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第六話 精神病者=狂乱する人と言うイメージを分解されて正される社会人
「そうだよ。俺は鬱病ですよ。精神病者ですよ。発狂したりするあの精神病者と同じ。精神病ですよ。俺が何をしたって、犬が遠吠えてる様に見られるし…どうせ。社会には
精神病者を哀れんだ目で見る雰囲気が未(ま)だまだ残ってる。僕はそれには耐え切れない。」 俺は、叫びながら、それこそ、狂乱しながら言った。 「犬吠えはして良いんだ。人間の言葉で大きな声で吠えるんだ。良く良く考えて、何て吠えるかを考えて、吠えるんだ。自意識を失ってトランス状態で吠えても駄目だ。 悔しさを感じながら正気を持った儘(まま)遠吠えするんだ。それから、精神病には幾つか種類が有る。発狂する種類と発狂はし無い種類が有る。人に依(よ)って違う。」 冷静な言葉遣(づか)いで其奴(そいつ)は言った。 「そんな事は知ってるっ!解ってるっ!」 わかってる。 言われなくても…。 嘘だ。 言われたからより強く意識出来た。 言われなかったら、意識は弱い儘だ。 言われなかったら、精神病者は、総じて発狂すると言う偏見を持った儘(まま)だった…。 言葉で知識を、意識を貰うだけで、此(こ)程(ほど)迄(まで)に世界観と言(い)う 物は変化するのか。 俺は正直驚いた。 (筆者:羽旨魔歩流)
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トリセツ!
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【ノヴェログ】「トリセツ!」(著:羽旨魔歩流)は、死ぬ事と生きる事に関する、会話劇の小説です。主人公「僕」はどこかの会社の屋上から飛び降り自殺をしようとしていた。そのときに謎の自分の事を「俺」と名乗る中学生程(ほど)の女の子に声を掛けられる場面から始まる。自殺予防作品です。
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第五話 この人になら殺されても良いと思える人を探せと言われた
「其(そ)れから…君に言いたい事が有る。格好付け過ぎだし、上から目線的でイラっとして仕舞うか若知れ無いのだけれども、其(そ)れを解(わか)った上で言いたいんだ。」
「大丈夫、先に沿(そ)う言ってくれるならばきっと怒ら無いで済むよ。どうぞ言って下さい」 「此(こ)の人に成(な)らば殺されても良いと思える人を見付けると良いと。」 僕はイラっとした。 「そう言う、説教臭い事は要ら無い。聞きたく無い。余計死にたく成る。」 「あぁそうだね。そうかも知れ無いと少し思ったのだけれど、言いたくて言いたくて。僕が言われて感動した言葉だから。」 「うん。感動はさぁ映画、アニメ、ドラマでし過ぎてもう後20年は全く感動し無くても平気だからさ。」 「あぁ、其れも有るのかな。」 「ん?それもあるって何?」 「あぁ、自殺するに至った要因としてって事。感情は受け取れ切れ無い迄(まで)に大量に受けると、人間がシャットダウンするんだ。」 「あぁ、要するに鬱病って事…。」 「うん。そう鬱病。」 「って僕が鬱病だって言うのか!失礼な。」 「あぁ、君は鬱病患者に偏見を抱いてる類の人間なんだね。だから自分がそっち側に成った時に打ちのめされる感覚が激しい訳だ。実際は誰も打ちのめして何か無いのに。 強いて言うならば自分が自分に対して打ちのめしてる訳だけれども。」 …イラ…。 (筆者:羽旨魔歩流)
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「君が今した思考を僕は既に経験した。
僕は言う。 何を言うのかと言うと、『僕は、君の今後一生を良い方向へ変化為せると自分の碍を信じている。 僕は君を再び自殺するに至ら無い様に生きる事が出来る様に変化為せる。責任持って』と僕は今、言うのだ。」 何で言う捻繰り回した言い方を為るのだ。 此奴は。
俺は折角スッキリとした気持ちで飛び降り自殺を実行しようと思っていたのに。
頭の中で、言葉が絡まって、不愉快だ。飛び降りる気持ちが失せた。「僕の飛び降りる勇気を挫きやがって。」 この偽善者がっ!と言おうとした。が言わなかった。其の言葉はつい先程使ったばかりだ。 同じ事ばかり言って罵倒しても、馬鹿に為れて仕舞う。 馬鹿に為れる事は嫌だった。そして、更に、其の言葉は間違いだからと言う理由で僕は言わ無かった。 俺の今後の人生を変えて、僕の人生に責任持つと此奴は言った。 俺は其の時点で振り向いたら、先程よりも奴は此方(こちら)に移動して来て居た。 「だから御願い、死な無い…違う。生きて…下さい。」 彼女は、涙を流しながら、言った。僕の目の前には、透明の水玉が流れてた。
今日は大雨だ。 「高っぽいドラマの様に泣いて仕舞って済ま無い。」 高っぽいドラマって…。 安いっぽいドラマじゃ無くて? (筆者:羽旨魔歩流)
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第三話 それっぽい事で言い包めようとしたって僕は
「やっぱり死ぬ」
考えてみれば、死ぬ寸前の人を助ける人なんて何処(どこ)にだって居る。 とにかくその場限りで死のうとする人を助けようと、それっぽい事を言って俺の心を掴んでるだけなんだ。 此(こ)の人が助けたい人は、「俺」では無く「死ぬ事をしてる誰か」なんだ。 俺の苦しい過去を知らない。 俺が此の後生きる上で、俺を助けてなんてくれない。 此(こ)の場限りで僕を助けて善い事をした気分に成って俺の事は其の後放ったらかしにするだけだ。 俺は復(また)同じ運命を辿って再び自殺する事に成るのだ。 どうせそう成(な)るのだったら、今死んだ方が良い。 俺はどう動いても悪い状況に行き遭って仕舞う星の回りに生まれ落ちた人だったんだ。 再び生まれ変わろう。 良い運命に再び生まれるんだ。 こんなドラマみたいに自殺を止められて溜まる物かっ! 俺は柵を乗り越え始めた。 偽善者に余計な事を言われて柵を越える事が憚られる。 が、設計者の意図なんて知らない。 「それは、残念だ。君は再び死のうとしているんだね。君は現在の処(ところ)は生きる資格を有して無いのだろう。 君は自分自身を理解しているか。」 何を説教臭い事を言って…。 説教臭いと言うよりも、説教其(そ)の物だ。 ムカつく。 「自分の事は良く解ってる!全部全部解ってる!自分で無い自分まで知ってる。他人から押し付けられた自分像まで全て理解してる。 その上でどうしようも出来無い人が居るんだ。」 此(こ)の偽善者がっ!…とは言い付け足せ無かった。 「そうか、其(そ)れは良かった。段階を1つ省略出来る。君が知ってる君の事を、君が知ってる君に押し付けられた像を言葉にして表現した事は有るか。 他人に伝えた事は有るか。」 …何を言ってるんだ。 「君が知る君自身の事を他人に伝えた事は有るのか。」 俺は…俺は俺の全てを知ってる。 全部全部。 他人に伝えた事…。 …それは…無い。 (筆者:羽旨魔歩流) Copyright (c)2013 羽旨魔歩流 All Rights Reserved.
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第一話 主人公が先ず死のうとする場面から物語が始まる陰気さ
俺は建物の屋上に居る。
俺は無職では無い。
俺は有職者だ。
俺は自らが勤める会社では無い、名前も知らない会社の屋上に居る。
俺は柵の近くに居る。
俺は自殺しようとしている。
そして、俺は
「キミはイキテイテイイニンゲンだ」
そうだ、俺は、生きて居て良い人間だ。
そう思って僕は死ぬのだ。
…生きて居て良いのに、死ぬのか?
何故?
意味不明だ。
論の筋が通らない。
俺は論の筋が通らない事が嫌いだ。
可咲しい。
俺が今しようとしている事は可咲しい事だ。
初めは片仮名発音でしか理解出来無かった其の言葉が、徐々に漢字と平仮名として意味を成して俺の大脳が理解を始めた。
「キミはイキテイテイイニンゲンだ」が、「君は生きて居て良い人間だ」と俺の脳が認識した。
そんな無責任で、馬鹿みたいに、滑稽な程アクティブな事を言う人間では俺は無い。
俺の思考に、其の言葉は確かに入って来た。
何処から?
「中々振り向いてはくれないんだねぇ。私は残念だよ。無視される事は慣れて無いんだ。シカトと言う術を君は使うんだね。僕は傷付いた。」
…長々とした文。
此れは確実に俺の思考では無い。
俺は其の時点でやっと後ろを振り返って其処に誰が居るのかを目視した。
俺とは似ても似つかない女が其処には居た。
俺は、「キミはイキテイテモイイニンゲンだ」と言う言葉が恰も自分で頭の中で音声発音したかの様な印象を受けた理由は、其の女と俺がとっても声が似てたからだった。
まるで幻覚の様な声は、実在の人物によって発せられた物だった。
第二話 初対面でタメ口で突然条件を突き付ける不可解さ
「生きて居ても良い。だけれども一つ生きている事他人から許して貰う為に条件が有る。自らの取扱説明書を自分自身で作り上げる事だ。それが出来無いならもう一度振り返って其の後手摺から、手摺は手を摺る為に作られた手摺に脚を掛けて、詰まり、作り手が意図し無い方法で手摺を障害物扱いしてから、此の建造物から落ちると良い。その行為はこの建造物を造った人の顔に泥と血を塗りたくる行為で建造物の不正な使い方をしたと言う罪を負う行為だ。死んだ後に天国で罪を負う覚悟を持ってるならば、どうぞ、御死にくださいませ。」
そう其奴(そいつ)は言った。
…俺は、物凄く不愉快な気分に成った。
此の人生で最も不快な気分に成った。
そうか、気付かされた。
手摺と建造物を造られた目的とは別の用途で使わ無いと飛び降り自殺は出来無いのか。
不正な行為…。
よくもそんな考え方で現象を捉えられる。
此奴は一体何者なんだ。
…一体何者なんだって、私は漫画の中の悪役かっ!
って自分で自分に突っ込んで居られる場合でも、時でも、際でも、場面でも無いぞ。
高度な表現力と鋭い独創的な角度で状況を言語化する正体不明の人物に遭った私。
そもそも自殺しようとする人が此処に居る時点で此の屋上は通常の状態では無い。
Copyright ©2013 羽旨魔歩流 All Rights Reserved.
※漢字
此奴…こやつ
居られる…いられる
無し…なし
其…そ
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