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【出会い】
何だろうか。 やはり、「羽旨まぼる」なのだろう。 男とか、大学生、とか、そういう言葉で締め括(くく)ったりして表現は出来無い。 彼を言い表す言葉としては、やはり、羽旨まぼるが適当なのだろう。 良い意味でも。 悪い意味でも。 俺が羽旨まぼる、なる化物じみた人物に出会ったのは、大学の図書館だった。 自称普通な俺がその日学校の敷地内にはいったのは、一週間振りだった。 大学生でもなく、大学の教授でもなく、大学の事務員でもない人が一週間以上大学の敷地内に入らないからと言って 特に何の問題も生じない。 何の違和感も生じない。 が、残念ながら、俺は大学生だった。 大学一回生だった。 俺は、大学の講義に興味を持つ事が難しかった。 英語の授業は、簡単過ぎで、他の授業は難し過ぎた。 そんなんで俺は、所謂(いわゆる)引き籠もり状態に成(い)って居(い)たのだった。 授業は出無いで良いから、図書館に行ってちょこっと新聞を読んだり、雑誌を読むだけ読んでアパートに帰って来て、 段々と引き籠もり状態から抜け出そうと考えていた。 その引き籠もり状態脱出計画の実践日一日目にして、俺は、幸か不幸か「彼」に出会って仕舞った。 前のめりでズンズンと図書館内を闊歩する彼を。 ヘンテコリンな編み物を身に纏っていた。 俺は、雑誌を手に取り腰掛けに座った。 ふかふかの良い感じの腰掛けに。 雑誌を読んで居たら、「彼」が歩いて居る姿が視界に入った。 暫くしたら再び視界に彼が入った。 何をそんなに移動をしているのだろうか。 俺は、然(さ)りげ無(な)く彼を観察する事にした。 彼は、本を手に取り座った。そして、1分したら、本を閉じて席を立ち持っていた本を元の位置に戻して 別の本を手に取り座った。 先程から、何度も其(それ)を繰り返していたらしい。 過度に集中力が欠けた障害者なのだろうか。 多動性の人なのだろうか。 其(そ)れが一日目だった。 |

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何だろうか。
やはり、「羽旨まぼる」なのだろう。
この2行でぐぐっっと引きこまれました。
「やばいっ!心をつかまれたっ!」って感じです。
2013/3/1(金) 午前 5:10 [ 波留 ]
沿(そ)うですか。良かったです。
2013/3/1(金) 午後 8:15