財産の額が資本金の額になる」というルールさえ作れば必要十分だということに気がついていただけるのではないでしょうか。

 というわけで,本では,以上の理解を前提に,資本充実の原則を従来の意味から変容させて,まだ資本充実の原則はあると説明しています。
 ただ,ここまで来てしまうと「それって条文をそのまま説明しているだけで,「資本充実の原則」なんて言わなくてもいいんんじゃないか」という疑問も生ずるでしょう。まあ,そうなんですよ。「廃止」と言おうが,「変容」と言おうが,説明としてわかりやすいのは何かってだけで,実は大した問題じゃないんですね。

 ここらへんは,新会社法100問の著者でもある郡谷さんと岩崎さんが,商事法務の特別解説で書いているので,それを読んでもらいたいところですが,その特別解説は,レイザーラモンHG並に過激なので(会社法100問の答案より過激です),純真な受験生が影響を受けるとまずいかも。

発起人の権限

新・会社法100問が発売になったので,読者の皆さんが100問の中で「あれっ?」と思うようなところを補足していきましょう。

今日は,15問の「発起人の権限」についてです。

この問題の中で,私は,会社の設立のために必要な行為について,定款で定めた設立費用の範囲内であれば,発起人の権限に含まれるという大審院の判例の立場を採りました。

実は,この見解は,学者で支持してくださる方はいないのではないかと思われるような少数説であり,裏話をすれば,この問題の作成者は,最初,別の説で原稿をあげてきました。

そこで,私は,「実務家として,本当に,大審院の判例は死んだと言いきれるのか」と考えてみたのです。

この判例に対する批判として,最も代表的なものは,28条4号の設立費用は,個々の債務を特定せずに,総額で定款に記載されるため,設立費用債務の総額が,定款の額を超える場合に,どの行為に基づく債務が会社に帰属するかを特定することができないという点です。

しかし,本にも書きましたが,例えば,「100万円以内なら,僕のツケで買物してきていいよ。」というように,総額で代理権を制限することは頻繁に行われており,その場合,時系列ごとに売買代金を合算していき,一つ一つの行為について有権代理かどうかを判断しますから,判例批判は,必ずしも的を射ていないように思います。

また,本には書きませんでしたが,私は,「会社の設立を直接の目的とする行為」と「財産引受け」を発起人の権限としながら,その両者の中間的な行為である「会社の設立のために必要な行為」だけを発起人の権限から外すという見解は,不自然だと思います。
 むしろ,判例の見解の方が,発起人が拠出した費用の求償の範囲と,発起人の権限を一致させるという意味で,28条の趣旨に合致する合理的な見解ではないでしょうか。

そして,ここからが今日のキモなんですが・・
発起設立における払込保管証明書の制度が廃止されたことは,発起人の権限についての判例の見解を補強する意味を持っている。
と思うのです。

 現行商法では,発起設立も募集設立も,設立登記に払込保管証明書が要求されることから,設立登記までは,払込取扱銀行から,払込金を引き下ろすことができません。
 このことは,設立中の会社が設立に必要な行為や財産引受け等に際して,契約の相手方にお金を払わなければならないときは,とりあえず発起人が立替払いをするのが原則であるということを意味します。
 設立中の会社は,権利能力なき社団なので,一見,いろんなことができて,お金も沢山持たせることができそうに見えるのですが,実は,その財産の大部分は,払込取扱銀行に保管されていますし,しかも,発起人の権限が「会社の設立を直接の目的とする行為」等に限定されているとすれば,設立中の会社が現金を借り入れたりすることもできないので,設立中の会社に実質的に帰属する現金で費用を支払うということはできず,通常は,発起人(又は発起人組合)が自腹を切らざるをえません。
 すなわち,現行商法では,設立中の会社が実質的に所有する金銭で設立に必要な費用を払うというシチュエーションは考える必要はなく,発起人の権限については,発起人が自腹で未払わなかったときに,その債務を設立後の会社に効果を帰属させることができるかという議論に終始していたのです。。

 ところが,会社法では,発起設立における払込保管証明書の制度が廃止されたため,発起設立の場合には,発起人が,設立前に,払込取扱銀行から払込金を引き下ろし,そのお金を会社のために使用することが可能になりました。
 さて,発起人が払込取扱銀行から引き下ろしてきたお金は,発起人個人のお金ではなく,設立中の会社が実質的に所有する金銭であり,設立後は当然に会社の財産となるお金です。
 したがって,発起人が,このお金を利用するためには,それが発起人の権限の範囲内でなければなりません。ここで,発起人の権限について,「設立中の会社が実質的に所有する現金を設立費用の支払いにあてることができるか」という文脈で論ずる必要がでてきたわけです。

 もし,発起人の権限が「会社の設立を直接の目的とする行為」等に限定されているという見解を採れば,そのお金を設立に必要な行為の支払いに充てることができず,発起人としては,目の前に会社のお金があるのに,わざわざ自腹を切って,設立後に会社に求償しなければならないということになってしまいます。
 このような硬直的な結論は,発起設立における払込保管証明制度を廃止した意義を没却することになるでしょう。
 ですから,私は,発起人が,払込金を,設立のために必要な費用の支払いに充てることができるようにするという観点からも判例の見解に合理性があると思い,学説的には少数説である判例の立場を堅持することにしたのです。

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