|
第六話 精神病者=狂乱する人と言うイメージを分解されて正される社会人
「そうだよ。俺は鬱病ですよ。精神病者ですよ。発狂したりするあの精神病者と同じ。精神病ですよ。俺が何をしたって、犬が遠吠えてる様に見られるし…どうせ。社会には
精神病者を哀れんだ目で見る雰囲気が未(ま)だまだ残ってる。僕はそれには耐え切れない。」 俺は、叫びながら、それこそ、狂乱しながら言った。 「犬吠えはして良いんだ。人間の言葉で大きな声で吠えるんだ。良く良く考えて、何て吠えるかを考えて、吠えるんだ。自意識を失ってトランス状態で吠えても駄目だ。 悔しさを感じながら正気を持った儘(まま)遠吠えするんだ。それから、精神病には幾つか種類が有る。発狂する種類と発狂はし無い種類が有る。人に依(よ)って違う。」 冷静な言葉遣(づか)いで其奴(そいつ)は言った。 「そんな事は知ってるっ!解ってるっ!」 わかってる。 言われなくても…。 嘘だ。 言われたからより強く意識出来た。 言われなかったら、意識は弱い儘だ。 言われなかったら、精神病者は、総じて発狂すると言う偏見を持った儘(まま)だった…。 言葉で知識を、意識を貰うだけで、此(こ)程(ほど)迄(まで)に世界観と言(い)う 物は変化するのか。 俺は正直驚いた。 (筆者:羽旨魔歩流)
|
全体表示
[ リスト ]




